
総合評価
(387件)| 57 | ||
| 167 | ||
| 115 | ||
| 19 | ||
| 3 |
powered by ブクログ2025.11.24読了。 本書が2005年刊行だから20年前の作品になるわけだが、現代でも通用する連続短編集。 一言で言えばリアル、生々しい。 リストラする側、される側、それぞれの感情とか人間性とかいう醜いものも含めてスマートに活字にしている。 第2作、3作と続編があることが判明した以上、必ず読まなければいけないと思った。
0投稿日: 2025.11.24
powered by ブクログキャラが魅力的で物語もサクサク! 首切り交渉部隊をとりまく人間ドラマが読んでて心地よかった。 一般論ではなく自分がどうしたいかが大事。
0投稿日: 2025.10.13
powered by ブクログなんか読みやすかった! 特別グッとくるものはなかったけど、淡々と続く物語がふと読みたくなってつい読書したくなるような1冊だった。登場人物の人間味がすごく好き。変わった人が多いなと感じた笑
0投稿日: 2025.07.17
powered by ブクログ仕事、とその後、を考える今日この頃の自分には良いタイミングの本だったかも。陽子さん、素敵ですね。「相手の立場になって付き合えるかどうか」。共感性の高さ。確かに。
1投稿日: 2025.05.22
powered by ブクログ昌男はリストラ面接をきっかけに自分がどうして経済学部を選んだのか。何故企業精査部での仕事にこだわっていたのかゆっくりと思い出す。 出世競争に負け会社での立場が悪くなるとともに、自分の仕事に対する本当の気持ちを見失っていた。 実家の建具屋をシスティマティックな会社に変え、親父に仕事の誇りを持たせ、お袋にはもっと生活を楽にさせたいというささやかな思いが自分にはあった。 基本に戻れば、いつだって物事はシンプルになる。 なら、そういうチョイスをすればいい。それが自分にとっての仕事の幸せだ。 これがやりがいに繋がっていくのだろう。 つまるところイメージングなのだ。相手の立場になって付き合えるかどうか。そうすれば自然と涙は出る。飯だって奢る。その共感性の高さが繋がりを密にする。相手を信用させる。
1投稿日: 2025.04.13
powered by ブクログリストラを代行する会社に勤める男性・村上真介が主人公。 会社の依頼でリストラ候補者に面接し、人数分を依願退職へと持っていく。 嫌われ役を買って出る? 判断力と説得力は必要とされる仕事でしょう。 リストにある対象者のこれまでの人生を考慮して、どういう道へ進むのがいいのかを考える姿勢があるのは、良い所。 他人事と思えなくなってきた相手もいたりして。 まったく知らない世界の話なので、かなり疲れました。 それだけに、垣間見る面白さはありました。 この辺は常識? これは例外的なのか?と迷いつつ~ 会社と一口に言っても色々だから、業種による違いもあることでしょうが。 人の人生を大きく変える役割、と思えば重いですよね。 でも一人が全てを背負っているわけじゃない、それぞれ社会の歯車の一つ。 そして、人はもともと千差万別。 しまいには、そう思ったのでありました(笑)
25投稿日: 2025.04.11
powered by ブクログ面白い。 垣根涼介さんの作品は初めて読んだが、面白い。 タイトルは君たちに明日はないだが、登場人物全てに明日がある感じで前向きにそれぞれのストーリーが終わっていく展開も読んでいて心地良い。 続編も読みたい。
2投稿日: 2025.04.06
powered by ブクログ企業の代わりにリストラ業務を代行する会社に勤める主人公と、リストラを言い渡される人々を描いた物語 まず、設定が巧い。その上でリストラという重いテーマながら後味スッキリと明るく読める仕立てが面白い オムニバス的に構成されており、主人公はさまざまな会社でリストラ代行業務を進めていくが、各登場人物の背景や心理描写、とりわけ無意識下にある感情を言語化して表現する巧さが凄い 何よりも各話のストーリーが面白く、テンポよく楽しく読めたので、続編もぜひ読んでみたい名作
1投稿日: 2025.02.12
powered by ブクログこれまで読んだ「ワイルド・ソウル」「ヒートアイランド」とはガラッと変わったビジネス関連小説だったが、垣根涼介さんの疾走感は全く変わらず、相変わらず一気に読了した。 文庫版には私が好きな「解説」に加え、ご本人のあとがきも収録されており、これまた楽しく読ませていただいた。 どの作品でも感じるのは主人公および近しい人物が総じて頭が良いこと。勉強できるという意味ではない賢さ、スマートさ。本作でも真介は存分なキレを発揮していた。 が、それ以上に陽子のするどさに驚いたとともに背筋がひやりとする感覚も受けた。 これまた楽しみなシリーズに出会った。
0投稿日: 2025.01.24
powered by ブクログ社員の首切りを請け負う会社の従業員が主人公。 首切り対象者との面接シーンは緊張感があってよい。 主人公の仕事への取り組み方も刺激にはなった。 しかし、「昔の小説」という感じ。 平成19年発行なんだから、まあ当然と言えば当然なんだけど。 昭和とバブル崩壊の残り香を強く感じた。 やけに具体的な性描写も何だかなぁ。
1投稿日: 2024.11.04
powered by ブクログ垣根涼介さん3作目。本作はビジネス小説です。主人公は村上真介33歳、「リストラ請負会社」で辞職勧告を促す有能面接官‥、恐ろしい設定です。 そもそも、人減らしの首切り専門会社なんて、あり得ませんよね。社員の個人情報を社外へ提供しているし、会社の経営難による人員削減や優遇条件での退職勧奨が適法でも、下手をすれば不当解雇にもなりかねません。 現実社会でも、不景気やコロナ禍の相次ぐ企業倒産など、余りにも身近で切迫感があり、リアルな描写になっています。 真介は、人の運命を預かる仕事ゆえ、手を抜かず用意周到な面接により、リストラ候補者を希望退職に追い込んでゆきます。当然、恨みを買うことも多々あるし、成果を上げることは相手会社社員のクビの量と同義で、やり切れなさも感じています。 あまり共感を得られないような主人公ですが、不思議な魅力を醸し出しています。血も涙もない冷酷人間ではありません。好きな仕事を続けるためになりふり構わない男との面談で、かつての自分を投影し、何とか救いと願いを持つのでした。 登場人物たちも、家族や生活を抱える生身の人間であり、リストラに怯え苦悩する様子と、葛藤しながらどう折り合いをつけていくかが絶妙に描かれています。首を切る側と切られる側の人間ドラマは、興味深いものがありました。 元々『CHOKER』タイトルで小説新潮に連載、改題し2005年に刊行。同年、山本周五郎賞を受賞。第5作までシリーズ化。チョーカーは、首にピッタリのネックレスだが、"首を絞める"意味もあり、改題した本タイトルも頷けます。
79投稿日: 2024.10.26
powered by ブクログ極楽征夷大将軍は読む予定は今のところないのですが、 2005年第18回山本周五郎賞 受賞作 リストラ請負会社に勤める主人公 依頼のあった会社のリストラターゲットとなった社員達と面談し、依願退職に持ち込むのがお仕事 そのリストラ対象者の会社人生と人柄を描く File1から5 そこそこ人間ドラマが面白かったのですが 多少中途半端感が残るかなと思いました ですが、やっぱり思い直し この面談のその後は 想像してくださいというスタンスが この作品の良さだと思いました リストラ対象者だった女性とこの主人公が お付き合いを始めるのですが まあ、お似合いのふたりですのでよろしいかと リストラ依頼の業種は多方面で それぞれの職種で現実感があります 特に合併後の大手銀行の内部事情は、うなずける方が多いのではないかしら 「君たちに明日はない」としながらも 明日がある時もある 「俺たちに明日はない」は、本当に無かったけれど ロードショーでは見てないですよっ テレビの洋画劇場とかで見たんですっ
79投稿日: 2024.09.03
powered by ブクログ村上真介が主人公。 冷徹な中にも暖かさがある主人公。リストラのアウトソーシング会社に勤める。 リストラされる側の人生が垣間見える
3投稿日: 2024.07.30
powered by ブクログ学生時代の同級生を自首退職に追い込む話が一番面白かった。真介の友人である山下の大学名がツボに入ってしまって涙が出るほど笑った。この大学名のどこに笑いどころがあるの?と思われるかもしれないが、小説を読んでてこんなに笑ったのは初めてかもしれない。
1投稿日: 2024.07.22
powered by ブクログリストラ請け負い会社に勤める村上。クビにするのもされるのも嫌だけど、物語として読むのには新鮮で興味深かった。
18投稿日: 2024.06.17
powered by ブクログ主人公の真介は、リストラ専門のクビ切り面接官。 さまざまな会社から依頼され、面接をしていく。 登場人物のキャラが濃く、特に『オモチャの男』が面白かった。 トラブルで面接が長引き、大事な約束に遅れてしまいそうになるも「この仕事で手を抜くわけにはいかない。人の運命を預かる職業だ。」と真介の仕事に対する姿勢が良い。 クビを切る側も切られる側も、色々な気持ちを抱えて必死で生きているんだなと感じた。 自分があまり読まないタイプの文体だったので、なかなか慣れなかったけども、機会があれば他のシリーズも読んでみたい。
10投稿日: 2024.05.08
powered by ブクログ主人公の仕事は実質「首切り屋」。働いてる人を調査し、話し合うことで自主退職に追い込む。正直大抵の小説では敵キャラだろう。だが、この作品ではそのキャラが主人公となって、いろいろな人たちとドラマを紡ぎながら生活していく。話し合い相手と恋に落ち、同級生と出会いそれでもなお仕事をこなしていく。印象的だった事は、主人公はこの仕事に誇りこそ持っているけれど、人の首を切ると言う仕事を楽しんでいるわけではないと言うことだ。誠心誠意面接担当者と向き合い、話を深めていくからこそ、読者は心を動かされるのだろう。
2投稿日: 2024.04.30
powered by ブクログ評価が高かったし、著者のワイルドソウルや極楽征夷大将軍が面白かったので、読んでみたが、途中から読む気がしなくなり、終了
1投稿日: 2024.02.29
powered by ブクログなんか煮え切らないところもあるけど、生きがいが何かを考え、次につながる (かも知れない) 雰囲気はきらいじゃない。
1投稿日: 2023.12.24
powered by ブクログ直木賞受賞作家の出世作、ということで読んでみた。文章のテンポがいいので、普段の倍くらいのスピードで読めた。 内容は、主人公がリストラ代行業の中堅社員(33歳)なので、決して明るい環境ではない筈なのだが、何故か明るく前向きになれてしまう不思議なお話だった。 銀行の中の厳しい出世競走は、「半沢直樹」で業界外の人も広く知るところとなったが、都銀で冷遇されているバンカーがM&Aアドバイザリーの世界でシンドイながらも輝きを取り戻すという設定は、今となっては割と普通の話なのかもしれない。 40代独身女子の恋愛事情に対する好意的な書き振りも、現代的で好感が持てた。 次は、「ワイルド・ソウル」を読む予定だ。
21投稿日: 2023.12.06
powered by ブクログ2007年刊。退職召喚のアウトソースを生業とする30代男性主人公。なにやら、いけ好かない主人公かな…と思いつつ読み進めていくと印象が大きく変わって行くように書かれていて面白い。仕事的にかなり心気臭く泥臭い、殺伐とした内容だなぁと思いつつ読み進めるが、様々な登場人物の置かれた上記・視点で描く事で泥沼にハマらずに読める。生身の人間臭さプンプンなので、それが苦手な人には勧められない。それこそ共感・間接体験の面白さがある!と感じる人にはお勧め。私は中間なので「4」としました。
1投稿日: 2023.12.03
powered by ブクログ何年か前にドラマで拝見した。 主人公の村上真介は企業の人事部から、リストラ業務を請け負う会社の社員。所謂リストラを宣告し、自主退職へと誘導する面接官。 様々なリストラ対象者が登場し、言葉巧みに誘導していく。もちろん下調べにもソツが無い。 『気持ち良く、会社を辞めていく』なんてことができたら幸せだろうな。あっそれはリストラではないか…。 兎にも角にもテンポよく読み進める話でした。
35投稿日: 2023.12.02
powered by ブクログクビ切り面接官のお話かと書いてあったので人事や法律のお話かなと思ったけど、働く人への応援小説でした! 個性豊かな人物がたくさん出てきて、ワクワクします。 人生の半分以上を占める『労働』とうまく向き合うきっかけになりそうな小説!
0投稿日: 2023.11.08
powered by ブクログ直木賞作家・垣根涼介、初読み。 リストラ請負会社『日本ヒューマンリアクト㈱』で、リストラ対象者の面接官を担当する村上真介。 真介は、リストラ対象者のこれまでをじっくり調べて、どの選択が幸せかを考えて、対象者を導こうとしている。 対象者も、人生を振り返り、どうすればいいかを考えている。 陽子も、緒方も、池田も、日出子も。 日出子は結局、実家のとんかつ屋を継ぐんだろう。 音楽プロダクションの石井だけはまだ考えられてはいないだろうけど… リストラって、敗者って感じが強いが… やり方なんだろうなって感じる。 それだけでネガティブなリストラがポジティブに。 リストラ請負会社って、実在するんだろうか? あった方がいいな。 人事だけに任せておくとできるものもできなさそうで… たぶん、自己都合退職パックを出して、はい、さよなら、だろう。 辞めていくひとのこれから先のことなんて、考えてないだろう。 それが真介たちリストラ請負会社との違いで、リストラをネガティブなものにしてしまうんだろう。 真介と陽子はどうなって行くんだろう。 最後に出てきたのは、順子?? 『借金取りの王子』、読まなければ。
14投稿日: 2023.10.10
powered by ブクログ歴史小説の作家として知った作者の現代小説を読んでみた。少し前の時代背景だが、テンポよく読みやすい。全てが繋がってる訳ではない短編なのかな?シリーズモノみたいなので次も読んでみるかな。
0投稿日: 2023.10.01
powered by ブクログ数年前に日経か何かで、 お仕事小説特集ページで紹介されていて、 気になっていた一冊。 直木賞受賞作家ということで、 近くの書店で発見、綺麗な状態の本を購入できました。嬉) リストラ請負会社に勤める村上真介の面談を中心に描かれています。 面談者(リストラ候補者)に恋をしてしまったり、 学生時代の友人と面談で再会することになったり。 私だったら、精神もたなくなりそうですが、 真介は迷いながらもタフにこなしていきます。 解決策が力強かったり、容赦なかったり。 面談者が社内の人間だと、 どうしても私情、社内政治、派閥などが影響しそうだし、 後々のしこりを最小限にするためには、 外部に委託する、という選択はありなのかもと思います。 以前読んだジェーンスーさんのエッセイにも、 自己責任という言葉が最近頻出することに違和感を覚える、みたいなことが書いてあったのを思い出しました。 生きてくためには生活費が必要だし、 もちろん自己研鑽だって必要だと思います。 結婚していれば、自分だけの問題ではないし、 日々の中で全員が全員勝ち組に回れるわけではなくて。 もし自分が真介だったら… もし自分が被面談者(リストラ候補)だったら… 考えな方読むと、もやもやが止まりませんでしたが、 小説として、とても面白い一冊でした! リストラというテーマは重たいですが、 真介のひょうひょうとした感じとか、 ちょっとダメな男っぽいけど、 結末はどうよ、みたいな感じとか、 読後は良かったです。 垣根さんの作品を初めて読みましたが、 もう少し読んでみたいと思いました。
7投稿日: 2023.09.10
powered by ブクログクビを切るのは、本当に難しい仕事だと聞いた。私のいる会社でもクビ切り課長と呼ばれる人物がいて、その人はなぜか尊敬されていたことを思い出す。 その難しさの中身がしっかり書かれている良著。 そこに垣根涼介さんお得意のイケメンスケコマシ野郎(死語)要素が掛け合わされ、なんだかマグロの解体ショーを見ている気分になった。マグロに申し訳ない。 会社に切られる人間に敢えて同情はしないが、切られる側に立ってついつい先の人生を考えてしまうのは、ダメサラリーマンの性かな。 いや、反面教師とすべき。 面白いコンセプトなので先を追いたくなる。
8投稿日: 2023.09.09
powered by ブクログ合理的理由なき指名解雇は、労働基準法に違反する。 企業の人員削減計画の最有力候補者と面談を繰り返し、自己都合退職に追い込むリストラ業務請負会社に勤める〝首切り面接官〟の人間模様を描いた、超おもしろ連作小説。 「俺は、いったい何をやっているんだろう・・・」 被面接者が肩を落とし、部屋を出ていくのを目にするたびに憂鬱になる主人公(村上伸介)の魅力と、被面接者との絡み合いが眩しく炸裂する、山本周五郎賞受賞の人情劇ドラマの傑作。
7投稿日: 2023.08.20
powered by ブクログ企業から委託され一定数をリストラする仕事。人の人生を良くも悪くも変えてしまう。主人公真介は、一見冷徹そうでもあり軽薄そうにも見える優男風だが、その実まるで正反対の熱い人。 著者、垣根涼介さんの本は初めてだったが、読んでる最中になんと直木賞受賞されたとかで偶然にびっくり!
2投稿日: 2023.07.23
powered by ブクログ3 会社の首切りを宣告する委託業者 相手を納得させるため物凄く労力を要する仕事だと思った 調べに調べ、いざその場になり伝え、終わっても相手からの恨み、報復があるかもしれない 最悪そんな事が起こりうる可能性があるから意識はしてないとはいえ大変だなと思うし、自分だったら耐えられないかも 本の中でも主人公の気持ちが描かれていて、自分が感じてるのとは違うのかもしれないが気持ちが強くないと続けていくのは難しいと思った 主人公の前職、考え方も面白いなと思った 言葉が気障っぽいのがちょっと受け入れにくかったが、この主人公のキャラならマッチはしてたのかなとは思う
0投稿日: 2023.07.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
こんなリストラ首斬りに特化した会社って、きっとどこかにあると思う。今のような細分化された社会では、見事な隙間産業だ。 でも首斬り専門にするって、メンタルを保ち続けることは一般人には難しいはず。それを冷静にこなし続けられる真介は、かなりな猛者なんだろう。 もっともバイクライダーに情熱を上げた経験がある、という設定はエスカレーター人生とは違う、野生味を感じさせるものだ。一度でも本気で何かに賭けたことのある人生って、天国も見ただろうし地獄も見ている分、深さもあるのだろうか。 物語として展開も面白く、こんな風に世の中を見られるのか、と感心した。これならドラマ化もあるのではないか。何人かそれぞれの会社員人生を自分目線で体感できる、楽しい小説だったり
1投稿日: 2023.06.25
powered by ブクログとても読みやすくておもしろい。 首を切っていく仕事をしている人の話で、いろんなエピソードの中で「仕事とは」というテーマを何度も考えさせられるものでもあった。 どこかのエピソードで「知的背景(チテキハイケイ)」という言葉が出てくるが、なんとなく人間関係において言語化できていなかった価値観がここで言語化された。 夫の好きなシリーズで、今回再読してみたら、夫の思考の原点がここだったんだな、と感じる点が多くて個人的にはそういった再発見もできた良書。
1投稿日: 2023.06.04
powered by ブクログあまり好きではない。 ストーリーはおもしろい。 登場人物が受け付けない。 きっと作者は、肩肘張った女性、ただしどこかで男を頼っている、かわいい部分がある女性が読者に受けると思って書いているのだろう。その書き方に、なぜか辟易してしまう。身近にいる、多くの仕事ができる女性との乖離を感じ、そこに、女性はこうであってほしいという男性の勝手な理想を感じるためだろう。 そんな女性を好ましく思う男性、人を見る目のある男性といった主人公の、書き方も、どうだ、いい男だろうと押し付けられているように感じてしまう。また、この男性の距離の詰め方は相手の気持ちを無視しており、気持ちが悪い。まあ、それは小説なので、そのように言う方が野暮なのだろう。 お前、こいつ、この女、この男といったものいいがひっかかる。そのように書いてあっても気にならない作品も多いことを考えると、この作者の文体が私には合わないのだろうと思う。
0投稿日: 2023.05.14
powered by ブクログ短編集のようでありながらきちんと話がつながっており、それぞれの長さが丁度良く読みやすいし、話も面白い。ただ途中官能小説でも読んでるのかと錯覚するほどの男女のシーンがある。
0投稿日: 2023.04.10
powered by ブクログリストラ請負会社に勤める男性のお話。 リストラ候補になった人達に対して、シビアではあるが真摯に向き合い、暗い内容にならないのが良かった。
1投稿日: 2023.03.18
powered by ブクログリストラ請負業者で働く村上真介を主人公にした人気シリーズの1作目。リストラという重い題材を扱いながらも作者の筆致が軽やかなためすがすがしい印象を受ける。本作の良さとして必要以上に熱くなりすぎていない点がある。お仕事小説といえば企業人の仕事に対する取り組み方を熱く書く方が多い中、本作は冷静に残酷に仕事の本質を描いてみせる。そのためリストラ対象者となりえる人物たちにのめり込むことなく読み進められエンタメ小説として成功しているのではないだろうか。だからといって人情が無い訳ではないのもポイントである。
3投稿日: 2022.12.10
powered by ブクログ1.著者;垣根氏は小説家。小学生の頃から小説を読み始め、「月と六ペンス」に感動。大学卒業後に、リクルート→商社→旅行会社に勤務。求人広告の制作で文章やコピーを書いていたのが作家になるキッカケ。文章力が高い純文学を読み、会社から帰宅後に小説執筆の生活を続けた。「午前三時のルースター」でサントリーミステリー大賞、「ワイルド・ソウル」で大薮春彦賞・吉川英治文学新人賞等を受賞。他の受賞や候補作も多数。 2.本書;主人公の村上信介は、リストラ請負会社の面接官。不況対策の為に希望退職を募り、社員を退職に追込む仕事。リストラに悩む勤め人の苦悩と、それにどう向き合っていくかを描いた。本書は、シリーズ5巻の内の第1巻で。「怒り狂う女」を始め、5つの短編を収録。“村上×退職候補”の人生観を突詰めた物語。会社と個人生活の狭間で“生き甲斐とは何か”考えさせられる。山本周五郎賞を受賞。 3.個別感想(印象に残った記述を3点に絞り込み、感想を付記); (1)『File1.怒り狂う女』より、「リストラ最有力候補に限って、仕事と作業の区分けが明確に出来ていない。つまり、自分の存在がこの会社にとってどれだけ利益をもたらしているか。・・・会社というものが営利追及団体である以上、そこに思い至らない者は、この終身雇用という概念が崩れた現代では、最終的に淘汰されてしまう。当然の事だ」 ●感想⇒日本企業の強みの要因は、“三種の神器=①終身雇用 ②年功序列 ③企業別組合”だと言われてきました。会社は、終身雇用による生活の安定という無形の報酬で、社員が仕事に打込め環境を作ったのです。しかし、一歩誤ると、社内に好ましからぬ平等意識を蔓延らせ、企業の創造と成長の原動力である社員の活力を損ないかねません。私は、会社に入社した頃、上司から口酸っぱく言われました。「作業をするな、仕事をしろ、仕事は“作業+考える(工夫・改善・革新)”だ」と。「新たな付加価値を創造し、豊かな社会作りに貢献するのが働く者の使命だ」とも。企業は終身雇用が崩れたとしても、やりがいのある仕事と有益な製品を創出し、世の為・人の為に尽力してほしいと考えます。 (2)『File3.旧友』より、「この男の精査部での実績は部署内でもかなり優秀だった。・・・そんな奴でも、結局は窓際に追い立てられてしまっている。・・・減点方式の評価しか下せない職場では、個人の能力が突出してくる事はない。当然、上の方から注目され、他部署から引き抜かれる事もない。俺が“もう二度と浮かび上がる事はない”っていったのは、そういう事だ」 ●感想⇒減点主義の人事評価は、官公庁や金融機関が多いと思います。営業などは個人の業績を加点し易い職種と思いますが、営業成績が良いのは、外的環境や関係者の支援によるものかも知れません。人が人を評価するのは大変難しい事です。人間には感情があり、評価に人間関係が持込まれるのは避けられません。ある外資系企業の人事制度です。上司が部下を評価するのに、安易なチェックリストや点数を使わずに、文章記述をさせると聞きました。普段から部下と真剣に向合う事を重視しているのでしょう。日本も納得性を高める為に、年功序列に固執せずに、学ぶ点がありそうですね。 (3)『File5.去り行く者』より、「男ってやつはどうしても仕事のやり方が保守的になる。何か新しい事を、とは思っていても、つい今までの仕事のやり方を踏襲してしまう傾向がある。業界での常識に縛られてしまう。周りの目を気にしてバランスとりをしてしまうんですよ。・・・そんな時こそあなたのような人(芹沢陽子;営業部のチーフでリストラ候補)が必要なんですよ」 ●感想⇒「男ってやつはどうしても仕事のやり方が保守的になる・・・今までの仕事のやり方を踏襲してしまう傾向」に共感します。冷やかですが、仕事を無難にこなし責任逃れしたいから、と思うのです。先にも述べました。企業は世の為、人の為に存在しなければなりません。それには、仕事を常に進化(深化)させるのが責務です。保守的に前回方式という仕事の仕方を続ければ、仕事も社会も現状維持です。そんなものには魅力が無いでしょう。昨今、女性の社会進出が目覚ましく、とても良い事です。男性中心だった日本企業には、女性の感性が必要です。女性に活躍の場を提供する為にも、就業環境の整備・改善が急務です。女性にも気概を持って活躍して欲しいと思います。 4.まとめ;企業は営利追求団体なので、業績には浮沈があります。本書は退職勧告の物語で、勤め人には、誰にもリスクはあります。有事に備え、職業能力の向上と多少の蓄え、最も重要な“耐え忍ぶ精神力”が必要と思います。所で、短編の中で『File5.去り行く者』に共感しました。それは、2人の内、1人を解雇提案する仕事です。石井はコンスタントに業績を上げるが、新人育成に消極的。黒川は業績に波があるものの、どんな新人でも、情熱をもって育てるタイプ。村上(主人公)は黒川を残した方が良いと進言。挫折を経験した村上のこうした言動は他の短編にも見られ、将来を見据えた判断力と人間味に感動です。小説とは言え、書名とは裏腹に『君たちに明日はある』と願います。(以上)
188投稿日: 2022.12.03
powered by ブクログ登場する人物一人一人にストーリーがある。 皆、それぞれの思いを背負って生きている。 何故か夢中になって読んでしまう。 村上真介が今後どのような展開を迎えていくのか、彼がこの仕事を続ける上で何を思うのか、続きが気になる。
2投稿日: 2022.11.29
powered by ブクログ今までに読んだことのないような雰囲気の作品だった。リストラ業務を請け負う会社の話しだけど、やたら現実的で話しにすごく引き込まれた。続編もぜひ読んでみたい。
3投稿日: 2022.11.22
powered by ブクログリストラを生業にする男、村上。彼を取り巻く「ごく普通」の人々。 人間の心の描写がいやらしい上、人生のなかでも取り分け暗い部分を取り扱った作品ではあるが、読んでいると元気が出てくる。
0投稿日: 2022.08.28
powered by ブクログ内容的に暗い話になるのかと思ったが、そうではなく次も読んでみようと思える内容だった。主人公の人間性などがそうさせているのだろう。こういう職業もあるんだな、と興味深く読める。
2投稿日: 2022.08.08
powered by ブクログ連作短編形式の長編。若くモテ男の主人公が、他人の人生を左右する業務に苦悩しながらも真摯に取り組む成長物語。シリーズでパート5まで出版されているので人気があるのだろう。 何というか、サラリーマンの妄想が詰まった小説。 リストラを生業とする主人公が担当した女子社員と恋愛関係になったり、イイ感じになったりと、なぜだかモテる。登場する女性も性的な魅力に恵まれた大人として描かれている。年上のイイ女と関係を持つだけなら鼻持ちならない奴なのだが、厳しい仕事に真摯に取り組む姿が共感を得るのだろう。 ミステリーかと思ったのだが人間ドラマだった。ストーリーにメリハリがあり、語り手の視点が章ごとに変化するなど読ませるスキルが高い作家だと感じた。
0投稿日: 2022.07.21
powered by ブクログ切られる側の人間の立場になって読んでみて思ったけど、まあたまったもんじゃないよなあ、と。おもしろかった。
0投稿日: 2022.03.14
powered by ブクログ「100万回死んだねこ」で知った。 企業のリストラ請負会社に勤める30代男性が主人公で、その仕事やプライベートについて書かれている。 面白かった。リストラ請負会社というのも初めて知ったし、需要はありそう。でもリストラされる側からしたら、そんな会社を使うお金があるなら、勤め続けさせてと思うような気がする。 退職勧告されたら、しがみつかずに退職する自分でいたい。そのためには冷静に自分に市場価値を判断して、上げる努力をしていなくてはいけないなと思う。 内容がリアルで、自分の知らない世界を知った。仕事にも恋愛にも信念を持っていて羨ましい。
4投稿日: 2022.02.18
powered by ブクログ( オンラインコミュニティ「Book Bar for Leaders」内で紹介 https://www.bizmentor.jp/bookbar ) 自分で探していてはたどり着かないような本にたくさん巡り合えて良かったです。ありがとうございます!
0投稿日: 2021.12.16
powered by ブクログ池井戸的に、ビジネス事情に切り込んでくれるかと思ったら、「設定モノ」ジャンルに分別されるような、ちょっと変わった設定で恋愛してるだけだった。いまいち。
0投稿日: 2021.11.25
powered by ブクログ1社会人として、考えさせられる。 社会ですれ違う人々への想像力が生まれる。 いろんな生き方があるけれど、正解なんて一つもない。 「今の世の中、リスクはどこにでも転がっている。一生勤められる保証なんてどこにもない。 全部が安全なチョイスなんてありえない。だったらある程度のリスクは承知で、より納得のいく環境を選ぶしかない」 一番好きなのはプロダクションの2人を切る話で、熱い男が生き残った話。
0投稿日: 2021.11.07
powered by ブクログ2021.10.24 106 素晴らしい。愛を持ちたい。相手の人生を受け止める。 垣根涼介読んでいこう。
0投稿日: 2021.10.24
powered by ブクログ仕事にモヤモヤ感があり再読。 主人公であるリストラ請負人の視点と、その対象者側の人間ドラマ。 あとがきにて筆者が“小説は、魅力的な人物像を描くことがもっとも重要だと、私は考えている”と語るように、登場人物がみんな距離が近く感じる。 だから読んでて、リストラを通告する側、される側に感情移入してしまう。 自分の仕事について振り返っちゃう。
0投稿日: 2021.06.27
powered by ブクログリストラ請負会社の社員が主人公の連作短編小説。 リストラ面談の修羅場が描かれているかと思えば、そのリストラ候補者と主人公が恋に落ちてしまう意外性もあり面白かった。面談を受けた人の行動が、諦めて受け入れてしまう人、怒って会社にしがみつく人、などなど。 自分がリストラ面談に呼ばれたらどうするかな。いくらもらえたら受け入れるかな、などと想像を巡らせて擬似体験出来たのが良かった。とりあえず、5000兆円欲しい。
7投稿日: 2021.03.08
powered by ブクログ内容(「BOOK」データベースより) 「私はもう用済みってことですか!?」リストラ請負会社に勤める村上真介の仕事はクビ切り面接官。どんなに恨まれ、なじられ、泣かれても、なぜかこの仕事にはやりがいを感じている。建材メーカーの課長代理、陽子の面接を担当した真介は、気の強い八つ年上の彼女に好意をおぼえるのだが…。恋に仕事に奮闘するすべての社会人に捧げる、勇気沸きたつ人間ドラマ。山本周五郎賞受賞作。
0投稿日: 2020.11.24
powered by ブクログ「リストラ請負会社」というコンセプトが秀逸。人間の感情を仕事の過程で自然と抉り出していく ★本の感想 良い意味で軽い小説。文章は読みやすいし、登場人物の感情の揺れ動きもリアル。リストラをテーマに上げつつも重すぎない。「リストラにあったらどうしよう」「仕事の面白さって何だろうな...」と読みながら考えがドライブする。エピソードの節々に「人望がある人とない人」「仕事ができる人とできない人」の特徴も読み取れる。新入社員の私にとってはちょっとタメになる。
7投稿日: 2020.06.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
3.5 リストラ請負会社に勤める村上信介が首切り面接官として、種々の企業の社員に対していく。お荷物みたいな課長などもいるが、会社の都合で振り回され閑職に追いやられている30代の銀行員などには熱く働きかけその人にとってのベストな選択をそろえる熱さも持ち合わせた村上。資料の読み込みや想像力に長けている。結局M&Aの会社に転職を薦める。年上のバツイチ陽子とのやり取りや、業界の事務局長に誘われる話もなかなか面白い。 上からの要求以上の成果を部下に押し付けて成果をピンはねするとともに退職者を増やした課長。 自分の存在が会社にとってどれだけ利益をもたらしているか。営業マンなら、自分が担当した商品の売値と仕入れ値の差額粗利から、自身の給料、厚生年金掛け金、一人当たりのフロア維持費、接待費、交通費などを引いた純益として考えたことがあるか。 旧財閥系のお堅い都銀であればあるほど敗者復活戦は厳しい。銀行業務はほとんどが規定ルールの中で確実に手早く職務をこなしていくことがメインなので、毎年入ってくる人間に代わりはいくらでもいる。 村上のリストラ請負としてのスタンスは、面接をする際にはその相手の将来のことをできるだけイメージングして対応している。これが最低限のモラル。 忠犬ハチ公に対して、名古屋では忠犬サーブがいるらしい。 音楽プロデューサーの選抜の話も面白い。もし今のプロデューサーが同業他社に移ったとして、契約条件が同等なら彼についていきますか。当たりはずれが激しいがしっかり金をかけ人を育て目をかけるタイプと安定性を重視してベテランなども起用しつつスマートにやるタイプ。アンケートでは前者が必要となったが、会社のことを人一倍考えていたのは後者だったりする。バランスはなかなか難しい。 リストラ業務請負会社というのはそもそも架空で、設定部分で大嘘をついているあたりが面白いらしい。
4投稿日: 2020.06.28
powered by ブクログ主人公の仕事は、委託されてリストラを進める 「首切り面接官」 恨まれ、泣かれ、それでも懸命に仕事をする姿は なかなか感動的。 仕事も恋も順調♪ シリーズらしいので他も読んでみます
0投稿日: 2020.06.23
powered by ブクログ職場の人のオススメで読んだ。 面白かった。 村上が熟女好きっていう設定もなんか私たち世代にとっての夢があっていい。陽子の性格も自分に似てるところがあって、共感できるし、救いがあって読んでても楽しい。シリーズのようなので続きを読みたい。
0投稿日: 2020.05.25
powered by ブクログ銀行員の話が印象的。入社時から憧れ希望していた部署での仕事は抜群だったが、会社合併や上司との対立から違う部署に飛ばされ、将来的な立身の見込みもなくなりリストラを受ける。登場人物は皆、仕事に真剣に取り組んでいて、自身の仕事に対するスタンスを見つめ直すのにも良い一冊。 近年は退職代行サービスの話を耳にするが、リストラ代行サービスも横行しており問題になっているそう。
0投稿日: 2020.05.24
powered by ブクログ登場人物のキャラクターが細部まで描かれていた。リストラする側でなく、される側の気持ちにも立てるような、感情移入する個性が出ていた。主人公の性格、ヒロイン?の性格があまり好みでなかった。性描写はもっとライトなものでもいいと思う。
0投稿日: 2020.05.18
powered by ブクログリストラ業務請負会社で働く主人公というのが新鮮。暗い話なのかと思っていたが、これからの人生をどう過ごすか自分を見つめ直す話が多く、読んでいて考えさせられた。仕事では冷静でありながらプライベートでは軟派で人間くさいところもいい。シリーズ物なので続編も読んでみたい。
0投稿日: 2020.05.05
powered by ブクログどんなストーリーなのかを要約する文章力を持ち合わせていないので、新潮社のHPより・・・ # 「私はもう用済みってことですか!?」リストラ請負会社に勤める村上真介の仕事はクビ切り面接官。どんなに恨まれ、なじられ、泣かれても、なぜかこの仕事にはやりがいを感じている。建材メーカーの課長代理、陽子の面接を担当した真介は、気の強い八つ年上の彼女に好意をおぼえるのだが……。恋に仕事に奮闘するすべての社会人に捧げる、勇気沸きたつ人間ドラマ。山本周五郎賞受賞作 # ちょっと検索すれば、これよりも内容を詳しく紹介してるページがたくさんあるのでそちらをどうぞ。 主人公はジャニーズ系33歳のセンスのいいサラリーマン。 高校時代、勉強はまるっきりしないでバイクにのめり込みレーサーを目指すも、3年の夏から勉強して筑波大学に入れちゃったり、8歳年上の女性(という事は41歳)と恋をしたりと、いわゆるビジネス系トレンディドラマ(死語?)のような展開で、女性受けするようなストーリーだと思う。<女性蔑視か?失礼しました。 しかし、なぜこれが山本周五郎賞?と思わんでもないが、一気に楽しく読めてしまう。 玩具メーカー「バカラ」、安井銀行、三友銀行、トヨハツ自動車・・・などなど、実際に連想される(できる)固有名詞で、これらの会社がリストラ計画してるってのがリアリティがある。よかったね、浜松の企業が出てこなくて。 これから就職する人、サラリーマン、OL、転職を考える人、仕事にやりがいを見出せない人などが読むと切実感があるんじゃないかな。
0投稿日: 2020.04.16
powered by ブクログリストラ請け負い会社や登場するそれぞれの人物、どれも「ありそう」と感じられ、何となく他人事には思えない人間ドラマ。短編の連続ながらも、色んな職種に触れる楽しみもあり、サクサク読めました。 主人公とパートナーのキャラクターが「ワイルドソウル」とかなり似てるが、それが垣根氏の作風なのだろう。強い女性が好きな人には特にオススメできる(笑)
0投稿日: 2020.03.29
powered by ブクログリストラを請負う会社の人とリストラされそうな人やその周辺の人達の話。 内容は重たいものの、読みやすい文章でわかりやすい。 このような面接になったら嫌だと思う。 終わり方がもう少し良かったらと思う。
0投稿日: 2020.03.18
powered by ブクログリストラ請負業という変わった職業の主人公。暗さがなく、おしゃれで弁が立つ、いかにも女性に好まれそうなタイプ。彼と面接者が織りなすドラマの短編が5つ連作で続く。「ワイルド・ソウル」とは全く異なった展開で面食らった。よくこういうのを小説にしようと思いついたと感心。2020.3.14
0投稿日: 2020.03.14
powered by ブクログ就活中にハマってこのシリーズを一気読みしたな 就活中に首切りの話なんて、、、って思ったけど、自分の中でいろんなことが消化できた フィクションだけど、いろんな働き方があるんだなって思えた 人は出会う時に最良の人、モノ、出来事と出会う、苦しいけど、そうなのかな
0投稿日: 2020.02.19
powered by ブクログThis is a book you should read when thinking about your second career.
0投稿日: 2020.01.14
powered by ブクログシリーズ4。再読本。懐かしくて図書館で手に取ったら眼が離せなくなり、結局、再読。個人的には「永遠のディーバ」が秀逸。お仕事小説としては№1だと思う。来春就職する息子に読ませたい。
0投稿日: 2019.12.29
powered by ブクログ内容(「BOOK」データベースより) 「私はもう用済みってことですか!?」リストラ請負会社に勤める村上真介の仕事はクビ切り面接官。どんなに恨まれ、なじられ、泣かれても、なぜかこの仕事にはやりがいを感じている。建材メーカーの課長代理、陽子の面接を担当した真介は、気の強い八つ年上の彼女に好意をおぼえるのだが…。恋に仕事に奮闘するすべての社会人に捧げる、勇気沸きたつ人間ドラマ。山本周五郎賞受賞作。
0投稿日: 2019.11.05
powered by ブクログ働く人、特にサラリーマンに一度読んでみて頂きたい作品。 「働き」への自己評価と、会社からの評価には乖離がある。 それを認識していないと惨め。 真面目に働いているつもりでも、会社にとって不要な存在になることもある。 自分自身を冷静に客観的に見ることが必要。 サラリーマンは「就社」ではなくあくまで「就職」なので、陽子のようにしっかり地に足を着けて「キャリア形成」していくことが大事。 最後の音楽レーベルの面接は、人は表面だけでは分からない。 客観的な裏も取りながら、よく人物を見抜いたと感心しました。
6投稿日: 2019.11.02
powered by ブクログ「会社」というものに勤めたことがない。 それでも、 いや、 それだから、 「会社」に勤めている友達から その「会社」にまつわるいろいろな話を 聞かせてもらうことがある。 その時には なんとなく ふーん そういうことがあるのだ くらいの聞き方しかできなかった ような気がする この「君たちに明日はない」を 読んでいる途中、 「あっ あの話は こういうことだったのだ」 「そうか あの時には こういう返しをすれば…」 と何度も思わされました。 それほど リアリティーを持って 読ませてもらった一冊です
4投稿日: 2019.10.03
powered by ブクログ『この経済小説がおもしろい!』という本で紹介されていたので読んでみた。 真面目な仕事の話ばかりではなく、エッチな描写も何度かあった。
0投稿日: 2019.08.10
powered by ブクログ今年の長者番付でサラリーマンがトップを獲った話題に関してTVでかまびすしい。年間所得が百億円と、半端ではない数字ゆえに、メディアの取り扱いに対する熱心さも、国民のおそらく平均感情よりはるかに、際立っているみたいだ。 当たり前のことをやっていては決して獲得できない所得を、人並みではない方法により、目の付け所を変えて稼ぐ以外に、サラリーマンがのし上がる可能性は、あまりないだろう。だから、百億円の所得を得るというところに関心があって当たり前だというのが、TV側の言い分なんだろう。 しかし、それ以前にノースーツ姿のホリエモンが、ああしたオタッキーでもてない男との典型みたいな坊ちゃん面を曝け出しながら、野球球団やメディア会社の買収に乗り出すなど(どちらも成功していませんから!)、今の経済界はなんでもあり、という風潮が日本人の中にある程度の嫌悪感や好奇心、驚きとともに浸透し始めている。 当たり前ではないことをやって、社会にそれを認知してもらえなければ、給与などはどこからも入ってこない。 本書は、リストラのアウトソーシングを請け負う会社に勤める主人公が、さまざまな事情により会社から不要の烙印を押されつつある人間たちと丁々発止を繰り広げる話であり、長編でありながら、どこか連作短編小説集のようにも見える、例のスタイルだ。 ただしそれを書いたのが、あの垣根涼介。企業などとはおよそ縁遠い個の経済にこだわってきた作者だからこそ、企業からスポイルアウトされゆく人間たちを、数字の論理と相反するようなそれぞれの事情と、アナログな情緒的部分への思慮により、これでもかというばかりの緊張感で描いている。 人間が、生産ラインの一つの製品であるみたいに、ある部分でより分けられ、選別されることの残酷さをよくわきまえてこそ、書ける小説であり、時代を反映した、行き場のない社会の袋小路に立たされたような、緊張感が全編にみなぎっている。 軽く乾いた描写の裏側に、溢れるほどの人間賛歌をこめるこの小説は、思えば、垣根と言う作家の原点を、これまで以上により明確に匂わせている。ストーリーのどこかに、人生の分岐点を設け、ある種の頑固で明晰な助言を表現する作者の切り口。批判であり、選択であり、独歩であるそれら、アンチテーゼな何か。 反骨がなせる現代の仕組みへの挑戦、というこの作家特有のテーマを、主人公は悩みつつも、ドライに、割り切り、若さを前面に押し出しつつ、打開する。 今までのクライム・ノヴェル的方向とは、かなり違ったわれわれの日常側世界で、クライムの主人公を活き活きと横行させる、作者の新しい試みがここにある。 読み終わって数日後、何と、この作品は本年度の山本周五郎を受賞したとのお知らせ。『ワイルド・ソウル』(日本推理作家協会賞受賞作品)とは、別の意味での、新たな世界を切り開いた、そのヴァイタリティだけは、この作者、やはり只者ではないのである。 (2005/05/22)
0投稿日: 2019.03.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
取引先の方に教えてもらった垣根涼介。 首切り会社に勤める主人公の連続短編集はかなり現実的で面白かった。 作品内の言葉遣いや選び方がぐっと捉えられて気持ち良かった。すぐ続編を読まなくては!
0投稿日: 2019.02.17
powered by ブクログタイトルが衝撃的「君たちに明日はない」 でも、内容はところどころ優しさや、救いが見られてホッとする。 会社はトップの御都合主義でできている部分が多分にある。昨今、酷い会社が増えている。人は単なる歯車ではない。会社のトップはしっぺ返しがあることを覚悟すべき。
3投稿日: 2019.01.27
powered by ブクログ2010/6/9 リストラがテーマですが、暗くならず軽い読み物になってます。[private]大黒[/private]
0投稿日: 2018.11.18
powered by ブクログ「ワイルドソウル」には及ばないが傑作。リストラされる人間、する人間両方の背景と人物描写が的確にされていて、かつ各章にキラーセンテンスがあり深く感動できる。所々に出てくる「イメージング」という言葉に納得できる。プロットが少し綺麗過ぎるが「旧友」は結構泣けた。陽子に恋しそうだ。
0投稿日: 2018.11.12
powered by ブクログ「ワイルドソウル」を読んで、垣根さんの他作品を読みたくなり、読んだ一冊。 リストラアウトソーシング会社が各会社の社員を切っていく話の中で、その人たちの人生を教えてくれるもの。 1社ずつが1エピソードになっていてるが、1冊としてまとまっており、読みやすくて長く主人公のストーリーを楽しめるのでけっこうよかったです。 余剰人員として判断され、首を切られるのは本当に恐ろしい。 普段の努力もしなければそうなるのだから、仕方ないと思う反面、結果はある程度の運にもよるし、年齢を重ねるとどうしても将来性が狭まり、厳しい結果になるよね。 主人公と彼女の年齢がかなり高いので、それだけ人生経験が豊富。 リストラという題材をするためには、若年層でなくて中堅という設定が必要なのかな。 40オーバーで恋愛するのは自由だが、そこまで身を入れて読みたくないなぁっと思ってしまう自分がいる。
0投稿日: 2018.11.12
powered by ブクログ読み易いけど、続編も含めて主人公達に好感が持てずにいまいち。 サラリーマンとしての優秀さとは異なる優越、軽い中二病的な印象を受けた。
0投稿日: 2018.11.11
powered by ブクログシリーズ完結本が手に入ったので、最初から読み直してみました。10年以上前の作品。この10年で働き方もずいぶん変わっているなぁと実感しました。
0投稿日: 2018.11.03
powered by ブクログお仕事小説。 面白かった。 仕事へ向き合う姿勢など考えさせられる。 かつての自分を反省するなあ。
0投稿日: 2018.08.26
powered by ブクログ久しぶりに大外れ。私には合わない本。リストラさせれる側の過去の話…だから可愛そうなの?そして主人公がダメ社員でリストラ会社にただ入っただけ。陽子との下り職権乱用のダダでエロ小説。2人独身だからこんな事できるだけ。この2人を除いけば信念がみえる。研究者と最後の音楽会社の2人の信念に救われた。良いと、あえていうなら、良い所は現実は厳しいが。最後は人である!と言いたいのではないかな。
3投稿日: 2018.06.22
powered by ブクログ主人公は企業のリストラ業務を外注で請け負う『日本ヒューマンリアクト』の面接官『村上真介』 建材メーカー、オモチャメーカー、銀行、自動車メーカー、音楽レーベルを舞台に村上真介のリストラ面接が始まる! 少し前のバブルから不景気に転落した時代を舞台に多種多様な職業の多様な人生を送る人々の苦悩が垣間見える! シリーズ次作の借金王子も必ず読もうと思う! 今まで垣根氏のヒートアイランドシリーズと光秀の定理を読んで、こんなサラリーマン小説も書いてることにビックリ! 垣根氏への評価がまた一つ上がりました!
2投稿日: 2018.05.29
powered by ブクログ日本ヒューマンリアクト勤務のリストラ請負人、村上真介が様々な会社に乗り込み、面談していく。 建材メーカーの女性、オモチャ屋のオタク男性、都銀合併で干される男性、自動車メーカーでコンパニオンの女性、音楽事務所のプロデューサーの男性、と多岐に渡り、作者の見識の深さに驚かされる。 すべての話に侘び寂びあり、心地よい。しかも、自分の会社における貢献度と給料を冷静に分析する能力、当然だけれど納得させられた。 なんといっても、主人公が熟女好きなのが良い。次回作も是非読みたくなる秀作。
0投稿日: 2018.02.17
powered by ブクログリストラ請負の会社に勤め、毎日誰かの首を切っていた村上真助。建材メーカーで新しいプロジェクトを立ち上げながらもリストラ候補とされてしまったバツ1四十女性の芹沢陽子。 二人の生き様と、リストラで面接される人々とを描いていく。 恋愛ものと企業ものをあわせたような小説です。 ドラマとはまた違った味わいがある物語でした。
0投稿日: 2018.01.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
君たちに明日はないシリーズ1作目。続編を既に読んでいたのでやっと読めた感が強い。リストラ請負会社「日本ヒューマンリアクト」に勤める村上真介の仕事にかかわる人間関係と彼個人の私生活と過去の履歴を通して、会社と社員の在り様、人生の悲哀と希望を描いている。
0投稿日: 2017.12.17
powered by ブクログとても面白かった。垣根さんの作品は二作目でしたが、読みやすくて一気に読みでした。説明しすぎず、人物が魅力的に描かれているのでとてもはいりやすかったですね。シリーズの二作目も是非読みたいです。
0投稿日: 2017.11.14
powered by ブクログ組織で働く人の悩みをわかってるなぁと思いながら読んだ。考えさせられる言葉も多くて良い小説だった。この作者の本は初めてだったけど、他のも読んでみたくなった。
5投稿日: 2017.10.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ほんとなら星3つ、と言いたいところだが、ガッチリ心を揺れ動かされてしまったので、敬意を表して星4つ。 初めは軽い感じで読めたが、次第にリストラされる側や主人公の感情がシンクロしはじめ、重い感じに、、、 そんな中のsex描写がせめても和らげてくれたが、オトナの日常・想いを突きつけられた気が。 までもこれが現実なのかもなー
0投稿日: 2017.06.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
どちらかというと国際ハードボイルド系の垣根涼介氏の国内を舞台にした小説。リストラを請け負う会社の若手社員真介が主人公で、解雇される人々の人間模様を描いている。 リストラ候補となった中堅の女性社員と付き合うことになり、恋愛の側面もある。 最初はあまりキャラクターがはっきりと書かれていなくて、ぴんと来ないが、だんだん人間臭さが出てくる。実際のリストラの局面はこうなのかな、と思いながら読んだ。 全体を通すと、「世の中この小説ほど甘くない!」と言いたくなった。こんなに条件の良いクビばかりではないし、買いこされる側の、叩きのめされるほどの屈辱感の書き込みが浅い。まぁしいて言えば、熱い団塊の世代とクールな真介の世代の仕事観の対比はうまく書かれていたかな、と思う。
0投稿日: 2017.04.06
powered by ブクログリストラ請負会社で面接官をつとめる主人公の村上真介が さまざまな面接者と対峙するストーリー。 こういうお仕事小説を求めてた! 読みやすいし、お話としておもしろいのに、結構リアル。 仕事中はどんなときも冷静で合理的な村上が ことプライベート、恋愛になると急に人間的になるのは この話の魅力のひとつ。 これは、シリーズ一気読み間違いなし~
0投稿日: 2017.03.05
powered by ブクログうん、これ良かった! すごいよく分かる、なんていうか素直に納得できる社会観で。ディーテールも面白くて、へぇ~リストラってこういうふうに行ったりするのかぁなんて思ったら、本文の後の他の人の解説を読むと、架空の職業らしい(笑)。なんてこった。 てっきりそういう職業あるのかと思って読んでたんだけど(笑)。それだけ、それっぽかった、ってことですね。 主人公が33くらいで、そのパートナーが41とかくらいの女性なのも、興味深かったな。なんか、こう形もありだな、って思って。あと、その女性が、なんていうか、きちんと相手の気持ちに気づける人で、大人なら、そういう魅力がやっぱりいいなぁと思った。 この作者、ギャングスターの話はちょっとつまらなかったイメージあるんだけどね。これは良かったので、イメージは少し変わりました。
0投稿日: 2017.02.07
powered by ブクログリストラ支援会社のリストラ面接官である主人公の村上真介を中心とした、さまざまな会社でのリストラ面接者とのやり取りが深く描かれております。 村上とリストラ面接者が恋に落ちたり、高校時代の旧友との面接での対峙という奇想天外な展開の話もあり、社会の世相を反映した内容で面白かったです! シリーズものになっているようなので、2巻目を早速いってみます!
0投稿日: 2017.01.28
powered by ブクログリストラというのがすっかり世に馴染んで、少なくともうちらが子どもの頃、てか20、30年前には誰もが年功序列なイメージだったのに、まぁ時代が変わるもので。自分の周りにもまさかっ!ってな具合にリストラされる人もいたりで、全く他人事ではない。ないんだけども、やっぱりそこまできてても、でも自分だけは!っていう気持ちがいつまでも心のどこかにあるわけで、それは結局その事態を受け入れたくないっていう気持ちの裏返しかもしれんけども、もしその時が来たら、明日に向かっていけるのだろうか?それは年を取った時に、潔く死に向かえるのか、健康保険を使いまくって延命するのか、いわゆる老害問題と化していくのか、まぁ人には言えても自分に甘い、そんな自分に気が付いてしまって、でも結局そこまで想像力を働かせても、変わらんのだろうなぁ、きっと、そして戸愚呂弟に、もしかしてまだ、自分が死なないとでも思ってるんじゃないかね?なーんて言われちゃうな、そして死ぬな。
0投稿日: 2017.01.02
powered by ブクログこんな職業もあるんだなぁと思った。すごくストレス溜まりそう。あっさり事務的に済ますこともできるだろうに、主人公は納得いくまで調べて結論を出す。やっぱり仕事は、「納得いくまでやりたい」と思うような仕事に巡り会いたいものだ。
0投稿日: 2016.11.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
リストラ請負会社に勤める村上真介が主人公。切られて当然の人間もいれば、なぜこんなに優秀なのに・・・、という人間もいる。本人の能力だけでなく人間関係や給料の額などいろいろな事情でリストラ対象者が決まるのですね。真介とリストラ候補者と面接官の立場でであり恋人関係になった陽子の未来がこんな形でひらけるとは。続編もぜひ読みたいと思います。
0投稿日: 2016.10.31
powered by ブクログ以前読んだ「借金取りの王子」の前の巻。これがシリーズ第1巻だったようだ。が、これを先に読んでいたら、次巻は読まなかったかも。真介と陽子の慣れ初めが詳しく書かれていたが、セックス描写がしつこくて、食傷気味。エロスは嫌いではないが、この作品に関しては必要ないのでは?ファイル3の旧友など、いい話もあるだけにちょっと残念。
0投稿日: 2016.10.28
powered by ブクログリストラ請負会社「日本ヒューマンリアクト」に勤務する30代の男、村上真介が主人公。様々な会社のリストラ面談が小説の舞台となる。主人公中心のストーリーとは別に、各話、リストラ対象の一人にスポットが当てられる。リストラ面談という人生の岐路に立つ中で、主人公とのやり取りも通じて、その人の人生模様が浮き彫りになるという構成になっている。設定として非常に面白い小説だと感じた。このシリーズが第5弾まで続いたのも頷ける。 第1弾である本書では、主人公と、そのリストラ面談の相手だった芹沢陽子との恋愛要素が多くなっている。ちょっと性的描写がくどい気はした。 主人公の真介は、根は良い奴なんだろうが、ちょっと調子に乗っている感じであまり好きにはなれなかった。 本書のエピソードの中では、「旧友」が一番印象に残った。
0投稿日: 2016.10.10
powered by ブクログリストラ請負会社に勤めるクビ切り面接官が主人公。いろんな職業の登場人物たちが魅力的でした✳︎シビアな現実の中にも希望があって、負けずに頑張る姿がとても印象的でした◎
0投稿日: 2016.09.29
powered by ブクログリストラ請負人が主人公。リストラという人生の一大転機だからこそ浮かび上がる、それぞれの人生。テーマとは裏腹にスッキリ読める一冊。
0投稿日: 2016.07.31
powered by ブクログ著者の冒険犯罪小説をメインに読み進めていたので ちょっと軽めなタッチに若干戸惑いはあったものの、 これはこれで面白いと思った。 テレビドラマに最適な感じの色恋沙汰と仕事感と キャッチーなキャラクターとストーリーの妙。 キャラクターが妙にいそうな雰囲気で 憎めないところが、著者の上手さだなと思った。
0投稿日: 2016.06.27
powered by ブクログ首切り専門の会社に勤める三十代の男が主人公。仕事内容上ついつい恨まれがちで、作中でもリストラを宣告した男にどつかれたりしてる(笑)でもキャラクター性という面ではなんというか憎めない男で、恋人である陽子がなんだかんだ好きになってしまったのもわかる。というか、女が可愛いと思うツボをくすぐるのがうまい。(笑) 主人公に限らず、登場人物全員どこか憎めない。それは、どんなひとにも家族があって、その人の人生があるという当たり前のことを感じさせる細かな設定があるからだと感じた。初垣根涼介だったけど、このひとの文章すきだな。詳細に描かれているのに退屈しないし、独特のテンポの良さがあって読みやすいから、人気のシリーズなのもわかる。社会人になってからももう一回読んでみたい。シリーズ続編にも期待。 ただちょこちょこある性描写はいらなかったかな。あれ書く必要性が感じられなかった。
0投稿日: 2016.05.23
powered by ブクログ突然知らない外部の会社から、書類にだけ残るような自分の業績を見て首を切られるなんて、ぞっとする話だ。 主人公の村上真介は見た目も崩れたジャニーズ顔、まだ三十代入口。そんな彼に良い年代の男たちが首を切るよう勧められたら、確かに腹は立つかもしれない。 みんなが「首切り小説」と云っているが、ただ単純に切るわけではない。村上はなんだか掴めない性格をしている上、彼の恋人からすれば「ロクデナシ」なのだが、仕事には非常に真面目だ。書類から明確にわかる会社への利益や損失以外にも、推察される状況を読み、的確かどうかはわからないが、面接者に新たな人生を勧める。誇大広告かもしれないが、とても親身に思えたのだ。 なかには辞めて欲しいどうしようもない社員に限って駄々をこねたり、請負会社から本当は辞めて欲しくない社員だから面接は形だけで収めて欲しいという要望があったり、なかなか困難な状況が大きい。 だが村上はその中でも、他にもある道を提示してくれる。彼らの長い人生のなか、ほんの数時間だけ現れた村上が、彼らの人生を解決するわけではもちろんない。だがやりがいもない仕事で疲れ果てているなか、自分が本当にするべきことは他にあるのではないか、自分が当初やりたかったことはなんなのか、と考えさせられる。 村上もまだ発展途上の身で、面接者と対面してあれこれ考えさせられることが山とある。リストラ退職者候補として面接したことで動き出す彼らの人生には、今までよりも有意義な毎日が待っているのではないだろうか。
0投稿日: 2016.04.24
