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セカンド・ラブ
セカンド・ラブ
乾くるみ/文藝春秋
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総合評価

384件)
3.1
14
106
153
77
8
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    このレビューはネタバレを含みます。

    時代が昭和とは言え、古臭い男目線の女性像にイライラしっぱなしだった。 みんな死にました。で、終わりだったのに、は呆れました。

    0
    投稿日: 2025.11.11
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    最後まで読んで、最初に戻って理解できた。 これが叙述トリックってやつか。 最初のページを初見読んだ時違和感がなかったのに、最後まで読んでから読み返すと、また違うというか。 どういうつもりで彼女はそういうことをしていたのか、理解できなかった…。 彼女側の心理的描写があっても面白かったのかもなぁと思った。 読者で想像する楽しみ的なやつなんだろうか。

    0
    投稿日: 2025.10.30
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    最後のページを読み終わって、暫く考えてからなるほど、となるが、ん?となって最初のページに戻る。で、納得。最後の最後に驚かせるのが上手いですね。

    0
    投稿日: 2025.10.03
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    若干気持ち悪く思ったけど話の構成は見事だと思った。イニシエーションラブの方が話全体が好きだけど、より驚いたのはこっちかなー

    0
    投稿日: 2025.09.13
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     読み終わった後、底知れぬ胸糞感に襲われました(良い意味で)。双子の姉妹という設定で展開されていくバッドエンドぶりに大きな溜息が出ちゃいました。

    0
    投稿日: 2025.07.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    イニシエーションラブの強烈さがあっての続編なだけに、期待しすぎた。なぜクラブで働いたのか?二人の人格をうまく演じられたのか?など納得できない部分が多い。最後は主人公が自殺して霊になって女の前に現れたような示唆であったが、そう簡単に人は死なない(この小説では自殺者が3人もいた)

    0
    投稿日: 2025.07.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    里谷正明 ハラモク工業の工員。 内田春香 東栄大学の大学院生。 ゴリ内 堀内。ハラモク工業の町田工場の工員。 原田 ハラモク工業株式会社の社長。 半井美奈子 歌舞伎町の《シェリール》のホステス。ミナ。 紀藤和彦 正明の先輩。ハラモク工業の工員。 高田尚美 紀藤の彼女。春香の大学時代の友達。 近松正午 正明の父。正明が十三歳のときに急死する。 つね 正明の母。 井崎 ハラモク工業の町田工場の工員。 倉持 ハラモク工業の町田工場の工員。傷害事件を起こし、服役経験がある。 増村 ハラモク工業の町田工場の工員。 アキ シェリールのホステス。 ユキ シェリールのホステス。本名は森昌子。 松本 口髭の紳士。シェリールの客。ミナに入れ込んでいる。 大賀 正明の先輩。 春香の父 不動産会社の経営者。 春香の母 小田 ハラモク工業の経理。 西川 春香が大学時代に付き合ってた。遥かに振られた後、腹いせに自殺した。

    0
    投稿日: 2025.06.19
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    イニシエーション・ラブの最後をもう一度味わいたく購入。 そして、構えていたのにひっくり返された。 溢れ出る「どこから?」という疑問を必死に抑えながら、最初からつい読み直してしまう。伏線に命を懸けてるような作品。

    0
    投稿日: 2025.06.18
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    前作もそうだが、読み終えたあとの『?』を解消したくてネットの解説なんか見なければ、さらに沼に嵌まることはなかった。もう一度読み直しという答え合わせをして、胸糞の悪さを覚える。この一連が、ちゃんと全てエンタメか。

    0
    投稿日: 2025.04.26
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    イニシエーションラブに続いて、この作品も話題だったし読んでみた… やっぱり私には難しすぎた。 読み終わった時は、ポカーンとした感じ。 考察を色々読んで、やっと理解できるぐらいなので、驚きとか騙されたの以前の問題でした笑 イニシエーションラブに続き、私の読解力のなさなのか… 面白かったとは思えなかったな。

    0
    投稿日: 2025.04.19
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    前作を読んで今度は騙されないと思いましたが、 見事に騙されてしまいました。 後味が悪いですが、その余韻に浸ってしまう自分がいます。

    0
    投稿日: 2025.04.18
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    「イニシエーション・ラブ」にまんまと騙されたので「今度こそ騙されんぞ」と意気込んで読んだ。 ラスト1ページ。待て待て待て待て。 すぐにページを戻り、他の方の感想や解説を漁り、もう1度最初から読み直す。 自分のあまりの騙されやすさに笑った。 私には名探偵は向いていないようだ。

    8
    投稿日: 2025.03.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    イニシエーション・ラブの経験から、全部を疑って読んだ結果、衝撃も何も無かった。 また、時代背景のせいもあるのだろうが、童貞臭い高卒主人公の思考回路が好きになれず、結果的に登場人物全員クソしか居なくなってしまった。。 恋愛?イヤミス?ホラー?混ぜこみ過ぎたのかな?

    0
    投稿日: 2025.03.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2025/02/28 ミステリ初心者には難しかった。 考察読んだりするのも楽しかったけど。 全員くずだったことが救い。 誰にも感情移入せずに済んだ。

    2
    投稿日: 2025.03.01
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    やはり一度読んだだけでは、頭の中が「???」状態に…。 解説を読んで、ようやく「なるほど!」と納得しました。 読み進めるうちに、「もしかして春香とミチは同一人物なのでは?」と匂わせるシーンがあり、さまざまな可能性を考えながら読んでいましたが、見事に騙されました。 もともと『イニシエーション・ラブ』が好きで、「久しぶりに読みたいな」と思い本屋へ行ったところ、『セカンド・ラブ』を発見。 今さらながら、乾くるみさんにハマりそうです。

    0
    投稿日: 2025.02.04
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    ずっと積読だったセカンドラブ。すらすらと 読んでしまいました。 乾さんらしい、文体で読みやすいのですが、 こちらとしても、騙されんぞの気合いで本に向き合っておりますゆえ、激しい戦いとなりました。 結果、乾さんの圧勝でした。序章から始まっていたミスリードにあっさり騙され、その後は内容を追うのに必死でした。 春香と美奈子の双子が過去に入れ替わっていたとか、深読みできるけど、頭がワニワニパニックです。 主人公の正明は最後に幽霊になってでてくるのですが、さすがに春香と友人紀藤も、罪悪感少しはあるだろ!しかも春香は幽霊が見えちゃう体質ときたら、流石に悪口言えないと思いますよ、乾さん。

    9
    投稿日: 2025.02.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    前に読んだことがあるのに途中まで気づかず、しかもラストは全く覚えていなかったので再読。 胸糞ーーーー!!! クソ女とクソ男!!!! 幽霊になった正明切ない、、、そしてまたプロローグに戻ると更に切ない。

    6
    投稿日: 2025.01.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    内容が高度なのと、読むのに時間をかけすぎてしまった。 冒頭の結婚式のシーンは正明と春香のものだと思い込んでいた。そこからすでにミスリードが始まっていたのだ。それがわかるのは本当に最後! 春香の双子の姉妹である美奈子が登場してから物語は展開した。(まぁ春香の1人二役だったわけだが) ラストは何を言っているかわからなかったがネットの考察を読んだら正明が幽霊になっているということがわかった。春香が霊感があるというのもこの伏線か?

    0
    投稿日: 2024.11.16
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    『イニシエーション・ラブ』が衝撃的だったので警戒しながら読むも、結末には又してもゾッとした。不明瞭な点もありストーリーとしての納得感は欠けるけれど、流されるまま読み切る分には面白い。インターネットが普及していない頃の恋愛は大変だっただろうなー。

    1
    投稿日: 2024.11.14
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    評価低いのびっくりするくらい個人的には最後が驚きすぎて震えた、イニシエーションラブより面白いと感じた

    0
    投稿日: 2024.11.12
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    大学生くらいの時に読んで衝撃を受けた『イニシエーション・ラブ』あの時の感覚をもう一度味わいたいと思い購入、一気に読破した。 イニシエーション・ラブを読んでいたこともあり、終始登場人物のセリフや行動を疑いながら読み進めたが、結末はそこまでびっくりするものではなかった。 今回の作品も、男性が読んだら女性不信になること間違いなしの内容になっており、しかも登場人物の誰にも共感できなかったので、もしミステリー要素がなかったらと思うとそれこそ怖くなるのだが、読み終わった後で「人間って怖い」「女性って怖い」とゾクゾクさせられる時点でこの本を読む価値は十分あると言える。 また、読み終えた後に胸糞悪さを強く感じてしまった人にはぜひ考察記事を読むことをおすすめしたい。 物語冒頭の結婚式の場面と、最後の空港の場面が本作のネタバレに繋がるわけだが、それ以外にも様々な細かい箇所に対して考察している人がいて、読み終えた後でも二度楽しめるという点でも、このような類いのミステリー小説はやはりまた読みたくなってしまうだろうとは思う。 次は『リピート』でまた乾さんのおしゃれな恋愛ミステリーに惑わされる予定だが、女性不信が募りすぎないストーリーであることだけを切に願う。

    0
    投稿日: 2024.09.23
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    「イニシエーション・ラブ」の衝撃、ふたたび。 究極の恋愛ミステリー第二弾。 先が気になりすぎて、一気に読みました。 前作同様、どういうこと???ってなったので 解説を見てから序章と終章を2回読み返しました。 正明さんが可哀想すぎる…

    6
    投稿日: 2024.08.29
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    イニシエーション・ラブが好きなのでこちらも読んでみました 物凄く久しぶりの読書だったが、読みやすくてあっという間に読了 期待していたどんでん返しや、納得いく締めではなかったかなとは思う。 あら? という感じで終わってしまった笑 伏線回収をかなり期待していたので残念。 でも平成初期当たりを書いてくれてるのが面白いし、あとがきを読んでなるほどと思った事が多く面白かった! 久しぶりにイニシエーション・ラブを見たくなりました。

    0
    投稿日: 2024.07.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    イニシエーションラブが面白かったので、同じく二度読み必至の恋愛ミステリーとの文言に惹かれてこちらも読んでみた。 恋愛小説としても面白く、二日で読了。 昭和の今とは違う空気感が何とも言えず好き。 終章まで、何となくおかしいなと思いながらもその正体が掴めなかったが、最後の最後でそういうことだったか!と。 結末を理解してから序章を再読すれば、何となく感じていた違和感がすっきり。 でも、色々と疑問は残った…。 なぜミナになりすましていたのか?そもそもシェリールで働いていた意味は? いつから紀藤と関係があったのか?(正明との関係を続けていたのはなぜ) 倉持の存在の意味や、夜逃げは何だったのか? など、読み取れていない部分があるのかモヤモヤが残った。 序章ぐらいの爽快感を全体にも感じたかったなー。 また、正明が一生懸命だっただけに、可哀想な最後で辛い。 このままずっと春香を思い続けるのかと思うと切ない。

    0
    投稿日: 2024.06.30
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     『イニシエーション・ラブ』の衝撃には劣るが、本書もなかなか楽しめた。やっぱり自分の知らないバブル期の雰囲気好き。当時の恋愛・結婚観も新鮮。26歳にして初めての美人の恋人を手に入れた正明を騙すのは簡単だったろう。倉持の行動は正明に禁欲の難しさを痛感させること以外に何の意味があったのか。この結末は個人的にはさほど嫌いではないが、正明が不憫すぎていたたまれない。主要登場人物の性根が悪すぎるが、彼女がずっと付き纏われることを思うと溜飲が下がる。

    1
    投稿日: 2024.03.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    セカンドラブはミナと? 同じ人物でも人格の違う人になれるのか。夜のお店で働くことを隠したかったのか。隠したとして、ミナはなんで指輪の号数をあえて大きくしたのか。 スキーに行った女の子にまで、最後になぜ嘘をついていたことをバラしたのか。 結婚式にスキーの2人がいないのはなぜ。 いろいろまだ謎のままです。

    1
    投稿日: 2024.02.04
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    個人的点数 90点 結末についてはなんとなく予想できる範囲ではあったが、どんでん返しもあり驚きもあった。 それ以上に文章の表現が自分好みで、イニシエーションラブ同様とてもグッとくる箇所が多かった。 総合的にはイニシエーションラブの方が上だけど同じくらい読んでよかったと思える作品だった。

    0
    投稿日: 2024.01.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    うーん…。確かに最後の2行で「え!?…えー!!!」って驚いて、また冒頭から読み返しましたけど。でもでも、これってアリ?春香の動機も不明なままだし、もやっとするなぁ…。全ての事実が明らかになった上でスカッと騙されるのを期待していたんですが、ちょっと期待はずれ。面白くない訳じゃないけど、うーん…。

    2
    投稿日: 2024.01.23
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    最後、よくわからなくてレビューを見たら、そういうことだったのか!と思い、もう一回最初を読み返した! 結構びっくりする展開だったが、女が性格悪すぎた

    1
    投稿日: 2024.01.22
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    あの乾くるみ先生の作品なので、期待して読んだ。 ただ主人公がリンチされまくる作品で、胸糞しかない。伏線が思ったより下手。

    0
    投稿日: 2024.01.04
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    イニシエーションラブといい、ろくな女出てこん。えげつないトラウマ。オチを非現実的なものにするのはどうなんって思ったけどそれが意外と男側の執念深さを記していてよかった!前作より好きと思ったけど少数派だった

    1
    投稿日: 2023.12.24
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    今まで女性と縁のなかった木工所に勤める主人公が女性と出会い、付き合うことになった後にその人の双子にも出会ってどっちにも惹かれちゃう話。 主人公が頭いい設定だが、結構安直で世間を知らない感じがあり、物語の設定が平成初期あたりというのもあるが価値観が古くて感情移入できなかった。 ラストの展開も中盤あたりには予想できてしまった。

    0
    投稿日: 2023.12.19
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    イニシエーション・ラブの後に読んでほしい作品。 基本的にはイニシエーション・ラブと似たような感じがありつつも展開に捻りがあってまた違う面白さを醸し出しています。 スッキリ爽快な終わり方ではないですがこのモヤモヤする感じこそ乾くるみ先生の良さですね。 読み終わった後また最初から読み返したくなること間違いなしです。 面倒でも冒頭のシーンだけは読み返した方がいいですね。 記憶が薄れてきた頃にまた読みたいです。

    5
    投稿日: 2023.11.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    はーー、おもろ 春香がただただ謎すぎた、どういう人生??やっぱ文系で院まで行く人って頭おかしいんかな 導入読んであー、今はもう直接言えないってそういうことかー、てなった

    1
    投稿日: 2023.10.19
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    物語自体はイニシエーションラブと並べても遜色ないくらい面白い。どんでん返し具合は前作の方だが、後々思い出して苦しくなるのはこっちの方。トラウマ作品。読み終わって1週間たっても忘れられない。星1にも5にもできるという意味で3にしました。

    0
    投稿日: 2023.08.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    うーーーんなんか詰めが甘い(?)印象。 「読者を騙してやるぞ!」っていう勢いのみで書き上げた感。 細かい設定や動機、一つ一つの行動の意味などが伴えば、作品の深みが出たと思う。 ミナと春香が同一人物なのは最初から分かるためそこの驚きはないが、正明の最後には驚いた。 どういう流れでそうなってしまったのか知りたい。 紀藤を選ぶのはセンスねぇなぁ。他人の口座を我が物にするなくそ。 かと言って正明もきもちわるいけど。← 双子だからって、匂いも指のサイズも一緒だと思うか?????違う環境で育って、違うもの食べてたら全然違うだろ。「彼女を一生完璧のままにする」話も、モラハラしそうで嫌い。 あと、倉持さんはもっとストーリーに絡んでくると思ったけど、一体なんの役割だったのですか? そんで、春香はなんでまたそんな一人二役なんてめんどくさい事やりはじめたんですか? 死んだ美奈子の想いを受け継いだりしたんですか?そういう理由づけはいるのではないか? サクッと読めるし、叙述トリック初心者にはいいかも。

    1
    投稿日: 2023.07.03
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    恋愛ミステリ第二弾。 前作、イニシエーション・ラブが青春時代のほろ苦い恋愛物語を下地にしているとしたら、今作は二人の魅力的な女性の間で揺れる男性の心を下地にしている。 個人的には前作のほうが好み。とはいえ、今作もミステリとしてよく出来ているため、ミステリ好きにとっては面白い作品となっている。 ただ、主人公に関しては、あまり好みじゃなかった。なんか、読んでいてイライラしてしまった。 こういう自分を正当化しようとするような主人公だからこそ成り立つストーリーだとは分かっているが、どうも受け入れられなかった。 ミステリだからこそ楽しく読めたが、もしこれが恋愛小説だったら、早々に投げていたかもしれない。

    5
    投稿日: 2023.04.20
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    イニシエーション・ラブほどではないが、しっかりと伏線回収を最後でしてくれる内容で面白かった。 途中まで彼女の背景が分からないまま進んでいくところが考察のスキがあって個人的に好きである。解釈は多数存在する終わり方も良かった。

    2
    投稿日: 2023.04.07
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    清楚系女子の春香と奔放なホステスの美奈子、ウリ二つの女性の間で揺れ動く正明のたどる運命とは??みたいな恋愛ミステリー。 乾センセイ、正明のこといじめすぎじゃないか? それに正明、気づこうよ。私が正明の友達だったら全力でアドバイスするけどなぁ...。 よく言えば「恋は盲目」、悪く言えば「超ド級にドンカン」。もちろん正明は悪い方。 主要登場人物の誰にも感情移入できないし、なんなら全員ぶん殴りたいくらいコイツらムリ。あ、春香の友達は除く。 そしてもう、どんなイヤミスもシッポ巻いて逃げ出すんちゃうか?ってくらい胸糞悪いラスト。 ホラーですよホラー!!!怖!!!背筋凍ったわ。 万人にはオススメできません…。

    2
    投稿日: 2023.04.04
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    4年前に同じ乾くるみの「イニシエーション・ラブ」を読んでいる。 普通の恋愛小説だけど、舞台が静岡という事もありなかなか面白かった記憶がある。 今回も主人公が浜松北高出身という事で、舞台は東京だけどほんの少し親近感が持てる。 そもそも乾くるみという作者。 静岡出身で静大なので静岡には縁があるんだね。 ちなみに、「くるみ」と女性のような名前だけど、男性であり、「乾くるみ」はペンネームなんだな。 さて、今回の「セカンド・ラブ」 「イニシエーション・ラブ」とはまったく関係が無いので、どちらから読んでも良いんだけど・・・ん~、面白くなかった。(^_^;) 「イニシエーション・ラブ」と同様に、最後の最後にどんでん返しが仕組まれているんだが、前回のような二度読みたくなる・・・ような事はない。 北高出身の主人公が純粋なんだけど、それをもてあそぶ女性が憎たらしく、読了感があまり良くない。 そもそも設定に無理があり、辻褄が合わないと思われる所もある。 (なんで騙す必要があるの?とか) 「イニシエーション・ラブ」が面白かったと言って、それを期待すると肩すかしを食らうよ。 あまりお勧めできない。

    1
    投稿日: 2023.03.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    結局結婚したのよくわからんし どんでん返しやけど、スカッとするものでもめっちゃ人間の嫌なとこ詰まってて考えさせられるみたいな感情どっちにもならんくて再読はないかな、 追記 コメントしていただき再読したら、全く違う物語で…どんでん返し、気づいていませんでしたが気づいた瞬間ゾクッとしました、、。

    2
    投稿日: 2023.03.07
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    「イニシエーション•ラブ」でも思った事だが、女性は恐いし分からない。 純情な正明の葛藤が良く分かる。春香と美奈子どちらも捨てがたい。 結局、自分に負けてしまったのか…?想いが強い分負けたのかなぁ? 純情な男をもて遊ぶ様な内容で後味が悪い。が面白かった。

    1
    投稿日: 2023.02.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ラスト2行、どんでん返しではなく、ぞーっと寒くなります。春香、見えるのね。正明、可哀想すぎる。多くの読者に指摘されているように、なぜ春香が美奈子を演じなければならなかったのかが疑問。美奈子と紀藤なら幸せな家庭が持てそうだが、春香と紀藤では長続きしそうにないな。

    8
    投稿日: 2023.02.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ■感想  うわぁ〜魔性の女こえ〜。性格の全く違う一人二役を演じわける演技力やばすぎ。しかも行為中の反応も完璧にこなす徹底っぷり。女優で食ってけるよアンタ。  春香と美奈子が同一人物ってのは、途中から薄々勘づいてた。それでもチェリーボーイ正明が2人の美女に翻弄される様はドキドキして楽しめる。最後は先輩に彼女を取られる上に地縛霊になってかわいそう...。  春香が何で美奈子になりきって二重生活してたのかが分からなかった。ただその辺が曖昧だからこそ、ミステリアスさが増して彼女の魅力が引き立つ。まさに魔性の女にふさわしい。 ■好きな台詞  『一緒にスキーに行くほど新婦と仲の良かった女性も、新郎と仲の良かった男性も、披露宴には招かれていない—招待状も出されていないのだ。』 →「二度読み必須の恋愛ミステリー」本裏に書かれた謳い文句は伊達じゃなかった。読み終えてから冒頭の披露宴のシーンを見るとゾッとする。初見と二度目じゃ印象が全然違う。新郎=正明のミスリードに見事にやられた。  『春香の身体からは、今まで彼女からは嗅いだことのないような匂いが、漂ってきていた。しかし正明はその匂いに馴染みがあった。つい五日前に、ミナの身体から漂ってきたのと、それはまったく同じ匂いだったのだ。』 →いくら外見を誤魔化せても「匂い」ってのは隠せないよねぇ。しかも女性の「茂み」から発せられてるモノなら尚更。これだけでもうバレてもおかしくないのに、女慣れしてない正明は「興奮した時に自分から発せられる匂い」だと言い聞かせて納得しちゃうの可愛いw

    4
    投稿日: 2023.01.11
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    イニシエーション・ラブは衝撃的だった。はじめて読んだ叙述トリックものだったから。読んだのはもう13年ほど前か。 と、古本屋で手に取った本書を眺めながらしみじみと回顧。さすがにあの感動は味わえないだろうが、とにかく読んでみようと購入。うーん、好みではなかったなぁ。オチはあったけど、それが効いているのは一部分だけだしなぁ、といった感想。

    0
    投稿日: 2022.12.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    【2022年85冊目】 イニシエーション・ラブと同様、ニ度読み必至とのことで、さてどのようなどんでん返しが待ち構えているのやらと半ば警戒しながら読みました。最後の一文であっと言わすどんでん返しが仕込まれている建付は見事で、最後を読んでから冒頭を読み返し、抱いていた違和感に読者は納得することになるでしょう。 とはいえ、何故春香はここまで手の込んだ嘘をつく必要があったのか?目的は何だったのか?犯罪で言えば動機だけがわからないまま、物語のその後は読者の想像に委ねられているところがもったいなく思いました。私が読み取れていないだけな可能性もありますが… あとは一番不憫だったのが倉持さん。人間の欲望を体現するだけの役割として登場させられ、そのままフェイドアウトになるという。あと一歩別の役割が欲しかったです。

    1
    投稿日: 2022.12.01
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    「乾くるみ」のミステリ作品(恋愛小説?)『セカンド・ラブ』を読みました。 『カラット探偵事務所の事件簿2』、『塔の断章』、『スリープ』に続き「乾くるみ」作品です。 -----story------------- 『イニシエーション・ラブ』の衝撃、ふたたび 「里谷正明」は会社の先輩から誘われたスキー旅行で、「内田春香」と知り合う。 交際を始めた2人は2月のある日、身形(みなり)のいい紳士に強引に呼び止められる。 紳士は春香を新宿のパブで働く「美奈子」だと断じた。 後日、店を訪れた「正明」は、「春香」にそっくりな女「美奈子」と出会い驚愕する。 はたして、「美奈子」の正体は「春香」なのか? ベストセラー『イニシエーション・ラブ』に続く「驚愕の恋愛ミステリー」第2弾! ----------------------- 『イニシエーション・ラブ』の続篇ではないのですが、同じ系列にある作品、、、 舞台が1983年(昭和58年)なので、若い頃を思い出しつつ、懐かしさを感じながら読みました… 『イニシエーション・ラブ』同様にラストにどんでん返しが待っているのですが、警戒して読んだせいか、『イニシエーション・ラブ』ほどの驚きはなかったですね。  ■序章 秘密をその胸に  ■第1章 緩やかな動き  ■第2章 時は自動的に  ■第3章 誰でもない私  ■第4章 一人にしない  ■第5章 二番目の愛を  ■第6章 はるかな初恋  ■第7章 二分の一の女  ■第8章 あなたに夢中  ■第9章 黄昏が訪れて  ■第10章 待つのが辛い  ■第11章 うらはらな心  ■第12章 貴女のために  ■終章 北へと向かう翼  ■解説 円堂都司昭 1983年(昭和58年)元旦、「里谷正明」は、会社の先輩「紀藤」から誘われたスキー旅行で「春香」と出会った… やがて二人は付き合い始め、「正明」はとても幸せだった、、、 「春香」とそっくりな女「美奈子」が現れるまでは… 清楚な「春香」と大胆な「美奈子」という対照的な二人の間で「正明」の心は揺れる。 「春香」のこと… 作品を読み終わってから、怖くなりました、、、 でも、その人格形成に関与しているのは、死後の「西川」や「美奈子」なのかもしれませんね… エンディングで「正明」のことも見えてましたからね。怖いっ!

    0
    投稿日: 2022.11.30
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    主人公に何一つ魅力を感じられず、、 正明は自身を靭い人間と称しているが、思考が未熟で甲斐性のない自分本位な男にしか思えず、全く感情移入出来なかった。 ただ、話の構成や伏線はよくできていて面白かった!

    1
    投稿日: 2022.10.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    イニシエーションラブと同じで読後感は良くないでね笑 特に騙されて最後には自殺してしまう主人公が可哀想すぎる。 まさか最初の結婚式が、紀藤とのモノだったとは。 あとは解説が結構面白かったです。

    0
    投稿日: 2022.10.03
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    叙述トリック作品としては、なるほどそういうことかと無事騙された感覚は味わえたけど、話の内容は…うーん…

    1
    投稿日: 2022.10.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読了後は内容を把握しきれずモヤモヤした気持ちになった。解説を読んだところ、里山は春香が紀藤を選んだショックで自殺して幽霊になったとあるが、まさか幽霊の状態で結婚式や空港に出向いていたとは思いもしなかった。解説を読んだあとでは最後から二行目の『やっぱり「見えて」いるんだ。ごめんね。ずっと噓だと思ってた。』の意味が分かりぞっとした。また性格の違いから、一人二役に気づけそうで気づけなかった。本作はイニシエーション・ラブの姉妹作と言われているが、イニシエーション・ラブの方が解説を読んだ後の爽快感が大きかった。

    0
    投稿日: 2022.08.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読んでいくうちにえ、そんな展開?ってなった。 最後の終わり方よく分からない… 読解力が乏しいからかな…

    0
    投稿日: 2022.05.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読み終えて、理解できなかったので、あらすじを調べた。春香と美奈子は同一人物までは予想できたが、 最後、正明は自殺して春香の目の前に現れたこと、序章の結婚式は春香と紀藤のものだったとは…。 春香が2人を演じて紀藤を選んだだけなのか、死んでいたのは美奈子ではなく春香で、美奈子が春香になりすまして生きているのか。 春香と別れて自殺した西川もどっちが何をして自殺したのか。

    2
    投稿日: 2022.02.11
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    この世には自分にそっくりな人が三人いる。 あなたは自分のことを何をもって自分だと認識しているでしょうか?手、足、そして胴体、これらは全てあなたそのものです。しかし、他者がそれら単独のパーツをもってあなただと言い当てることは難しいでしょう。確かにそれらもあなたではありますが、人を見分けるものにはなり得ないと思います。そう、人はやはり”顔”をもってあなたを見分けます。そんな顔は当然に千差万別です。一方で”この世には自分にそっくりな人が三人いる”とも言われる通り、偶然の空似というものもあるのだと思います。しかし、なかなかにそんな良く似た人物を見かけることはないでしょうし、ましてやその双方と肉体的な関係を持つなどということは確率論としても大きく下がると思います。 しかし、それがゼロでない限り、私たちの人生にそういう場面が訪れることがあっても不思議ではありません。ただ、”顔”がパーツの一つでしかない以上、そんな同じ”顔”をもった人物同士が性格的に似ている可能性はさらに下がるでしょう。 この作品は、『彼女は大学院生です。そういう店で働くような女性ではありません』と、彼女と同じ”顔”を持つ女性が『どこかのクラブかキャバレーのホステス』として働いていることを知ってしまった一人の男の物語。そんな二人の女性と関係を持ってしまった一人の男の物語。そして、それはそんな男性が”美奈子の正体は春香じゃないのか?”と真実を追い求めるその先に、『春香と出会ったときから、こうなる運命だったのだろうか』という衝撃的な結末を読者が目撃することになる物語です。  『サトやん、一緒にスキー行こうぜ』と職場の紀藤先輩に誘われて『自分がなぜ誘われているのか』ピンと来ないと感じているのは主人公の里谷正明(さとや まさあき)。『俺も彼女もまだ初心者だから』と説明され、『僕と先輩と彼女さんと、三人で行くんですか?』と訊き返す正明。そんな正明に『彼女も友達の女の子を連れて来る』、『うまくやればお前にも彼女ができるチャンスがある』と説明されるも『彼女なんていりません』とはっきり返す正明は、スキーに同行することは了承しました。紀藤の彼女・高田尚美を先にピックアップした車は彼女の友達である『ウッチーこと内田春香』を迎えに目黒へと向かいます。今は大学院で学び『いいとこのお嬢様で、おまけに超のつく美人』という内田を車内に迎えるとその存在を意識する正明。スキー場では初心者の紀藤と尚美と離れ、二人で滑りを楽しむ中で関係が近づきます。そして東京へと戻った正明に電話が鳴ります。『先日はどうも。今、よろしいですか?』とかかってきた相手は春香でした。尚美に番号を訊いたという春香は『直接会って…いろいろお話しできたらいいな』と正明を誘います。そして、『渋谷のハチ公前広場』で再会した二人。そんな中で正明は大学進学を諦め、木工所で働き始めるまでの『自分史』を春香に語ります。そんな話を訊いて『里谷さんの靭さ(つよさ)の秘密がようやくわかりました』と答える春香を見て、関係が深まっていくのを感じる正明。しかし、『電話番号を教えてほしい』とお願いするも『やんわりと断られてしま』います。『電話番号を教えられたほうは、電話を掛ける義務があると思うんです。でも里谷さん、電話、しないでしょ、きっと?』というその理由。一方で『二日おきのペースで』春香から電話がかかってくるようになり、毎週デートに赴く二人。そして一カ月が経った二月六日のことでした。銀座で『銀ブラ』をしている最中、『向こうから歩いてきた四十歳ぐらいの』男が『美奈子。お前…お前、よくも騙したな!』といきなり春香の腕を掴みます。『彼女は美奈子なんて名前じゃないです』と割って入りその場を諫めた正明。男は『美奈子じゃないのか?こんなにそっくりな人間がいるのか』と驚いた様子。そして、『歌舞伎町の《シェリール》だよ』と、美奈子という女性が働いている先の話をするのでした。『ホステスと間違うなんて』と不快感を示す正明に『一度会ってみたいような気もする』と言う春香は『正明くんこそ、こっそり行ったりしないでよ』と釘を刺すのでした。それに、『ああ、もちろん』と約束した正明ですが、『その約束はほどなく破られることにな』ります。そして、『正明は《シェリール》に行かなければ良かったのだ』、『春香との約束を守ってさえいれば ー その後の二人の運命も大きく変わっていただろうに』と、正明が『シェリール』を訪れてしまったが故に複数の人間の人生が大きく揺らぎ出す物語が始まりました。 作品の最後に書かれたたった二行の記述で読者の前に見えていた世界観をひっくり返してしまうという乾くるみさんの代表作「イニシエーション・ラブ」。この作品は続編ではありませんが、”「イニシエーション・ラブ」の衝撃、ふたたび”と宣伝文句にある通り、「イニシエーション・ラブ」同様の強烈な”どんでん返し”を意図して書かれた作品です。 そんな作品は「イニシエーション・ラブ」同様に、どこか引っ掛かりのあるタイトルを持った12の章とそれを挟み込む〈序章〉〈終章〉から構成されています。「イニシエーション・ラブ」では、『当時流行った曲は、やっぱり胸にキュンとくるんですよ(笑)。そういう曲にインスパイアされて物語を書きました』と乾さんがおっしゃる通り〈君は1000%〉、〈Lucky Chanceをもう一度 〉、そして〈Show Me〉など80年代の日本を彩った”流行曲”がそのまま章題となっていました。一方でこの作品「セカンド・ラブ」はどこか引っ掛かりを感じる妙なタイトルがつけられています。〈緩やかな動き〉、〈二番目の愛を〉、そして〈北へと向かう翼〉。残念ながら自力でこの意味を見出すことができなかった私ですが、色々なサイトの分析を見せていただき、これらが、中森明菜さんのヒット曲の数々だということを知ることが出来ました。そんな中森さんの曲のリストと対比させると、なるほど、上記はそれぞれ〈スローモーション〉、〈セカンド・ラブ〉、そして〈北ウイング〉に相当します。一方で章題にはそんな中森さんの作品の中では同定できないものもあります。〈時は自動的に〉、〈あなたに夢中〉、そして〈貴方のために〉などの章題です。こちらは、なんと宇多田ヒカルさんの楽曲群。〈Automatic〉、〈Addicted to you〉、そして〈For you〉とそれぞれ同定できそうです。「イニシエーション・ラブ」では、曲の歌詞を先に読んでから読書をするということで、乾さんがどのようにその曲からインスパイアを受けられたかを知りながらの読書となりましたが、残念ながら、まさか、こんな同定があるとはよもや思わず「イニシエーション・ラブ」のような読書とはなりませんでしたが、最後の終章〈北へと向かう翼〉=〈北ウイング〉だけは、なるほどと読後に納得しました。乾さんという作家さんを、てっきり女性だと勘違いして読むことになったこの作品ですが、この章題の考え方、そして”どんでん返し”へ向けた緻密な構成など、非常にこだわりのある作家さんなんだなあと改めて思いました。 さて、そんな作品のレビューは「イニシエーション・ラブ」同様に極めて微妙です。下手なことを書くと一気にネタバレになってしまうからです。そして、この作品はネタバレで読むことには何の意味もない!と言い切って良い作品です。そんなこの作品も「イニシエーション・ラブ」同様に作品の最後の二行で読者をあっ!と言わせる作りになっています。そんな作品は先輩の誘いで二対二の男女でスキーへと赴き、主人公の正明が内田春香という女性と知り合うことから始まります。同行した尚美に、二人の結びつきを蹴しかけられるも『住む世界がぜんぜん違ってますから』、『さすがに、高卒のただの木工所の工員と』というように自らを卑下する正明。そんな正明は、『今はもういない両親に振り回されて』ここまできた『自分の人生というものをなかば放棄』していました。『自分が捨てた人生に、単なる我欲で、誰かを付き合わせるわけにもいかない』と真摯に思い詰める正明。しかし、春香からの積極的なアプローチもあって付き合い始めた二人。そんな中で春香のことを『こんなにそっくりな人間が他にいるのか』という人物が現れます。その示唆で『歌舞伎町の《シェリール》』という店を正明は知ることになり、”知りたい”という思いのままに店を訪れて、半井美奈子という春香と瓜二つな女性と出会ったことで、正明の人生がさらに動き始めます。”この世には自分にそっくりな人が三人いる”といった言い方がされることがあります。私自身は出会ったことはありません。この作品でもそんな二人の両方を知る正明の一方で、春香と美奈子が直接対峙することはありません。しかし、”美奈子の正体は春香じゃないのか?”、主人公の正明はその真相を訝しがります。どう考えても同一人物に違いない、その一方で二人は全くの別人であるかのような演出がなされていく物語。「イニシエーション・ラブ」と同じように騙されたりはしないぞ!と息巻いてそんな二人の存在に意を払いながらの読書となりました。しかし、一方で、もしその結果がいずれであっても「イニシエーション・ラブ」のような衝撃を受けるものではない、そんな風に思いながらの読書でもありました。 そして、「イニシエーション・ラブ」と全く同じく、作品は最後の二行で、えっ?という衝撃的な記述で唐突に幕を下ろします。もちろん、この作品で読者の注意を引きつけていた”美奈子の正体は春香じゃないのか?”という点への決着は”一応”きちんとなされます。しかし、最後の二行はそんなレベルではありませんでした。もちろんその超ネタバレな内容をここに書くわけにはいきませんが、乾さんが最後の最後で読者に突きつけるのは、そんな次元ではない、そもそも論の大前提を揺るがす内容でした。「イニシエーション・ラブ」もそうですが、この作品も”読後にすぐに再読したくなる”作品という感想が出るのはよくわかります。私も読書中に少し引っ掛かりを感じていた部分に再度目を通しましたが、確かにそこになるほどと思われる記述を見つけることができました。これから読まれる方は、どうしても流し読みをしがちな〈序章〉や春香の何気ない一言なども気にしながら読まれると、もしかすると途中で乾さんの仕掛けを見破ることが出来るかも知れません。 一方でそんなこの作品は、たまらなくイヤミスな作品です。結末の驚きは「イニシエーション・ラブ」の方が遥かに上ですが、イヤミスの度合いはこの作品の方が圧倒的です。考え出すと吐き気が止まらなくなるくらいのイヤミスです。この作品を読まれる方にお勧めしたいのは、この作品は単に”どんでん返し”を楽しむ作品である、以上!と単純に割り切られ、間違っても登場人物に感情移入をするような読み方はされないことをお勧めしたいと思います。”どんでん返し”の答え合わせで、”読後にすぐに再読したくなる”作品という考え方はわかりますが、一冊の小説としては二度と読みたくない、早く内容も忘れてしまいたい、そんな風に心から思う、あまりに”胸糞悪い”読後感を味わう羽目になりました…。 『実際、正明は《シェリール》に行かなければ良かったのだ。春香との約束を守ってさえいれば ー その後の二人の運命も大きく変わっていただろうに』という運命の分岐点の先に展開する衝撃的な物語。そこには、”美奈子の正体は春香じゃないのか?”と同じ顔を持つ二人の女性が全く異なる雰囲気を纏う中に、二人に隠された真実を知ろうとする主人公・正明の悩める様が描かれていました。作品の最後の二行が強烈な”どんでん返し”を導く「イニシエーション・ラブ」と同じような衝撃的な物語構成は、こういう作品もあっていいのかもしれない、でも、最悪の読後感が待つイヤミスの極みのこんな結末はごめん被りたい!二度と読みたくない!手元にも置いておきたくない!そう感じた作品でした。

    96
    投稿日: 2022.01.19
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    トリックは予想していたのを上回っていたので面白かったけれど、登場人物があまり魅力的でないから、あまり私には合わなかった。後味悪い。

    3
    投稿日: 2022.01.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「イニシエーション・ラブ」のトリックは本当にすごかったので、こちらもとても気になっていた1冊。 最後の最後でカラクリが分かるけど、一番大きな点がネットの解説を読まないと分からなかった自分(^_^;)。序章と終章が誰のどんな目線か、ってとこ。 でも解説見てもはっきりしないこと多々。倉持は一体なんだったんだ。 からくりには驚いたけど、あの人たちがどうしてそこまであんなことをするのかよく分からなくてモヤモヤ。 . 少しネタバレ . . これってやっぱり生きてる春香は美奈子だよね??春香が羨ましくて美奈子が乗っ取ったんだよね。 死んだ美奈子が春香だとしたら、美奈子が春香に入れ代わり、春香の家を乗っ取り、不動産で財を成したい紀藤と結婚するのは分かる。好みみたいだし。 美奈子が春香の元彼を乗っ取り、春香は失恋し事故。そして元彼も自殺。 ただただ正明が可哀想なストーリー(^_^;)。 .

    2
    投稿日: 2021.12.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    再読 高校時代に一度読んだが、内容を知っていても変わらずに楽しめた。主人公と同じ年齢だと気付き、より感情移入した気がする…笑 物語は主人公の童貞感が拭われないまま進むが、著者の描く女性像はエグい…これがまたいい。終わり方はイニシエーションラブよりも好きだ。 いつまでも、三作目期待して待ってます!

    0
    投稿日: 2021.10.08
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    * イニシエーション・ラブの乾くるみさんの小説 最初の導入部分から、 くるな⁉︎と思わせる書き出し。 どう繋がるか、と気にしながら 読み進めました。 冴えない独身男の正明 上品で驚くほど美人、知性的なお嬢様の春香 接点のなかった二人が友人を仲介にして知り合い、 釣りわないので夢も希望も見ないと 自分に言い聞かせていた正明は春香からの 電話をきっかけにこれまでの日常が崩れていく。 正体の見えない春香の対応にも、 舞い上がる正明は自己解釈を重ねる。 幾つもの違和感はフラグであり、伏線でもある。 だからと言って読み手の思う通りに 物語は進むのか、の思いきや、、、、。 イニシエーション・ラブの乾くるみさんが 作者だけに、セカンド・ラブと言う題名も 成る程と頷けました。

    4
    投稿日: 2021.09.16
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    「ある事実」が伏せられたまま物語が展開し、最後の最後にそれが明らかとなる。意味がわかってから読むと、冒頭章の文章の違和感に気がつく。ちょっとホラー。

    0
    投稿日: 2021.09.14
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    「イニシエーション・ラブ」が面白かったので期待大だったけど、うーん・・・ 確かに最後の二行はぞわっとしたけど、そのためにこんなにページ数要った?短編でいけたんじゃん?て思ってしまったな

    1
    投稿日: 2021.08.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    最後のページを読み終わってすぐもう一度序章を読んだ。 なるほど、ちゃんと成り立ってる。 シェリールのミナは絶対に春香だと予想していたので、やっぱりね〜と分かった気でいたらまさかのオチ。 これは予想できない。 ただイニシエーションラブもそうだけどラストのインパクトは凄いんだけどそこに至るまでの恋愛パートが退屈で辛い。

    0
    投稿日: 2021.07.25
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    登場人物みんなあんまり良い人柄とは言えず、どこに感情移入したらよいかわからない。 最後は意外性があるけど、展開が急すぎてついていけなかった。

    0
    投稿日: 2021.07.20
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    イニシエーション・ラブと一緒で 話の内容的には、そんな好きって感じではないー。 最後に、「あら?こういう終わり方なの!?」って 思ってしまったよー。 恋人の春香とおんなじ顔をしている美奈子。 ホクロもあるし、違う子なんだけど、どうやら 関係性がある様子。 そんな「2人」に翻弄される主人公。 んー、また読むことはないかなー。 限りなく☆2に近い☆3ですー笑

    2
    投稿日: 2021.07.08
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    こわかったあああああああああああああああ トリックは読めたけど、読み終わってしばらくして うわああああってなって、めっちゃ鳥肌立ちました。 読み終わった夜はなんか脳が冴えてて、 翌朝も早く目が覚めて眠れなくなってしまった・・・・ イニシエーションラブのほうが個人的には好き^^ でも乾先生の本は病みつきになるな。 順に読んでゆきたい。

    2
    投稿日: 2021.06.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    イニシエーション・ラブの次に読んだ乾くるみ著書。前作ほどの衝撃は無かったものの、2018年当時はこういう叙述トリックに慣れていなかったのでなるほど!面白い!となった記憶。  序章の結婚式のシーンは完全に新郎=主人公だと思い込まされたし双子同一人物説もワンチャンあるか?とは思ったけど確信には至らず。 ただ今思い返すとイニシエーション・ラブもそうだったけどやはりストーリーや登場人物があまり好みではなく物語に入り込めず、設定も所々無理があったりこれいる?みたいなのがあったり全体的に評価は低め。 幽霊オチは賛否あるみたいだけど私はアリだと思う。

    0
    投稿日: 2021.05.25
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    イニシエーション・ラブを知っていたのであらかじめ疑ってかかり、双子の関係について推理しながら読んだが、想像以上の結末だった。 春香の動機については謎が残りすぎる。

    0
    投稿日: 2021.05.08
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    『イニシエーション・ラブ』の続きでこそないものの、第2段と言って良い作品。またまた詳しくは書けない驚きが。どうしても前作より衝撃度が低いのは仕方がないが、この方向性も嫌いではなくなかなか面白かった。

    1
    投稿日: 2021.04.04
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    イニシエーションラブにやられたので、読んでみた。私の読解能力では、一読では?が残る。いろいろな方のブログを読んで、解釈を理解できた一冊。深いけど、読後感はイヤミス。

    0
    投稿日: 2021.01.14
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    最初は???で、何がどうダマされていたのか一瞬分かりませんでしたが、読み直して納得。 「イニシエーションラブ」ほどのインパクトはないけど、確かにダマされたかな。

    1
    投稿日: 2020.11.24
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    自分にとって「完璧」な人間とは何かを明確に解釈している一文にハッとさせられる見事な表現に納得させられた。

    1
    投稿日: 2020.11.08
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    「イニシエーション・ラブ」を読んでから読んだ作品だからかもしれませんが、「二度読み必須」と書いてあったので色々と警戒しながら読み進めました。 結果、思った通りだったので、何で二度読み必須なのかがわかりませんでした。 期待し過ぎちゃったのかな?

    3
    投稿日: 2020.11.01
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    「イニシエーション・ラブ」のときと同じ轍を踏まないようにと用心しながら読んだけど、はじめから騙されていたようだ。もうほんとこういうの、ヤダ。 正明がひたすらかわいそう。 巻末の解説、純粋にこの小説についての解説を読みたかったから、音楽評論家じゃなくてもよかったな。

    0
    投稿日: 2020.09.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    イニシエーションラブが衝撃系なら こっちはじわじわ系。 最終章は???だらけで全然読み進められないし、 読み終わったら速攻で序章を読み返す。 その後も頭の中に疑問がじわじわと残ったけど、 ネットで「春香と美奈子は元々入れ替わっていた説」の考察を読んだらかなり納得がいった。 間違いないと思う(たぶん、、)。 生き残っていたのは美奈子だったとはっきり分かる表現を入れてないのはワザとなのだろうか。 だとすると、さらっと読んでいた人にはツッコミどころだらけの三流小説で終わってしまう気がする。 読者の考察を読まないとストーリーの醍醐味が分からないなんてかなりの欠陥だけど、自分はそれも含めて楽しめたので星4つ。

    0
    投稿日: 2020.09.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    イニシエーションラブが面白かったから、あの衝撃をもう一度、というキャッチフレーズに惹かれて読み出した。 恋愛どんでん返しミステリー再来。というか衝撃はイニシエーションラブ以上。 最後の2行が恐ろしすぎて後味がものすごい悪い。 ただもうこれ何回も読みたくなるくらい、いろんな解釈が出来ると思う。 ネットでは春香と美奈子はそもそも逆として生きてたのではないかという憶測が出ている。いやぁ、そこまでは考えへんかった。でもそれを頭に入れると、所々の発言とか過去から考えるとあり得てしまうな。なんともあちこちにヒントが。自分の頭固すぎて気づかん気づかん。 衝撃の事実が分かってもう一回序章読んだもんな。完全に正明やと信じきってた。最終章もどういうこと?と思いながら読み進めたら、とんでもない。 その辺はイニシエーションラブと一緒で騙すのが上手いです。

    0
    投稿日: 2020.05.15
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    恋愛初心者の正明が2人の女で揺れ動くストーリー。タイプが違うけど見た目は似てる、むしろ同じ。どちらかを選ぶのかと思いきや、最後でどんでん返しが!!

    0
    投稿日: 2020.05.08
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    いやはや、積読本消化が捗る。 乾くるみさんと言えば、やっぱり「イニシエーション・ラブ」が連想される。その第二弾としてこの「セカンド・ラブ」がある。続編とかではないのでご安心を。初見でも十分楽しめる。とは言ってみたものの、そこまで楽しめなかったのが事実。読むペース的には早かったんだけども…悲しいかなあまり印象に残っていない。衝撃もそれほど大きくなかった。なんだろ、私見では狙いすぎててちょっと食傷気味になっちゃった感じ。春香と美奈子の描き方がねぇ、ちょっといやらしい。正明もなんだかベタというか。好みじゃない。

    2
    投稿日: 2020.05.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    イニシエーション・ラブに続き著者の作品を手にしたのは2冊目になる。 前作程の衝撃を受ける事がなかった為に、前作より★は1つ減らしてみたが、それはイニシエーション・ラブを読んだ経験と、何となくラストのどんでん返しを期待しながら読んだ故のことであろう。 本作も非常に読みやすく、内容も個人的にはすごく好きな感じでした。 前作はラストで、エ━(*´・д・)━!!!って言う感じだったのが、今作では一瞬軽いパニックに(^^; 間違いなくこれからも読み続けていきたいと思う作家さんの1人です。 説明 商品の説明 里谷正明は会社の先輩から誘われたスキー旅行で、内田春香と知り合う。交際を始めた2人は2月のある日、身形(みなり)のいい紳士に強引に呼び止められる。紳士は春香を新宿のパブで働く「美奈子」だと断じた。後日、店を訪れた正明は、春香にそっくりな女、美奈子と出会い驚愕する。はたして、美奈子の正体は春香なのか? ベストセラー『イニシエーション・ラブ』に続く「驚愕の恋愛ミステリー」第2弾! 内容紹介 里谷正明は会社の先輩から誘われたスキー旅行で、内田春香と知り合う。交際を始めた2人は2月のある日、身形(みなり)のいい紳士に強引に呼び止められる。紳士は春香を新宿のパブで働く「美奈子」だと断じた。後日、店を訪れた正明は、春香にそっくりな女、美奈子と出会い驚愕する。はたして、美奈子の正体は春香なのか? ベストセラー『イニシエーション・ラブ』に続く「驚愕の恋愛ミステリー」第2弾! 内容(「BOOK」データベースより) 1983年元旦、僕は、会社の先輩から誘われたスキー旅行で、春香と出会った。やがて付き合い始めた僕たちはとても幸せだった。春香とそっくりな女、美奈子が現れるまでは…。清楚な春香と大胆な美奈子、対照的な二人の間で揺れる心。『イニシエーション・ラブ』に続く二度読み必至、驚愕の「恋愛ミステリー」。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 乾/くるみ 1963年、静岡県生まれ。静岡大学理学部数学科卒業。98年、『Jの神話』で第4回メフィスト賞を受賞し作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    4
    投稿日: 2020.04.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読み終わり意味が分からずネタバレでようやく理解。 また読み返したくなるという点では面白かったけど、春香も紀藤側の人間かと思うと後味悪過ぎる。 そしてまさかの霊目線。 それはさすがに分からない。

    0
    投稿日: 2020.04.10
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    イニシエーション・ラブのように最後にはどんでん返しがある!と最初から疑って読んでいましたが、やっぱり騙されました。 というかまだ気付いていないだけで、騙されているのかも?色々な所に仕掛けが隠されているようです。

    0
    投稿日: 2020.02.20
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    面白かった!思わず読み返してしまった! イニシエーションラブ程の衝撃はなかったけど、これはこれでとっても良い!!

    0
    投稿日: 2020.02.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    単純に恋愛小説として読んでもそれなりにおもしろい。が、イニシエーションラブほどの衝撃はなかった。目指しているところは同じなんだろうなあとは感じたが、イニシエーションラブの出涸らしみたいな感じになってしまっているというか、あれはあれで完結していたんだから、後を追わなくてもよかったのに…と正直思った。最後の3行、理解するまでにちょっと時間がかかったけど、イニシエーションラブが大掛かりな仕掛けだとしたら、これは単なる伏線を利用したドッキリくらいの規模です。後味悪し。最後だけシックスセンス!!

    0
    投稿日: 2019.08.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    イニシエーションラブに引き続き読みました。 個人的にはこっちの方が好きです。 本作ではきっちり最初からだまされ、最終章で気づきました。 春香さんの一連の行動の意図が私には理解できなかったのですが、そこがわかればもう少し面白かったかと思います。 もしくは亡くなった方は実は春香さんで、ミナコさんはそれを機に春香になりすましてた、とかなら理解できるかも。 2作とも、人物像や表現が男性っぽいなぁと思っていたのですが、くるみさんって男性だったんですね。

    0
    投稿日: 2019.08.23
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    2019/7/8 イニシエーションラブに続いてのセカンドラブということで、やっぱり最初はごくごく普通の男女の出会いから始まる恋愛話なのかなと思って、その過程を出会いのところから楽しく読んでいました。 ところどころこれはなんかあるんじゃないかとか伏線なんじゃ…?と思う怪しいところもありましたが、ストーリーの中ではそれほど違和感はないのではないかと思います。 でも今回の内容は冒頭から謎の展開でスタートするし、出てくる主人公の相手の人物の女性が…!?みたいな感じなので結構展開が読めそう…でしたが完璧には読みきれませんでした。やっぱり読解力が足りません。 最後の展開はやはりミステリアスエンドみたいな感じなのですが、そこに行き着く話の展開は一見純粋と言うか純朴というかそんな感じを前面に出してる感があるので読んでいて面白いのではないかと思います。

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    投稿日: 2019.07.11
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    イニシエーションラブの期待をしつつ、 読んだのですが、オチが少し見えてて残念。 あっ!と驚くほどのオチではなかったかな

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    投稿日: 2019.07.08
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    自分だけでは理解しきれず解説サイトを読んで納得した。 オチが見えていたのもあって、イニシエーション・ラブのときのような衝撃とまではいかなかったが、解説を読んでさらに面白いと思った。

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    投稿日: 2019.07.02
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    最後に「そうきたか…」とはっとさせられたものの、騙し続けた理由がわからずすっきりしなかった。 前作と登場人物のキャラ設定が似ていて、恋愛未経験な男でないとこうもならないだろうなと感じた。

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    投稿日: 2019.06.30
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    イニシエーションラブを読んだとき、途中で種がわかってしまって残念な思いをしたため、今回は素直に読んで驚こう、と思っていたのだけれどやはり最初のシーンからすっかり身構えてしまってきっとこれはこうなんだろうな、と思いながら読み続けることになってしまいました。結果としてそれ自体はあっていたけれどその状況が全然違ってラストに明らかになったことには結局ビックリ!ちゃんと驚いたけどラブストーリーとしては後味が悪すぎます。この作家さんの本ってビックリはするんだけどなんだか読んで楽しくないものが多い気がします。

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    投稿日: 2019.06.14
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    イニシエーションラブの衝撃再びと言われて読んだが、オチがバレバレすぎたのでガッカリ感は否めない。 ただ、これがイニシエーションラブの作者と知らずに読んでいたらもう少し評価は違ったかもしれない

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    投稿日: 2019.04.15
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     読みやすかったけど……みんなにオチがバレてる以上、失敗作じゃないかな? そういう仕掛けがウリの作品なんだから……(´ε`;)ウーン…  終章、「主犯(結局、こいつら何がしたかったんだ?)」二人の説明セリフのやりとりはあまりにもわざとらしく、素人臭くて安っぽかったし……(´ε`;)ウーン…    ミステリーとしては二級品だけど、「電車男」みたいな陰キャ男&ハイソ女の恋愛ドラマとしては、まあそこそこかな?( ´ ▽ ` )ノ  作者の中森明菜愛はひしひしと伝わったし( ´ ▽ ` )ノ  松田聖子に一切ふれないとこなんか、特にね( ´ ▽ ` )ノ  80年代ぽさはあんまり出てなかったけど( ´ ▽ ` )ノ  そりゃ、音楽にも映画にもファッションにも興味がないキャラを主役にしたら、結果的にそうなっちゃうよねえ( ´ ▽ ` )ノ  しかし、「双子」(映画でも小説でも、双子ネタは二級品の証)の指輪サイズ、なんで違かったんだろう?……(´ε`;)ウーン…  どこか読み落としたのかな?……(´ε`;)ウーン… 2019/04/01

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    投稿日: 2019.04.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読みやすさは抜群。続きも気になるしどんどん読めちゃうけど、他の人が書いてるように、内田春香の行動動機がよく解らないのと、全てラストで驚かせる為に書かれたのかなぁ、という感じ。でも最終的に里谷正明が自殺して幽霊になったから春香に見える、と解るラストは良かったな。でも色々ひどい女だw

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    投稿日: 2019.03.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「え?怖い怖い怖い」 僕がこの本を読み終わって持った感想です。 乾くるみさんの、最後にすべてをひっくり返されるような感覚は、普段あまり本を読まない人の方が楽しめるかもしれません。 分量もそれほど多くないので、軽めに何か読みたいという方にもおすすめです。 ぜひ最後まで読んで、僕と同じ感覚になってください(^^♪

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    投稿日: 2019.03.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    途中まで読んでいて春香と美奈子が同一人物なのは分かった でも春香が美奈子になりすます意味が分からなかった それと正明と春香が銀座で松本教授に出会ったのは偶然だった訳でこれが無かったらシェリールの存在を正明は知る事が無かった筈 春香は正明にどうやってシェリールの存在を知らせようとしていたのだろうか? 多分この話しはバブル以前の話しだと思うので、90年代前半に来るバブル崩壊の煽りを受けて春香の父親の事業の不動産業も倒産したと思う 結果、春香と紀藤夫妻は離婚 春香は幽霊が見える体質なので、時折正明の幽霊が見える春香は鬱かノイローゼになる自殺って展開になるじゃないかと予想している 後一つ倉持の引っ越しの件は絶対に伏線だと思ったら何でもなくてガッカリした おまけに失踪してるし

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    投稿日: 2019.01.23
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    "イニシエーション・ラブの著者の本なので、同時に購入してみた。イニシエーション・ラブのほうが断然面白かった。今回の小説のほうが、後味が悪いものとなっていることも影響しているかも。 一気に読ませてくれる娯楽小説。"

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    投稿日: 2018.10.26
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    結末を知っても思い出せなかったが、実は再読だった。最終章での「ん?」という感じこそミステリの醍醐味なのかも。

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    投稿日: 2018.10.25
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    どんでん返しがある作品と聞いて読んでみた。実際に読み終えてみた感想としては「???」って感じ。ネットでネタバレを読んで、もう一度読み返してやっと理解できる。 結末のもやもや感はビミョーだったけど、80年代の男女の恋愛観とかを知れたという点では読んでよかったかなと思う。

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    投稿日: 2018.10.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    最終章で驚かされた。 えっ あー そうきたか、と。 紀藤先輩と彼女と 正明と内田春香の4人でスキーに行ったのがきっかけで、 正明と内田春香は付き合うことになる。 家と職場である家具メーカーの工場とを往復する日々を過ごしてきた正明にとっては初めての彼女。 美しい彼女。 結婚もすぐに意識するようになり、 彼女の両親にも挨拶をした。 しかし、ある時彼女そっくりの半井美菜子という女性に出会う。 美菜子はスナックで働いており、化粧が濃く、左頬にホクロがある。 それ以外は春香にそっくりだった。 美菜子は春香の双子の妹だと言う。 産まれた時に親の事情で春香は裕福な内田家の子供になった。 正明は積極的で明るい美菜子に惹かれ、つい一線を越えてしまう。 春香より先に。 時を同じくして 紀藤先輩も美菜子に惚れ込んでいることを知る。 どうしても気になって お店を訪ねると 美菜子はもう仕事を辞めていた。 記憶にある彼女の住所を思い起こし、秋田まで行くことにした。 そこで知ったのは、美菜子は死んだということ。 しかも一年前に。 結局、正明と出会った美菜子は春香であり、春香の一人二役だったのだ。 そしてこのことに紀藤先輩は気づいていた。 嫉妬に狂いながらも当然自分を選んでくれると思っていた正明。 しかし、最終章では紀藤先輩と春香が新婚旅行に旅立つ前の様子が描かれている。 そこに正明はいない。 最後は一気に読めた。 この読みやすさと、最後の予想外という意味の裏切りは、乾くるみらしくて面白い。 シンプルかつクライマックスでの裏切りであるからこそ、そこまでのストーリーは少し単調に感じる。 ただそのコントラストが物語を面白くしているとも思う。 乾くるみの三作を読んで、どれも構成は似ているが、どれも読みやすく面白かった。 次作もぜひ読んでみたい。

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    投稿日: 2018.07.01
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    購入&再読。 「イニシエーション・ラブ」に続く「驚愕の恋愛ミステリー」第2弾。 里谷正明は会社の先輩から誘われたスキー旅行で内田春香と知り合い、付き合い始める。 一方、新宿のパブで「春香」にそっくりな「美奈子」と出会い驚愕する。 はたして「美奈子」の正体は「春香」なのか? ラスト二行のために書かれたような物語。 面白かった。 2016.6.11 ラスト、驚いた! 登場人物に魅力ある人がいないのと動機がよくわからないのが残念。 (図書館)

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    投稿日: 2018.04.21
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    『イニシエーションラブ』に続く「ラブ」シリーズ2作目(続編ではない)。 今回もきっちり騙されたけれど、『イニシエーションラブ』ほど、結末で受ける衝撃はなかったように感じる。 ただ、最後の霊感の回収や、春香の以前の恋人の顛末をなぞる様など、作中ではやや違和感を持つものの、些細な日常会話レベルの内容が、1つの点に収束されるのが気持ちよかった。 他の方のレビューにもあるが、なぜ春香はミナになりすます必要があったのだろう…作中に答えがあったのだろうか。 『イニシエーションラブ』の衝撃が薄れたように、この作品の「気持ちよさ」もいずれ忘れてしまうだろう。その時にもう一度読み返したくなる予感がある。

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    投稿日: 2018.03.07
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    昔読んだイニシエーションラブが面白かったので、これも読んでみた。面白くて、結構すぐ読んじゃう。 ただ、最後は解説サイトを読まないとよく理解できなかったし、何だか読んでもちょっとモヤモヤする… 結局春香の行動の理由は何だったんだろう?なんでわざわざ水商売?なぜ二人と付き合っておく必要が? 正明が自殺までしたことも、やや唐突だなぁ。 でも読みやすくて面白かったので☆4つで!

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    投稿日: 2018.01.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    二人は同一人物なんだろうなと思いつつも、何か謎があるのではとずっと飽きない描写。 読み終えてもぴんとこず。 冒頭とラストは主人公は死んでいたのか。 結婚したのも違った。 イニシエーション同様女がひどかったんだなと理解。

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    投稿日: 2018.01.13