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長いお別れ
長いお別れ
レイモンド・チャンドラー、清水俊二/早川書房
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総合評価

148件)
4.1
59
36
35
4
1
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    初フィリップ・マーロウ。面白い。 渋くてイケ散らかすマーロウを堪能。読了後にアルトマンの映画『ロング・グッドバイ』も観賞したが、確かにファンから総スカンを食らったのも納得。(自分は映画も映画でちゃんと好き) マーロウの、主体的な行動と受動的な言動との境界が新鮮。ここが大人の色気か。 テリーとのブロマンスも堪らなく、これだけでご飯何杯でも食べられる。「ギムレットには早すぎる」

    2
    投稿日: 2025.05.15
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    あの名文句(さよならを言うことは…)の元ネタはサイレント映画?という記事を書きました。 https://danjuurock.hateblo.jp/entry/2023/08/20/204714 村上訳は気に入らんのですよ…

    0
    投稿日: 2025.04.12
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    やっと、やっと読み終わった。ハードボイルドの中でもバリカタなのでは?と思うくらい、、文の癖が強く、人物の読み分けが難しく時間がかかった。こういう類のミステリ小説を読むのはある種筋トレに近い気がする。 バーでギムレットを飲み、カクテル言葉が長いお別れだと知り、その由来は小説に紐付き、、という軽い気持ちで読み始めて、なかなか軽く終われるものではなかった もはや私がギムレットには早すぎた

    1
    投稿日: 2025.01.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    少し読了に時間はかけたが面白かった。 台詞や描写が少し難しい部分もあったが、話自体は掴みやすく読みやすく、物語に瑞々しさが常にあったのが良かった。 ただ、話が少しのっぺりとした印象はあった。わっとなる様な展開でも、驚きがそこまで来なかった。しかし、それは良いことなのかもしれない、読者という目線ではなく、主人公と心情を共有する様な感覚で楽しんだと思えば、驚きは少ない方がいい。 今回自分は慌ただしい日常の中でこの小説を読了したが、もっと時間がある時にゆっくり読めばよかったとも思う。 小説としては、とても良い本だった。ぜひともたくさんの人に読んで欲しい作品です。

    1
    投稿日: 2024.11.07
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    当方、レイモンドチャンドラー、マーロウのシリーズを読むのは初めてです。 かの有名なプリンのマーロウ。ずっと気になっていましたがこの物語があることは知りませんでした。 丁度そのころ、上司とバーに行った時、マティーニを飲んで、キザなセリフを言われ(何かは忘れた)レイモンドチャンドラーの本を紹介された。 事前情報なしで読みました。ハードボイルドと言われるように、服装、情景、一つ一つの行動の表現方法が独特。 読みにくいと言われればそうだし、想像力を掻き立てられると言えばそうかも。 評価は⭐︎3ですが、マーロウの性格がよくわかる作品でした。 また美味しいプリンをよろしくお願いします

    2
    投稿日: 2024.09.05
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    本というものには読むタイミングが存在すると思う。 同じ本でも、読む人間に合う年齢、季節がそれぞれの読者で違う気がしている。 「長いお別れ」は、自宅にあったのでずっと昔に読んだことは確かだけど、全く内容を覚えていなかったので再読した。きっと以前に読んだ時はただ字を追っていただけで中身が入ってきていなかったのだと思う。読むタイミングが合っていなかったんだろうなぁ。 ほかの方の感想を読んでも、歳を重ねて読んだらよく読めたと書いている方が多くいるようだった。 今回再読して改めて、なんて渋くて面白い話なんだ…と思った。 マーロウの男っぷりといい、脇キャラも個性的で良い。ハンサムでお洒落でどことなく危険なハウスボーイ・キャンディが気に入った。 時代背景もあるが、ザ・男社会!酒!煙草!金持ちの美女!ギャング!闇医者!のテンプレートのようで令和だったら大問題の描写が多数。それでもめちゃくちゃスマートで洒落ているのは、訳のセンスもあるのだろうか。 ちょうど真夏に読んだのもとても良かった。 あと、お酒の描写がみんな美味しそうだった。 まさに冷たくて強い酒みたいな小説。 じりじり照りつける暑い日に、よく冷えたお酒と共に読むのが合いそう。

    3
    投稿日: 2024.08.04
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    フィリップ・マーロウの魅力が最も際立つ名作。 どこかニヒリスティックな印象の漂う普段のマーロウとは裏腹に、思い入れのある友人を探すために奮闘する彼の姿には胸が熱くなった。

    10
    投稿日: 2024.07.30
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    そういえば読んでいない、……と思う名作シリーズ。 言わずと知れたハードボイルド! かたゆで卵! 想像していたよりも読みやすく、想像していたよりも推理小説していた。 独特の文体で、しかも一癖ある描写が妙。 それにしても描写がちとウザイかな。一人一人の服装なんかは特に興味ないので、最初はおもしろく読めていてもだんだん冗長に感じて来る。 セリフ回しなどもストレートなものはなく、それが気に入る人は心酔するだろうし、気に入らなければくどいだけに感じるだろう。 入り込めれば、まあ、おもしろく読めた。 な~がいあ~い~だ~♪ ま~たせて(読まずに)ご~めんね~♪ なぜか読み始めるときはKiroroの「長い間」を口ずさんでいたわ(笑)

    42
    投稿日: 2024.05.07
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    昔、大型書店でバイトしていた頃、バカ売れしていたレイモンド・チャンドラー。読んでみたいと思っていた元祖ハードボイルドミステリーを初めて手に取った。 主人公のフィリップ・マーロウがカッコ良すぎ。極上のいい女も登場。ミステリーに引き込まれ面白くて一気読み。どんでん返しもあり、十分に楽しめた。 大金持ちの妻を撲殺したと言う友達を逃亡させる私立探偵のマーロウ。友達の無実を信じ続ける。次の依頼人は金髪の美しい女。アル中の人気作家である夫が行方不明で探して欲しい、と言う。そして、2つの事件が交差していく。 マーロウの癖が強い。ストーリーも粗削り。警察は殴りまくりの違法捜査するし、マーロウは隙だらけで普通は逮捕される事案。事件の結末も謎が残る。そして題名通り…長い。 でも良いんです。空気感が素晴らしいから。秒で別世界に連れて行かれる。マーロウと女達の描き方が美しい。オシャレな会話に痺れた。 有名なセリフを記しておこう。 「さよならをいうのはわずかのあいだ死ぬことだ」 「ギムレットにはまだ早すぎる」 本作から来てたのか。 いろいろな訳者が翻訳されている。今回は、オーソドックスな清水俊二訳を選んだが、読みにくさもあった。次は他の方の訳で読んでみよう。理解も感じ方も違うのだろうなぁ。

    26
    投稿日: 2024.03.24
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    何かを隠すということは本当に難しいものだと思った。人を殺したこと、殺した人を知っていること、自分が殺したのではないこと、自殺したこと、自殺しなかったこと、すべてが苦労に苦労を重ねられて隠されようとしていたが、どこかしらから誰かしらに見つかっている。 だが、単に悪いことはできないねという話ではなかったと思う。まず、何か「悪い」ことなのかがはっきりしないと思う。イギリスで会ったことか、結婚したことか、行方不明になったことか、忘れられなかったことか、金を持っていることか、道徳がわからないことか、首を突っ込んだことか、首を突っ込まなかったことか、いったい何が誰が悪い「から」こうなったのだろうと考えてみて、結局は社会が悪いからだとしてしまえば済むようには思うが、「社会」ではそれぞれがそれぞれの考えで生きているのだから、つまりは「長いお別れ」をすることになってしまったのは仕方がなかったことだ、どうしようもなかったのだとしか結論づけられないことになってしまうように思う。 しかし、本当にどうしようもなかったのかと考えてみると、いやほかの方法はあったのではないかとか、一言あれば違ったのではなど、他人目線でなら思えはする。 社会の中で、すべてを正直にして生きることはできないはずである。名前を言わないでおくとか、気持ちをごまかすとかはぐらかすとか、その時の一瞬のうちに当たり前に行なっていることである。なら、「ほかの方法」も「一言」も、あったかもしれないがなかったのがその時の「正解」であり、そうでなければまた別の何かが起こっていたかもしれない。 「金にならないこと」を考えてばかりで、そのおかげで隠された何かに気づく主人公マーロウも、こういうことを考えたりもしたのではないかと思っている。

    3
    投稿日: 2024.02.16
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    村上春樹訳 長編ミステリー読んだの初めてだけど楽しめました。 エピローグ難しかったけど読み応えあって私みたいにただただ読んでた身としては、なかなか言語化できないこの作品の魅力を伝えていた。 そして、フィリップマーロウが最高に魅力的なので他のシリーズも読んでみたいと思った。 ミステリーとして楽しむのはもちろんだけど、人間関係とか当時のアメリカの空気感、ジャンルの枠を超えて評価されるべき作品だとかんじた あと、個人的に寝る時にみる夢で作品をみるとかなり没頭してると捉えてるんだけど、今回はそれでした。夢にでてきました。こういうオールドアメリカの世界観に弱い

    3
    投稿日: 2024.01.25
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    ボリューミーな物語とマーロウの格好良さ全開の一冊だった。 あの名言の元ネタが本書とは… 自分の無知が恥ずかしいと思った。 春樹さんが翻訳した版も読んでみたいな~♪

    3
    投稿日: 2023.03.04
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    翻訳本の中では、わたしの最も好きな本。 レイモンドチャンドラーの魅力は、その個性的な登場人物と味わい深い会話。どのページから開いても独特な空気感を味わうことができ、何度読んでも飽きません。 村上春樹訳も清水俊二訳好きですが、装丁は古くからある清水さんの方が好きです。 物語終盤の「ギムレットには早すぎるね」が決め台詞。 あいにくとギムレットの味がよくはわかりませんが、まあ、とりあえずやられちゃいますね。

    4
    投稿日: 2023.01.17
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    再読。60年以上前の翻訳なので、使われている日本語が古くて分かりにくいところもあるが、雰囲気がたまらなくよい。

    4
    投稿日: 2022.05.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    チャンドラーを初めて読んだ。 全体としてミステリ仕立てであり、二転三転する展開はそれなりに楽しませてくれるが、女性観がひどく、特に被害者である富豪の二女への情け容赦のなさには、時代状況を考えても嫌な気分になった。この女性に対しては「性の放蕩者」であることを責めているのだが、後半、主人公が夫のいる女性と何の罪悪感もなく性行為をするため、「お前が言うな」と思わされる。 富豪の二女を殺した犯人に仕立て上げられる銀髪の男について、主人公が並みならぬ友情を抱いており、それが恋情に近いもののように思われる部分だけがクィア的で読みどころ。

    2
    投稿日: 2022.04.13
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    村上訳と比べたくて読んだが勿論こちらも素敵だった。わかったのはムラカミさんのが春樹節ではまったく無かったこと。 でも何もかもわかった上で別の訳者さんの本を読むのはなかなか時間がかかりました。 おふたりの訳本を読み比べても長いお別れはマーロウのカッコ良さが溢れまくりで、最後は本当に長いお別れで終わる切なさよ。 情景もまざまざと浮かぶし、古い作品だけど今の時代に読んでも少しも色褪せてない。とても面白い本でした。

    3
    投稿日: 2021.12.26
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    チャンドラーの小説は初体験でした。 登場人物が多いので、多少、混乱しましたが、文章自体は、それほど難しくなく読みやすかったです。 とはいえ、文章における表現の大人っぽさは充分に感じられる、これがハードボイルドなのだなぁ、と改めて実感させられました。 ハードボイルドとはいえ、ミステリーとしても本格派で、予想外のラストに驚かされました。 マーロウとテリー・レノックスの短いながらも、結びつきの強い友情に胸が打たれました。

    4
    投稿日: 2021.10.31
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    ハードボイルド小説の金字塔的作品。初読は30年以上前ですが、何年か毎に定期的に読んでいる私の愛読書。男の友情の全てがここにあります。

    5
    投稿日: 2021.10.17
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    私にとっての初チャンドラー作品だったが、 渋い。深みが段違い。旨味も凄い。 10代からの全ての世代が楽しめると思う。 といっても、10代辺りの人にとっては、少し想像しづらい部分もあるかもしれないから、何度か読んだり、少し経ってから読み直しても良いかもしれない。 内容について少し触れると、 フィリップ・マーロウは、読む前は完璧な男のイメージがあったが、そうではなく、人間らしさも垣間見えて、その度にこちらから共感といった感情を掴んでくる。実に人を魅了してくる作風だと思う。

    1
    投稿日: 2021.09.30
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    家の中で読む本を探していたら置いてあった一冊。 チャンドラーのことは知っていたが、ちゃんと読んだことはなかった。 最初はあまり入り込めなかったが、徐々に話がつながって後半は続きが気になって仕方がなかった。 探偵マーロウは、まだ私の中ではきちんとしたイメージになっていないが、かっこいいんじゃないかな。 マーロウが出てくる他の本も早速2冊借りてきた。 早く読みたい。

    1
    投稿日: 2021.09.26
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    「ギムレットにはまだ早すぎるね」という名セリフに惹かれて手に取りました。 ハードボイルド小説を初めて読んだと言うこともあり中々理解できない点もありましたがじっくり腰を据えて読み終えました。

    1
    投稿日: 2021.09.04
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    ちょっとした言い回しの一つ一つに痺れます。 チャンドラーの本を読んだのはこれが初めてですが、他の作品も読みたくなりました。 最後の一文まで渋みがあります。

    1
    投稿日: 2021.09.04
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    私立探偵フィリップ・マーロウは友の無実を信じて事件の渦中に飛び込んで行く。 「ギムレットにはまだ早すぎるね」 かっこいいなぁ。おれ、酒好きじゃないけど、こういうハードボイルド作品は大好物。

    1
    投稿日: 2021.08.23
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    映画「あの頃 君を追いかけた」日本版の主演山田裕貴くんが齋藤飛鳥ちゃんの帰省を駅のホームで心待ちにしているときに、読んでた本ということで気になって手に取ってみました、理由が突飛。だけど、知らなかっただけでいわゆるハードボイルドものの超名作だったのね。 ハードボイルドってなんかキザで男臭い感じがして苦手意識あったけど、寧ろマーロウの何とも言えない皮肉屋なところとか、素直じゃないところとか、ダンディなところとかなんとも魅力的で一気に引き込まれました。漢の友情とは、上辺だけのなれあいんじゃないんだよ、じゃれあってなくても心で繋がっているんだベイベー、みたいな作品です。(個人的感想) 一方、ミステリーとしても謎自体も美味しい仕込み方でよだれが止まりませんし、ラストシーンもなんだかセンチメンタル。推理に重きを置いてないので、純粋な本格ミステリーとは違うけど、物語として深みを加えてくれる。しかし、登場人物酒飲みすぎ。マーロウ貧乏なところもそれでこそかっこいい。

    1
    投稿日: 2021.07.17
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    清水訳にしてよかったと思います、言い回しは年代もあってか古く小難しいですが慣れたらそれすら味があります…。粋な台詞や皮肉がずっしり効いていて素晴らしいです。マーロウの乾いた面とたまに滲む色気のバランスが素敵でした。何より私はロジャーがどうしようもなく愛しく感じてしまいました。それゆえにもう歯痒く悔しく切ない。その彼の家での出来事を読んでいる時、西加奈子さんの窓の魚を読んだ時に感じた歪みとどことなく似たものを感じました。これぞハードボイルドな重厚さがあるのですぐまた読みたいとはなりませんが、すこし忘れた頃にでも手に取りたいくらい好きです。

    3
    投稿日: 2021.06.06
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    ハードボイルドとは、自分が1度決めたことや信じた人を絶対に守り抜く精神性なのだろう。 村上訳もありますが、清水訳で是非。

    1
    投稿日: 2021.05.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2021.4.6 ノートから転記 とにかく主人公のフィリップ・マーロウがちゃんと格好いい。この本は浅利がとくに大好きな本だが、正義への気持ち、許すこと許さないことにおいて、浅利が受け取ったであろうものが見えた気がした。感想が難しいのでここからさ思いついたことを脈絡なく書く。テリー・レノックスと昔恋仲だったアイリーン・ウェイドが久しぶりに会った彼を、変わってしまったくだらない男と言い、主人公もラストで会った整形した彼をもう別人だ、と言う。同じ人物に対しての認識の重なりが印象的だった。 ハードボイルド的というのか。警察を通じた、正義と社会の仕組みが必ずしも一致しないことへのもどかしい感情や、出会う女性との甘く苦い展開(ただしこちらは個人的に好き)みたいなベタがあるにも関わらず、それが陳腐なものになってないというのは、やはり主人公の多大なる魅力によるものだと思う。村上春樹訳も必ず読む。今度は自分なりにもっと各登場人物の心情を想像して読む。もっと面白く読める気がする。

    1
    投稿日: 2021.05.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2021.04.20 図書館 読み切るまで1ヶ月近くかかった。 すごく面白いけど、ページ数の多さと直接的ではない表現と、単純に本読む時間が取れなかったのと。 ハードボイルド、これかーというかんじ。 ゴルゴ13みたいな強くて無口で硬派で完璧で、ってかんじの主人公を想像してたけど、人間味のある主人公だった。 たしかに上記の感じはあるけど、喧嘩早くて普通にケガするし、空回り捜査もあるし、女にも興味はあるし。 ゴルゴもそうだっけ。 スカッとする完璧さはなかった。 人間味のある現実的な複雑さがあった。 あと、これは推理小説…? 一つの事件からいろんな事件に派生して、少しずつ解決しながら最後に全てが明らかになる流れだけれど、 探偵が探偵してる感はあんまりなかった。 気づいたら解決してた(笑) ただ、言い回しも会話もおしゃれ。 皮肉が飛び交ってる。 事件に関係ないような会話や行動や文章が多くて読みずらいけど、それが良かった。 ずっと読んでいられる。 レイモンドチャンドラーほ他の本も読みたい。

    1
    投稿日: 2021.04.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ハードボイルド小説の形を作った名作。個人的にはそれほど面白いとは思えなかったが、台詞は洒落ていて格好いい。 有名な「ギムレットにはまだ早すぎるね」という言葉がどんな使われ方をしているのな理解できたので良かった。この台詞もやはり洒落ている。 マーロウは探偵なので、探偵小説でもあるのかもしれないが、トリックや動機、犯人もそれほど凝っている感はなかった。 やはりクールさ渋さを感じたい人向けだろう。

    0
    投稿日: 2021.04.03
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    大いなる眠り (和書)2011年09月18日 18:28 1959 東京創元社 レイモンド・チャンドラー, 双葉 十三郎 レイモンド・チャンドラーさんの作品は村上春樹さんの翻訳の3作品を読んだことがあり、今回長編の代表作の一つであるこの作品を手に取ってみました。錯綜する出来事と人間の関係性の中でいつもながらマーロウの批判的推理とアナーキスト的行動が予想できない事実を嗅ぎ取っていく。 その内、村上春樹さんの翻訳も出るでしょうから読み直してみます。

    1
    投稿日: 2020.09.26
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    何度も咀嚼して読むことで味が出そうな小説。ただストーリーを追うだけで読み進めた自分には途中間延びしたところがあったりでテンポが悪く感じる。 物語のキーマンであるテリーとの友情が唐突な気がしたり、何故にリンダローリングと寝ることになるのか、その夫である医師は曲者だけど話の筋にはほぼ関わらないひとだったりと納得出来ないところがあるが再読で納得できるのかも。 タイトルはテリーとのお別れがしばらく経ってもう一度訪れるから、と解釈していいのかな。であれば最後まで読まないと合点できないタイトルで好きです。

    3
    投稿日: 2020.09.20
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    ある夜、私立探偵フィリップ・マーロウはテリー・レノックスという感じのいい男と出会う(ただしへべれけ)。短い間だが、その男と友情を育み、殺人容疑をかけられたテリーの逃亡を手助けけまですることになった。しかし、テリーはその後自殺し、マーロウも留置場に入れられる。留置場から出たあとには、酔いどれの小説家ウェイドの行方を追う依頼がその美貌の妻アイリーンから舞い込む。そして、このウェイドの身の回りでまた事件に巻き込まれていく。どうやらこれらの人物はテリーと縁のない人物ではなさそうだ…。テリーはなぜ自殺したのか、真相は一体何なのか。誰が嘘をついているのか。レイモンド・チャンドラーの長編探偵小説の傑作。 ――――――――――― テリーがいいやつだし礼儀正しくかっこいよいというのはいいのだが、単純にそれだけであんなにいろいろしてやることの意味がよくわからない。そんなにかなり深い友情を示した場面はないように思われる。個人的にもっとそこを描いてくれないと納得がいかない。ギムレットおいしそう。というか、こういう小説に出てくる食べ物や飲み物はみんなおいしそう。 警察関係の人たちの名前が覚えにくい。お前誰だっけ?となる。 昔は飲酒運転ばりばりするし、電話交換手なんてのがいたし、昔のアメリカのドラッグストアはサンドイッチとコーヒーが食べられたんだなぁ、と時代背景がわかる描写でほほおとなった。 かなり鼻につき、わかりにくい言い回しだけども、なんだかかっこいい文章。意味の取れないところも多い。あとマーロウの言う冗談がよくわからない。 探偵っぽいことをしているところはおもしろい。カーン協会とか、オフィスで業務するところとか。最後の方で推理を述べるところはもちろん面白いと思うけれども。 最初はかなりだらだらと進んでいくが、アイリーンの告白のあとからかなり錯綜する。予想が3回転くらい裏切られる感じ。最後にはあっという種明かしとなり、爽やかで物悲しい幕引き。 「今度は抱いていってちょうだいね」って、リンダを結局抱いてないのか? 結婚してねって意味なのか? よくわからなかった。 後半の方では、とても有名なあのセリフ「さよならを言うのはわずかの間死ぬことだ」「ギムレットにはまだ早い」も出てくる。

    3
    投稿日: 2020.08.04
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    ハードボイルド、むずっっ!!! 「なんか、オシャレ…?」 「なんか、カッコイイ…?」 みたいな感想しかもてず…わたしがお子ちゃまだからかな? 昔から男性が「カッコイイ」と思うものにカッコ良さを見い出せない人間なので、 趣味じゃないってだけかもしれないけど… あとは、村上春樹訳で読むべきだったな。 私が生まれる10年前に訳されたものだからか 言葉遣いに違和感が… ただ、ミステリーとしては「やられた…!」感がありました。

    2
    投稿日: 2020.01.03
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    チャンドラー 「 長いお別れ 」 清水俊二 訳 ハードボイルド探偵小説。一人称一視点な構成〜読み手は 探偵マーロウ と一緒に事件を解決していくように読み進めていく。 ロマンスあり、喧嘩あり、クールな会話あり、警察の圧力にも負けず、事件を解決する物語。ラストまで予想外の展開で楽しませてくれる 言ってみたいセリフ「自信があるなら強がりを言う必要はない。強がりをいわなければならないようなら、僕と張り合っても勝ち目はない」

    3
    投稿日: 2019.12.15
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    大筋ではミステリだが 主人公フィリップ・マーロウの「ハードボイルド」を描くに多いに筆費やされる ミステリに対し私立探偵というその立場は 現在なら「警察ものミステリ」に入るだろう名(超)探偵でない職場ものであるものの 「ハードボイルド」なので安易に仲間はいない 君の瞳に乾杯するのも至極慎重 そういうハードボイルドとはなんなのかといえば一般に「大人の男の格好付け」で 格好良いと老若男女をできるだけ問わず言ってもらえるかが価値高低 それは時代と文明とに関わりなく人間として普遍のものであるはずで というのはハードボイルドは臨機応変格好良い理想なのだから 小説としてこれを描く手法は「青春小説」が好適 女性のような「現実的」で俗でない高尚で「本当のこと」を 男は格好良いものと求めて彷徨うわけだが 厳然たる現実と女性に対して格好良いから良いのだとする態度が 青春におけるこじらせた大人の男の格好よさと思いたがる 作者の主人公を描く様はあとがきにあるようにその匙加減が適当で 作品としてもミステリにからめて余韻良い

    2
    投稿日: 2018.12.08
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    フィリップ・マーロウの友人、どこか陰のある男テリー・レノックス。妻殺しの汚名を着たまま、逃亡の末に謎の死を遂げるレノックスのために、マーロウは事件の真相解明に挑む。

    0
    投稿日: 2018.11.04
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    やっぱりこれだよな。最初に読んだときは★★★だったが二度目を読んで、やっぱり★4つでしょう。あまりにクールすぎる文体とクールすぎるマーロウに完全にしびれた。 再読 19960623 ----- 先日ロバート・アルトマンの映画バージョンを観てあまりにもあっさりカンタンなストーリーだったので、そうじゃないだろうと確認のため読み直した。やっぱり全然違う。テリー・レノックスはもちろん、アイリーン・ウェイド、リンダ・ローリングなど人物の深さが全然違う。原作ではアイリーンが犯した殺人を隠すためにレノックスは逃走し自殺したと見せかけたんだな。最後のほうのマーロウとリンダのラブシーンはなんだかお決まりっぽくて思わずにやけてしまった。このあと「プレイバック」ではリンダと結婚しているんだっけ? 20021002

    1
    投稿日: 2018.10.15
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    【G1000/7冊目】まずマーロウがとにかく何をしても絵になる。レノックスが事件を呼び寄せるのか、事件が事件を呼び寄せるのか。あまりにも不器用なマーロウの生き様が実にしびれる。そしてこのざらついた読後感。文章よりも行間が雄弁に事件とマーロウの心情を物語る。なるほど、清水俊二氏の訳がおそらくチャンドラーの表現を見事に日本語に仕立て直しているのであろう。

    2
    投稿日: 2018.01.06
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    マーロウは、酒場でテリー・レノックスと知り合った。何度か一緒に酒を飲んだだけの仲にもかかわらず、殺されたテリーのために、マーロウは一銭にもならない調査を始める。友人への想いと真実を求めて。 私立探偵フィリップ・マーロウ・シリーズ不朽の名作。男の友情を描いたハードボイルドとしての印象が強いけれど、ミステリーとしても秀逸な作品である。心に残る名台詞でも有名。

    2
    投稿日: 2017.11.20
  • チャンドラーと清水俊二が生んだ文体の奇跡

    『長いお別れ』は20代のころに読んだ。その本は実家に置いたままで失くしてしまった。今度は同じハヤカワ文庫の村上春樹訳『ロング・グッドバイ』で読んでみようかな、と試し読みを開いてみる。冒頭の1行目で「?」。 あれっと思い『長いお別れ』の試し読みを開いてみる。これだよこれ。本を開いて文字が並んでるの見てるだけでなんかもう幸せな気分。

    0
    投稿日: 2017.09.17
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    すみません。 長くて。思わせぶりで。 「あ、海外の小説苦手やった!」 と、思い出しましたm(_ _)m

    2
    投稿日: 2017.08.09
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    チャンドラーは長編も短編も全て好き。特にこの「ロング・グッドバイ」は最高傑作としていつまでも手元に置いておきたい本だ。 30年ぶりに再読した。多分、3回目。 やはり面白い。何より登場人物が魅力的だ。エリオットの引用など鼻につくと思われる方が居るかも知れないがこれはマーローの良い味になっている。

    2
    投稿日: 2017.07.25
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    『大いなる眠り』の感想でも述べたが、私が最初に手に取ったチャンドラー作品がこの『長いお別れ』だった。 これには理由がある。まず私はハヤカワミステリ文庫版から手をつけていたのだが、チャンドラーの背表紙に付けられた番号が1番であったのが『長いお別れ』だったのだ。順番を意識して読む私は当然刊行された順というのは古い順だろうと思い込んでいたが、それは間違いだった。そして私はいきなりこの名作から手をつけてしまったのだった。 本作の何がすごいかといえば、『湖中の女』、『かわいい女』とあまり出来のよくない作品が続いた4年後にハードボイルドの、いやアメリカ文学史に残る畢生の名作を書いたということだ。一説によれば、チャンドラーが『湖中の女』の後、ハリウッドの脚本家に転身したのは作家として行き詰まりを感じていたのだという。そのハリウッドで苦い経験をした後、書いた作品『かわいい女』の評判もあまりよくなく、チャンドラー自身でさえ、「一番積極的に嫌っている作品」とまで云っている。そんな低迷を乗り越えて書いた作品が世紀を超え、ミステリのみならずその後の文学界でも多大なる影響を今なお与え、チャンドラーの名声を不朽の物にしたほどの傑作であることを考えると、単純に名作では括れない感慨がある。 テリー・レノックスという世を儚んだような酔っ払いとの邂逅から物語は始まる。自分から人と関わる事をしないマーロウがなぜか放っておけない男だった。 この物語はこのテリーとマーロウの奇妙な友情物語と云っていい。 相変わらずストーリーは寄り道をしながら進むが、各場面に散りばめられたワイズクラックや独り言にはチャンドラーの人生観が他の作品にも増して散りばめられているような気がする。 「ギムレットにはまだ早すぎるね」 「さよならを言うことはわずかのあいだ死ぬ事だ」 「私は未だに警察と上手く付き合う方法を知らない」 心に残るフレーズの応酬に読書中は美酒を飲むが如く、いい酩酊感を齎してくれた。 チャンドラーはたった7作の長編しか残していないが、その7作でミステリ史上、永遠に刻まれるキャラクターを2人も創作している。1人は『さらば愛しき女よ』の大鹿マロイ。そしてもう1人が本作に出てくるテリー・レノックスだ。 大鹿マロイが烈情家ならばレノックスは常に諦観を纏った優男といった感じだ。女性から見れば母性本能をくすぐるタイプなのだろう。どこか危うさを持ち、放っておけない。彼と交わしたギムレットがマーロウをして彼の無実を証明するために街を奔らせる。 本作は彼ら2人の友情物語に加え、マーロウの恋愛にも言及されている。本作でマーロウは初めて女性に惑わされる。今までどんな美女がベッドに誘っても断固として受け入れなかったマーロウが、思い惑うのだ。 恐らくマーロウも齢を取り、孤独を感じるようになったのだろう。そして本作では後に妻となるリンダ・ローリングも登場する。 本書を読むと更に増してハードボイルドというのが雰囲気の文学だというのが解る。論理よりも情感に訴える人々の生き様が頭よりも心に響いてくる。 酒に関するマーロウの独白もあり、人生における様々なことがここでは述べられている。読む年齢でまた本書から受取る感慨も様々だろう。 そう、私は本書を読んでギムレットをバーで飲んでやると決意した。しかもバーテンダーがシェイカーで目の前でシェイクしたヤツを。そしてそれを果たした。期待のギムレットは意外に甘かった。多分この本に書かれていたドライなヤツではなく、揶揄されている方のヤツだったのだろう。ただギムレットはチャンドラーのせいで、あまりにもハードボイルドを気取った飲物のように受け取られがちだったので、それ以来飲んでいない。 そんな影響を与えたこの作品の評価は実は5ツ星ではない。全然足りないのだ、星の数が。 ×2をして10個星を与えたいくらいだ。 ミステリと期待して読むよりも、文学として読むことを期待する。そうすれば必ず何かが、貴方のマーロウが心に刻まれるはずだ。

    8
    投稿日: 2017.05.28
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    本家をやっと読んだ。良すぎてもうどうにも止まらないー。出会った頃の二人が特に好きで、前半は、なるほどこれは清水訳が上回ると読み進めるも、終わってみると、後半の怒涛の波の勢いと感動は、最初に読んだ村上訳にはやはり及ばず、ロング・グッバイの方が好きな味付けという結論。ただ、読み心地は年齢と共に変わって来そうなので、またのお楽しみということで。

    2
    投稿日: 2017.04.14
  • ノスタルジーがとまらない独り言が多い私立探偵マーロウ。

    亡き友のためにコーヒーを注ぎバーボンを加える。 タバコに火をつけコーヒーカップのわきの灰皿にのせる。 タバコが燃え尽きると彼に「おやすみ」を言う。 街で酔いつぶれていたのを助けただけで素性は知らない。それでも何故か気が合った。お互いに深く立ち入らないからこそ良かったのだ。だが事情を聞いておけば彼は死なずにすんだのではないか… 中盤あたりから探偵であることに目覚めやっと事件は動き出す。早く結末を知りたくて一気読みする類のミステリーとは明らかに作風が違っている。 スペンサー・シリーズの著者パーカー氏がマーロウに心酔していたのは有名である。少々大袈裟なスペンサーの独り言もポーズもすべてこの作品を読むと納得できる。さらにスペンサーのみならずジェッシーストーン・シリーズ3作目に登場する小説家は本書に出てくる酒びたりの小説家とかなり似たキャラである。本当に敬愛していたのだな~と感慨深く読み進んだ。 翻訳は古さを全く感じず問題なく読めた。逆に新訳は必要なのだろうか?と思った。 今回出会ったリンダとの交際がこのあとも続くようなので次の作品「プレイバック」も読む予定である。

    1
    投稿日: 2017.03.24
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    フィリップ・マーロウを主人公とする長編シリーズの第6作。 本作だけ読んでも十分理解できるけれど、シリーズもののため少し説明不足になっているとも思われる。 やはり海外の作品は登場人物の名前が覚えられず、何度も確認しながら読んだ。 そして、ハードボイルドはあまり性に合わないと思った。 映像で見る方が楽しめるような気がする。

    0
    投稿日: 2017.03.10
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    ハードボイルド小説の金字塔。 男同士の友情を描いたミステリー。 英文学の回りくどい文章になかなか馴染めなかった。 あと、ギムレットが飲みたくなった。

    0
    投稿日: 2017.01.18
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    これはさぁ…訳が作品の持つ本来の良さを損ねてしまっていないか…?個人的な意見ですがハードボイルドは話の筋より雰囲気重視ですもの。とか言ってそれでも読めたのは、後世まで様々なところで言及されオマージュされていたイメージがあるからだと思う。途中から葉山のマーロウプリンが食べたい欲求に取りつかれてしまったけど、改めて考えるとなんでマーロウとプリンなんだろう?甘くてほろ苦いから?とりあえず他のマーロウシリーズを原著か春樹訳で読んでみようかな。あとギムレットください。

    2
    投稿日: 2016.10.03
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    これぞハードボイルド。その文体は、あとがきで清水俊二は「気障の一歩手前」と呼んだが、それを実現させたのはもちろん、邦訳の手腕もあるだろう。皮肉屋で世間から一歩引いていながら、時には激高し相手が警官だろうが平気で喧嘩を売るマーロウの人柄を違和感なく描いたことに舌を巻く。物語の最後、あのエンディングが訪れたのはマーロウの性格によるものだし、事件の契機となる出来事もマーロウの性格によるものだった。ただ人と人がぶつかり合い、そして起きる出来事だけが積み重ねられて、この物語になる。

    3
    投稿日: 2016.02.04
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    うおお渋い。探偵フィリップ・マーロウの粋き様ならぬ生き様。垣間見える彼の人間らしさが、物語により深みを与えてくれる。 ♪"FAREWELL BLUES(cowboy bebop)" "Elm(同)"をbgmに読むと驚きの相乗効果が生まれる。はず。

    3
    投稿日: 2015.06.14
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     最後の章節でやられました。ぐはって感じす。悲しい話だとも。  ちょっと読みにくい個所があって、入り込めなかった。ある本にこの本は良いとあったので、手に取りました。上滑りした感じで、もったいなかったとも思いましたが、この世界が楽しめる時が来ればいいなと思いました。  11月の寒い時期に読めばよかったとも。

    2
    投稿日: 2015.05.10
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    ハードボイルドミステリの原点というか、少なくとも私がこれまで読んできた数少ないハードボイルド小説はこれをお手本にしてきたんだなと思った。 最後の驚きの真相が明かされるシーンがもう鳥肌物。

    3
    投稿日: 2014.12.03
  • 旧訳もかっこいい

    数年前、村上春樹訳で一躍有名になった同作品。 へそまがりなので、旧訳で読んでみました。 非常に硬質で、綺麗な訳文です。原文を読みたくなってしまいましたよ。 村上春樹訳で、原書の人気が出て、古本で安く出回らないかなあ。 かっこいい文章を抜書き。 「(前略)法律は正義ではない。はなはだ不完全な機構なんだ。ボタンの押し方をまちがえないで、そのうえに運がついていたとしたら、正義が飛び出してくることもある。法律とはそんなものだ(後略)」 死んだ人間ほど世話のかからないものはない。何をいわれても抗弁しないのだ。 「(前略)妻に近づくなマーロウ。君が妻に惚れているのはわかっている。だれだって惚れるんだ。妻と寝てみたいだろう。だれだってそうだ。ともに夢をわかち、妻の思い出のばらの匂いをともに嗅いでみたいだろう。ぼくだって、そんな気持ちになるかもしれない。だが、わかち合うものなんかない。―何もないんだ。暗闇に一人取り残されるんだ」 でも、そんな女性が目の前にいたら、普通引かれるよねえ。 ストーリーもさることながら、訳文のかっこよさを味わって心地よい読書の時間を過ごせました。これって、文体の力だ。 今度村上訳も読んでみましょう。

    5
    投稿日: 2014.11.28
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    アメリカのミステリー小説で傑作と呼ばれているものは、この作品のように、登場人物の人間関係が複雑なものが多い気がする。この本のテーマは男の友情?いかにもアメリカらしく、銃、酒、女がふんだんに出てくる。 翻訳されたのが1967年ということだが、文章がぎこちなく、つなぎが下手なのですんなりと入っていかない。 期待して読んだが、正直なところそれほど面白くなかった。

    0
    投稿日: 2014.11.24
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    ハードボイルドの金字塔。 派手なところはないが、とても雰囲気のある作品。 でも、正直ぜんぜん進まなかった。 とても印象的な文章が度々でてくるのだが、英語特有の言い回しを日本語にしたせいなのか、情景を思い浮かべるのが大変だった。 また、マーロウが身を挺してかばう(マーロウ以外も)テリー、そこまで魅力がある人物とは思えない。 けっこう苦労しての読了だったが、中年探偵の乾いた孤独、そんな苦み走った雰囲気は素晴らしかった。

    2
    投稿日: 2014.09.26
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    探偵小説としてはそこそこ面白かった。ただ本当は、当時のアメリカの社会・文化の批判と、ウィットに富んだ会話を楽しむべきなんだろうと思う。自分の造形と知識のなさと、翻訳が堅く難解なところがあることもあって、その点はよくわからなかった。村上春樹版も読んでみたい。

    2
    投稿日: 2014.09.23
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    正直あまり面白くなかった。 何よりのめり込めなかった。のめり込めないスリラーって、もう読む意味ないよなあ、、 何がダメだったのかなあ、、 もう古い?アメリカ(しかも50年以上前の)社会の様子を知らないから?翻訳が良くない?? 背景となってるものがあまりにも遠すぎる、時間も距離も、というのはあるような気がする。 ちなみに、今読んでる漱石の「門」は時間はさらに昔だけど舞台は東京なので割りと面白く読める。 脱線するけど例えば「藤蔓(ふじつる)のついた大きな急須から、胃にも頭にも応えない番茶を、湯呑ほどな大きな茶碗に注いで」 みたいな描写はすんなりと頭にイメージできるし、あーあの持つところにぐるぐる巻いてあるのは藤の蔓なのかとか、 胃にも頭にも応えない番茶ってどんなだ??とか、湯呑と茶碗って違うのか、知らなかった。笑。 みたいに、本筋とは関係のないどうでもいいディテールもけっこう楽しめる。そういうのないもんなあ、、 翻訳で言えば、ハードボイルド主人公マーロウは自分のことを「僕」って言う。 「僕」じゃないだろう、、 もうこれだけで、すでに全然のめり込めない。 この清水氏の訳は原文出版からほどないやはりかなり昔。日本語もそれだけ古いのかも。 数年前に村上春樹訳が出た。でもこちらも「僕」みたい。

    0
    投稿日: 2014.09.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「ハードボイルドといえば、これ」というくらい有名なフィリップ・マーロウ。彼が出てくる本でも、最もお気に入りなのが、この本です。ストーリーはもちろんいいんですが、それ以上に文章がとにかくカッコいい!翻訳が素晴らしいんでしょうね、登場人物が非常にカッコよく描かれています。特に各chapterの最後の文は、にやにやしてしまいました。「全ては俺の心の中にしまっておけばいいのさ・・・おっと!また事件が俺を呼んでいるみたいだ」という生き方に憧れる人はぜひ読んでほしい一冊です。

    3
    投稿日: 2014.08.05
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    「ギムレットには早すぎる」で有名なレイモンド・チャンドラーの『長いお別れ』を読了。後に村上春樹も『ロング・グッドバイ』として新訳したハードボイルド界の金字塔。 今年4月から5月にかけ、浅野忠信主演でドラマも放送された。原作の舞台はアメリカなのだが、ドラマでは東京になっていた。小説『ロング・グッドバイ〈東京篇〉』も発売されているようだ。いつか読んでみたい。 さて原作の感想。まずは台詞の言い回しに感銘を受けた。読み易いのとは少し違う。何と言うか、台詞が兎に角カッコいい。これは翻訳者の腕が良かったとみて間違いないだろう。しかし一番は原作者であるチャンドラーの、作家としての力量にあると思う。 普通の推理小説にあるようなトリックがある訳でもない。確かにその点においてミステリ好きな読者は拍子抜けするかもしれないが、だからと言ってつまらない作品ではない。ハードボイルドというものは推理よりも、魅力ある登場人物や雰囲気、ストーリーで楽しませてくれるものだと思っている。そしてチャンドラーはハードボイルドの代表格だけあり、それがつまらない訳がない。 個人的には読書をする上で推理することが最も楽しみなことの一つでもあるので、ハードボイルド小説はいつも読んでいる推理小説ほどには嵌らなかった、というのが正直なところ。500ページ以上あり、実際読了まで時間が掛かった。だが楽しむことが出来たのは間違いない。自分の中で一つのジャンルを開拓できたと思う。

    2
    投稿日: 2014.07.27
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    言わずとしれた名作。きちんと読むのは初めて。清水さんの訳が凄く読みやすくてサクサクいけました。ハードボイルド小説らしい緊張感が心地よく、物悲しいような読後感は想像以上に気持ちいいです。 私立探偵に憧れを抱く人がでるのも無理はない。

    2
    投稿日: 2014.07.25
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     日本人で映画化ならぬドラマ化をしたということで原作が気になり読んでみました。浅野忠信さん格好良かったよ!  ハードボイルドにあまり興味がなく、ミステリにも食指が動いているわけではなく、ただキャラクタとしてはホームズがだいっすきなだけなニワカ人間なので、淡々と読み進めましたが、好きな人には好きな、薀蓄というかや批評やブラック・ジョークというんですかね、それらがてんでんばらばらにちりばめられていて、一本筋で知りたいという人にはわけがわからなくなってしまうと思いました。  うーん、フィリップ・マーロウ、この名前を何処かで聞いた覚えがあるのだけれども、何処でかがまったくもって思い出せない。  有名な探偵といえばわたしにはシャーロックやポワロくらいしか思い当たらず、ならばフィリップ・マーロウを覚えているはずだのにそういう意味合いでは覚えていなくて、今ももんもんと悩んでいます。なんでだべ。  とりあえず村上春樹訳は読まないだろうなあとぼんやり思いました。  初村上春樹が『ノルウェイの森』で、それ読んでもう駄目だこの人の読めないってなったもんな……。

    0
    投稿日: 2014.07.03
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    マーロウは棘もあるが、根は詩人の探偵。サムスペードのようにゴリゴリしてなく、家の軒先のすずめが怪我していれば手当てをほどこさないとと思ってしまうタイプ。己の正義に忠実で、多くを望まず、友情に篤い。登場人物も魅力的で、彼らとマーロウのかけあいに随所に目を引く観察(批評も)が散りばめられている。叙情的な描写もありいい意味でゆったりしている。楽しめた。

    2
    投稿日: 2014.06.24
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    2014/6/11 再読了 実は村上春樹訳含め三度目の読了…にも関わらず内容は殆ど覚えておらず、新鮮な気持ちで楽しめました… 読み終わって気づいたけどこれ1976年刊行なのね。40年近く経ってるけど訳はそんな古めかしい感じはしない。 なんで筋が頭に入らないのかと考えたんだけど、ストーリーも会話もすんなり入るような整頓されたものではないからかも。特に会話は皮肉や含蓄、比喩などが(多分)散りばめてあって、なぜその問いにその答え〜?!って思うことも多々ある。ただ読みやすさが文学の価値を決めるものではないのでしょう、やはり魅力あるハードボイルドではあるのだった。

    2
    投稿日: 2014.06.13
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    浅野忠信がマーロウを演じるNHKドラマに盛り上がって再読。かなりごちゃごちゃしてるストーリーだけど、ドラマの脚本はよくまとめてあるなあ。アイリーン・ウェイドのキャラクターがどうにも不自然だったり、いろいろと傷のある話だとは思うのだけど、ロマンティシストでへそ曲がりなマーロウというキャラクターの魅力がもっとも発揮されているのは、やっぱり本書だと思います。

    2
    投稿日: 2014.04.29
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    フィリップ・マーロウの魅力的な人柄に尽きる。そして、チャンドラーの章ごとのシニカルな一言がほどよくスパイシーで、終いにはそれを求めている自分がいることに気がつく。名作と呼ばれるだけのことのある作品。さて、次は「プレイバック」を読むことにしよう…。

    3
    投稿日: 2013.12.30
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    僕は特別フィリップ・マーロウのファンというわけではない、それでも小説が生み出したキャラクターとしてとびきり魅力ある一人だと思う。 人との距離の取り方、事にあたっての身の処し方、どれを取ってもカッコイイ。 さて「長いお別れ」である。ミステリとして読むならいささか退屈した印象がなくはないが、作品全体を通してチャンドラーの哲学がちりばめられているようで、上質の香り豊かな珈琲を味わったような落ち着いた気分にさせてくれる。名作である。

    2
    投稿日: 2013.11.16
  • 「アルコールは恋愛のようなものだね」

    私立探偵フィリップ・マーロウを主人公とする長編シリーズ。私は「さらば愛しき女よ」のほうがすきではある。たばこを吸っていないはずなのに、どこからかたばことお酒のにおいが漂ってきそうな作品。主人公のマーロウがけっこうかっこいい。

    1
    投稿日: 2013.11.08
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    清水俊二さんの訳も当然面白い。村上春樹訳のロンググッドバイと読み比べると、ロンググッドバイの春樹節の多さに気づいて面白い

    2
    投稿日: 2013.09.19
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    1番好きな本の一つ。 何度も読み返して本がバラバラになりました。 ハードボイルドよりも純文学として堪能して下さい。

    2
    投稿日: 2013.08.25
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    仮面ライダーWの相棒、「フィリップ」の名前の由来になった小説をずっと探していてようやく手に入れた。ロング・グットバイを読むという選択肢もあったが、僕は両方読むのなら先にこちらを読みたかった。 この本は1953年に刊行された、私立探偵フィリップ・マーロウを主人公とする長編シリーズの第6作目にあたる作品との事。翻訳は清水俊二さんという方。 いつ頃日本で翻訳されて流通したのかまでは調べていないが、 まず最初に感じた事は、「非常に読み辛い」という事である。 標準語しか知らない人間が方言で書かれた文章を読むような感覚に近いだろうか?と思った。 慣れるまでたぶん200Pくらいは自分はかかったと思う。 また推理・ミステリー小説と銘打ってはあるが、個人的には主人公「フィリップ・マーロウ」に舞い込んできたちょっと特殊な【非日常】を追っていくような感じだった。 1950年代当時の難解な言い回しや掛け合い等、頭が結構疲れたが、そこにいいバランスでマーロウの日常シーンが挟み込まれ読者に一服を促す流れがとてもよかった。 ところが、中盤以降は一気に物語が加速していき読者に休ませる暇を与えない(良い意味で)書き方で終盤まで一気に読めてしまう。 好みはかなり分かれる作品なのだろうが、僕は大いにハマった。 ロング・グットバイとの読み比べも一層楽しみになった良い作品だった。 さて、最後のエピローグはBARでギムレットでも飲みながら読み終えたいところだ・・・w

    2
    投稿日: 2013.08.05
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    真犯人が分かったときの衝撃はすごかった。前半から終盤までずっとまさにハードボイルド。マーロウ格好いい。気の利いた会話。癖のある登場人物たち。通常の推理小説は「誰が殺したか?」の興味で読み進めさせるのだが、この小説は雰囲気に酔い、その雰囲気に酔ってページをめくっていくと、突如真相にぶち当たる感じ。 最後のあれは蛇足な感じがしないでもないけれど、あれはあれでいい話になっているかな。村上春樹が訳をしたバージョンもあるそうなので読んでみたいな。というかたとえを多用した文は村上春樹そのもの、いや村上春樹がチャンドラーそのもの?

    2
    投稿日: 2013.05.26
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    言い回しがひねくれていて行間が読めない。 それとも、惑わすために言っているだけで、意味なんてないのか? 外国の文章が苦手な私には難しかった。 こういう場合は挫折するものだが、なぜか読みきってしまった。 マーロウは、ローリング夫人のことは忘れてしまっても、テリーのことは忘れないだろうと思う。

    4
    投稿日: 2013.04.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    初ハードボイルド。ハードボイルドという言葉はよく耳にしたけどよくわかっていなかったので、なるほどこれがハードボイルドか!と納得。 ミステリーとしては意外性はなく、予想通りの展開。ハラハラドキドキするのではなく、セリフや登場人物のキャラクターを楽しむ小説だった。 面白くて読むのが止まらかったけど、じゃあ今から他のチャンドラー作品を読もう!という気がなぜかおこらない。私はどうもマーロウの皮肉っぽい性格が苦手のようで、この一冊で”お腹いっばい”になってしまったようだ。

    3
    投稿日: 2013.04.06
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    名作中の名作なので解説は出尽くしているかもしれない。推理小説としての面白さ以上に、私立探偵フィリップ・マーロウの魅力、ダンディズムの何たるかが詰まっている。 朝にはコーヒーとスクランブルエッグとトーストが、夕方4時にはぬるいウィスキーが欲しくなるような。 翻訳に関して、清水訳は村上訳よりもだいぶ昔に訳されたものなのでいささか古くさいという指摘もあるかと思われるが、むしろこの作品の書かれた時代に近い清水訳の方が良いのではないかと個人的には思っている。kindleで読める点もgood。

    2
    投稿日: 2013.04.02
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    フィリップ・マーロウが登場するレイモンド・チャンドラーの長篇小説の代表的な作品 フィリップ・マーロウの皮肉たっぷりの言い回しや展開がダラダラ続くが ハードボイルドな雰囲気は、流石に読み応えがある

    2
    投稿日: 2013.03.21
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    訳が古いのがやはり少し気になります。正直そんなに格好いいとは思わなかったが、1950年代のロスが垣間見えて興味深かった。もう少し、レイモンドチャンドラーを読んでみようと思います。

    2
    投稿日: 2013.03.10
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    仮面ライダーWを見た後に「ハードボイルドとは?」と思いつつ本棚から出して読了。 ハードボイルドといえばこれ、という評価が高い本ですよね。 世界設定と雰囲気は大好きなのですが、外国の小説は登場人物の名まえが覚えにくいのが難点w

    2
    投稿日: 2013.02.23
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    読書好きと豪語するには、訳がどうとかは正直わからないが、このダラダラと読める感じが好き。びっくりするようなトリックがあるわけでもなく、ただ雰囲気が渋くてかっこいい。それこそ本である魅力。それがチャンドラーの作品の魅力なのかなぁと思った。さらば愛しき女たちを次は読みます。ハードボイルド小説を読んだ後はちょっと男にうまれたかったと思う。

    2
    投稿日: 2013.02.11
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    お酒好き、バー好きなら読んでいないと・・ と思いやっと読めた。 もちろん「ギムレットには早すぎる」の意味を知るために。 初めてのチャンドラー作品。正統派ハードボイルド作品もほぼ初めてなのかもハードボイルド作品は大藪春彦以来読んでいないかな? 最初はヤッパリ時代の流れと言うか文体にどうしてもなじみにくく非常に読みにくかったけど、途中から謎解きに入るところから面白くなり、最後はう~んと唸ってしまった。 とっさに相手の機嫌を損なうあの台詞を瞬時に言えるマーロウは、フィクションとは言えやりすぎであり、感情移入が出来るものではないが、「(ぶれない、媚びない、なびかない、腕力的な)強さ」はいくらか欲しいなと思ってしまったのも事実でした。

    2
    投稿日: 2013.01.26
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    仮面ライダーダブルの片割れ「フィリップ君」の名前の由来、ということで読み始めましたが、どうも先に進まず… 名翻訳だと言われているそうですが、どうも 読み進められず 積読状態… 2013-03-16 リトライ。なぜか今回はどんどん読めている。 2013-04-03 うーん、真ん中あたりまで読んだけど、読んだだけで、ちっとも面白くなく、引き込まれない… 残念ながら、中断。

    0
    投稿日: 2012.11.18
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    『201206 古典強化月間』 「ギムレットには早すぎる」 あまりにも有名なこの台詞、どんな場面でどんな意味があるのか、それが知りたくて読みはじめた。 ハードボイルドといえば酒・煙草・女、そしてバイオレンス。嫌いじゃないけど、前時代的・流行遅れ・今更…というのが読む前の私のイメージ。 しかしそこは流石オールタイム・ベスト、面白いものには時代なんて関係ない。自分の浅はかさを痛感。 例の台詞が放たれた瞬間のカタルシス。渋い。渋すぎる。 ところで、残念ながら本書には誤字脱字が散見された。誤字自体は問題じゃない。出版されて40年弱、75刷を数えるというのに、まったく改訂がなされていないことがショックだった。ここまで有名なロングセラーでそんなことがあり得るのか?

    2
    投稿日: 2012.06.22
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    「サヨナラを言うのは少しだけ死ぬことだ」 世界的名作のハードボイルドミステリー、レイモンド・チャンドラーの「The Long Goodbye」 偏屈で厭味ったらしくも確固たる自分を持った私立探偵フィリップ・マーロウがとある縁で知り合ったテリーレノックス。 前半部分でのこの二人の奇妙な友人関係は変わっていてもどこか憧れる魅力がある。 馴れ合いや依存ではない、ただ夜にバーでギムレットを飲むだけの友人。そんな友人テリーが何か事件に関わった様子でマーロウの元へ現れる。テリーを国外に逃す手伝いをマーロウは引受るが、テリーは逃亡先で自殺してしまう。 自殺で片付けられた事件だったが、違う事件に関わるうちにマーロウはテリーの死の真相に近づく。 テリーの死の真相に近づくにつれ、様々な人がマーロウの周りに現れ、その人々と関わる偏屈なマーロウの魅力は言葉では言い表せない。 そして、事件の真相にたどり着いた時がこの作品の最大の見せ場。トリックだとかの驚きではなく、謎が明かされると同時に広がる全体を包む寂寥感が素晴らしい。 この作品はミステリーを読む人もそうでない人も是非一度読んでもらいたい。

    6
    投稿日: 2012.05.26
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    言葉の使い方とか、一つ一つの説明の細かさが好みにフィットしていて、読み飛ばすのが惜しくなる。 久しぶりに、読書に没頭できた一冊。

    2
    投稿日: 2012.05.25
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    いわゆる、オールタイム・ベストの一冊。 ハードボイルドの原点。 そろそろ、読んでおかねばならぬ気が、したもので。 カッコイイおっさんがいちいちカッコよくキメるお話。 真面目に言うと、確かな古典であるはずなのに、 最近の小説のように読めてしまうのはやはり凄いことです。 訳・村上春樹verもそのうち読んでみようかなぁと思う次第。

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    投稿日: 2012.03.10
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    自分が小説にハマった原点は、 高校時代に読み漁った アガサ・クリスティーと レイモンド・チャンドラー。 (初めて小説を読んだのは赤川次郎だけど笑) 特にチャンドラーの ハードボイルドな世界観は、 甘っちょろい16歳のガキだった自分には かなり衝撃的でした。 それまで男というものの価値は、 力がすべてで、 力を誇示し 強いものがカッコいいって 単純に思ってたけど、 『男は強くなければ生きていけない。 優しくなければ、 生きていく資格がない』 に代表される、 本当は 堪えることがカッコいいという、 日本の武士道にも通づる 「痩せ我慢の美学」を教わったし、 強さや優しさの 本当の意味に気付き、 自分の横っ面を 思い切りシバかれた感じでした(^_^;) 当時の悪い先輩や(笑) バンド仲間や 好きなロックバンドたちが、 こぞって チャンドラーを支持していた理由も 読めば読むほど分かったんです。 だから 我慢の美学という点で言えば、 寅さんの『男はつらいよ』シリーズや、 悪漢の陰謀に 堪えに堪えて、 引っ張って引っ張って 最後に読者を涙させる漫画 『ワンピース』や、 痛みや喪失感に堪え抜く主人公を描いた 村上春樹の小説なんかも 実はれっきとした ハードボイルドなんですよね☆ で、チャンドラーの作品の中で 一冊を挙げろと言われれば、 やはりコレ。 現代の騎士・ 私立探偵フィリップ・マーロウは、 今作品でも 殴られて 痛めつけられても、 テリー・レノックスとの友情のため、 仁義のために 堪えに堪え抜きます。 ダンデイズムあふれる世界観と 詩的でストイックな文体、 散りばめられた 宝石のような名言の数々。 エモーショナルに胸を打つ ドラマチックなストーリーと ラストのどんでん返し。 10代、20代、30代と 10年ごとに 何度となく読み返してきたけど、 やはり一生付き合える逸品だと改めて感心したし、 上質なワインのように 時が経てば経つほどに より芳醇な味わいに気付く、 ハードボイルド小説史上に 燦然と輝く金字塔です。 カッコいい男が知りたければ 読むべし!

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    投稿日: 2012.03.09
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    名作と呼ばれていながら、いままで敬遠していた作品。 正直どこが面白いのかわからないと思っていた。派手な転換点もないし、人物だって特別ユニークなのはない。 だけど、読み切ってしまった。なんでかわからない。 この味わいはなんなんだ。 「ギムレットにははやすぎるね」マーロウかっこよすぎ。

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    投稿日: 2012.03.08
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    有名作なので読んでおかなければと手に取った。すぐにおもしろい!とはならないけど、ふとしたとき一節を思い出して、また読みたくなるような小説だった。マーロウはもちろんかっこよかったけど、個人的には人間臭さがあふれるレノックスのほうが好きだった。「ギムレットにはまだ早すぎるね」ずるい。ああでも「さよならをいうのはわずかのあいだ死ぬことだ」もかっこよかったな…。村上春樹版もぜひ読んでみたい。

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    投稿日: 2012.01.31
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    序盤はマーロウがテリーに入れ込みすぎていて納得できない流れだったが、最後の展開で全部許せた。そういう友情もあるかもね。 矢鱈喧嘩っ早く訳のわからないジョークを言う主人公はあまり好きになれなかった。

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    投稿日: 2012.01.15
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    前半部分は、なかなか楽しく読めたのですが、展開がスローすぎるのが難点で中盤あたりで飽きてしまった。後半からは、ほぼ飛ばし読みに近かった。しかしながら登場人物の台詞がいちいち洒落ているのは良かったですよ。

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    投稿日: 2011.12.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ハードボイルドとか探偵ものとかあんまり読んだことがないのですが、「探偵が目覚しい活躍をして難事件を華麗に解決」っていうような感じじゃなく、警察に拘留されて見たりマフィアに暴力ふるわれたり、一見かっこよくないんだけど、そうしながら自分の信念を貫き通すマーロウがすごくかっこいい。

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    投稿日: 2011.06.30
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    ギムレットには~というセリフを知っているのみだったの読んでみました。 「さよならをいうのはわずかのあいだ死ぬことだ」というフレーズが 印象に残りました。 ラストはなんだか驚きでした。

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    投稿日: 2011.06.14
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    「ギムレットにはまだ早すぎる」 あまりに有名なセリフ まだこの小説の本当のよさを理解するには早かったかも。 もういちど読み返したい作品。

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    投稿日: 2011.05.29
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    長い事、何故か読まなかったミステリーの古典をようやく読了。なぜ読まなかったかというと、この作家に魅せられた作家達のハードボイルド小説群が陳腐だったり臭みがあったりでハードボイルドアレルギーに陥ったからだ。スカしていてナルシステイツクで気障な感じ。 読まず嫌いしていたが、確かに臭みはあった。所々、人物とかセリフがイカしすぎて脱力。。。でもカッコよいところも多々あり。これが発表されたころには相当スタイリッシュだったんだろう。あと、あの有名なセリフはここで使われたのかと感動。 私にとって意外だったチャンドラーの魅力は、意外に退廃的な空気感。上流社会の病んだ感じや倦怠感が澱のように漂う。薄っぺらいマッチョ小説を想像してたら意外に病んだ世界で、そこが魅力だった。登場人物がのべつ酒を飲むのでこちらもつられて飲みたくなる。もう一冊読もうかな。という感じでクセになるかも。

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    投稿日: 2011.04.16
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    81056.231 たっ大変に難しかった。奮囲気としては良く、会話の難解さに惑わされなければ、なんとか。 ※1993再読

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    投稿日: 2011.03.10
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    己の信念を貫く男とからっぽな男の奇妙な友情の物語。タイトルの意味がわかるとき、言いしれぬ感動が波のように押し寄せるだろう。

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    投稿日: 2011.02.13
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    「「ギムレットにはまだ早すぎるね」と、彼はいった。」 噂の1冊!!いよいよ読んだ~~。 そもそも、偏見みたいのがあって、長いし、厚いし、ハードボイルドだし、私には合わないんじゃないかって思っていたんだけれど・・・ 全然、めっちゃ好きだ!って思った1冊なのでした。 ていうか、最初にこんなに代表作を読んでしまって、しまった!って感じ。 もっと、普通の作品から入っていって、最終的にここにこればよかったかなぁ、、 なんてことまで思わせてくれる、1作なのでした。 とにかく、マーロウに惚れてしまう。 あんなに、かっこいい人、本当に小説の中だけだなぁ、と、もう存在だけで、万歳したくなるぐらい。 そして、トリックといいますか、人とのつながりとか、物語のつながりなんて、秀逸だわ。 好きだったーー。 確かに、こういう本を読んでしまうと、他の作品がかすんでしまう。 比較ってわけではないのだけれど、やっぱり、こういうのを求めるようになっちゃうんだなぁ。 【9/17読了・初読・個人蔵書】

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    投稿日: 2011.02.04
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    久しぶりにこんな面白い本に出会った。まさか一気に読んでしまうとは。全体を通して比喩やセリフがボキャブラリーに富んでいて皮肉たっぷり。そしてマーロウが事件に飲み込まれながら必死に立ち回る姿が本当にカッコいい。あと村上訳はこれから読むけど、村上自身がチャンドラーに多大な影響を受けたというのがよくわかった。文体がそっくり。特にこの話は「羊をめぐる冒険」や、「ダンス・ダンス・ダンス」にとてもよく似ていると思う。

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    投稿日: 2011.01.07
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    重厚でした。いままでハードボイルドの何たるかが、イマイチナントモな感覚だったんですが、こうゆうことかと胸にズシリと響きました。 「ギムレットにはまだ早すぎる」の名文句は何度も他の場面で耳にしていたのだけど、作中でその場面で読んで、この一言の重みというものをすごい感じたような気がする。そりゃ名文句として残りますね。 まだ、読んだことのない方は是非読んでみてください。

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    投稿日: 2010.10.30
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    最後まできっちり読み終えられたのが不思議な気持ち。 話の進行が非常に単調で、一定のリズムに保たれている感じ。 全ての謎が解けた時の何とも言えない寂寥感…。 あれが『ハードボイルド』なのでしょうか? 忘れた頃に再読して、新しい発見を楽しみたい。

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    投稿日: 2010.09.24
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    フィリップ・マーロウが読者に愛されるのがよくわかる。 無欲でクール、しかし勇敢で義理堅い。 人を喰った様な台詞が笑える。 何より、親友と呼ぶには何も知らなすぎるテリー・レノックスの無罪を信じる「友情」は美しい。 途中までは面白いのだがだんだん「・・・で?」と、なかなか進展しない事に若干苛立ち、、最後の最後でついに集中力を切らし(終わりそうでなかなか終わらないので・・)かなり飛ばし飛ばしに読んでしまった タイトルが洒落ていて気に入っていたばかりに意味を深読みし、予測してしまった事が悔やまれる。

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    投稿日: 2010.09.21