
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
表題作の勝手に震えてろは ほんとうに自分のこだわり拗らせ人間の感情の言語化がよくされてて、こういうところ自分にもあるなと共感もあってすらすら読めた。そして不器用な主人公が拗らせからまさかの嘘の産休を取ろうとする。このまさかの行動はもう目を覆うばかりながらも、どうなってしまうのか続きが気になって一気に読んでしまった。二彼は優しいなあ。仲良くしようか?は上級向けすぎてまだまだ私には理解できず…解説求む。読解できるようになりたい。
0投稿日: 2025.11.23
powered by ブクログ最後のエピソードが繋がっていると思って、頭にはてなを浮かべまくりながら読んでた笑 内容自体は共感はできなかったけど主人公がぶっ飛んでて面白かった
0投稿日: 2025.11.22
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「勝手にふるえてろ」はイチのことなんだ。震えてるのはヨシカだと思ってた。確かに後半からやりたい放題やっていたので震えるわけはないか。妄想が強くて迷惑な主人公だった。ニは本当にこれでいいのか? そして、最後に辛酸なめ子さんの解説を読んで、この解説で良いのかと思ってしまった。
1投稿日: 2025.11.19
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核心の部分はすごくふむふむって読めたけど 江頭良香の頭の中なのか、夢の中なのか 時より唐突に出てくる物語についていけない。 ヲタク気質を表しているのでしょうか。 "恋心の火は火力を調整できないから尊い。" 確かにそうだな、尊いなと思いつつ 調整できないから厄介とも思ってしまう。 "好きな人と結婚したいけど、好きすぎる人とは結婚しない方がいい。" これ、「激しく煌めく短い命」でも言ってる登場人物がいたなあ。 綿矢りささんが思っていることなのか、はたまた逆を思っているのか。 好きな人と結婚したいと思うあまり、結婚時期を逃して 結局子孫繁栄を逃している。っていう感覚も面白くて。 結婚や、出産の際に妥協したくない!って願えば願うほど 欲望は叶わないっていうのわかる気がする。 人間がみんな欲深かったら、もしかしたら人間の絶滅理由は 「だいすきすぎる人と結婚したすぎて」なのかもしれない、おもろい。 この感覚味わってほしいから、この作品読んでほしい。
1投稿日: 2025.11.14
powered by ブクログ色々こじらせた女の子のお話でした。 主人公の女の子の言動にびっくり、ひやひやしながらも先が気になる小説でした! この女の子は幸せになれるのでしょうか、、
6投稿日: 2025.10.30
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ずっと昔に買ったまま読まずじまいでいた本、面白かった 中学の同級生イチにずっと片想いをしたまま、会社でタイプではないニという人にめちゃくちゃ好きになられる やっとイチと話すことができて、なんだか2人で心が通じ合ったように見えたのに名前すら覚えてもらえていなかった、そんな時にニの顔が思い浮かんで…という話 思いを募らせて、共通点のようなものを見つけて心躍らせて、でも実はかなり一方通行で、結局自分を好きになってくれる人を選ぶという、一見地に足ついたストーリーながらとても面白く描かれていた
0投稿日: 2025.10.26
powered by ブクログ自分が好きな人か 自分を好きな人か 愛したいけど愛されたい 恋愛におけるいちばんの難問 イチの初恋の相手としての描かれ方が完璧すぎた 共感しまくった前半に比べて後半は暴走しすぎてちょっとついていけなかったけど、ニが叫んだところで笑えた
2投稿日: 2025.10.22
powered by ブクログ純文学でありながらも、「綿矢節」ともいえる瑞々しくも力強い文章でぐいぐい読まされ、ページを捲る手が止まらなくなる。ただ読後感がイマイチ……。どうやら私は「二彼」が嫌いなようだ。ガキで(子どもっぽい、少年っぽいとは違う)自己中で嫌悪感しかない二彼と幸福になることが示唆されるラストに、どうしてもざわざわしたものを禁じえなかった。
0投稿日: 2025.10.19
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1.2の章でかなり内容が変わっててびっくりした。 1では主人公が脳内で2股をして、 処女を同期にばらされてると知り、 妊娠してると嘘をついて会社を休んでしまう衝撃的な内容。 祝うだけで祝われない 普段の様子が違って見える、 など確かにと共感する描写もあるが なかなか妄想世界で生きてるところが強かった
0投稿日: 2025.09.19
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永遠の命題、『追う恋か、追われる恋か。』オタク気質な主人公の、憧れの同級生イチと、自分を好いてくれた会社の同僚ニの間で揺れる感情を描いている。 オタク女子らしい感情と不器用さに、学生時代の自分を重ねて、なんとも苦い気持ちになった。また女性の好きな人とそうでない人への感情の描写が、とても生々しい。 主人公は最終的に、イチが自分のことを全く覚えていなかった事実にショックを受け、ニを選ぶ。追う恋より追われる恋を選んだのである。 でもきっとニはハンター気質なので、主人公が振り向いたことで、遠くないうちに興味を失うかもしれない。だからこそ個人的には、イチと大人同士改めて仲良くなっていけばいいんじゃないかとも思うが、こちらもきっとお互いの不器用さや子どもっぽさが災いして、踏み込めないままお友達止まりなのかも。 結局は主人公は、いずれの男性も手に入れられないのだろうと思ったら、なんとも苦々しくリアルなストーリーだった。
3投稿日: 2025.09.19
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▼メモ ・江藤ヨシカさんの妄想癖は好き。 ・抽象度上げると、綿矢りささん独特の世界観に引き込まれる。 ▼好きな個所 ・「どうして私のこと“ きみ”って呼ぶの」 イチは私が大好きな、恥ずかしそうな笑顔になった 「ごめん。なんていう名前だったか思い出せなくて」 江藤さんについて聞かせてと言ってきたときのニの顔が思い浮かんだ。江藤さんのこと聞かせて。私が胸に赤い付箋を付けていただけで、私を見つけてくれた人。 ・もういい、想っているいる私に美がある。イチはしょせん、ヒトだもの。しょせん、ほ乳類だもの。私の中で十二年間育ち続けた愛こそが美しい。イチなんか、かってにふるえてろ。
0投稿日: 2025.09.10
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主人公のヨシカには、「最愛だけれど、添い遂げられない」イチ彼と、「まったく愛していないにもかかわらず、将来結婚するかもしれない」二の二人の彼氏が存在する。言わば、追われる恋か追う恋かの究極の2択である。それに伴ったヨシカの拗らせ思考がとにかく面白く、易しい文章で読み進めやすかった。また、最終的にヨシカの「想っている私にこそ美がある」と結論付けする考えには腹を抱えた。
0投稿日: 2025.09.08
powered by ブクログ追う恋か追われる恋か、遥か昔から人間は飽きもせずいつまでも言ってるよな。 ラストの”私はいままでとは違う愛のかたちを受けとめることはできるのか?”という心境がしっくりきて、これは20代前半の頃に読みたかったな〜と思うけど、小説を読んだところで、自分で追いかけて破滅するまで心には沁みないものですよね。 とは言え、普通の文庫より字が大きくて読みやすいし特に若い人たちにお勧めしたい!
2投稿日: 2025.09.06
powered by ブクログ面白かったです。綿矢節炸裂といったところでしょうか。イチだのニだの、綿矢節は人の(女性の)内面の汚さや黒さをストレートに表現してくれるのが痛快です。
9投稿日: 2025.09.05
powered by ブクログ綿矢りささんらしい、独特でくすっと笑える言い回しが魅力的だった。 主人公の「イチ」への妄想も面白く、「二」に対する描写――“スープ系の体臭”“飛行機で出される油の浮いたコンソメスープのにおい”や、“できたての弁当の底みたいな、ほかほかした暑苦しいオーラ”など――は、どこからそんな表現が出てくるのかと驚かされた。 「初めて付き合うのは好きな人って決めてた」という主人公の思いにも共感。自分に嘘をつかず、純愛を貫こうとする姿勢はとても素敵だと思った。 一方で、架空の妊娠をでっちあげて産休を取ろうとするシーンなど、突拍子もない展開も多く、思わず笑っちゃった(笑)
10投稿日: 2025.08.09
powered by ブクログ拗らせている主人公に、少し冷ややかな目線を向けてました。でも、どこか少女のような真っ直ぐな所もあって、魅力的に思える瞬間もありました。
0投稿日: 2025.07.28
powered by ブクログ第130回芥川賞受賞作。 世間知らずで、人間関係が上手じゃない、かなり不器用な主人公の行動にハラハラさせられます。 女性だって、迷う恋はたくさんありますよね。特にお若い方々。ずっと想い続けている人がいるのに、愛してくれて将来性が見える人に言い寄られたら、それは揺れるでしょう。 全体的に独特な文章で綴られます。 文庫での短編「仲良くしようか」は、さらに癖が強いです。
0投稿日: 2025.07.19
powered by ブクログ文字が大きくてページ数も少ないので超読みやすかった。入りがインストール並に完璧すぎるなんでこんなに綺麗な言語化ができるのー 良香が自分と重なりすぎて苦しい。きっとわたしも大人になってこの前振られた人のこと神格化して囚われ続けてるんだろうなっておもった 自分に興味なさそうな人のこと好きになっちゃうところとか、私に重なりすぎて所々泣きながら読んでしまった。失恋した人は読んだ方がいい。 あと後半の「仲良くしようか」はマジで何❓どうしたほんとに 前半は星5だけど仲良くしようかのせいで4にした ちょほんとによく分かんなかった
1投稿日: 2025.07.12
powered by ブクログ綿矢さんのキャラクターの描き方が好きなのだけど、今回もヨシカにイチ、ニ、とキャラクターが良かった。今の自分と同い年だから、この妄想が暴走してる姿を見てるとヒリヒリする。こうはなりたくないのに、どこか自分とも被さる姿で苦しい
0投稿日: 2025.07.07
powered by ブクログ自分は達観していると思い込んでいるが故の周りとの誤差。そのズレから他人とのコミュニケーションが成立しない。 わがままでぐちゃぐちゃで、そんな自分を受け入れてほしい。でも相手の嫌なところは受け入れられない。あまりにもめちゃくちゃで惹かれるものがある。
1投稿日: 2025.05.29
powered by ブクログオタクだったこともあり中高でまともな恋愛をせず大学生になってから恋愛に拗らせていた時期があったから、読んでいて恥ずかしくなった部分があった いやー、分かる、手に届かなそうな人ほど好きになってしまうのが。 愛してくれる人がいることに傲慢になってしまうのもずるくてイライラしたけど、とても人間らしいなと思った
1投稿日: 2025.05.10
powered by ブクログ共感できるような、できないようなヨシカの2つの恋の話。やっぱり自分にとっての王子様とはうまくいかないものなのでしょうか。小説なのに切ない。 少しだけでてくるご両親がいい味出してました。 それにしてもヨシカの行動力はすごい。
5投稿日: 2025.05.07
powered by ブクログ綿矢りささんの本は『蹴りたいたい背中』に続いて2冊目の作品 『蹴りたい背中』のときも感じたけど、書き出しが最高に良い。 いちど目にしたら続きを読みたくて読みたくてしょうがなくなる。ズルいですよね。 書き出しの文章に主人公の核のような気持ちをさりげなく表現しているのも好きだなぁ。 主人公の良香、不器用すぎてちょっと痛々しいけど憎めない感じ。 でも、妄想がヤバすぎて大夫こじらせ屋さん。 本人曰く、「ストーカー一歩手前の自己陶酔が激しいタイプ」 かなりヤバいタイプですよね。 脳内恋愛歴12年とかなりベテランの域だが、リアルの経験は初心者。 妄想相手のイチ彼とリアルの二彼の間で揺れ動く乙女心?なんだけど妄想とリアルの間で足掻くオタク女子という感じかな。 でも、どっちと一緒になっても上手くいかなそう。 特に、二彼はピエロのようで可哀相。 「愛する人」と一緒になるか「愛される人」と一緒になったほうが良いかは本人が決めることだけど、私は両想いが一番いい。 オタク女子の恋愛心理も理解の範疇を越えてて物語としては面白かった。 あと、親友の来留美の言動ってどうなの? あざとすぎて、美人の笑顔の裏側の感情が怖すぎ…
24投稿日: 2025.05.06
powered by ブクログロッテ浦和に行く日、電車が止まる前に買った、ある意味思い出の本。笑 大好きな大好きなイチと、全然好きになれないニの描写がもうまさに!!!って感じで、読んでよかった。最後までニは好きになれなかったなぁ。最後の「霧島さん」はよかった。なんて言うかパッと魔法が解けた感じで胸がスッとなった。
1投稿日: 2025.05.03
powered by ブクログまぁ〜拗らせてますよ、ヨシカ26才は、相当。 「私には彼氏が2人いて」と冒頭にあるけど、妄想しすぎて現実だと思い込んでいる。 実際は①中2からずっと片思いをしているイチ ②自分に好意を寄せている同じ会社のニ ①②ともに付き合っているわけではないところから話はスタートする。 イチとニの間で揺れ動く女心といえば聞こえは良いけど、勝手にジタバタしているオタク系ヨシカ。 でも行動力は凄い!そのエネルギーに脱帽した! ふるえているのは果たして誰? 文庫のみ短編「仲良くしようか」付…こちらエキセントリックで私はお手上げ
11投稿日: 2025.04.30
powered by ブクログ回避型愛着障害女子の恋愛ストーリーって感じ?昔映画見たときは意味がわからなかったけど、何年後かに書籍を読んだらあ〜なるほどねって思う場所か何箇所あって、自己理解が深まったと感じた。もちろん綿矢りさんの繊細すぎる心理描写のおかげもあるけど。 あと綿矢りささんのちょっとした気持ちの例えが絶妙すぎるんだよな、、、、共感しつつ、え?そんな例えもあるの⁈ってびっくりしちゃうやっぱり大好きな作家さん。
1投稿日: 2025.04.30
powered by ブクログ表題作「勝手にふるえてろ」は、ポップで読みやすく楽しめた。 同作が映画化され、もうすぐレンタル開始なので、この原作をどんな風に映像化したのか楽しみだ。 しかし、「勝手にふるえてろ」で芥川賞作家の作品は苦手じゃ、と思っていたのは間違いだったかもしれないと、思い直そうとした矢先、 同時収録の「仲良くしようか」は、意味不明。 やっぱり、苦手じゃ。
0投稿日: 2025.04.09
powered by ブクログ3.8/5.0 ・勝手にふるえてろ 主人公の内面の暴走と静寂、その緩急が面白い。 理想の恋愛と、そうはいかない現実、そして妥協。 誰もが一度は経験する「恋愛」という摩訶不思議なものをコミカルに軽快に描いていてなんとなくほっこりした。 ・仲良くしようか 断片的に書きたいことを書き殴ったような印象。正直よく分からないけど、こういう無秩序な感じも一つ面白いと感じる。
0投稿日: 2025.04.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
モモコグミカンパニーさんのYouTubeを見て、読んでみたくなった。 突飛な嘘をついたり、皮肉がすごく的確だったり、するする読めて、よかった。 最後に、ニを名前で呼ぶシーンは痺れた。 著者の他の作品も読んでみたくなった。
0投稿日: 2025.03.30
powered by ブクログ妄想、というか、思い込みというか、とにかくひとりでひたすら突っ走るヨシカから目が離せない笑 心情の移り変わりに共感できる部分もあるけれど、終始「落ち着け!」と言ってあげたい気持ちでいっぱいでした笑
0投稿日: 2025.03.29
powered by ブクログやり遂げた瞬間にそれが過去になる気持ちとてもわかる それでも年代順に並べた集大成の友達コレクションとおめでたい時間をつくりたいと思う
0投稿日: 2025.03.16
powered by ブクログ根本は自分が好きな人を選ぶか自分を好きな人を選ぶかってことでいいんだよね? 結婚願望がない人は自分が好きな人をいつまでも追い続けるんじゃないかと思うし、結婚したい人は少し妥協しても自分を好きな人を選ぶんじゃないかなあ
0投稿日: 2025.03.04
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序盤の主人公(ヨシカ)の毒吐きまくりなところとか文章中の癖強い表現に爆笑 愛される恋愛は向いてないみたいなこと言って結局追いかけるより現実的なほうが行った方がいいよね〜ってなるのかーふむふむ
0投稿日: 2025.03.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
とにかく表現が面白い。なんかはあああわかるぅってなる表現ばっかり。こんなにふふって笑いながら読んだ小説ははじめて。特に音姫のくだり面白すぎる。 久留美の女のずる賢さみたいなものもすごく生々しく、相談していた内容を他の男に悪気ない風で言いふらすような腹黒さ、したたかさ怖いなぁ。あまりにも言いたくない相談は別のコミュニティの人にした方がいいなぁって思わされた。イチにずっと恋をしていてて名前を忘れられることによる恋の終末を知るなんてあまりに切なすぎる。追う恋、追われる恋どっちが幸せになるか分からないけど、好きになってもらった人を好きになれるかよりもその愛を受け止められるかなのかもしれない。
0投稿日: 2025.02.22
powered by ブクログ初恋相手"イチ"と会社の同期"ニ"。 2人の間で揺れ動く主人公の心情。 他人からは「そんな事で」って思われがちだけど、当事者からしたらそれが守られなければ何もかも終わりにしたくなるくらい重大な事って誰にでもきっとあるのだと感じた。 人が心の内で抱えている強い感情とか小さな心の動きとか、普段誰も口にしないけれど確かに存在するそういった感情が鮮明に描かれている。 その言葉にならない感情があまりにもあっさりと自然に表現されていて、時間を置いてから「さっきの表現すごかったな」と思う事が何度もあった。 綿矢りささんの作品は初めて読むけれど、他の作家とは明らかに違う感じがした。ずば抜けた洞察力と唯一無二の表現力に圧倒された。
4投稿日: 2025.02.19
powered by ブクログ綿谷りさの初期作品。多分20代のはずなのに才能がドバドバ溢れ落ちいてる、叫喚。 『勝手にふるえていろ』はイチとニの狭間で愛し愛される主人公ヨシカの、オタク気質は思考や行動がユーモラス。結論はぜひ読んでもらうとして、恋愛ってやはりシーソーゲームなんだなー、ミスチルってすごいなーと。 綿谷節という、ワードセンスが秀逸なぼやき芸のような文体がクセになるし、重苦しくない雰囲気を継続させて読み進めやすい。 『仲良くしようか』はいい意味で期待を裏切られたという衝撃が強い。著者自身を反映させている部分があるのではと勘繰れる要素もちらほら。終始物語の掴みどころがなく幻想的な雰囲気で語られるなか、主人公の心中の独白によって世界が形作られていく。純文学テイストをここまで味濃い作品を生み出せるなんて、著者の業の深さに直面した気がして良い経験をした。 クセになる文体を持っている著者は強い。また時を置いて読みたくなるんだろうという余韻がある。またいつか。
8投稿日: 2025.01.26
powered by ブクログ私は綿矢りささんの書き出しが大好きなのだけれど、本作の書き出しも大変素晴らしく、最初の一文で心を奪われあっという間に惹き込まれた。文字数にして僅か14文字。いくらなんでもスタートダッシュが早すぎる。 魅力的な言い回しなのに何もつっかえることなくスッと目に脳に心に入り込んでくるのが凄い。 綿矢さんが綴る文章のなめらかさが心地良く、たまらなく好きだ。
10投稿日: 2025.01.11
powered by ブクログ好きすぎて再読して映画3回見た 主人公すごい変やけど共感できること多くて読んでて楽しいし、しっくりくる言い回しが沢山
0投稿日: 2025.01.05
powered by ブクログ『本好き女子のお悩み相談室』より 頭で物事を考えるのが好きな、完璧主義な女の子が、相手の好きを信じるまでの挑戦を描いた物語 上の立場にいたい人が、見下した相手のことを、「変な人」としていじると言うのが、少し自分や周りにも感じたことがあって、怖かった
0投稿日: 2024.12.21
powered by ブクログふとした描写の言葉選びのセンスが大好き。そう表すかと舌を巻く。面倒臭い女の主人公だけど、どこか自分と似ている部分があって心がヒリヒリする。治った瘡蓋を剥がし、可愛い絆創膏を貼ったような読書体験。 二作目の短編集は今まで読んだ作品の中でダントツで理解できなかった…私まだまだ読解力が足りないのかも。
34投稿日: 2024.12.14
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イチ彼と二彼と二股をしていると語られるも、実はイチ彼は中学からの片思いしている憧れの相手で、二彼はひょんなことから好意を持たれてアタックされ始めた相手。 二彼のことを内心でボロクソに言っており、そんなに嫌なら別れればいいのにと思いながら読んでいたが、初めての告白、初めての彼氏というのは悪くないようで結局受け入れている。 流されるままで行動力がない人物かと思いきや、イチ彼とは中学卒業以来会っていなかったのを海外留学中の友人の名前を語って同窓会を開いたり、話の後半では職場の仲がいいと思っていた同僚が部署違いの二彼に内密にして欲しかった恋愛相談を全て話してしまっていたことにショックを受けて職場に偽りの妊娠による休暇希望の届けを提出するほどの妙な方向にぶっ飛んだ行動力。 なんとなく共感できる部分もあるのだが、もし私がこの主人公の友人の立場だとしたら、変に行動力のあるめんどくさい女だなとしか思えず笑 最終的に二彼は良さげな男で、主人公も受け入れ、ハッピーエンドっぽい終わり方で良かった。 もうひとつの短編、仲良くしようか、は場面があちこち変わりすぎて訳が分からなくなりつつ。 風呂場で手首を切ったり、不気味な夢や空想、読んでいて展開が目まぐるしいので今のは夢か現実かよく分からなくなる。 しかし女の子の登場から急に読みやすくなった。 病み気味の主人公を平和な精神に導いてくれるのか? 勝手にふるえてろは面倒な女の脳内、 仲良くしようかは病んだ女の脳内。
49投稿日: 2024.11.30
powered by ブクログ何度も読み返した大好きな本。 ヨシカみたく一見おとなしいのに実はとんでもない行動力を持っている女の子が、豊かな想像力を生かした突破でユニークな行動をする物語が好き。アメリとか。
0投稿日: 2024.11.29
powered by ブクログ綿矢さんの作品は読むの3作目? タイトルと一文目は引き込まれるのだが、本編は湿度が感じられてあまり合わないことが多い…。
0投稿日: 2024.11.19
powered by ブクログおもしろかったけど、主人公も周りもリアルな場面といやそうはならないだろ…な場面があって自分には少し合わなかった。 二彼最後めっちゃいい人じゃん!って思ったけど告白にあんな時間かけるのはないだろ!笑
0投稿日: 2024.11.04
powered by ブクログ綿矢さん好きなんだけど、この話は合わなかった。主人公の女の子がイタすぎる、、 中学時代に恋をした相手を二十代半ばになった今でも恋い焦がれて、なんとかものにしようとする姿や、 自分に好意を寄せてくれる相手には、冷たい対応をとったり。 わからないことはないけど、自分の高校時代とか思い出して、いい大人がこの精神年齢なのはかなりイタイなと思った。 主人公に好意を寄せる彼(ニ)がクライマックスで彼女に向き合う姿はかっこよかったけど、なんでこんなやつ好きになるんだろうと疑問。 イタさがテーマの小説だとはわかるんだけど、、
0投稿日: 2024.10.29
powered by ブクログ脳内妄想二股。 最後の短編は訳分からず 2025/07/23再読 届きますか、とどきません。始まり方秀逸。 自己中恋愛至上主義。心情が地の文に全部書いてある 最後の短編、前よりよく分かった。 「仲良くしようか」 作者のエッセイ的と思うが違うだろうか。
0投稿日: 2024.10.22
powered by ブクログ妄想の中で生きすぎないようにしたい。脳内二股おもろいなと思ったけど、現実をちゃんと生きることも必要だなと思った。
0投稿日: 2024.10.18
powered by ブクログ処女とは私にとって新品だった傘についたまま手垢がついてぼろぼろに破れてかけてきたのにまだついてる持ち手のビニールの覆いみたいなもので引っ剥がしたくてしょうがないけどなんか必要な気がしてまだつけたままにしてある。(綿矢りさのこういう文章がほんとにすき)
1投稿日: 2024.10.16
powered by ブクログなんてイタイんだ、なんて自分勝手なんだ、と思いつつも自分と重なる部分が多くてあっという間に読み終えてしまった。綿矢さんの比喩が好き。
0投稿日: 2024.10.02
powered by ブクログ綿谷さんの文章って独特だけど読みやすくて、とっても面白い。読んでて飽きない。 ヨシカほどではないけど、思い込んで行動して空回りしちゃうことって女の人なら誰にでもあると思う。共感して胸がキュッてなる人多いんじゃないかな。 ニ彼、ヨシカの視点だとなにこの人?ってなるけど実際すごくいい人。
0投稿日: 2024.09.19
powered by ブクログ自分のことかと思って、共感できたけど、恥ずかしくもなった。 好きになればなるほど神格化して、自分の横にいるとそれが崩れるような気がする。むしろ近すぎると怖い。‘推し’とも言うような存在なんだろうけど、そんな簡単な単語に抑え込めないイチへの愛は狂気。 そんな感情を持ちながら現実的な恋は難しいのに、良香は自分なりに出口を見つけられててすごいと思った。
0投稿日: 2024.09.07
powered by ブクログ妄想好きなオタク女子の成れの果てを感じた。読み終わった後できっとこの人は幸せになるだろうなと思った。 勝手に綿谷りささんの姿をイメージしたが、変な柄のカーディガンとメガネの似合う小柄な女性かなと思った。 嫌いな文章ではなかった。
0投稿日: 2024.08.16
powered by ブクログ映画から入りました。 初めて綿谷りささんと出会った小説。 最初の三ページが大好きで、落ち込んだとき、自分に満足できないとき、人に対して怒りたくなるとき、読んでいます。 ひねくれで自分勝手で夢みがち、と、映画のパンフレットに書いてあり、その通りのよしかは、自分と似ているというとおこがましいけど、そう思えるほどに繊細な描写。実体験なのかな?って思えるほど心境がリアルで、一見おかしいように見えるけど筋が通っている。 よしかは恋愛に対して、極端に夢みがち。それは、いちに対する長年の遠い片思いのせい。いちはよしかの思い描く完璧。だから「にからみえてるよしかはきっと完璧だから好きになったんでしょ。」って考えになっちゃうの、わかる。 よしかにとってのいちは、長年の片思いというより、長年の推しという方が近いのかな。心の支え。欠けてはならない存在。女性特有の、「いつか、王子様が迎えに来てくれる、私を全部受け入れてくれる、特別な存在がいつか、現れる。」っていう抽象的な理想論を、よしかはいちという具象がいるから奇妙に見える。もはや、「ごめん。きみ、名前なんだっけ」と言われるまでいちの存在自体、よしかの妄想でもおかしくないよね。もしかしたら、にが現れて、いちが必要なくなったから自ら消した、元々いちが妄想の存在でしかないかも。とも考えられる…? よしかの原動力。恋と怒り。普段は普通のOLとしてうまくやれているのに、突き動かされるよしかが見ていて楽しい。 妄想と思い出だけの片思いの恋から、性的行為や喧嘩とかが伴う現実的な恋へ。カルテットの「片思いは非現実、両思いは現実。」の言葉を思い出す。よしかは27にしてその変化があったけど、どこか、でそのシフトチェンジがある人もたくさんいる。妄想の世界から、現実へ。妄想の方が楽しくて楽だけど、それだけじゃ前に進めないよね…。
0投稿日: 2024.08.08
powered by ブクログ初の綿谷りさ。身に覚えのある感情が多くて字大きめなのに疲れた 読み進めながらあれ?現実?と思って戻らされたし、最後の仕掛けはシンプルだけどグッときてしまう
0投稿日: 2024.08.06
powered by ブクログ人は妄想でこんなに暴走するものだと感じました。私も結構妄想をしたりするのですがこんな風にはなりたくないと思いました。綿矢りささん独特の世界観だったと思います。綿矢さんの本を読むときはなんとなく似たような雰囲気というか何というかとにかく独特ですね。
51投稿日: 2024.08.06
powered by ブクログある程度方向を決めたはずなのに、直前の一コマで180度転換した結論に達するところや、美化していた記憶にはもう戻れないという描写など、心の揺れ具合の魅せ方が巧いなと思いながら読んだ。 突飛な行動で現実ありえないところも小説と思えば凄い笑、で終わるし、それも感情ジェットコースター具合が分かって楽しめた。うだうだ悩むところはこの年齢に有りがちなだけに、そのまま突っ走ってほしかったのが正直なところ。この結果に落ち着くのもリアルと言えばリアルで、軽妙なテンポのためイラッと来ても読み終えることができた。一人称なので合う合わないはありそう。 二作目は途中で読むのをやめてしまったけど後悔してない。
1投稿日: 2024.07.30
powered by ブクログ映画からの。 映画の感動そのままに、というか、別のおもしろさがあった。 綿谷ハマる。 どんどんこの人の文を欲している。
0投稿日: 2024.07.15
powered by ブクログまさしく今で言うなら厨二病か笑 誰しもが妄想したりわがままな思考になるけど 自我の目覚めに必要なステージが経験不足だと 猫パンチ連打みたいな暴走が起きちゃうのかも 恋愛小説というより成長覚醒小説みたいな
25投稿日: 2024.07.05
powered by ブクログ頭の中で考えまくって自分なりに納得して毎日必死に生きてる。でも、他人のちょっとした言葉とか行動にすぐハッとさせられて、恥ずかしくなったり怒りを覚えたりする。 ずっとその感覚をじわじわ思い出しながら読んでた 恋愛話だから愛も大きなテーマだと思うけど、 自意識!!!!!の肥大 押し付け 自分でも手に負えない 誰か全部受け止めてほしい というもがきが1番伝わってきた 例えが面白いし、テンポも良くて ライトに自分のイタさを重ね合わせることができました◎ 悪どいやつが強くて、守るものが多いまじめ女子は舐められる←わかる
1投稿日: 2024.06.22
powered by ブクログ恋愛に関して色々拗らせたオタク系女性会社員の話。気軽に異性と付き合うことができなかったり、初恋の中学の同級生をずっと慕っていたり、気持ち悪いという感想も見られるけれど、恋愛至上主義に疑問を抱く、今の若い人も共感できる部分が結構あるんじゃないか。「ずる妊娠」には笑ってしまった。けれど、「ワルいが強い」というのは本当で、悪いことをしていたり、失うものがない人間はなんだってできる。「ずる妊娠」だってできる。いい子ちゃんでいると自由に動けずに窮屈になってしまうなら、少しのワルさは大事だなと思った。
1投稿日: 2024.05.07
powered by ブクログオタクな女の子の頭の中を上手く表現していて、非常に面白い。また読みやすい。 しかし、内容自体はさほど濃いものでもないので、やや物足りない感。 巻末のもう一つのお話は、読みづらい上、内容もまるで意味がわからなくて、途中でやめました。
1投稿日: 2024.05.04
powered by ブクログ主人公の女がただただ気持ち悪かった。 感情移入できず、なんとか読み切った。 2作目の短編は、内容が入ってこなくて読み切れず。
0投稿日: 2024.04.04
powered by ブクログカバーとタイトルのギャップが目を引く一冊 読み終わってから考えるとこのウサギ、怯え方がセクシーなイチを表現してるのかな?だとしたら可愛い。 中学生時代に経験した片想い以外に恋愛経験がない26歳オタク気味な良香が、どうにも好きになれそうにない男性に求愛されて 色んな激しい思い込みをしつつも 理想(片想い相手のイチ)と現実(求愛してくる同期の二)どちらを選ぶのが幸せなのか揺れ動く不器用で妄想力が爆発してる恋愛モノです。 オタク系良香の辛辣な心理描写や比喩表現が斬新かつリアルで読んでて面白かった! 序盤の二の散々な言われよう(笑) ちなみに自分もイチのような儚い男性に心惹かれるタイプ だけどやはり結婚するなら二、なのかなぁ…
0投稿日: 2024.03.28
powered by ブクログまるで自分のことを言われてるかのような衝撃(笑) 運命の人だと勝手に思い込んでしまう、、などなど 読んでて自分が苦しくなってしまうけど、思わず爆笑してしまう 何気に印象に残ったのは、最後の評論?の 妄想したことはそれで満足してしまって叶いにくい みたいな言葉。笑 耳がいた〜い笑
0投稿日: 2024.03.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
再読したい本。 再読後。 読み返してやっぱり好きだなと思った表現達があったのでここにメモしておきます。 「食事のしごとぐらい私だってできる、いましてないだけ、だからしゃもじをぬらすこともせずご飯粒をべたべたにつけて茶碗によそってる平田をすきにならないで、おねがいだから。」 「ソファで隣に座っているイチから子どものころ、いつも抱いて眠っていたきりんのぬいぐるみのにおいがした。ほんとはそんなぬいぐるみなんか持ってない、私は子どものころから寝るときはいつも一人だったけれど、なんていうか、イメージで。」 「いままでの私は自分にたいしてぶりっこをしていた。自分はからかわれてもくやしいだけで、いざ相手に仕返しをして悪く言おうとしても、悪口が思いつかないような可憐な女の子なのだと思い込んでいた。事実昔はそうだったかもしれない。でもいまはちがう。」 自分の中にもこういうところあるよなって思う場面が何個もあって読んでいて共感できる所がたくさんあります。
1投稿日: 2024.02.21
powered by ブクログ自分にはあまりハマらなかった。オタク女子ってこじらせると妄想で理想が高くなって、何歳になっても初恋の人と結ばれたい、何十年も片思いしているとかで、現実を見れない人って多いのかな。自分が好きな人か、自分のことを好きな人を選ぶか。愛したいか、愛されたいか。この二択って究極でどちらも正解ないと思うけど、自分は経験も踏まえて前者の方が良いな〜。今23歳だけど、自分もよしかのように、好きだった人を追っちゃう人生になりそうで怖い。とりあえずどっちにしろ行動起こそう。
1投稿日: 2024.02.21
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イチ彼と二彼がいるという経理課女子OLの1人語りから始まる。隣室の音姫を頼りにし、妙なこだわりから自分は頑なに音姫を使わずに嗚咽するという描写から、癖あり女子だとすぐに勘づくだろう。 理想的な初恋彼イチを心に持ちながらも、俺ってできるビジネスマンじゃん?風なニの押しにまんざらでもないのか、つかず離れずなのが理解できぬ。 興味が通じ合っていても、開通していないと感じるあの心の交流。 自分の純情を大切にして、人の純情を蔑ろにしても良いのか、という文章は心のささった。
1投稿日: 2024.02.04
powered by ブクログ巧みな描写で、新鮮な世界が広がっていく。 読むたび新しいパズルを組み立てている気分になる。 「仲良くしようか」 自傷行為や世の中を渡ってきた大人たちへの負の感情が場面がコロコロ変わりながら描かれ、最後の女の子の登場で光が差したように思った。 食事シーンがなんだかグロテスク。
0投稿日: 2024.02.01
powered by ブクログオッサンの私には共感できないところも多々あるが不器用で純情なヨシカをオッサンは応援したくなる。 女心はホント難しいけど、こうやって小説で学習できるのはホントありがたい。最後の2人の対決は、むむむ…身につまされる… 最後はうらやましいくらいのハッピーエンド。ニ彼にちゃんと名前がつけられてよかった。 あと綿矢さん相変わらずタイトルが秀逸。 もう一作は綿矢版A Day In The Lifeかな?
1投稿日: 2024.01.27
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最初はニに愛想よくする意味がわからないと思っていたけど、最後の展開でなんか全て納得してしまった。 あれだけ好きだったイチに名前覚えててもらえなかったくらいで幻滅するのかと思ったけど、そんなものか……? 後最後二が名前になるところはほぉっと感心させられた。
0投稿日: 2024.01.15
powered by ブクログ永遠に夢みてる訳にはいかないし、一方通行じゃ続かない。思い出は美化されがちで後ろ髪引かれるけどさくっと見切りつけるが吉。
3投稿日: 2024.01.06
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松岡茉優。僕がいま、いちばん好きな人。この本も松岡茉優案件。当然か‼︎ 松岡茉優が本好きと知ったことが、僕が読書を再開した動機。彼女が主演した今作の映画を昨年の正月に観た。当時から松岡茉優の存在を知ってはいたけれど、現在のように熱を上げていたわけではなかった。TV放送を録画して観たので、観終えたら惜しげもなく消去してしまった。いま思うと本当に惜しいことをした。 彼女が出演した映画の原作を複数読んでみたけれど、彼女が演じた登場人物のイメージは原作の物語の中でも、そのまま松岡茉優でしたから思い入れが強くなりすぎて、というのがパターン化していたものの、今作の冒頭 「とどきますか。とどきません」 との始まりからして、すっかり活字に夢中になりました。とても楽しく読むことができました。 ヨシカについていろいろ意見があるけれど、なんのなんの、彼女の気持ちや言動も理解できたし、僕なら共存できそう…でも僕なんか、つまらないってフラれるかも。片想いは、しんどいね。 『仲良くしようか』 喰うものと喰われるもの。ぞっとしました。 想像力の稼働率が上がりました。
2投稿日: 2024.01.01
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勝手にふるえてろ 江藤良香 二十六歳、B型、池袋にあるマルエイ経理課に勤めておて、顔にはたけができやすい。髪の毛は染めたことなし。アトピー体質でもあり首は年中色素沈着している。恋愛経験ゼロ、おたく系女子。テクノが好き。 イチ彼 一宮。中二で同じクラス。最愛だけどとうてい添いとげられそうになく、彼がおびえがちに微笑むのを私が見ていたいだけの関係。東京で働いている。良香がずっと想いを寄せている。 ニ彼 霧島。私が彼をまったく愛していないにもかかわらず、私が将来結婚するかもしれない相手。良香と同じ会社の営業課。元体育会系いまはビール腹の体格。同期入社。良香に交際を申し込む。 木村 良香の中学時代の同級生。初台在住。 平田 良香の中学時代の同級生。川崎在住。 来留美 良香の会社の同僚。ニのとこを相談していた。
1投稿日: 2023.12.29
powered by ブクログ表題作「勝手にふるえてろ」すごく好き。他人の音姫の話とか、傘の持ち手のビニールの覆いの喩えとか、共感でしかない。「愛してるなら私のすべてを受け入れて」なんて乱暴だってわかってるけど、そんなロマンを抱いてしまうのが、妄想女子の性。 「仲良くしようか」は不思議だった。描写がぞわぞわする。
2投稿日: 2023.12.17
powered by ブクログ最近読んだ中でもかなり好きでした。 でもおまけ的についてきた「仲良くしようよ」のお話は私には難しかったです。
0投稿日: 2023.12.08
powered by ブクログ結構前に読んだんだけど苦手だった記憶あってもう一度読んだ。 でもやっぱり苦手だった…。 綿矢りさの本は大好きなのに、本当にこれだけすごく苦手。 あまり共感できないからだろうか。 産後休暇だったり、想像で二股だったり、こんな人がいるのかと思うとゾッとして、イライラして、読むのをやめてしまう、、。
2投稿日: 2023.11.26
powered by ブクログ正直、意味は不明。だけどたまに引くほど生々しい「嫌さ」みたいなものを見せつけてくるのが怖い。 登場人物たちの行動はぶっ飛んでて、そこは文学っぽいし非現実的なのに人間の悪意とかについては驚くほど現実的で的確で容赦ないのがすごい。 変なところで地に足がついているというか、ただ笑って読むだけでは済ませられないような感じ。 文章が、主人公の思考そのものがひたすら流れ込んでくるみたいで、破綻するギリギリで保たれてて勢いがすごい。 ヨシカと同じおたくだから私の脳内もあんな感じだ。 処女の比喩とか的確すぎて膝を打った。 そうそう、いらんけどいるし、どうでもいいけど大事なんだよね。私も傘の持ち手のビニールを剥がせないタイプだよ。同じだねヨシカ。 解説の辛酸なめ子さんの小6バレンタインのエピソードが強すぎて大爆笑しちゃってそれ以前の記憶やや消し飛ぶよ。
1投稿日: 2023.10.26
powered by ブクログ綿矢りささんの名前はもちろん知っていましたが、私よりずいぶんお若い作者さんということもあり、きっと世界観が合わないに違いないと決めつけてずっと敬遠していました。 ですが先日ブックカフェに立ち寄った際に、薄めの文庫本でも読ませてもらおうかなと思い、ちょうどよく薄い文庫本だったこちらを手にして読み始めましたところ… 『とどきますか、とどきません。光かがやく手に入らないものばかり見つめているせいで、すでに手に入れたものたちは足元に転がるたくさんの屍になってライトさえ当たらず、私に踏まれてかかとの形にへこんでいるのです。』から始まる約3ページにわたるオープニングの文章から一気に引き込まれてしまいました。 上手く表現できないけれど、この冒頭の部分がなんというか詩的というか… 難しい言葉はひとつも使っていないし、意味も難しいわけではないんだけど、この同じ文章を何度も読みたくなるというか… 不思議な魅力で人を惹きつける文章を書く作家さんだなと感じました。 お話の内容は初恋の相手を忘れられない主人公が、自分を好きになってくれた人へと心を傾けていくストーリーですが、きっと意識的にだと思うけれど、文章にあまり改行がないんですよね。主人公が何かを語り出すと延々とひと段落が続く感じなのですが、それが妙にリアルさを生み出していると感じました。 今作を読んで興味がわいた作者さんではあるのですが、同時収録されていた「仲良くしようよ」のほうはちょっといろいろ理解が追い付かなかったので、読む作品は下調べが必要かな?
4投稿日: 2023.10.23
powered by ブクログみんな通る道 イチもガキなのになかなか思わせぶり 判断できるくらいの思いやりと経験があって安心した ラストのセリフも彼女らしい召喚の仕方かな
5投稿日: 2023.10.22
powered by ブクログ主人公がなかなかめんどくさいが共感できました。結婚に躊躇したり理想を抱く男女にも読んで欲しい。大阪からの特急で一気に読みました。
2投稿日: 2023.10.15
powered by ブクログ巷でたまに、「追う恋」と「追われる恋」の話を聞くことがありますが、それが同時に来た時、「自分のことが好きな人」と「自分が好きな人」、どちらを選ぶのが幸せなのでしょうか。 本作はそんな2人の男性の間で揺れ動く1人の女性の視点から描かれ、生々しさと青臭い痛さがリアルに感じることができる作品でした。 本作の主人公は26歳の男性経験がない女性。あくまで妄想上の話ですが、その女性には彼氏が2人いるという… 1人目の彼氏の名は「イチ」。中学時代からの王子様でその女性がずっと憧れていた男性。とにかく本作では何かにつけて「イチ」を崇めるような高評価の連続で、主人公の溢れる恋心が表現されています。 2人目の彼氏の名は「ニ」。同じ会社で働く同僚で、主人公ヨシカのことが気になり、たびたびデートに誘ってくる男性で主人公に好意を寄せている。とにかく、「ニ」への描写が酷く、妄想上の「イチ」と対比させられ何かにつけて難癖をつけるような描写の連続。 本作の良かった点としては、ただの痛い女が恋愛に必要なモノや心構えを理解し始めて、これまでの妄想から、現実の2人とリアルに向き合う心理的成長が描かれているところが素敵だなぁと思いました。 結局、「追う恋と「追われる恋」のどちらが幸せになれるのかという問いかけに対しては、人生経験の乏しい私では結論が出せませんが、どちらを選ぶにしても人をリスペクトし、人と向き合う精神は忘れずにいたいものです。
40投稿日: 2023.09.30
powered by ブクログ正直あんまりよくわからなかった。 最高級で美味しいものでもそもそも嫌いだったらたいして美味しいとは感じない。そんな感じだった。
0投稿日: 2023.09.16
powered by ブクログ昔、映画は観ていたが、原作を改めて読んだ。痛い女の子である。ただ、自分に正直で世間一般の普通といったカテゴリーの中で生きづらいだけなのかも知れない。絶滅危惧種の女の子。作中にもドードーの件があるが、すごく好き。 今作も非常に楽しめた。
7投稿日: 2023.09.08
powered by ブクログ二とヨシカが結構好きな結末だったので辛酸なめ子氏の解説になんでそんな意地悪言うの!?と思った。でも的を得てるのかもしれない。 原作より前に実写映画観ちゃってたけど映画はわりとオリジナル要素盛り込んでたんだな… 仲良くしようかの方は難しくてよくわからんかった。
0投稿日: 2023.08.29
powered by ブクログタイトル大好きです。辛口の綿谷節もところどころにあり最高。主人公がいい感じに狂ってる。確か映画の方は主人公が壊れて途中ミュージカルになったりしてて笑った
0投稿日: 2023.08.29
powered by ブクログ面白くてスルスル読めました。 読み進めながら、主人公に共感して寄り添ったり、一転して、それはありえないでしょと外から非難してみたり、心情変化が激しかったです。 最後の展開は、どうしてそうなった?感が強かったです。
0投稿日: 2023.08.24
powered by ブクログ綿矢りさのタイトル、大好きすぎる。このマインドで生きたい。共感できることが正直多くて笑ってしまった。ほんとにがんばれ私。
0投稿日: 2023.08.08
powered by ブクログ主人公が頭の中で勝手に暴走してやりすぎな言動をとったり、メンヘラな感じがあったりして、あまり共感できず、主人公の目線で読み進めていくのは厳しかったですが、しっとりした文学的な表現は素敵でした。
0投稿日: 2023.07.25
powered by ブクログ最初の方はすごいすごい!こじらせ方がわたしだ!と思って読んでたけど、最後の方向性が自分と真逆だったから「自分の選択は合ってたのだろうか」と不安になってしまった。 エピローグ(?)は私の読解力では読み解けなかったので、いつか読み返した時に理解できるようになってるといいな。
3投稿日: 2023.06.25
powered by ブクログ映画を観て絶対原作も読もうと思ってた小説。 他人事とは思えなくて感情移入しながら読みました。 ヨシカの発想や行動力はすごいが、少し違った方向性からのアプローチが奇妙だが面白い。 自分“が”好きな人か自分“を”好きな人か。冷静に考えればどっちも叶えられる人を探せばいいのだが、感情が昂ってる時ってこのどちらか1つを選ばなくては、って思ってしまうんですよね。周りの見えなさというか他者からの意見を聞き入れない感じがよく描かれている。
4投稿日: 2023.06.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
オタク女子(私も含む)には少なからず刺さる内容じゃないだろうか。 主人公・ヨシカは、中学時代の初恋の人を十数年たった今も大切に想い続けている。いじられキャラでクラスの人気者だった「イチ」は、本当は潔癖症で人とじゃれあうのが苦手。そんな彼を、陰で密かに見つめていたヨシカだけは理解していた。そして「イチ」もそんなヨシカに気付き、二人は無意識下の絆で結ばれていた……はずだった。 タイトルは、「イチ」と再会したヨシカが心の中で彼に投げかけた言葉だ。ヨシカの名前すら覚えていなかった「イチ」に、「イチなんて勝手に震えてろ」と毒づくヨシカだが、その言葉は、自分自身にも向けられていたのではないだろうか。 ヨシカは自分の欲望には誠実なくせに、他者への思いやりが決定的に欠けている。「イチ」に会いたいがために同級生の名を騙って同窓会を開いたり、出社したくない(しかし仕事は辞めたくない)あまりに妊娠したと偽り、長期休暇を申請する。自分に思いを寄せる「ニ」に対しても、一方的に自分の趣味に付き合わせ、「ニ」が合わせてくれないと不満を抱く。中学時代、「イチ」を王子様に見立てて漫画を描いていたヨシカだが、幼児期の万能感が抜けないようなヨシカの行動は、むしろ自分を王女様とでも思っているかのようだ。 しかし、ヨシカは地味でオタクな自分をちゃんと自覚しているのだ。幼児期の万能感は、成長し現実を知るにつれ、否応なしに消え去るものだが、ヨシカは長年「イチ」との思い出に浸り過ぎて、劣等感と万能感がないまぜになったまま、大人になってしまったかのようだ。「勝手に震えてろ」は、自分の拵えた理想郷から出ようとしない自分へのブーメランに見える。 お星様に手を伸ばすような、自分の愛情ひとつをひたすら研ぎ澄ませるような純度の高い恋を求めていたヨシカは、最終的に「ニ」との、少しずつ育んでいく新たな愛の形を受けいれる。しかし「ニ」の匂いが苦手だったり、キスされる瞬間の唇に「タコの吸盤」を連想したり、それってもう生理的にダメってことではないかと思うのだが、それでも愛は育つのだろうか?まあそうやって、傷だらけになってまた一つヨシカは成長していくのかな。
1投稿日: 2023.06.01
powered by ブクログ「女の人って醜いよなあ」 っていうヤマシタトモコの漫画の一節をずっと思い出しながら読んでた。ヨシカにピッタリだと思ったから。 初恋の人が絶対の1番なのに「ニ」にちょっと寄り道してみるところも、仲良しだと思ってた人に隠しておきたい秘密をベラベラ喋られたことがショックでとんでもない嘘をつくところも、なんか全部が最悪で醜くて、でも全部が超可愛い。 こういう悪魔的でひきょうで青臭くて醜くてでもとびきり可愛いヨシカみたいな女の子、私は大好き。
4投稿日: 2023.05.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
しっちゃかめっちゃか。周りの人が突然何かに吹っ切れて奇行に走ったらびっくりすると思うし、できればそういうことはしないでほしいなぁと思う。私が誰かを脳内の恋人にするのはいいけど、私は誰の脳内の恋人にはなりたくないなぁと思った。
1投稿日: 2023.05.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
自分もイチカみたいなスクールカースト最下層だったから、すごく共感した。 相手にとっては些細な記憶にも残ってない出来事が、自分にとっては宝物なのが切ない。その小さなことを何度も反芻して、ずっと心の拠り所にしてしまうのがわかる。 フィクションの世界だったら主人公はイチと幸せになれるんだろうけど、現実は自分は相手にとって取るに足らない存在でしかないのがリアル。 けど、こうやって妥協しながらみんな大切な誰かを見つけてくんだな、と当たり前なことだけどグッときた。
3投稿日: 2023.04.21
powered by ブクログ蹴りたい背中、インストールを読んで以来久しぶりに彼女の作品を読みました。 かなり独特な文章だけど、毒々しさの中に甘さもあって、そんな気持ちになることもあったな、という描写もあった。一方、内面のみならず行動もそんな感じなので、20代後半にしてはあまりに拗らせている。 心理描写や比喩の幅が本当に広く、読んでいて純粋に楽しかった。
1投稿日: 2023.04.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
学生時代の根暗加減に比べて、街の人と明るく軽やかに関わっているに違和感があったけれど、それは全て理想と妄想に過ぎなかった……。自分は透明人間で、あと一歩踏み出せばその人と接点を持つことができるのに、それができない。孤独ってそうやって生み出されていくのかも。あと一歩の勇気、それを踏み出せる人が、きっと孤独から抜け出せるんじゃないかな。とても難しいことだけれど。
3投稿日: 2023.04.07
powered by ブクログオタクの脳内二股が小気味良く綴られた作品。 後半は主人公が意外な行動に出てハラハラした。 文章にエッジが効いていて結構好み。
2投稿日: 2023.04.06
powered by ブクログ著者の独特な言葉選びとか、 センスが好きだなぁ。 イチとニとか、最高なチョイスだし、 ストーリーも主人公のキャラも好きでした。
52投稿日: 2023.04.04
powered by ブクログ読み始めはなんだかオタクの独り言のような言葉が苦手だったけど、言い回しが面白くて読み進めるうちにどんどん受け入れられた。 「仲良くしようか」はよくわからない。
2投稿日: 2023.03.25
powered by ブクログ綿矢りさ節炸裂 すごくレールから外れてるんだけどキュートでちゃんと翻弄される主人公 大抵ちょっと信じられないような大胆な行動に出るから、今度は何をするんだろう?と楽しみになる
1投稿日: 2023.03.24
