
総合評価
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powered by ブクログ出版社の営業職に就く青年が、日々の業務の中で遭遇する五つの謎を描いた連作短編集。 全編を通して、本への愛情が感じられるところに惹かれました。 出版社の営業に関する仕事内容も興味深く、知っている本が取り上げられていると、なんだか嬉しくなってしまいます。 出版社や書店といった本に携わる仕事に就く人たちの、熱意が伝わってくる一冊です。
1投稿日: 2026.01.24
powered by ブクログ出版社の新人営業マン井辻くんの、書店に絡んだミステリ短編集。 出版社や書店の裏側を垣間見れてワクワクすると共に、彼らの努力に感謝してしまう。 中でも「ときめきのポップスター」がお気に入り。 自分も面白かったと思う文庫が紹介されていて、とても嬉しくなってしまった。
0投稿日: 2026.01.23
powered by ブクログ出版社の営業さんの仕事がわかる一冊。本にまつわる仕事をしている主人公の話はたくさんありますが、営業さんは初めて。 読んだことのある名作が出てくるので思わずニヤニヤしちゃいます。 作中で紹介されていた「白鳥の岸辺」は架空の小説みたいです
0投稿日: 2025.11.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
井辻智紀 明林書房の営業。中くらいといえる程度の出版社。 真柴司 明林書房の二倍は大きな、佐伯書房という出版社の営業。 秋沢 明林書房営業部副部長。智紀の直属の上司。四十代後半の既婚女性。 吉野 智紀のふたつ前の担当者。智紀の四つ先輩。営業部から編集部に異動。 綿貫 ワタヌキ書店の店長。 安西 ワタヌキ書店の店員。別の本屋で智紀に声をかけた。 双信堂 間口四メートルほどの小さな書店。 細川 某大手出版社の営業。 望月みなみ ハセジマ書店の書店員。 岩淵 いかつい顔をしている。某大手出版社の営業。 海道 スキンヘッド。某大手出版社の営業。 佐藤 真柴の同僚。 西雲堂北横浜店の店長 スーパー内に出店している本屋。 塩原健夫 宝力宝賞の長編部門を取った作家。今年三十二歳になる会社員。 影平 作家。 ミヤちゃん 智紀が受け持っているエリアの書店員。 松林 智紀が受け持っているエリアの書店員。 山本 ミヤさん、松林の書店の大宮店の人。むかし、宝力宝賞の佳作を取った。 酒井 塩原健夫の担当。 津波沢陵 老紳士。往年のミステリ作家。 仁科 岡田書店。山形のレインボープラザ店。佐伯書房の本をとても力を入れて並べている。 幸村孝治 ユキムラ書店。店を閉めた。 谷 小松書店の文庫と児童書を担当。南東北に拠点を置く中規模書店。 佐久間 光浦舎という小さな出版社の営業。 雪村一弥 池内 POPコンテストの担当者。 駒沢 POPコンテストの書店のバイト。法学部の三年生。
0投稿日: 2025.09.23
powered by ブクログ初期の頃の作品だからか、粗さを感じる。短編という形式上、スタートからゴールまでが短いので、余計にその辺が気になる。特に、主人公が真相にたどり着いたところで、それを不自然に隠して物語を進めるところがスムーズではなくストレスがあった。 出版社の営業の方がどんな風にお仕事をされているのかを知ることができるのは楽しい。
0投稿日: 2025.07.02
powered by ブクログ本が好き、本屋が好きななのでそれなりに楽しめました。 大きな括りで言うと北村薫さんの「円紫と私」シリーズのテイストに近い。そこに出版営業と書店員というお仕事小説のテイストをトッピングした作品。ただ、日常の謎の謎解きとしては少し平凡で弱いかな。個人的には「円紫」シリーズに軍配が上がる。 作品としては「絵本の神様」がベタな筋立てではあるが好みかな。 井辻君の成長が楽しみでもあるし、もう少し読んでみたいシリーズではある。
17投稿日: 2025.03.15
powered by ブクログひつじくん、ではなく井辻くん、出版社の営業マンとしてのお話。真鍋さんはいつも「ひつじくん」。イチイチ直す井辻くんもなかなか気が長い。あとがきでスカウトされちゃってるじゃん! 守る会のメンバー、濃いなぁ。
19投稿日: 2024.12.19
powered by ブクログ某所でやたら感想ばっかり書いているので、読書感想文はすっかりご無沙汰に…。 なかなかそんなに文章もようけかかれへんので、せめてタイトルくらいは残しておこう! ■■■■ これはもう、めっちゃおもしろかった! 図書館でなにげに手に取っただけなんやけど、よかったわー。 とりあえず私も書店員になろうとかいう夢ができた…。 でも、私は書店員になれるほどには読書家ではない…。 敢えていうなら、井辻くんっちゅう名前がなじみにくいなあ、辻井くんのほうが読みやすいなあ、と、思いながら読み始めたのだけど、これがこれが。 井辻くんでよかった。 なんやろう。天野頌子氏のシリーズでもそうやけど、なんでこう受けの子が主役になることがおおいんやろう? 好み以前に、話としては作りやすいんかな。ある意味客観的やもんね。 ミステリのようでミステリでないところとか、いちいち面倒臭いトリックなところが、 「さすが、創元社!」 と、いう感じでよいです。 これはぜひ、続編も読みたい。
0投稿日: 2024.09.12
powered by ブクログ本が大好きで、本屋さんも大好き。買おうと思っている本がなくても、フラっと立ち寄って並べられている本を見るのが好き。 そういう私にとって、本や書店を題材にした、実在の本のタイトルがたくさん出てくる大崎梢さんの作品は面白くてたまらなかった。 成風堂書店事件メモシリーズもとても面白かった記憶があるのだが、なぜか手元になかったので、まずは久しぶりに井辻くんに会いにいくことにした。 出版社の営業の細かい仕事も興味深いし、書店員さんや他社の営業さんたちとのやりとりも楽しい。殺人などは起きないがミステリなので、謎を解き明かしていく時の点と点がつながっていく瞬間も気持ちがいい。 ポップやフェアの話も出てくるので、読了後に本屋さんに立ち寄るのが楽しみになる本だと思う。 便利な電子書籍もたくさんあって本を売るのが難しい時代かもしれないが、私は紙で読みたい派だし、本屋さんも紙の本もなくなってしまっては大変困るので、これからも本屋さんの売上に貢献していきたいと思った。 成風堂書店事件メモシリーズの文庫本も揃えなくては!
1投稿日: 2024.06.27
powered by ブクログ他愛ない謎解きと、ほのぼの雰囲気にホッとリラックスできる。やはり大崎さんは書店がすきなのでしょうね。
0投稿日: 2023.12.24
powered by ブクログ書店や出版社のお話しは大好き。本はこんなふうに私たちの手元に届くのか!と毎回楽しい発見があります。 この作品は出版営業マンのお話し。紹介に『ミステリ短編集』とあり、どのようなミステリなんだろう?と思っていましたが、本や本屋さんにまつわる小さな謎がうまく描かれていて、『こういうミステリか!』と楽しく読めました。 続編もあるようなので、読んでみます。
8投稿日: 2023.04.08
powered by ブクログだいぶ昔の本だが、NO Book & Coffee NO LIFEさんのレビューを読んで「読みたい」に入れていた。 中堅どころの出版社に勤める井辻くん。倉庫勤めや内勤を終え外回りを始めて4ヶ月という新人営業マンの奮闘が、ミステリーと言えるほどもない謎も絡めて描かれる。 出版社の営業の話ってあまりないので、その仕事振りを読むだけでもなかなか興味深かった。他社の営業マンも真柴をはじめとして個性的でコミカルで楽しく、一話しか出てこないが光浦舎のベテラン佐久間もいい味。 頑固で不器用なワタヌキ書店の店主や甥の成功を見届けて店を畳んだユキムラ書店の店主夫婦など、町で小さな書店を開き続けてきた人たちの苦労と心意気にはじんと来る。 最終話のコンテストに推薦された10冊の中で読んだことあるのは「ライオンハート」「旅のラゴス」「ななつのこ」の3冊だけだった。 残りの7冊、ポップを読めばどれも読みたくなってしまうが、羽村晶ではないけれど若竹七海「サンタクロースのせいにしよう」から行ってみよう。
29投稿日: 2023.03.19
powered by ブクログ中堅出版社の新人営業マン・井辻智紀を主人公とした、お仕事小説・成長物語です(5篇の短編集)。 一方で、流石は元書店員の大崎梢さん、主人公の視点から、出版・書店サイドの認識のズレや誤解から生じるトラブル、書店員のプライド・悩み等、仕事の素晴らしさと同時に大変さや課題を浮き彫りにしていきます。裏事情を知る故の成せる技? またこれら諸々のことを、深刻になり過ぎずにゆる〜いミステリー仕立てで読み手に提供してくれ、楽しく読み進められます。 各話の最後に「新人営業マン・井辻智紀の一日」があり、リアルな出版営業のあるある事情が日記風に付記され、こちらも興味深く読みました。 大崎梢さんの著書には、「成風堂書店事件メモ」等の書店ミステリー・シリーズもあるようで、未読ですがいずれも心がホッコリする作品なんだろうなと想像に難くないですね。 書店員のリアルについては、いまがわゆいさんのコミックエッセイ『本屋図鑑』等、仕事の詳細や興味深い情報が満載の本も次々と出版されているようです。それだけ本に携わる人・仕事に関心があり、支持されている裏返しなのだと思います。 先日も、現役書店員の佐藤篤志さんが芥川賞を受賞されました。喜ばしい限りです。 今後も、本に携わる方々を、微力ながら応援していきたいと、ささやかに思うのでありました。
36投稿日: 2023.01.25
powered by ブクログ出版社で書店への営業を行う新人営業マン、ひつじくんこと井辻くん。なぜか出禁スレスレの書店にあたったり、やり手の書店員が元気を失っておかしな本棚になったりしているところと遭遇する。ライバルの真柴らと協力し、牽制し合いながらそれらの原因を探求し、解決していく短篇集。 表紙の軽いコミックタッチそのままの軽いストーリーで、ちょっと鈍感な井辻を軸として進んでいく。この手の鈍感具合をうまく料理していくかというところがミソ。少なくともこの1冊の中では、鈍感故になぜか好かれてラブロマンスなどにならなかったあたりは好感が持てる。 まだ1作目というところで慣れていないところがあるのかもしれず、なんか読みにくい部分が所々見られる。また真柴をはじめとした一部の人物が切れ者で、理解の前に前のめりにストーリーが展開してしまっている部分も多い。 1作目の名作の続編の話と、絵本の話の気合の入り具合と、その他の作品のやっつけ具合の落差が激しいことと、蛇足以外の何物でもない営業日記の部分がマイナス。 2作目も購入済みだが、ラブロマンスみたいな話にならなければいいな。
1投稿日: 2022.12.30
powered by ブクログあなたは『本』が好きですか? いやいや、本好きの皆さんが集うブクログの場で訊く質問ではありませんね。釣り堀に来ている人に釣りが好きですか?、デザートバイキングに来ている人に、スイーツがお好きですか?と野暮な質問をするのと同じです。失礼しました。 はい、このレビューをお読みくださっている方、そう、あなたも私も、もうみんながみんな本が大好きな人たちばかりのはずです。そんなあなたは、『本』をどのように手に入れられるでしょうか?もちろん、図書館派の方もいらっしゃるでしょう。ブクログのレビューにも随分と”図書館本”という記述を見かけます。一方で、本屋派という方もいらっしゃると思います。かくいう私も後者です。読みたいと思った時にすぐに読まないと居ても立っても居られなくなる人間、それが私、さてさてです。そんな私は本屋派といっても圧倒的にネット購入派でもあります。身近に大きな本屋さんがないという事情もあります。そんな私の選書はその時の感覚、思いつきであり、ブクログに皆さんが記されたレビューは何よりもの起点となります。 しかし一方で、たまに本屋さんに入って選書のきっかけを得る場合もあります。それは、本の表紙という場合もあります。”ジャケ買い”という言葉の先に手にした作品たち。そしてもう一つが平積みにされた本に掲げられた『ポップ』の存在です。それまで存在さえ知らなかった一冊の本、書名はおろか作家さんの名前さえ知らない一冊の本、本来であれば手にすることなど、読むことなど決してなかった一冊の本につけられた『ポップ』に惹かれてその本を手にする、そんな先の読書も数多く経験してきました。 そんな時、私たちが一冊の本を手にするきっかけを作ってくださる人の存在がそこにあることに気付きます。『こんなにも大々的なディスプレイは衝撃に近い』と、私たちにその本の素晴らしさを伝えるためにさまざまな企画を考え、私たちがその本を手にするきっかけを与えてくれる人たちの存在。そして、そんな舞台裏にいる人たちはこんなことを言います。 『見ず知らずの人でも、多少しか知らなかった人でも、一冊の本により、友だちになることができるんだ』。 一冊の本が持つ無限の可能性、一冊の本が持つ無限の力、一冊の本に潜在するそんな力を引き出してくれる人たちの存在が私たちに素晴らしい感動を届けてくれるのです。 この作品は、一人の『新人営業マン』の”お仕事”を見る物語。そんな彼が『営業をクビになったらどうしよう。やっぱり向いていないのだろうか』と仕事に思い悩む様を見る物語。そしてそれは、そんな彼が『見ず知らずの人に、一冊の本を買ってもらう』ことの意味を噛みしめる物語です。 『書店の文庫売り場』で『注文書を片手に在庫をチェックしていく』のは主人公の井辻智紀(いつじ ともき)。『ひととおり終えたところで』『担当者を捜』し、接客を終えた彼女に『在庫のチェック、終わりました』と話しかけると『来月の新刊はどんな感じです?』と訊かれ『すかさずチラシを取り出』す智紀。『明林書房で編集のバイト』をしていた智紀は『四年生の秋に正社員の話を持ちかけられ、そのまま入社が決ま』りました。『配属先が営業であるとあらかじめ告げられていた』のも『入社を決めた大きな理由』という智紀。次に文芸のチェックをしようとした智紀は、『あの…明林の営業さんでしょうか』と『見知らぬ若い女性』に話しかけられました。『井辻と申します』と名乗った智紀が『どちらかの、書店員さんでしょうか』、『うちの者はうかがってますか?』と問いかけると『それが…いらっしゃらないんですよね。ちょっと ー 残念だな』と返す女性。『書店のお名前を…』と訊く智紀に『東横線沿線で…』と女性は言いかけるも『ああでも、いいんです』と『そそくさと立ち去ってしま』いました。そんなところに『どうしたの、ひつじくん』と『他の出版社の営業マン』『明林書房の二倍は大きな、佐伯書店』の営業の真柴司(ましば つかさ)が声をかけてきました。『ひつじじゃなくて、井辻です』と文句を言うも『天然ラテン系のノリで』すべてを適当にかわす真柴。そして、会社に戻った智紀は上司の秋沢から『最新の売り上げデータがあがってるわよ… 戦略に役立ててね』と言われ『小さな数字がびっしり並ん』だ資料に目を通します。そうしたところ『ふと、意外な数字に目が留ま』りました。『一冊の本だけ、やけに売れている店がある。「白鳥の岸辺」という文庫だ』というそのデータ。『五年前に出た本』で『すでに大きな書店でもなければ、棚にもさしていないはず』と不思議に思う智紀は、データの先に『ワタヌキ書店』という店名を見つけます。場所を調べ『東横線沿線』を突き止めた智紀は、『明林書房の営業は来ない』と話した女性のことを思い出します。『ワタヌキ書店では何か起きているらしい。全国的に見てもほとんど売れていない「白鳥の岸辺」がこんなに売れている』と落ち着かなくなった智紀は『帰社時間をホワイトボードに書きこみ、いつもと同じ「いってきます」の言葉で飛び出し』ました…そして訪れた『ワタヌキ書店』でまさかの光景を目にする智紀。『作り手と売り場。ふたつを結ぶ糸を、鞄の中にたくさん詰めこんで』走り回る智紀の活躍が描かれていきます…という最初の短編〈平台がおまちかね〉。作品世界に一気に読者を連れて行ってくれる好編でした。 本屋さんの舞台裏を描く作品でお馴染みの大崎梢さん。そんな大崎さんの代表作でありシリーズ化もされている”成風堂書店事件メモシリーズ”と並ぶもう一つの人気シリーズが”出版社営業・井辻智紀の業務日誌シリーズ”。そして、その一冊目に当たるのが「平台がおまちかね」、このレビューでご紹介する作品となります。10年以上書店で働かれていたご経験をお持ちの大崎さんがこの作品で描くのは『出版者の新人営業マン』である井辻智紀の目を通して見る出版と本屋さんの舞台裏です。このレビューを読んでくださっているみなさんは、そもそもブクログという本の情報が揃う場に集まられた方々です。そんなみなさんにとってこの作品で語られる、私たちの元に本が届くまでの舞台裏はとても興味深いものがあると思います。まずは、三つの視点をご紹介しましょう。 ・『本屋って、儲からない商売なんだってね』という視点。『利益率が低く、経費ばかりかかって、薄利多売もいいとこ。個人経営の書店は毎年どんどん潰れていく』という現実について、その裏事情がこんな風に語られます。 → 『利益率が低いというのはほんとうだ。通常で二割五分。その中に人件費や場所代、光熱費、さまざまな経費がかかってくる』というその内実。あなたは、この割合をご存知でしょうか?作家さんの手取りが一割であることは額賀澪さん「拝啓 本が売れません」に記述がありました。作家さんと本屋さんで三割五分になる、残りが出版社の取り分、なるほど興味深いお話です。 ・『書店営業はどうしても首都圏偏重になりがち』という視点。『大型店が狭い中に乱立しているので、営業マン同士でエリアを分け合い、それぞれ需要に応じて週に何度も顔を出す店、一週間ごとの店、ひと月ごとの店、ふた月ごとの店と選り分けて訪問プランを立てていく』という出版社の営業の考え方が語られます。 → 『地方には”切り捨てられ感”』が生まれる。『話題の本は思うように入らず、刷りすぎて余った本だけが過剰に送りつけられ、客注の入荷も滞る。人件費のカットで店の活気は失われ、ベストセラーに沸く都会の大型店はまるで別世界』。そのため『ある日突然現れる営業マンを歓待してくれる』。こんなところにも地域の過疎化に繋がる問題が潜在していることがわかります。 ・書店営業の独特さという視点。『ふつうのセールスとちがい、本は返すことができる。無理やり注文だけ取っても、そのまま利益には結びつかない。返本されればおしまい』であり、『書店員さんとのやりとりは不可欠』という実態が語られます。 → 『注文品が店に届いたあとも、なるべくいい場所に並べてもらうよう頼み、たとえ動きがにぶくても一日でも長く置いてくれるようお願いする』。基本は『本を紹介し、注文を取って帰る』だけだが、『店にいる人の協力が得られるかどうかで大きな差が生じる』という現実がそこにあることに気付きます。そこに複数の出版者の書店営業が一つの『平台』を巡って凌ぎを削る余地が生まれる、なるほどと思いました。 そして、この作品では本屋さんの『平台』に欠かせない『ポップ』に関する興味深い記述も満載です。『平台は多くの買い物客の注目を浴びる』と私たちが目にする『ポップ』の位置付け。それが故に『そこに好意的な応援文がつけば、さらなる広がりが見込める』と、売上増加に直結していく展開が『ポップ』には期待されていると大崎さんは記述されます。そんな『ポップ』について、この作品の中にはストーリー展開の中で他の作家さんの実在の作品がリアルに登場し、なんと大崎さんがその作品の『ポップ』を登場人物の作として創作されています。私が知っている作品の中では加納朋子さん「ななつのこ」が物語の展開の核として登場します。そんな「ななつのこ」につけられた『ポップ』はこんな感じです。 『作者に宛てたファンレター、そこにちょこっと書き添えた身近な不思議。すると、返事が返ってきます。あざやかな解決のヒントと共に。誰もが夢見るとびきりのシチュエーションをこの一冊で!』 『身近な不思議』は、「ななつのこ」の一番の魅力。たった88文字でこの作品の良さを見事に表現する大崎さん。さすがに言葉のプロは違うと思いました。とにかく、この作品は『本』が好きな人にはさまざまな切り口から『本』に関するあれやこれやが記述されているため飽きることなく最後まで怒涛の如く読み進めることができる一冊だと思います。 そんなこの作品は『出版社の新人営業マン』である井辻智紀の成長を見る”お仕事小説”の側面も持ち合わせています。『個性的な面々に囲まれつつ今日も書店で奮闘中!』という智紀はとても魅力的なキャラクターです。『営業が向いているとも思えない。どちらかといえば口べたで地味で不器用で、人前で何かしゃべるのは大の苦手』という智紀。そんな智紀は一方でなんとも憎めない、危なっかしくて手を差し伸べてあげたい気にさせるそんなタイプの人間でもあります。そして、智紀はライバル社である佐伯書店の同じく営業を担当する真柴司との絶妙なやりとりを繰り広げます。『ねえ、ひつじくん』と親しげに語りかけてくる真柴に、『ぼくの苗字は井辻(いつじ)です』とムキになって否定する智紀というやりとりが全面にわたって繰り広げられますが、それはもう漫才のネタのようでもあり、なんとも微笑ましい二人の関係が伝わってきます。また、ある件でその解決に突き進む智紀というシーンでも『貸しひとつ』、『貸し、ふたつ目ね』、そして『貸し、三つで』となんだかんだでその解決に力を貸していく真柴という構図。出版社間の営業担当の関わり方の実際がこのように親近感を伴う密接なものなのかどうかは分かりませんが、ドロドロした足の引っ張りあいではなく、清々しいまでの関係性がそこにあることで、この作品の読み味を随分と左右しているように感じました。 そして、この作品にはさらなる工夫が存在します。この作品は五つの短編が連作短編の形式で構成されていますが、その各短編の後半にはそれぞれ、そんな『新人営業マン』である智紀が書いたという位置付けで『新人営業マン・井辻智紀の一日』という『報告書』が記されているのです。『アンケート調査なの。井辻くんの今日の一日でいいわ』と上司の秋沢からの指示に基づいて記すようになったというその『報告書』には、智紀が目にする会社のあれこれが記されています。『初版部数は常に、微妙なバランスの上に成り立っている』という出版の厳しい裏側や、『出版社って、もっとずっとライバル同士が火花を散らす間柄だと思っていました』という出版社の人間同士の関わり方など、『出版社の新人営業マン』という立場の智紀に語らせるからこそ、とても新鮮で、飾り気のない『出版』の舞台裏が読者に伝わってくるのだと思いました。兎にも角にも隅から隅まで、『本』に関するあれやこれやに徹底的にこだわった見事な作品だと思いました。 『店頭には常にカラフルな雑誌が並び新刊本がひしめき、さも豊かそうに見えるが、それらがどんどんはけてくれなければバイトの時給さえ払えない』。 街の本屋さんに人が少なくなり、ネットでの購入が増え続けるなど、私たちが本を手にする流れにも大きな変化が生じています。また、活字離れが叫ばれ、本自体を手にする絶対数にも変化が生じています。 『扱っている商品そのものに”文化”という付加価値がつくとしても、経営者の生活を文化は保証してくれない』。 街の本屋さんはボランティアではなく、それをもって生計を立てられている以上、本が売れるか売れないかはそんな店舗の未来にも関わってくるのは当然です。この作品では本屋さんや出版社が私たちに本を身近に感じてもらえるようにさまざまな努力をされている、そんな出版の舞台裏が丁寧に記されていました。 『たとえネット書店があっても、本を目にする機会が減れば興味そのものが薄れていく』。 そんな危機感を共有しながら、少しでも本を手に取ってもらえるように日々努力を続けられる人たちの存在。そんな場を深刻にならないようにコミカルな登場人物たちの存在をもってわかりやすく提示してくれるこの作品。主人公が『新人営業マン』だからこそ、私たち一般人にも分かりやすい目線でさまざまなことごとが見えてくるのを感じるこの作品。 本屋さんに10年以上勤められてきた大崎さんだからこその強い説得力と、大崎さんならではの優しい文体の一方で、大崎さんならではの身近なミステリーが上手く織り込まれた、そんな素晴らしい作品でした。
124投稿日: 2022.07.16
powered by ブクログ出版社の新人営業マンの奮闘を描いた短編集。 大崎さんの「本」に関する小説は、同じ本を扱う職業でもいろんなお仕事小説があっておもしろい。 新人営業マンの日常が軽いミステリー仕立てになっていて、個性派揃いの他社出版営業マンたちとの交流も微笑ましい。 書店員さんと出版営業マンのお仕事に「へぇ~」の連続。お仕事の裏事情を知るのはやっぱりおもしろい。 軽い読み心地で読みやすかった。 今度書店に行ったら、思い出して色々想像してしまいそう。 子どもの頃から本が大好きだったけど本とは関わりのない仕事をしているので、読みながら作中の書店員さんや営業さんが羨ましくなってきました。
5投稿日: 2022.04.29
powered by ブクログ出版社でも校閲はこの前も取り上げられてたけど、営業は新しいね、、、! 日常ミステリ大好き人間としてはさらっと読めて素敵でした◎
1投稿日: 2021.10.31
powered by ブクログ「本屋」をテーマにした短編小説集。 主人公が「書店の新人営業」という設定なので、出版社の仕事や、どのようにして書店に本が並ぶのか、というところも丁寧に描かれています。本好きには「なるほど」と思えるところも多く、楽しめるのではないでしょうか。 一方で、各話でちいさな事件が起き、それを(他社の営業とも協力(?)しながら)解決してゆくというストーリーですが、事件の規模というか現実感がやや希薄で、せっかく「リアリティ」のだせる舞台設定であるのに、と残念な印象でもあります。 各話とも読後感は悪くなく、ほっこりとした終わり方ではありますが、もう少し主人公の「営業マンとしての奮闘」が緻密に描かれている方がよかったかなと思います。
1投稿日: 2021.10.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
目次 ・平台がおまちかね ・新人営業マン・井辻智紀の一日 1 ・マドンナの憂鬱な棚 ・新人営業マン・井辻智紀の一日 2 ・贈呈式で会いましょ ・新人営業マン・井辻智紀の一日 3 ・絵本の神さま ・新人営業マン・井辻智紀の一日 4 ・ときめきのポップスター ・新人営業マン・井辻智紀の一日 5 大崎梢がデビューした頃は、今ほど書店や出版社などを舞台とした本が出ていなかったと思います。 しかし今、私もそれなりにそれらお仕事小説を読みましたので、今更出版社の営業マンの仕事だけを書かれても満足は出来ない。 では、ミステリ小説としてのこれはどうか? 正直、ミステリとしてはあまり面白くありませんでした。 すべて途中でネタがわかってしまったので。 で、心温まる日常系ミステリは、今や胸焼けするほど出版されているので、わざわざここで読まなくても…という感じ。 出版されてすぐに読めば、もっとキラキラした目で読めたと思うのですが。 どうも私は短篇には少し毒があった方が好きなようです。
1投稿日: 2020.12.28
powered by ブクログ書店営業のひつじくん。作中に別シリーズの書店の話も、ミステリ作家のあの人の名前も出てきて、こういう繋がりはやっぱり楽しい。
0投稿日: 2020.05.17
powered by ブクログ日常に潜むささやかな謎と本屋さんと営業に纏わる連作短編5編.井辻ことひつじくんのやり取りがほのぼのしていて楽しい.
0投稿日: 2020.04.20
powered by ブクログ書店が舞台の小説はいくつか読んだけど、営業さん視点は初めて。 まだ営業として独り立ちして間もない主人公は前任者の評判に負けじと仕事をこなしていく。 誠実でまっすぐな人柄は素直にいいなと思えた。 担当店舗がかぶることでよく顔を合わせるという他社の営業との関係も不思議で面白い。 ライバルだけど同志みたいな。 ミステリ要素もあり、面白かった。
1投稿日: 2020.02.07
powered by ブクログ出版社の営業の仕事というと、具体的な仕事のイメージが湧かなかったのが、この本でとても詳細な1日の仕事の流れが書かれていて、面白かった。 書店員さんと仲良くなるのは想像できるとしても、他社の出版社の営業マンとも情報交換をすることがあるんだ、と意外に思った。ライバル社と飲み会に行くなんて、なかなか他の業界にはない関係性なんじゃないだろうか。 出版業界のことがより良く分かり、本好きとして読み応えがあった。
0投稿日: 2020.01.09
powered by ブクログ出版社の書店回りの営業マンのお話。他社の営業マンとはきっとドロドロした人間関係だと思いますが、この本ではある時は助け合い、ある時はフェアなライバル関係で競い合う。穏やかな気持ちで読むことができました。
0投稿日: 2019.12.09
powered by ブクログ出版社や書店、それに関わる本を愛する人たちの面白くも考えさせられる1冊でした。 出版社や書店、取次、読者とそれぞれの立場がありながらも本を愛する気持ちや素敵な本が売れてほしいという気持ちは同じで、日々頑張っている人がたくさんいることを感じることができました。 今はネットショッピングや電子書籍で簡単に本を読めるようになった反面、自分が読んで感動できる本を選ぶことが難しくなっているのかなと思います。 そういった本に出会う手助けをしてくれるのが町の本屋さんで店員さんで出版社の皆さんなのかもしれないですね。 自分の周りにもこんな店員さんや出版社の人たちがいてくれたらどんなに楽しいだろうと思います。 本を好きな多くの人に読んでもらいたい1冊です。
0投稿日: 2019.10.05
powered by ブクログ出版社の新人営業マンの奮闘ぶりが伝わってきて業界の厳しい現実も読めた。本好きなら憧れる職業だとは思うが仕事は大変そうだ。 好きなことを仕事にできたら理想的だと思う反面、現実をつきつけられて嫌気がさすような気もする。 短編のように章立てしてあり読みやすかったけど、ヒツジでなくイツジだとやたら繰り返したりする部分はかんに触った。 営業マンの一日という日誌のような部分は読みやすく章立ての箸休め的には良かった。 謎ときの部分はよくわからず読み返してみたけどやはり頭で理解するには難しい。
0投稿日: 2019.07.07
powered by ブクログ「成風堂シリーズ」とは別の、出版社の営業の井辻くんを中心とした連作ですが、こちらも本や本屋さんに絡む日常の謎に絡んだミステリ仕立てになっていて、とても雰囲気の良い優しいお話です。新人で自分自身の評価はあまり高くない井辻くんですが、実際はとても細やかな心を持った素敵な人物で、周りの別出版社の営業さんも優しい人ばかりでとても読み易かったです。特に「絵本の神様」が印象的でした。地元密着の小さな本屋さんの話は身につまされるものもありました。最終話で成風堂とのリンクが匂わされるのが楽しかったです。続きも楽しみです。
1投稿日: 2019.06.14
powered by ブクログ本好きの人にはお勧めの本でしょう。 出版社の営業とはどんな人たちなのかというものが、ものすごくよくわかる本です。 書店の平台に並ぶ本が、こんな熾烈な争いの中で並んでいるのかと思うと、じっくり目当ての本以外にも目をやらないとなぁと思いました。 いろんな本屋に行って見比べたくなる本です。
0投稿日: 2019.04.22
powered by ブクログ出版社の新人営業部員が主人公です。 出版社というと、編集さんがメインだけど、 本を売るためには営業も大切な仕事。 さらっと読みました。
1投稿日: 2018.10.11
powered by ブクログ頑張れ、井辻! 平台が、お待ちかね!! (???〉お待ちかねぇ?) 成風堂シリーズの方がミステリミステリしている気がするし好みだけど、 井辻もなんだか応援したくなって、頑張れって。
0投稿日: 2018.06.14
powered by ブクログ友人の薦めで読んだ。軽く読めた。 ミステリーってあまり読んだことないんだけれど、こういう殺伐としていないミステリーは肩肘張らずに読めるので良い。 作者自信が本好きなんだろうな、と思った。
0投稿日: 2018.02.24出版社の新人営業員にエールを送りたくなる一冊
出版社の若手の営業さんのお話です。 主人公の井辻くんは、本が好きだし、本をすごく大切にしている。 ただ売り上げをのばせば、というより かわいい自分のチームの一員のように自社の本を思っているようにも感じました。 実際、知り合いの出版社の営業の友人の話とも よく通じている部分もあり、著者の方が元書店員と知り、納得です。 書店業界は決して待遇のいい場所ではないけれど、何より本好きの人たちに 支えられて動いているんだな……ということがよく伝わってきます。 そして、他の著者さんの著書も具体的に上がってきていて、そういう描写も仲間意識から生まれるのかもしれませんが、 とても嬉しかったし、楽しめました。
3投稿日: 2017.04.15
powered by ブクログ書店員さん、出版の編集さんのドラマや本が続いてしまったので、ちょっと食傷気味になってしまった。この本は、出版社の営業さんのお話し。営業さんの苦労やちょっとした謎があって、目先が変わって楽しめる一冊でした。
0投稿日: 2016.07.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
書店で本を探しているとたまにスーツで熱心になにかをメモし、本を並び替えている人がいます。書店の人かと思っていると店員さんと話をしている様子はなにか違う。何度かそのような光景を見かけましたが、あの人はこの本の主人公と同じ出版社の営業さんだったんでしょうね。普段なかなか知ることのできない出版社の営業さんのお仕事を知ることができてとても面白いですね。最終章では著者の「誠風堂シリーズ」との繋がりが出てくるのも楽しいですね。
0投稿日: 2016.05.23
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駆け出し出版社営業マン・井辻くんの奮闘日記。 営業マン井辻くんが、仕事を通じて、本をめぐる様々な謎に立ち向かう短編集。 「平台がお待ちかね」と「背表紙は歌う」一気に読了。 出版社の営業ってこういう仕事をしているんだ、ということを知れて面白い。またこの井辻くんといういじられキャラの主人公がいい味出してる。個性もそれと言ってないし、成風堂シリーズの多絵のようなずば抜けた推理力はないにしても、真摯に一つ一つの仕事に取り組む姿勢にとても好感が持てる。 井辻くんの上司の女性・秋沢さんも素敵だ。 井辻くんと杏子や多絵のコラボもまた見てみたいな。
0投稿日: 2016.03.10
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出版社の新人営業,井辻智紀が主人公のちょっといい話系のミステリ。ミステリとしての謎,伏線,叙述トリックを駆使した驚きなどは皆無だが,ちょっと心に残るいい話が満載の短編集である。本屋や出版社の裏側が描かれているのもマル。キャラクターも魅力的。あまり好みの作風ではないが,これは結構楽しめた。★4で。 個々の作品の所感は以下のとおり ○ 平台がおまちかね 「白鳥の岸辺」という5年前に出版された,ややマイナーな本を,見事にディスプレイをし,販売しているワタヌキ書店にまつわる話。その書店は,一時,明林書房の本を引き上げ,取引を辞めていた。主人公井辻智紀がその書店を訪れるが,ディスプレイをしたという店長からは,つれない態度で対応される。ワタヌキ書店と明林書房の間に何があったのか? →真相は,井辻の前々任者である吉野が,「ぜったいに大丈夫」と言っていた本の手配をすることができなかったことから,店長が明林書房との取引を辞めたというもの。吉野も反省し,店長も吉野を許そうとしており,吉野は営業から編集に部署を変え,「白鳥の岸辺」の続編である「森に降る雨」の担当になっていた。ミステリ的な謎,真相はなく,ちょっといい話系の話。 ○ マドンナの憂鬱な棚 出版社の営業担当者達のマドンナであるハセジマ書店の望月さんが,訪れた謎の男から「…前の方がよかった。がっかり。つまらなくなった」と棚をけなされ落ち込む話。その男は,お世辞にもきれいなディスプレイとは思えない別の書店で「この店の棚は最高。ほれぼれする」と言っていた。いったいなぜ? →真相は,謎の男は店舗デザイナー。大型書店のディスプレイの相談を受けていた。謎の男は,棚のディスプレイではなく,棚の材質を褒めていたのだった。これも,ミステリ的な謎はないが,読後感のよい,ちょっといい話系の話。 ○ 贈呈式で会いましょう 明林書房の主催する宝力宝賞の贈呈式で,長編部門の大賞を受賞した塩原健夫が会場に姿を現さない。井辻は,謎の老紳士から,「君もずいぶん大胆な手を使うようになったじゃないか」という伝言を,塩原に伝えてほしいと依頼される。その後,謎の老紳士がミステリ作家の津波沢陵であることが分かり,塩原は,津波沢のカルチャースクールでの教え子であったことが分かり,塩原の受賞作が津波沢のトリックを盗作したものではないかという疑惑が持ち上がる。果たして,塩原は本当に,津波沢のトリックを盗作したのか? →真相は,トリックそのものは盗作していなかったが,ばかばかしいトリックで,塩原は,津波沢から「そのトリックいらないなら私がもらうよ」と言われ,「さしあげますよ」と言ってしまっていたのだ。津波沢は,ちょっとした嫌味のつもりで伝言を依頼したが,津波沢の教え子の一人だった山本という男が,このことを歪曲して塩原に伝えていたというもの。すんでのところで誤解は解け,授賞式は無事に終わる。 これもミステリとしては見せ方が弱い。ミステリ的にもっと面白い仕上げにはできたと思う。ただし,小説としては,軽くて,ちょっとほっこりするいい話に仕上がっている。 ○ 絵本の神さま 井辻が,地図を頼りに地方(東北)のユキムラ書店を訪れたところ,同書店は閉店していた。ユキムラ書店には,ほかにも東京から訪れてきた人がいたという。その後,地方の大型店舗で子どもに絵を描いた男の話が持ち上がる。その絵が,ユキムラ書店の看板にそっくりな絵だった。男の正体は?そして,ユキムラ書店が店を辞めた本当の理由は? →真相は,ユキムラ書店の主人には甥がいて,その甥は人気の絵本作家「snow」だった。ユキムラ書店の主人が店を辞めた本当の理由は持病だったが,甥との仲直りをしたいと考えていた。ユキムラ書店の主人は,甥が書いた絵本を書店に並べることができ,目的を達したと考え,店を閉めたという話。真相の見せ方を工夫すれば,ミステリらしい仕上げになりそうだが,そうしないで,いい話として仕上げている。そういう作風なのだろう。 ○ ときめきのポップスター ある書店の支店のフロアマネージャーが,ポップ販促コンテストを行う。条件は,自社の本以外の本を宣伝すること。一番売り上げを伸ばした本を宣伝した出版社には,1か月分の平積みを商品として出すという。井辻は,「幻の特装本」を取り上げる。そこで,ライバル社の佐伯書房の真柴の宣伝した「ななつのこ」にまつわる,ちょっと不思議な出来事が起こる。誰がいたずらをしかけたのか?いたずらの意図は? →真相は,書店の女性アルバイトがいたずらの犯人というもの。その女性アルバイトは,昔,書店でバイトしていた真柴から「ななつのこ」を勧められ,真柴に恋をしていたのだ。真柴は,その女性アルバイトのことを覚えているのかどうか分からない。そこで,いたずらをしかけたのだった。これもせっかくの謎をいかしておらず,ミステリとしては平凡。しかし,小説としてはなかなかのデキ。
1投稿日: 2016.01.24
powered by ブクログ読むのにものすごく時間がかかっちゃった。読み出すと眠くなっちゃうの。すごく疲れている時期に読んでしまったみたい。読んでいてもすぐ寝てしまうので、つまらないのかな、やめようかなと思ったけど、書店物好きとしては、途中で投げ出す気にもなれずなんとか読み切った。続きが気になるような終わりで、次に本も読みたくなっている。本好きがこうじて、本に纏わる小説が書けたらどんなにいいだろう。次はもっとぐわっと読めるかな。
0投稿日: 2015.11.25
powered by ブクログ最近読んでなかなか楽しめたのでさらにもう一冊読んでみました。「配達あかずきん」では書店員ミステリー。この作品は出版社の営業ミステリーです。 基本的に短編よりも連作の方が入り込みやすくて好きです。 これも中堅出版社の新人営業の井辻君が、書店に纏わるトラブルを解決していく話なのです。例によって誰も死なないのですが、謎の部分が書店や出版社に纏わるものなので興味深く読む事が出来ました。 出版社と書店の関係って本を注文して送って、返本して終わりって思っていましたが、営業さんって全国の書店を回って販促したり、注文取ったりと大変なんですね。平台ってそんなにまじまじ見ないタイプなんですが、大型店舗の平台の獲得というのはまさに戦争状態で、弱小出版社では獲得できないという事が良く分かりました。 この話の中でとっても良さそうだなと思ったフェアがありました。 各出版社が自社作品1作、他社の作品1作を選んでPOPを書き、その売れた冊数で平台を勝ち取ることが出来るという物で、他社の営業がお勧めする本が並んでいるってなんだかワクワクします。近所でやってくれないかなあ。田舎だから無理か。
0投稿日: 2015.09.21
powered by ブクログ図書館にて。おもしろかったー 一気に読んじゃいました。出版社営業マンのお話。本屋さんや本が大好きだけど、本が手に届けられるまでに、たくさんの人の手を通って届けられているって 改めて頭に入れて本を読むと、愛着がまた増しました♪
1投稿日: 2015.06.15
powered by ブクログ心温まる短編集でした。とりわけ「絵本の神様」はじーんと来たなぁ。そして、本屋さんや出版社の営業担当の仕事について知ることができた。大変な仕事だってことは分かっているけど、本に囲まれて仕事できるなんて、なんて素敵なことなんだろう♪
0投稿日: 2015.05.28
powered by ブクログ数々の書店員あるあるに思わず頷きながら読み進めた。私は重労働だとは思ってないです。薄給なのは否定できませんがね(笑) 登場する書店員たちの言葉がリアルで身につまされる思いです。とりあえず、店に来てくれる版元営業さんに労いの言葉の一つでもかけようと思います。 ミステリーというよりはお仕事小説ですね。
0投稿日: 2015.05.27
powered by ブクログ主人公は出版社の新人営業、井辻くん。 それで表紙が羊なのね。 棚に並んでいる本しか見てなかったけど、 その裏にある、本に関わっている人達の想いが見れて面白かった。 いろんな本が出てくるので、読みたい本がまた増えた。 本屋に行きたくなる本。
0投稿日: 2015.04.04
powered by ブクログこの作者の他のシリーズでも本屋の窮状はそれはもう大変なのだと伝わる。が、さすが首都圏の本屋さんは華やかな場面に呼ばれたりするのだなぁと思ってみたり。 読んでいる間ずっと故郷の小さな本屋の事が思い浮かんでいた。あそこには出版社の営業さんは一体どの位の割合でやってきていたのだろうか?ポップもなく独自のフェアもなく淡々と本が並べてあるだけの本屋。 そんな本屋が潰れて行くのは人が本を読まなくなっただけなのだろうか?それ以上の理由がある気がしてならない、とこの作者の作品から思ってしまう。 「絵本の神さま」にうるっと来た。 あの作品のあのキャラの影がちらり。
2投稿日: 2015.03.08
powered by ブクログ元本屋ですので、タイトルの「平台」に反応してしまひ、思はず本書を手に取りました。 書店員が主人公の話かと思つたら、出版社(我々は「版元」と呼称してゐました)の営業マンだといふ。営業ですか......どうもわたくしには良い印象が無いのであります。 『傷だらけの店長』のところでも述べましたが、とにかく本屋の店長は常に時間に追はれて忙しいのであります。殺気立つてゐます。さういふ時に、アポの一つも無しに突然店にやつてきて、能天気に(でも無いのだらうが、こちらにはさう見えてしまふ)自社の新刊案内を始めたりする。苛々に拍車がかかるのであります。 もちろん中には仲の良い営業さんもゐるのですがね。たいがいは自社の都合しか考へず、注文書に勝手に注文数を書き入れ「番線」を押してくださいなどと強要し、自社本を良い場所(売場)に移動し他社本は目立たぬ場所へ押し込め、やあ最近はどうですなどと愚にもつかぬ話しかせず、訪問してやつてゐるのだから有難がれといはぬばかりの態度を示す。 そして「前回来た時は店長(わたくしのこと)がゐなくてさあ」などと自分がアポ無しで突然来店した癖に文句を付ける。こんな奴には「邪魔だ、帰れ」と心で思つてゐるのが顔に出るやうで、ちよつとしたいざこざになつたりする。ま、押しなべて迷惑な存在であります。 そんな版元の営業マンを主人公にして、ミステリができるのかと思ひましたが、それなりの体裁は整つてゐます。主人公は老舗で中堅クラスの版元「明林書房」の営業マン・井辻智紀くん。中堅といひながら、この出版社、やつてることは大手そのものではありませんか。自前で文学賞を主催し、賑やかに授賞式を営むことができる出版社は一握りでせうから。 井辻くんは新人ながら、他社の海千山千の営業マンと何とか戦つてゐます。 本書には五編の短篇が収録されてゐて、いづれもまあ、突き放して言へば毒にも薬にもならぬ話なのですが、良く言へば実に心温まる物語なのです。登場人物は皆善人ばかりだしね。 別段貶してゐる訳ではありませんが、どうも出版社の営業といふ人種をかなり美化してゐると(わたくしには)思はれるので、斜に構へた物言ひになつてしまふのです。 むしろこの業界に無関係の方が、本書を虚心に読むことが出来るでせう。さういふ人なら、恐らく楽しめる作品群でありますよ。 ああ久しぶりの更新で疲弊いたしました。今夜はこれにてご無礼いたします。ぢやあまた。 http://genjigawa.blog.fc2.com/blog-entry-522.html
0投稿日: 2015.02.24
powered by ブクログ2.5。題材が興味深い業界と職種だからそのよもやまは楽しく読めるが、深みは無く、話自体も浅い気がする。登場人物もイマイチ魅力を感じない。作者が書き慣れてきたらまた違うかな?
0投稿日: 2015.01.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
大崎梢の出版業界もの第三弾は、出版営業マンさんが主人公。 「ひつじくん」 「井辻です!」 の、お約束やり取りが楽しい。 『絵本の神様』は、いいお話しでした。★★★★★ 本をたくさん買うので少しでも安くあげたくて古本屋さんに行ってしまうけれど、もっと新刊書店さんで購入しなくては、と思いました。 『ときめきのポップスター』 「ライオンハート」しか読んだことない… 他のお勧め本、読みたくなりました。
0投稿日: 2014.12.01
powered by ブクログ日常系の謎とその謎解きの部分は、それほどいいとも思わないけど、出版社の営業マンという派手なんだか地味なんだかよく判らない部分にスポットを当てたところが、珍しくて興味深く読んだ。 ひつじ君のキャラも、周りのライバル会社の営業マンのキャラも楽しいし、「絵本の神様」や「贈呈式で会いましょう」のエピソードはほろっとくるところがあった。 読んだことのない本が作中に出てきて、もっと本が読みたくなった。
0投稿日: 2014.08.28
powered by ブクログ1話を読んでいるときは、おぉ、いつもより面白いとか思っていましたが、新シリーズだとは思っていなくて、いつこの事件、成風堂書店もちこまれて店員の女の子たちが出てくるのだろうと、最後の最後まで思っていました。 まあ、ちょっと男を理想化しすぎている気もしますが、じつは、成風堂書店事件メモのシリーズよりも、こっちの方がこのみでした。 出版社の営業さんって見かけているのかなぁ~。どうなんだろうと思いながら読んでいたのですが、よく考えたら、わたしが住んでいるのは地方ですから、あんまり、出版社の営業さんって、まわって来ないような気がします。
0投稿日: 2014.08.25
powered by ブクログ新人営業マンが主人公 学生時代からバイトしていた出版社に就職なんて 出版社に就職したい人から見れば羨ましい限り でも、編集者と営業はかなり違うみたいね 短編集なのだけれど シリーズになっているらしい 最初のうちは、あまり面白くないなって思っていたけれど 半分くらい読んだら面白くなってきた このキャラに馴染んできたからかなぁ
0投稿日: 2014.07.27大好物の物語です。
作者さんは元書店員さん。どうりで書店や出版社営業さんの細かいところまで描写されているわけです。 大学時代にアルバイトをしていた中堅出版社にそのまま就職し、営業として日々奔走する井辻くんが日常のちょっとした謎を解いていくお話。他出版社の個性的な営業さんや、書店員さん、同僚などなど・・・登場人物がなかなか個性的で面白いです。 また出版の営業という自分にとってはまったく未知の職種を知ることもでき、最後まで楽しく読むことができました。シリーズもののようなので、次が楽しみです。殴ったり、殴られたり、人が死んだりというミステリよりも、このような日常のちょっとした謎解きものは最初から最後まで心穏やかに楽しく読めるのがいいですね。
3投稿日: 2014.06.26ほのぼのハートフルミステリー、ひつじ君奮闘記。
明林書房の新人営業、ひつじ君こと井辻智紀の奮闘記。短篇集。 書店員さんや、個性のある他社の営業さん達との交流を中心に、書店のフロア、文学賞の贈呈式、出張で訪れた地方の書店…等々で起きる日常の謎を解いていく、ほのぼのハートフルミステリー。佐伯書店の営業、真柴との「ひつじ君」「井辻ですけど」の、お決まりのフレーズが楽しい。ほろりとするお話もあり、頑張るひつじ君を応援したくなる一冊。
2投稿日: 2014.06.21
powered by ブクログ大崎さんの小説は「図書」を扱っているのでついつい読みたくなってしまうのですが、内容はいつもいまいちなんですよね。 日常の中のちょっとしたミステリーはあんまり好きじゃないのかな。
0投稿日: 2014.06.20
powered by ブクログひつじ君が、真面目で素直で誠実でいい人なので、読後ももちろん読んでるあいだもなんか和む。 謎も犯罪の気配はなくて――でも、仕事してたり人間関係上とかでありえそうな事件で、ドキドキハラハラは充分させられましたが。(^^)
0投稿日: 2014.06.19出版社の内情をかいまみたような
本が本屋さんにどうやって届くのか、出版社の人がどういうお仕事をされているのかちょっと分かった気になります。ミステリ本ではあるけれど、本がかってに移動するとか、出版社の賞を取った作者が授賞式に来ないとか、本にかかわるミステリーを解決していく作品です。誰も死にません。 この本を読んでいると、街にある本屋さんを大事にしたくなってきます。
1投稿日: 2014.06.09
powered by ブクログ出版営業部員の連作短編集。 いわゆる出版の営業…には本当は2種類あるのをご存知だろうか。 本の販売以外にも売るものがある。主にムックや雑誌の広告スペースだ。広告営業もまた、出版社の収益を左右する大切な部署だ。 この作品とは無関係だが、大﨑さんの作品に描かれる出版社には今のところ広告営業という大切な機能の一つが描かれているのを見たことがないので、つい老婆心。私の読んだ何冊かの中のことだけだったら、ごめんなさい。 シリーズ一作目は、まだひとりひとりのキャラクターが際立っていないので、2作目に期待したい。 そんな中、「絵本の神さま」はよかった。 夢を追う人と支える人、一度は夢破れながらも一途にその夢を実現した人と、それを信じて待ち続けた人。そんな人たちが必死で守ろうとしたユキムラ書店は、もうない。切ないがじんわりしみた。
0投稿日: 2014.05.26
powered by ブクログ出版社の新人営業、井辻智紀。作り手と売り手を結ぶため井辻君の奮闘の日々とミステリー。 出版社と書店を結ぶ営業って仕事を知れて面白かった! 出版社の営業が主人公なので、実際にある小説がちらほら登場してその小説も気になっちゃいました^m^
0投稿日: 2014.05.23
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平台がおまちかね マドンナの憂鬱 贈呈式で会いましょう 絵本の神さま ときめきのポップスター 同僚に勧められて。ひとりでは絶対に選ばない類いの本だが、結構面白い。 仕事小説であり、かるーいミステリでもある。 書店営業という裏方。 なるほど井辻でひつじくんか。
0投稿日: 2014.05.21
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読み易い。書店、出版社が裏でどういう仕事をしているか知れるので、本好きには面白いと思う。 あと中でいろいろな本が登場してくるので、今度手に取ってみようと思う。
0投稿日: 2014.05.12
powered by ブクログ本と本屋の好きな読者には、たまらない本。 出版社の営業がこれほど本屋さんを回っているのかと、この小説で初めて知った。浅はかにも、本の流れは、取次店と本屋さんだけかと思っていた。 今まで、本屋の本棚を何気なく見ていたが、その裏には営業の熾烈な戦いがあるんだ。勉強になりました。 そして、町の本屋さんをもっと、応援しないと。
4投稿日: 2014.02.09井辻君を応援します。
活字を追いかけるだけではない、新しい読書のかたちを発見しました。 個性あふれる人々がたくさん登場しますが、どの話でも、優しい心に触れることができてうれしかったです。 井辻君おすすめの本を読んでみたいと思っています。
6投稿日: 2014.02.03
powered by ブクログ◇五篇 「平台がおまちかね」 「マドンナの憂鬱な棚」 「贈呈式で会いましょう」 「絵本の神様」 「ときめきのポップスター」 ◇幕間 「新人営業マン・井辻智紀の一日」(1~5) 解説:杉江由次「出版営業マンに愛を!」
1投稿日: 2014.02.01
powered by ブクログ大崎梢さんの本は初めて読みました。 タイトルの「平台がおまちかね」を見たとき、「平台」って何? もしかして登場人物の名字?なんて思っておりました(^_^;) 書店でベストセラーや〇〇フェアなんかで本が平積みにされているあの台のことを平台というそうな! いや~、初めて知りました。 明林書房の新人営業マン、井辻智紀。 かろうじて中くらいと言える出版社である明倫書房の本の営業に励む智紀。 取引先の書店や新人賞賞贈呈式で繰り広げられるほんわかミステリー。 読書が大好きな私ですが、その本がどうやって書店に並ぶのかは考えたこともありませんでした。 この本はそんな舞台裏を垣間見ることができて、楽しませてくれます。 子どもの頃、近所には小さな書店があったっけ。 高校生になったころから、本を買うのは紀伊国屋や旭屋といった大型書店になり・・・ 気が付けば、近所の小さな書店は姿を消していて・・・ 最近は海外在住のため、もっぱらインターネットで本を購入することが多いけれど、この本を読んだら、本は本屋さんで買いたい!という気持ちがさらに強くなってきました。 これからは書店に並ぶ本を手に取るとき、書店員さんの棚づくりのこだわりにちょっと思いをはせるのも愉しいかも・・・
8投稿日: 2013.12.11ひつじくん????
面白かったです。 いつも読んでいる本がどんなふうにして自分の手元に届いているのかが分かって楽しかった。 井辻くんのイメージ、真柴君のイメージ、吉野さんのイメージ、を勝手に作ってしまったのでドラマ化とかしないでほしいです。
2投稿日: 2013.11.19
powered by ブクログ先に別シリーズを読んでいたから、こっちも読んでみようと思い購入。こういう視点もありかな、と思ったけど私は書店員視点の方が面白く感じた。登場人物にコミカルな男性が多く、謎解き要素が少ないように感じたのも関係あるかも。
0投稿日: 2013.10.30
powered by ブクログ出版社と書店の架け橋となる出版社営業マン・井辻くんの奮闘記。これまでこの職業を舞台にした作品は目にしたことはなかったので、とても新鮮かつ驚きの一冊だった。 昨今、出版業界の経営不振が語られて久しい。活字離れだけでなく、電子書籍やネット書店などなど。特に個人経営書店の店舗数は減少する一方だ。それでも、人と人が繋がっている書店の存在感は、本好きにとって大切な場所。作中の「ポプコン」など、ネット世界では出来ない、書店ならではの仕掛けを期待したい。
0投稿日: 2013.09.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
日常の謎系ミステリ。まぁちょっと日常でもないか。 出版社の営業さんの日常なんて、ほとんど分からないことだらけだったし。 コミックス版を人に借りて見ていたので、再読に近い感じ。 ただひつじ君の趣味の事はコミックスにはなかったかな? 良いご趣味をお持ちです。 綾辻さんの館シリーズの再現なんかは見てみたすぎる! ポップスターには私も大好きな「幻の特装本」「ななつのこ」「サンタクロースのせいにしよう」「ライオンハート」が出てきて嬉しかったです。
1投稿日: 2013.08.20
powered by ブクログ出版社の新人営業マンが書店を舞台に、 書店や本に纏わる謎を解いていく短編集です。 これをミステリと言っていいのかどうかはさておき、 本に纏わる謎を解いていく「ビブリアシリーズ」みたいな暗さはありません。 お仕事ミステリの類の「傍聞き」よりは軽いテイストだと思います。 「和菓子のアン」のようなほのぼの感があって、 明るくてサクサク読める話ばかりです。 本はネットよりも書店で買いたい、電子よりも紙が好きな私にとっては、 大いに楽しめた1冊でした。
0投稿日: 2013.08.11
powered by ブクログ◆作り手と売り場を結ぶ糸をたくさん鞄に詰め込んで、出版社の新人営業、井辻智紀は今日も本のひしめくフロアへと向かう。 ――でも、自社本をたくさん売ってくれた書店を訪ねたら何故か冷たくあしらわれ、文学賞の贈呈式では受賞者が会場に現れない!? 他社の先輩営業マンたちにいじられつつも、波瀾万丈の日々を奮闘する井辻君の、こころがほっとあたたまるミステリー短編集第一弾。 職場の先輩に借りて読みました~! 出版社の営業をしている井辻こと『ひつじくん』が主人公。 中堅の文芸に強い出版社ってことで、自分の仕事場と様々な点が、類似していてすごく楽しく読みました(*^^*)! 書店員あがりの作家さんらしいけどテンポが良くて読みやすかったし、文章もしっかりしてた! 小さい出版社って、やっぱり仕事の線引きが難しくて‥営業でも受賞パーティーのスタッフしたり、帯文考えたり、ポップや広告作ったり‥。 1年目から大きな仕事いくつも任されて、慌てふためきながらも必死にこなしていく『ひつじくん』にとっても親近感湧いた(^^)♪ 内容はミステリー短編集ってことだったけど、ミステリーとまではいかないかな? 仕事の先々で起きるドタバタを解決しながら、『ひつじくん』が成長していく話って感じ。 これドラマにしたらなかなか面白いと思うんだけど! ひつじくんは、 小池徹平くんがいいな(´ω`) 本の中に、色んな書名が出てくるんだけど、作者が適当に作ったタイトルだったり、実在する本だったり‥ なんか途中でわからなくなった(笑) 実在しない本も内容が気になるし、読んでみたいな~ とりあえず、本に出てきた実在する書名で気になるものをメモしておこ~っと! 『斜め屋敷の犯罪』島田荘司 『死の蔵書』『幻の特装本』 ジョン・ダニング 『千年樹』萩原浩 『ななつのこ』加納朋子 『忘れ雪』新堂冬樹 『ライオンハート』恩田陸 『旅のラゴス』筒井康隆 『サンタクロースのせいにしよう』 若竹七海 さて、シリーズ二作目に入りますかな♪
1投稿日: 2013.07.12
powered by ブクログ出版社の営業の仕事ってこういう感じなんですね。勉強になります。井辻くんと真柴さん始め「守る会」の面々とのやり取りが面白いです。井辻くんの心の中でのナイスなツッコミに笑いました。趣味のジオラマのエピソードがもっと活かされていたらもっと良かったと思います。続編に期待。
0投稿日: 2013.06.13
powered by ブクログ出版社の新人営業マンが主人公というちょっと珍しい設定の物語です。 「作り手と売り場を結ぶ糸をたくさん鞄に詰め込んで、出版社の新人営業、井辻智紀は今日も本のひしめくフロアへと向かう。-でも、自社本をたくさん売ってくれた書店を訪ねたら何故か冷たくあしらわれ、文学賞の贈呈式では受賞者が会場に現れない!?他社の先輩営業マンたちにいじられつつも、波瀾万丈の日々を奮闘する井辻君の、こころがほっとあたたまるミステリ短編集第一弾。(「BOOK」データベースより)」 「サイン会はいかが?成風堂書店事件メモ」の大崎梢さんが著者ですが、 さすがに元書店員だけあって書店にまつわる話は臨場感があります。 また、書店を回る出版社の営業さんが主人公というのも、 大崎梢さんならではの設定なんだなと思いました。 また、他社の営業さんと本について語り合ったり、 色々な書店の動向などの情報交換を行ったりと、 書店を巡ってこういった仕事があるんだなと感心してしまいました。 主人公の井辻くんは無類の本好きで、 気に入った本があるとその物語のジオラマ作りまでやってしまうという徹底ぶり。 それがあるから逆に本にのめりこめないというジレンマに陥ってしまいます。 その井辻くんが書店を巡る中で出会う様々な出来事や事件。 その解決のために奮闘する井辻くんを手助けする周囲の人々を通じて、 爽やかな感動を与えてくれる短編が一冊にまとめられています。 読後感が爽やかで読んでいて心が和む一冊だと思います。
0投稿日: 2013.05.09
powered by ブクログ中堅とも言いがたい小さな出版社の営業マンという、あまり馴染みが無い職業に従事する若手社員の物語。 普段は何の気なしに行く本屋さんにもこんなドラマがあると思うと、少し楽しくなります。最近の本屋はどこに行っても受賞作や人気作家ばかりが平積みされていてあまり面白くないので、小さくても工夫がいっぱいの店が大好きです。1軒そんな店を知っていますが、自宅から見て会社と反対の駅にあるので、なかなか訪れる機会がありません。この作品を読んで久し振りに行ってみようと思いました。
0投稿日: 2013.03.11
powered by ブクログ久世番子版コミックスを先に読んでからこちらを。 出版社の営業さんが探偵役ということで、「人が死なないミステリー」。 本好きに読んでほしい。
0投稿日: 2013.01.23
powered by ブクログ出版社営業・井辻智紀業務日誌シリーズ第一弾、だそうです。 正直、日常ミステリーとしては物足りない。日常ミステリは好きなんだけど、飛び切りの「謎」を用意して欲しいのは、私のわがままなんだろうか。 けれども、それ以外は快調です。文章のテンポもキャラクターも素晴らしく、安心して読んでいられます。実は「成風堂」シリーズと間違って読んでしまったのですが、最後にちょっとリンクしてあって、そこもサービス精神があってGOODです。 何よりも昔の憧れの出版社のお仕事小説として、情報量がたっぷり。お店のポップが出版社の営業の目に止まって、そこからベストセラーが生まれるという経緯は確かにあるかもしれない(本作の内容とは関係無いけど)。知らない世界を知ることは、やはり小説の醍醐味ですね。 だから、リアルに営業くんの仕事ぶりが心配になってきたりする。この前、ある本が賞を獲った。それを朝刊で読んだ私は直ぐにAmazonで注文したのであるが、その時は2-3日後にお届けボタンだったのに、5日経っても発送されない。もちろん一挙に注文が殺到したためだろう。受賞の対象になっている時に、営業くんはいったい何処まで準備していたのであろうか。まさか、新聞発表の日に増刷の連絡していないだろうな、などと色々と推理するのである。一週間経っても発送されなければ、それで決まりだ。私は営業くんにバツを独り密かに贈るだろう。 2012年12月18日読了 【後日譚】 その件の書名は云うまでもなく、大佛次郎論壇賞を獲った大島堅一氏の「原発のコスト」(岩波新書)である。新書は12月28日に届いた。奥付を見ると、12月14日に第二版を刷っている。増刷をして、手に届くまでまるまる二週間掛かった計算になる。それをもっと早く出来ないかどうかは私は判断出来ないが、早くして欲しかったという気持ちはあった(店での注文ならば更にかかっただろうから、これで良しとしなければならないかもしれない。因みに一週間後に岡山最大の丸善に行くと既に品切れだった)。賞の発表は14日だった。奥付を考えると、その前日くらいに発注した可能性がある。思うに発注のタイミングは努力したというべきだろう。私がAmazonに発注したのは、14日の午前だったのだが、その時に既に在庫が切れるという事態だけが恨まれるのである。
5投稿日: 2013.01.11
powered by ブクログ書店員を題材にしたミステリー。人が死なないほっこり系で、ほのぼのとした話が多く、軽く楽しく読める作品。
0投稿日: 2012.11.25
powered by ブクログ出版社営業マンの話。 書店員主人公はあるけど、版元営業が主人公は珍しい。 サラサラ状況イメージできるのもおもしろい。 さすが元書店員が書いた小説。 でも個人的にはミステリー要素がなくてもよかったかな。 でも勉強になりました。 身近だけど、なんとなくしか知らないお仕事だから。
0投稿日: 2012.11.21
powered by ブクログ出版営業者を主人公とした短編集。5編中特に気に入ったのは、「絵本の神さま」と「贈呈式で会いましょう」でした。 出版営業の方というのはたまに書店で見かけますね。客の視点からは、書店員そっちのけで我が物顔で棚を作り込み、飾り付けを行い満足げに写真を撮ったりしている場面に遭遇することがあります。きっと客に存在を意識させ過ぎるのは良い営業とは言えないのでしょう。 この本の主人公の辻井くんは、そんな出版営業ではなく、もっと陰に隠れて地道な活動をしています。またそんな地味な活動にスポットを当てた作者の大崎梢氏の着眼点に感心します。いつも通りの書店に対する愛を感じます。 本は、書き手、作り手、売り手がいてやっと読み手に届きます。今回は作り手と売り手との間の物語です。紙の本、リアル書店だからこその人間ドラマになっていますが、今後ネット書店、電子書籍が普及していく世の中では、どんな人間ドラマが展開するのでしょか。 読み手以上に、リアル書店の売り手の方が戦々恐々としていることでししょう。現在だからこその葛藤や、危機感に焦点をあてた物語も読んでみたいものです。
1投稿日: 2012.10.29
powered by ブクログ以前に図書館で借りて読みましたが、文庫が出ていたので 買いました。 やっぱり本好きには、このような本屋さんの話とか 図書館の話とかが響きますねぇ。 出版社の営業の人にとっては、本屋さんの平台、というのは 獲得したい場所なんでしょうね。 確かに、私も本屋さんに行ったら、まず平積みにされている 本の表紙をザッと見ていって、気になる表紙やタイトルが あったら、手にとるもんなぁ。 背表紙だけ見えている棚を見るのって、「この人のこの本を買う」 ってあらかじめ決まっているときだけかも。 この方の「配達あかずきん」を読んでみたいと思いつつ、 まだ未読なので、今度はそっちに挑戦!
2投稿日: 2012.10.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
本屋さん、出版社 書店につとめていると、なんだかこういう話を読んで ある、あるってうなづくことが多かった すこし謎の部分を残しつつ、それを説くたのしみもつくる さわやかで、すがすがしい一冊だった
0投稿日: 2012.09.09
powered by ブクログ新人出版営業マンを主人公とした連作短編集。日常の謎に連なる作品ですが、謎云々よりも出版営業マンとしての奮闘記といった赴きが強いかも。作家でもない編集者でもない書店員でもない、出版営業という視点で本や書店、出版業界を描いているのが新鮮であり面白かったです。 ストーリー自体もほのぼのとしたものが多く、ふと涙腺が刺激されることも。何とも居心地のいい感覚の作品です。
0投稿日: 2012.07.19
powered by ブクログ出版社の新人営業マン井辻くんの奮闘記。 他社の先輩から「ひつじくん」と呼ばれ、毎回律儀に「井辻ですけどね。」と直すトコが面白い。 中に出てくる実在の本たちも読んでみたくなった。 書評の書き方もユニークで最後まで楽しく読めた。 シリーズ化されているようなので、文庫化されたら買います!
0投稿日: 2012.07.06
powered by ブクログ感想はブログでどうぞ http://takotakora.at.webry.info/201205/article_5.html
0投稿日: 2012.05.17
powered by ブクログ成風堂書店シリーズと似た雰囲気で本屋さんにまつわるお話。 面白かった。 今度は書店員ではなく、出版の営業さんが本屋をまわったりイベントを行う上でのちょっとした事件というか謎を主人公が解いていく(言っていう表現をすると少し大そうかな?笑)物語。 本屋さんが好きな人は楽しめると思う。 また、あとがきの位置にある他者の評論が作品を物語っているので、気になる方は読んでもらいたい。 続編が出ているということなので、文庫化されていたら読みたいと思う。
0投稿日: 2012.05.12
powered by ブクログ出版営業マンを主人公に、日々の仕事の中でおきる些細な事件を解決していく、日常的なミステリー。 出版業界に携わる人には、業界あるあるとして受け入れ易いのでは。 書店さんと出版営業との関係性がリアルに書かれてる点もツボですね。 ミステリー事態は緩めなので、関係者以外はあまり楽しめないかな?どうでしょう。 かくゆう自分は楽しんだほう。本とか、作家とかねー。もっと勉強しないと。取次営業として、更なる努力が必要と感じました。 何故か母が持っていた一冊。その経緯はなぞ。
0投稿日: 2012.03.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
出版社の営業をしている井辻くんのお仕事奮闘小説とでも言ったらいいかな。 書店への営業で起こる出来事を違う出版社の営業さんと解きあかしていくストーリー。 出版社の営業の仕事がリアルに伝わってくる。
0投稿日: 2012.02.17
powered by ブクログ明林書房あったら入りたいなぁ~ 井辻くんいたら友達になりたいなぁ~ 真柴さんも嫌いじゃないかも(笑) これも共感できて面白かった(。・ω・)σ ⌒*
0投稿日: 2012.02.10
powered by ブクログミステリーというか軽い読み物感覚で読破。 本屋が好きな私には面白い読み物でした。「配達あかずきん」のシリーズはもちろん読破してるので、その続きを読むような感覚で購入。まさにその通りでした。主人公や関係者は出版社の営業さん、確かに大変そうなお仕事で、出てくる営業さんはみんな個性的でしたが、それよりは絵本作家の話に惹かれたかな。本屋ってもっと儲かる商売と思ってたけど、大人になってもまれて、薄利多売と知ったという彼の言葉に消えていって近所の小さな本屋さんを思い出してしまいました。 何はともあれ本屋の事をあれこれ考える一冊でした。
0投稿日: 2012.01.16
powered by ブクログ「ミステリー」と思って読むと物足りないけど、「ひつじクン奮闘記」としてなら面白かった。そもそも出版社の営業マンという存在すら知らなかった私にとっては、その仕事内容が知れただけでも得した気分。私の大好きな場所である本屋さんは、いろんな人の思いが重なってできてるんだなぁとちょっと感動した。シリーズ第2弾もぜひ読みたい。
0投稿日: 2012.01.07
powered by ブクログ■頑張れ新人出版社営業、ひつじくん!じゃなくて、井辻くん!! 出版社営業の新人・井本智紀は今日も慌てている。自社本をたくさん売ってくれた書店を訪ねたら、何故か冷たくあしらわれ……、贈呈式の当日、受賞者が会場に現れない……!? 先輩たちには散々いじらつつも、波瀾万丈の日々を奮闘するひつじくん、もとい井辻くん。本が好き。でも、とある理由で編集には行きたくなかった井辻くんの、ハートフル・ミステリ。『配達あかずきん』の大崎梢、待望の新シリーズ開幕!
0投稿日: 2011.12.25
powered by ブクログ表紙の可愛らしさに惹かれて手にとった作品。ミステリ短編集という説明書きがあったけれど、ドキドキハラハラする様な謎解きは登場しない。心ほっこりなストーリーを読み進めるうちに、ひつじくんに会ってみたくなった。
0投稿日: 2011.12.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
出版社の新人営業マン井辻智紀が、営業先の書店や、自社の出版パーティーで遭遇する謎を、ライバル社の先輩営業マンや書店の人たちと解いていく連作短編集。 そう「配達あかずきん」スタイルの日常の謎を素材に、今度は出版社の営業マンを主人公にして、本や書店を素材にした物語がつづられていきます。 「配達」同様、殺人だとか強盗のような生々しい事件はありません。あくまでもささやかな事件、でも当事者にとっては大事件。 どの話も、読後に心がほっとする。そんな内容です。 各短編のタイトルと私の評価は 「平台がおまちかね」 ★★★ 「マドンナの憂鬱な棚」★★ 「贈呈式で会いましょう」★★ 「絵本の神さま」★★★★★ 「ときめきのポップスター」★★ 最後の作品の中には「配達」の多絵ちゃんらしき女性も、ちらっと出てきます。このあたり、作者のファンで「配達」も読んだ人にはたまらなく面白いんでしょうね。 残念ながら自分の場合は、この作品を読んだのが先だったので、その面白がり方ができませんでした。。。
0投稿日: 2011.12.20
powered by ブクログ期待通り、面白かった。 創元推理文庫であることと、以前読んだことのある『成風堂書店事件メモ』シリーズの作者の作品だということで購入しました。 成風堂のときもがっちりと日常ミステリであったので、もちろん今回も期待して読み始めました。 少し寝不足の状態で読んだのですが、文章の上を目が滑ることもなく、丁度いいテンポで読み進められました。 いろいろなところからヒントを得つつ、けれど期待通りに主人公が謎解きをしてくれました。幸せです。 主人公井辻くんと真柴さんの掛け合いにほんわかしたり、ところどころで登場人物の言動にぎょっとしたり、読み終わってみるとどのキャラクターも魅力的でした。 最近は読んだことのない作家さんの本を読んでいたので、今回は久しぶりに安心して読むことができました。 本当に安定して面白かった… 収録作で好きなものは、『贈呈式で会いましょう』『ときめきのポップスター』でした。 そういえば、暗号ものは『成風堂書店事件メモ』シリーズにもありましたね。あれも好きです。
0投稿日: 2011.12.12
powered by ブクログ20111107読了 平台がおまちかね マドンナの憂鬱な棚 贈呈式で会いましょう 絵本の神さま ときめきのポップスター ひつじくんこと井辻智紀、出版社の新人営業。 日々の出来事から出てくる様々な謎を解いていく様子がとてもよい。 バランスいいんだろうなー、業界についても偏り過ぎず感傷的になりすぎず、読みやすい。 絵本の神さまがやはり感動だったな。
0投稿日: 2011.11.18
powered by ブクログ書店員が主人公の前のシリーズの次は、版元営業!!出版社の編集の話は数あれど、出版社の営業の話がこれまでにあったのであろうか!??出版社の営業をしている身としては、ヒツジくんの書店員とのやり取り、他者の版元とのやり取りはすべて理想のかたまりであった。書店や出版社で一生働いていきたいと考えているドップリ本好き人間として、これは★5!しかもメインはもちろん架空のものとなっているけれど、実際に存在する版元や書籍もいっぱい話の中に登場するところがまた憎い。加納朋子の『ななつのこ』が関わってくるミステリや、書店でコーナーがつくられる『空色勾玉』とか、もう本好きの本好きによる本好きのための小説。出版業界での辛さや楽しさがいっぱい詰まってた。仕事さらにやる気出た。
0投稿日: 2011.11.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
以前Web漫画版を読んだことがあって、たまたま文庫になっていたので買ってきた。 日常の謎を集めてみた系で、さらっと読めて出版・本屋のお仕事も垣間見えて読後感 さっぱり。 こういう業種の裏側が見える(もちろんここに書かれていることがすべてでは ないのでしょうが)お話は読んでいてわくわくする。 個人的には「贈呈式で会いましょう」と「ときめきのポップスター」が特に好き。
0投稿日: 2011.11.14
powered by ブクログ出版営業マンを題材にした短編集。 成風堂書店シリーズの時も書店員がリアルに描かれていると感じましたが、今回も出版営業マンの書店での様子などきちんと書かれていました。 テイストとしては成風堂書店シリーズのように温かい気持ちになれる日常ミステリーって感じでしょうか。 個人的には絵本の神様、ときめきのポップスターがすきです。 私もよくポップを参考にして本を買ったりするので、ときめきの〜みたいな企画が近所の本屋さんで開催されたらいいのになあと思いました。
0投稿日: 2011.11.14
powered by ブクログ中小出版社の営業部員を主人公に日常の小さな謎を解くライトミステリー。著者とも読者とも直接には接しない出版業界の裏方である営業マンの日常が細かく描写されていて、仕事小説としても面白いし、主人公のほか、他社の営業マンや自社の上司、編集部員等登場人物もよく描けていてキャラクター小説としてもとても面白かった。 「幸せの黄色いハンカチ」を絵本で描いた「絵本の神様」は秀逸。
2投稿日: 2011.11.10
powered by ブクログ大好きな本が読者に届くまでの裏側が垣間見える作品。 日常とちょっとした謎解きと、本にまつわるいろんな話。 本好きにはたまらない要素が満載!
0投稿日: 2011.11.05
powered by ブクログ出版社営業マンのお話。 有能な前任者あと比較されながら、入社2年でこれだけできればすごいと思える。 個性的な他社の営業マンにいちいちツッコミを入れながらのやりとりも面白い。 話の中に出てくる本も実際にある本で、加納朋子さんのななつのこの話が出たときはおもわず興奮してしまった。
0投稿日: 2011.10.25
powered by ブクログこの作家さんって、本っっっ当に本屋さん大好きだな〜と本好きの心をポカポカさせてくれる新シリーズ。日常の小さな謎を、ひつじくんがライバル会社の個性豊かな先輩達の助けを借りながら解決します。 本屋さんの次は、弱小出版社の新人営業くんが主役ですが、やっぱり舞台は本屋さんなんですね〜(笑)。そしてラストには意外なゲストも登場です(*^o^*) ●平台がおまちかね…自社の作品を平台展開している書店の店長にお礼をしたかっただけなのに、何故か素っ気なくあしらわれたひつじくん。 ●マドンナの憂鬱な棚…とある書店で「つまらない女」呼ばわりされて消沈する美人店員さんのために奮闘するひつじくん。と、女たらし真柴と文庫百冊フェア三人組。 ●贈呈式で会いましょう…自社の文学賞の受賞者が行方不明に?!授賞式の時間が迫る中、謎の伝言を残した紳士を追うひつじくん。 ●絵本の神さま…得意先の個人書店が閉店したことに凹むひつじくん。彼の行く先々に姿を表す男の謎。 ●ときめきのポップスター…色々な出版社の営業達がライバル会社のポップを書き、売上のいいポップを書いた出版社が平台を1ヶ月占有できるキャンペーンが開催された。ところが、どういうわけかライバルの真柴の推薦本だけがあちこち移動する事件が起こる。
0投稿日: 2011.10.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
大崎梢さんの本屋さんシリーズも大好きだけど この出版社営業マン・智紀くんのお話もすごく好きになった 5編の短編の間に、出版社営業の仕事が智紀くんの口を借りて語られる ひとつひとつの短編の推理も、ああ、そうかぁと自然ににやっとする 後腐れも怖さもなく、明るくやさしい そして、何よりも本が好きな人たちがたくさんいるのがうれしい
0投稿日: 2011.10.10
