
総合評価
(387件)| 57 | ||
| 167 | ||
| 115 | ||
| 19 | ||
| 3 |
powered by ブクログトクマガ5日目。 今日で終わりになりますが、 どうぞ最後までよろしくお願いします。 今回の本、実は紹介すべきかどうかをちょっと悩みました。 でもいろいろ考えてみて、やはり良い本なのでご紹介します。 垣根涼介氏の小説、「君たちに明日はない」です。 最近NHKでドラマ化されたので、 もしかしたらご存知の方もいらっしゃるかもしれません。 シリーズ化されており、現在まで3冊出ています。 ・君たちに明日はない ・借金取りの王子 ・張り込み姫 <この本のあらすじ> 「私はもう用済みってことですか!?」 リストラ請負会社に勤める村上真介の仕事はクビ切り面接官。 どんなに恨まれ、なじられ、泣かれても、 なぜかこの仕事にはやりがいを感じている。 建材メーカーの課長代理、陽子の面接を担当した真介は、 気の強い八つ年上の彼女に好 意をおぼえるのだが……。 恋に仕事に奮闘するすべての社会人に捧げる、 勇気沸きたつ人間ドラマ。 ~新潮社ホームページより~ http://www.shinchosha.co.jp/book/132971/ 「橋本、お前は営業から外れてもらうわ。」 数年前のことですが、 僕は上司からこんな言葉をかけられるのではないかと 毎日恐れていた時期がありました。 冗談抜きに、本当です。 この本(シリーズ)には、 当時の僕の心理状態と同じような人たちがたくさん登場します。 ゼネコン、玩具メーカー、百貨店、銀行、消費者金融。。 職種や役職もバラバラです。 もちろん、リストラの対象にされる理由もそれぞれに違います。 彼らは、主人公の真介から遠回しなリストラ勧告を受け、 自分のサラリーマン人生を見つめ直し、それぞれの答えを 出していきます。 僕はこの本を読みながら、 終始、「自分の価値」について考えてしまいました。 それに関して、特に印象的なエピソードを一つご紹介します。 依頼主は、音楽プロダクション。 リストラ候補は、この会社に所属する音楽プロデューサー2人。 ただし、辞めさせるのは2人のうちどちらか1人。 その1人を決定するのが、真介に与えられた今回のミッション。 各プロデューサーの過去10年の実績 (育てたアーティストが生み出した数字)は全くの互角。 それぞれ実績の出し方は対照的であるが、 会社への貢献度が同じである2人。 彼はどうやって辞めなければいけない1人を選ぶのか・・・ この話の中で、 真介はある方法を用い、「具体的な実績(数字)」以外で 最終的な評価を下します。 ※その方法と結果が気になる方は、本でご確認を! 僕は、営業です。 営業の評価基準は「数字」です。 月の数字、四半期の数字、一年の数字。 数字、数字、数字・・・です。 目標数字を達成しているか、していないか。 それが評価につながります。 ドラスティックに表現すると、 「数字のない営業には価値がない」ということになります。 ただし、数字だけが営業の価値の全てだとは思っていません。 直接的な数字以外で会社に貢献(=価値の提供)を できる方法もあると思っているからです。 直接的な貢献(数字)が僕の「基本価値」だとするならば、 間接的な貢献が「付加価値」にあたります。 もちろん、「基本価値」があってこその「付加価値」なので、 前者が備わっていなければ、どこまでいっても営業としての 「総体的価値は低い」ということになります。 日々の営業活動以外、どんな形で、どんな貢献ができるのか? ヤラカス舘という組織の中での 「本来果たすべき役割」と「それ以外の役割」。 特に後者ですかね。 これって誰かに教えられたりとか、 直接指示を出されるような類のことじゃないです。 しなくてもいいけど、した方が絶対にいいこと。 僕に提供できる「価値」は少なくない。 でなければ、きっと「僕に明日はない」。 「明るい」明日は、自分で作る! おわり。 ~あとがき~ 今日も最後までご覧いただき、どうもありがとうございました。 今回の依頼を受けるにあたり、 せっかくなので自分なりにメルマガを書く目的を設定しました。 1、紹介した本を読みたいと思ってもらう 2、既読の方にも、もう一度読んでみようと思ってもらう 3、メルマガを読みながらあれこれ考えてもらう 4、ちょっと笑ってもらう どうでしたか? どれにも当てはまらなかったようでしたら、 それは僕の力量不足です… しかし、こうしてメルマガを書いてみると、 自分の性格がよくわかりますね。 理屈っぽい&説教臭い。(なによりエラそう) 困ったものです・・・ ただ、それが滲み出るほど真剣に書いたつもりです。 気づけば、ほとんど自分に言い聞かせるような内容でした。 書きながら反省をし、また気持ちを盛り上がりながら、 結構楽しんでいました。 もし、また書く機会があれば、今度は全て10行くらいで 終わらせてみたいですね。 それこそ小説風に書いてみちゃうとか。 マーケティング会社の人間なので、アイデアは尽きません。 とか言ってみたり。 それでは、 5日間お付合いいただき本当にありがとうございました!
0投稿日: 2010.02.07
powered by ブクログ面白かった~~~~! ずっと気になっていたけど題名が分からずに悶々としておりました 新聞に3巻の広告が載っていてこれだーーーと即効でメモりました リストラの勧告を請け負っている会社の社員 村上真介 それぞれのキャラが立っていて面白かった! 登場人物が生きてる 評価に4.5とかがないのが残念ーーー 気持ちエッチが多い気がした まぁ大人だしねぇ。そりゃするだろうけど
0投稿日: 2010.02.04
powered by ブクログリストラ請負の専門会社社員が冷静沈着に首を切りまくる。冷静沈着ではあるが非情ではない、どこか人馴れしているし機転も利く。彼はこの仕事にやりがいを感じているのだろうか?最後まで謎は解けないまま話は終わる、続きがあるらしいので機会があれば読んでみたい。
0投稿日: 2010.02.04
powered by ブクログ垣根涼介久々の大当たり。 サスペンスとか冒険物じゃなくても、緊張感があってドキドキできる話があるんやなあ。
0投稿日: 2010.02.02
powered by ブクログこの本をはテーマに惹かれて選びました。「君たちに明日はない」テレビドラマでも聞いたことがあると思います。現在社会に実在するサラリーマンのリストラや気持ち、明日を感じさせないような悲観的な気持ちが描かれています。それだけではなく、主人公が年上の女性に恋する面も非常によく書かれたと思います。
0投稿日: 2010.01.29
powered by ブクログリストラ屋さんの話です。 まだ続きもあるらしいので、これらのキャラクターが続けて出てくるなら楽しみだな。 2010.1.27~1.30読了
0投稿日: 2010.01.28
powered by ブクログ主人公の仕事の中身の部分は面白かったし、社会人として勉強にはなりました。 が。 登場人物をあんまり好きになれなかったのが残念でした。 続編はもういいです。
0投稿日: 2010.01.27
powered by ブクログ恋人同士の二人が次々と銀行を襲い、躍起になって追う警察により蜂の巣のように銃弾を浴び壮絶なラストシーンの「俺たちに明日はない」という古い映画を以前TVでみたのを本書のタィトルで思い出した。(俺と君の違いだけ)(--;) これは、それとは全然違うが、経営危機に陥った企業から依頼を受け、リストに挙げられた対象者に希望退職を迫るリストラ請け負い会社「日本ヒューマンリアクト」というあり得ない架空の物語である。 ここで主人公、村上真介はクビ切りの面接官として、建材メーカー、玩具メーカー、銀行などのリストラ対象者とバトルを繰り広げていくというもの。 一見、嘘っぽい物語だが、読み進めるに従って、引き込まれていく面白さがある。NHKでドラマ化!
0投稿日: 2010.01.16
powered by ブクログリストラ請け負います こんな会社が突然来て、すがりつく社員を ばったばったと首にします 適当な話だと思って買った本ですが、人物 描写や、会社の仕事について真剣に考え させられる深い一冊でした さ、仕事がんばろう♪
0投稿日: 2010.01.15
powered by ブクログ近々、テレビドラマ化されるらしいので、読んでみた。確かにドラマ化しやすいキャラクターたちが揃ってる。やたら過激なセックスシーンが浮いてるけど。 企業からリストラを専門に請け負うベンチャー会社に勤める33歳のサラリーマンが主人公。 委託された業務とはいえ、見ず知らずの人間を呼びつけて、早期退職を促す。そんな仕事を、ノルマと割り切れるほど、主人公は冷酷ではない。それは主人公自身もリストラを受け入れた側だからだ。 退職させる人たちのその後の人生を自身で受け止めての、退職勧告。そんな仕事を繰り返し、多くの人間と巡り会いながら、主人公は成長していく。 リストラは勧告する側、勧告される側、双方にとって重い。だけど、そのリストラ対して、目をふさがずに正面から向き合う人たちに「明日はある」。
0投稿日: 2010.01.14
powered by ブクログ『君たちに明日はない』(垣根涼介、2007年、新潮文庫) リストラをしたい企業に委託され、依頼された企業の社員を「依頼退職」させるのが仕事の「リストラ屋」に勤める真介の心情と、リストラされる側の心情とが交互に描かれている。 「退職するのが得策」だと論理的に説得するリストラをする側と、「これまで会社に貢献してきたつもりだったのに、なぜ私がリストラに?」と思ってしまうリストラされる側の心情が対比できておもしろい。 小説中には、リストラ候補に直面した時の様々な生き様があった。 (2009年1月5日)
0投稿日: 2010.01.09
powered by ブクログ垣根 涼介らしくないといえばないが、結構面白い。借金取りの王子も呼んでみようと思う。ただ、短編になっているので、もうちょっとしっかり物語として読みたいですね。陽子を主役にした小説もぜひ書いて欲しい。
0投稿日: 2010.01.03
powered by ブクログ本当にあるのかないのか、「リストラ専門請負業者」の主人公。 恋人との出会いも面接官と被面接者ってのはどうなんでしょう? 本当にありえそうな会社のリストラって・・・ちょっと怖いって思いつついろんな会社の現状をかいまみれて面白かったです。続きがあるようなのでそれも読んでみようかな。 女性が登場するのはいつも、若い子ばかりだと思ってたけど、そして、働かない女性がよくでてきていたそんなひとばかりではないと一般の小説などでは思っていたのですが、このお話ではそうではなかったのでちょっと好感もてました。
0投稿日: 2009.12.21
powered by ブクログ私の大好きな垣根涼介です。 短編集みたいなかんじで、話は続いてるんだけど、 読みやすい作品です。 ドラマ化だって。 この人の本は人気だね~!
0投稿日: 2009.12.19
powered by ブクログ企業小説第2弾です でもこのジャンルに嵌ってるわけではありません… 「私はもう用済みってことですか!?」 リストラ請負会社に勤める村上真介の仕事はクビ切り面接官。 どんなに恨まれ、なじられ、泣かれても、 なぜかこの仕事にはやりがいを感じている。 建材メーカーの課長代理、陽子の面接を担当した真介は、 気の強い八つ年上の彼女に好意をおぼえるのだが…。 1つのストーリーだが1つ1つの事例が短編みたいに完結してて 読みやすい小説です。 続編が出ているようなので読んでみようかな~
0投稿日: 2009.12.16
powered by ブクログ主人公の仕事のやりがいは何なんだろうと考えたときに、バイクレーサーという夢を追いかけていた自分から、広告代理店時代の現実になじめず葛藤・逃避していた自分を経て、人の一生を左右する仕事、そのためにできることはすべてやるという誠実な仕事への取り組み、人に頼られる実感といった、ある意味夢とは対極にある「俗」な現状に満足するようになって、いわゆるこれが「大人」になったということなのかなぁと思ったりしました。あと、男として主人公かっこいい!
0投稿日: 2009.11.29
powered by ブクログ何となくタイトルが面白そうだったので手にした本。 まぁ普通に読みやすい内容で、短編集的に主人公のリストラ請負人が様々な会社の人をリストラしていくわけだが、ちゃんとその人のことを調べて誠実に切っていく感じが何となくするような・・・(ちょっと記憶が曖昧ですが) 短編集のなかにも、過去にリストラした女性といずれ関係を持っていくという設定は、うーん、本当にあるんだろうか、という感じがしなくもない。 でも他にもこの人の面白そうな作品があるようなので、もう少し読んでみたいと思う。
0投稿日: 2009.11.28
powered by ブクログリストラを請け負う会社の、首切り役が主人公。 「ワイルドソウル」と比べるとかなりくだけた感じで、結構エロい部分もあって気軽に楽しめる作品。週刊現代とかの読み物に連載されてそう。 リストラされる人々の悲喜こもごもがオムニバスになっていますが、やはり軽さを狙っているためか一人一人を掘り下げずうわべを流している感じ。 主人公のキャラももう一つつかめない。逆に彼女のキャラが立っていて、こっちが主人公なんじゃない?と思うくらい。 暇つぶしに読むなら十分楽しめます。
0投稿日: 2009.11.24
powered by ブクログ垣根涼介さんの書く小説にでてくる男性は皆、憎たらしいぐらいいい男ばかりです。 リストラの首切りをする会社のスタッフとして登場する主人公は、テーマからしてともすると重く、暗くなりがちなのに、主人公のさわやかさとこの作家の根底に流れる人間への優しさや愛情にささえられ、読後感がとてもよく仕上がっています。 この続編が「借金取りの王子」へとつながっていきます。どちらから読んでも楽しめますが、できればこちらから読むのをおすすめします。
0投稿日: 2009.11.23
powered by ブクログ垣根涼介の中では、珍しく、銃も出ないし、なんとゆうか、独特な枯渇感もない作品。ストーリーの構成より、人物の作りこみにすごい時間をかけたってカンジで、こういう人いそう、という感が他の作品に比べて強い。こういう方向もかけるんだなぁ、といったカンジ。シビアなテーマなのに、最終的に前向きで、読後感も非常によい。面白かったです。うちにきてくれたら、貢献できると思うんですけど。
0投稿日: 2009.10.08
powered by ブクログ081009(n 081021) 090413(n 090801) 090809(n 090905) 090921(n 091122) 091128(s 091228) 100119(n 100207) 100512(n 100629) 101223(n)
0投稿日: 2009.09.21
powered by ブクログリストラを勧告する人の話。 重いか…とおもいきや、 良い意味で裏切られた。 読後感が気持ち良い。 この人はこんな小説も書けるのかぁ。 ぜひシリーズ化して欲しいな。
0投稿日: 2009.09.02
powered by ブクログ「リストラ請負人」村上真介のストーリー。 リストラや再就職支援に関する勉強も兼ねて手にとった。 さまざまな人間模様があり、一気に読み終えた。 特に「File5 去り行く者」の2人の後継者候補に関する 「究極の選択」は非常に参考になった。 やはり社長はいつも孤独でつらい決断を迫られるのだなぁ・・・。 印象的だったのは下記のくだり。 ○仕事と作業の区分けが明確にできていない ○中小企業になればなるほど社長の人格的な特徴がバランスシートの凹凸に如実に出ている ○子供の頃からの志向は、そうそう変わるものでもない。 ○日常のレベルから仕事に対する意識の’開きかた’が違う。仕事とプライベートの仕切りがない。 【2009年9月2日 カフェで読破】
0投稿日: 2009.09.02
powered by ブクログ軽快な会話と魅力的な登場人物。 この小説のジャンルは何にすればいいだろう。 マンガではなく、是非、小説で!!
0投稿日: 2009.08.20
powered by ブクログ沖縄旅行・帰りの飛行機にて。リストラする側とされる側の話。垣根涼介の小説はやっぱり登場人物が魅力的というか私好み。
0投稿日: 2009.08.15
powered by ブクログ2009.7 すっかり垣根涼介贔屓になってしまった感がある。リストラ屋とゆー職業をいかにもってな感じに、そして全編を繋げまとめたんは素晴らしい。
0投稿日: 2009.07.28
powered by ブクログ十分面白い。かつこの垣根という作家がバイオレンス作家ではなく、心に溶け込むように感情の綾を表現するための言葉遣いがとてもうまい作家だということに気づく。
0投稿日: 2009.07.20
powered by ブクログレビューはブログにて。 http://tempo.seesaa.net/article/122313324.html
0投稿日: 2009.06.27
powered by ブクログリストラ請負会社の面接官を主人公としたサラリーマン小説。「首切り職人」という特殊な視点で切り取られた、会社組織とそこで働く人の姿。
0投稿日: 2009.06.21
powered by ブクログリストラ斡旋会社に勤める主人公と、彼と面接するリストラ候補社員を描く連作短編集。 予想以上に面白かった!! 会社を辞めるにしろ、残るにしろ、希望を感じさせるラストで読んでて気持ち良かったです。
0投稿日: 2009.06.14
powered by ブクログこの作者の本は初めてよんだけど、おもしろかった。リストラ請負人なんて仕事が本当にあるかどうかしらないけど、暗すぎずにさくさくって読めた。続編も読んでみたい。
0投稿日: 2009.05.23
powered by ブクログクビ切りを言い渡すリストラ請負会社で働く男のお話。 リストラする人、される人。それぞれの立場で、お互い屈託を抱えながらの攻防戦。 憂鬱な題材だが、軽すぎず重すぎず、働くことへの展望を感じられるので爽やかな読後感が残る。 一見軽い男風でキザな主人公の、人としての深さがとても魅力的。 バランスの取れた読みやすいお話でした。
0投稿日: 2009.05.07
powered by ブクログ面白くないことはないけど、タイトルとあらすじを読んでイメージしたおもしろさには届かなかった。 主人公が私にはあまり魅力的に感じられなかったからかも。
0投稿日: 2009.03.21
powered by ブクログ垣根さんといえば車や銃、アジアや南米各地のテイストを盛り込んだものが多いが、これはちょっと毛色が違う。リストラ請負人が主人公なので経済的小説/サラリーマン小説かと思ったが、どちらかというとエンタテナー小説っぽい。奥田英郎氏の「インザプール」、あるいは池井戸潤氏の「不祥事」に近いかも。 つまりは大変私の好みである。しっかりとキャラクターがたっているのはいつものことだが、リストラというある意味どうしようもなく不条理なものに対しての「救い」の書き方が安易でなくて非常によい。そしてこの小説のキモはやはり陽子のキャラそのものの魅力と生き方だと思う。「ワイルドソウル」と同様に芯の強い女性を描かせたら天下一品ですね。続編「借金取りの王子」もぜひ読みたいです。
0投稿日: 2009.03.05
powered by ブクログリストラ請負会社の社員とリストラ勧告されるほうのドラマ。 なぁんか、会社って女同士が集まったところのぐちゃぐちゃと同じだぁ…。 短編のどれも面白くっていいんだけれども、どうしてもはさまなくっちゃいけないかしらねぇ、 ○ックスシーンを…。あれがなくってもこの話は十分に面白かったと思うんだけれどもなぁ。 そんな過激なシーンをかきたきゃそっち分野にいけばいいのに…。 自分で買おうとは思わない作家さんだ。
0投稿日: 2009.03.05
powered by ブクログ垣根涼介著 新潮文庫刊 平成19年10月1日初版刊行 590円(税別) かつて、本屋さんでバイトをした経験があるものとして、そして何より 活字大好き人間として、Mixiでも本屋さんに関するコミュに幾つか 在籍させていただいている。 そこで、自作の店内POPを紹介し合うトピックが有り、どれどれと 見ていた中で目に付いたのが、本書である。 もうかなり古い書き込みだったので、古書で難なく発見し、購入に至る…。 まず、表紙の絵に、結構惹かれた。 男がネクタイを緩めている。 それだけの絵なのだが、実はこのネクタイを緩める瞬間というのが、 僕は大好きなのである。 一日の仕事を終えて、ようやく家に辿り着き、やれやれと首に手を 入れて、シュッとネクタイの結び目を解く。 その瞬間、体に纏わりついた澱のようなものも、一緒に解けて落ちて いくような気がして、たまらないのだ。 以前この話を知人にしたら、よっぽど会社が嫌やねんな?と笑われた が、会社が嫌、というよりも、一日の区切りが着いて、別の世界へ スイッチ出来る瞬間を自覚できる、といった方が的確かも知れない。 #昔、何かの洋モクのCMで、スーツに身を包んだ男女が、リゾート を描いた看板に飛び込めば一転、その中の世界へ飛び込める。 勿論、服はカジュアルに変身!というものがあった。 要は、その銘柄のタバコを吸えば、誰でもこんなにいい気分転換が 出来ますよ!というものだが、それを僕はネクタイ外しで実感 出来るのである。安上がりなのである(笑)。 ともあれ。 そうした感覚を持つ、僕の気持にぴったりフィットしてくれた、 この表紙。 それだけで、本書を買おうという気になるというものである。 さて、中身だが…。 本書の主人公は、リストラ請負会社の社員。 様々な社内の柵(しがらみ)から、社内の人間では上手く捌くこと が出来ない人事(=リストラ)を請負い、遂行するという設定で ある。 そして本書は、のっけから主人公がそうした面接を行うシーンから 幕を開ける。 婉曲であろうがなんであろうが、会社からクビを言い渡されている に等しいこの面接の意図に気がついた人たちは、皆うろたえ、その 理不尽さを叫び、自分が如何にこれまで会社に貢献してきた人材で あるかを訴える。 が。 当然、クビにする会社にすれば、それに倍する理由があって、その 人をリストラしようとしている訳で。 かくして、両者の間で、熾烈な言葉と感情のバトルが繰り広げられ ることとなる。 この本は、大きく5章で構成されており、主人公と五人の被面接者が 主に登場する。 その都度、業界も会社も異なる様々な人物。唯一つ共通しているのは、 誰もが会社から不要の烙印を押されたこと。 その人たちと主人公が、どのように接していくのか?を横軸に。 縦軸を、主人公の恋愛にして、物語は進んでいく。 一人の面接を終える都度、そこにある様々な人生に触れることで、 主人公は成長していく。 そしてそれにより、主人公は恋人をより理解し、理解されることで 恋人は主人公を更に思い、そうして二人の距離は章を追うごとに 近づいていく。 物語の最初では、恋人どころか敵対していた(こう書くと、恋人が どのような設定か、判ってしまうだろうが…(笑))存在であった のに、最終章のラストでは実に切ない愛情を、恋人が主人公に抱く までになる。 そのラストの描写は、少々著者の狙いが見え過ぎてあざといものの、 それでも美しく、そして物悲しい。 この街で、人は出会い、そして別れていく。 今、こうして出会え、愛し合うことが出来たことは、正に奇跡。 いつまで続くかは誰にも判らない奇跡だけれど、今は目の前に 貴方がいる、そのことに素直に感謝しよう。 読み終えた後、そんな思いに浸ることが出来る、良作である。 正直、リストラ請負人という主人公の職業を見たときには、 もう少し殺伐とした内容も想像していたが、その思いは 見事に裏切られた。 が。 それも、又よし。 人事権を持ち、時には辛い宣告をしなければならない世の 中堅管理職すべてに捧げる寓話であるとすれば。 まだまだ寒い、冬の日々。 読み終えた後、暖かい気持に満たされたいような気分である ならば、お勧めの書である。 (この稿、了) 付記×1 この本の中で、度々出てくる主人公のスタンスが気に入った。 自分が会社にどれだけ貢献できているのかを、ラフでもいいから 計算してみよう、というもの。 要は、人件費、諸経費等の会社がその人個人に支払う費用に対し、 自分がそれを上回る利益をもたらしているのか?ということを、 きちんと考えてみる、ということ。 いつの間にか、会社にいることが当たり前。そして、毎月決まった 日には、口座に給料が振り込まれるのが当たり前と思っている ような人には、耳の痛い描写であろう。 #って、人ごとか? 違うだろう〜!? > 自分(笑) 付記×2 AMAZONの書評でもあったが、妙に露骨なセックスシーンは、 僕も不要かと。 トーンというものがあるだろう? #いや、そりゃ男として楽しくない訳じゃ無いけどさ(笑)。
0投稿日: 2009.03.01
powered by ブクログ暇つぶしに手に取ってみたが、ヒットでした。 今のご時世だからこそ、リストラの裏のドラマを楽しみたいものです。
0投稿日: 2009.02.23
powered by ブクログ従業員の首をきる会社側の事情、首をきられる張本人の事情、首きりを請け負う第三者の事情。 この3つの掛け合いが非常に面白い。
0投稿日: 2009.02.22
powered by ブクログ作者の懐の深さを感じさせる作品。ヒートアイランドと同著者とは思えない。希有な作家だ。垣根涼介の復活を願わずにはいられない。
0投稿日: 2009.01.28
powered by ブクログ今、新聞では派遣社員の契約更新を行わないことや、正社員のリストラがニュースとしてにぎわっています。そんな中、この本です。「俺たちに明日はない」をもじって「君たちに明日はない」というタイトルは、リストラ請負会社(そんなのあるのかと思うけど、その設定自体が面白い)の村上という首切り面接官の話からきています。 新聞では、リストラでも派遣の扱いでも数の大きさばかりを強調しますが、小さな会社でたった一人のリストラだって、その人にはその人なりの人間ドラマがあるでしょう。リストラといっても、指名解雇ではなく、退職勧告の案内というニュアンスになります。しかし、会社のために働いてきたという自負のある人間にとって、退職勧告の対象者になっているというだけでショックはあるでしょう。もはや会社は自分を必要としていないとわかってしまってから、それでも会社に残れるのか、なかなか難しい問題ですね。 垣根さんの作品では「ワイルドソウル」などの冒険小説作家かと思ったら、こんな作品も書かれていて、なかなか興味深いものです。
0投稿日: 2009.01.25
powered by ブクログもうすぐ社会人になるのが楽しみで、こういう企業小説ばかりを選んでしまうんですよね。 組織の中でクビにならないように働くんじゃなくて、その組織じゃなくても、どこにいっても通用する くらいの「何か」を持った人間になりたい。
0投稿日: 2009.01.17
powered by ブクログ【明日への鐘は、その階段を登る者が鳴らすことができる。】 予想以上におもしろい。 リストラを請負う会社員の話。 結構為になる。
0投稿日: 2009.01.17
powered by ブクログこの仕事は、精神的に強くないと出来ないです。リストラする側とされる側の静かな闘いが繰り広げられていました。会社を去る方も、残る方もまさに崖っぷち。だけど、なんとなく頑張ろうかなという気にさせる本でした。色々な事に正面から向き合う大切さというのも教わった気がします。
0投稿日: 2008.12.31
powered by ブクログ「夢と理想」に溺れることなく現実を受け止め、会社員として働く登場人物たち。その何かを諦めた感じや理不尽さをうけとめなくてはいけない日々は自分とは遠いところにあるように思っていたが、気付くとすぐ近くにあることなのかもしれない。主人公の等身大さや真摯さに好感がもてた。
0投稿日: 2008.12.21
powered by ブクログ主人公、村上真介が所属するのは”リストラ請負会社”。小さな会社だが大手企業のリストラを請け負っている。村上は立派な首切り処刑人。クライアントにリストアップされた対象者に、ノルマをこなすべく対応する。しかし留意してもらいたい。この作品に登場するリストラターゲットは必ずしも”落ち零れ”だけではない。もちろん中には、”仕事のできない人”もいるが、それ以上に立派な大人たちが次々と首を真綿で絞められていく。能力が高く会社に貢献していながら、派閥競争によって犠牲となる人。プロ意識ゆえの譲れない姿勢が原因で窓際に追いやられた人。不況のはけ口のなる人。などなど。そういう対象に、村上は冷静に、ときには冷酷に、対象者に対峙する。しかしプライベートな部分を、村上がロボット然とした微笑の裏に秘めているのを感じさせるストーリーがさらに、切なくさせ、また、人間くさく面白い。 登場する人物たちは、(一部を除いて)ターゲットも村上も、憧れるほどのプロ意識を心に打ち付けている。誠実に生き、真正面から仕事に挑んでいる。何かこれといったモノに志を決めた人は、それが仕事に限ることではなくても、とてつもなくかっこいいものなんだと、今一度自信を持てた。
0投稿日: 2008.12.13
powered by ブクログという事で、今日の一冊。 なんとなく、小説を手にとってみました。 せっかくの夏休みですしね。 と思って買った割には残念な一冊。 リストラを宣告するアウトソーシング先で働いている人の 話だったのですが、仕事、女、同郷の人の話と 色々と錯綜していて、かなり読みにくかったです。 終わりもちょっと良く分からなくて 感情移入できている人だったら 感慨深い終わりだったのかもしれないですが。 個人的には、途中、??って思うところとかあったり 最後も??っていう印象だったので あまり満足できる一冊ではありませんでした。 ただ、この人の本の中ではあまり良くないかもと Amazonのレビューに書いてあったので この人のほかの本に期待したいと思います。
0投稿日: 2008.11.30
powered by ブクログリストラ請負会社の社員である主人公は、リストラ対象者に退職をすすめる面接官。聞くだけでストレスが溜まる仕事、苦悩がつらつらと書かれている小説だと思っていたら・・主人公はこの職を結構楽しんですらいる!まずその軽さ(?)にびっくり。 面接で出会った女性と半ば強引に付き合うようになるのだが、お互いがお互いを分析し、上から目線で見ようとしている様子が面白い。ふたりとも経験ある大人なので相手に多くを求めないし、ボロに気づいてもそれをかわいげと受け止められるし、すごく理想的な距離感に思える。 すごく面白く一気に読んでしまったのだが、最後がひょろっと終わってしまった感じがして私的にはマイナス1。 続編が一緒に出ているようなので、文庫になったら読んでみようと思う。
0投稿日: 2008.11.21
powered by ブクログお借りした本。 これも、おそらく自分では確実にチョイスしない本ですが 登場人物が魅力的で読みやすく、面白かったです。 「首切り集団」といわれる退職斡旋専門会社の社員が主人公。 クビになるかも、という事態に直面して初めて、仕事って自分にとってなんだろう、会社にとって自分ってなんだろう、と、考えるのかもしれません。少なくとも、この主人公はそういうことを考える頭を持った人だったから、こういう仕事をプライド持ってやっているわけです。男も、女も、真剣にプライド持って仕事してる人ってカッコイイ。
0投稿日: 2008.10.03
powered by ブクログリストラ会社(リストラを企業から請け負ってリストラを進める)の社員がいろいろな会社の人間にリストラ勧告をする。 楽々さくさく読めます。
0投稿日: 2008.09.22
powered by ブクログ登場人物のキャラがいい!リストラ会社に勤める男の物語。人のクビを切る仕事の中にその人の物語を見出していく。真摯に人と向き合うっていう姿勢がすき。
0投稿日: 2008.09.14
powered by ブクログリストラ請負会社の話で働く主人公。 それぞれの話でリストラする側される側の両方の視点から書いている。 話のテンポがよくてさくさく読めた。
0投稿日: 2008.09.13
powered by ブクログちょっといつもと雰囲気が違うかな。読み終えての感想は「恋愛モノなのか?」 まあ面白くは読めたけど。
0投稿日: 2008.07.13
powered by ブクログ語り手がリズム良く変わって読みやすい。登場人物たちの自己イメージが他人からの評価とは微妙に食い違ってるのも楽しい。あと主人公に私をときめかせる何かがある。‥なんだろうw
0投稿日: 2008.07.11
powered by ブクログ企業の人事部からリストラ業務を行う外部委託会社に勤める主人公村上真介が担当する案件と そこに関わる人物を描いた物語。この主人公抜け目のない人物で、自分が担当した女性と恋人関係になったりと 島耕作ばりのヤリ手な男です。 話のテンポが良く、読みやすいのでちょっとした時間つぶしにはもってこいだと思います。
0投稿日: 2008.06.30
powered by ブクログリストラ請負会社に務める村上と、彼によって辞めさせられる会社員達の交錯模様を描いた作品。登場人物の葛藤がよく描かれていて好感がもてた。人に取り立てて勧めるほどではないかもしれないが、時間つぶしには悪くないと思う。
0投稿日: 2008.05.22
powered by ブクログ20.3 適当に買ってみた。首切り屋の仕事の主人公。そう聞くとなんてシビアなと思うけど、主人公には主人公の生活もある。 今はそれほど仕事をやめることにあまり抵抗はないけど、キャリアや守らないといけないもの、プライド、金銭問題、次の仕事…そう簡単なことじゃない。 でもあんまり心には残らなかった。
0投稿日: 2008.05.10
powered by ブクログ年功序列制度や終身雇用制度が崩壊し、かといって成果主義になり切ってもいない企業の勝手な都合でリストラされる彼等たち。自分の会社への貢献度や必要性を訴えながら怒り狂う人もいれば、泣き叫ぶ人もいる。リストラ請負会社の存在はフィクションでも、リストラの現状は、いってしまえばノンフィクションのようなもの。明日は我が身の世界。面接官の真介の恋愛や青春時代に関しては不完全燃焼気味に終わった気がするが、面接する側と被面接側のやり取りが面白い。特に、真介の元同級生の話が好き。シリーズ化もしているのがまた読者には嬉しいところ。
0投稿日: 2008.05.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
おもしろいことは、確かにおもしろかった。 クビ切りを仕事とするリストラ請負会社の社員、村上真介の話。 自分が実際にリストラされてたら、読めないだろうなぁと思った。 タイトルだけで読めないよ。 読みやすくて、おもしろかったんだけど、ただ……。 この主人公の村上真介のことが、どうも私は好きになれなかった。 絶対友だちにはなれないタイプ。って、向こうも別になりたくなんかないだろうけどさ。 垣根さんは、ご本人も気の強い女性が好きなのかな?と思った。 『ワイルド・ソウル』に出てきた女性も、ケイを蹴飛ばしたりして気が強かった。 あと、きっと車とかバイクとか、そういうものも好きなのね…と思った。
0投稿日: 2008.04.30
powered by ブクログリストラ請負会社の社員が主役で、一話ごとに彼の面接の相手の人生が描かれている。 リストラが話題だけど、暗くなくむしろ前向きで明るい話。 3話目くらいの主人公の同級生の出てくる話が一番好き。 続編も出ているということなので、読んでみたい。
0投稿日: 2008.04.28
powered by ブクログ切れ者・冷徹・でもそれだけじゃない。リストラ請負人(!?)村上真介の姿を軸に、『リストラ』を巡る悲喜劇を鮮やかに描き出した短編集。山本周五郎賞受賞作。続編『借金取りの王子』もお薦め。
0投稿日: 2008.04.16
powered by ブクログリストラ通告の請負会社、という、現実にはない会社。なのに、見てきたかのようなリアリティがある。 クライアントの企業・業界。そして人物描写。すべて現実感がある。 そして、人物描写に優しさがある。主人公もその恋人も人生に、仕事に一生懸命。主人公に人生の転機を言い渡される登場人物たちも一生懸命。 絶望でも諦めでもない、かといってありがちな理想に逃げ込まない。人間らしい程度の前向きさを持った現実感が、自分にやる気と優しさと冷静さを与えてくれる気がする。
0投稿日: 2008.04.08
powered by ブクログ第18回山本周五郎賞受賞作。 村上真介が今働いているのは「日本ヒューマンリアクト(株)」という、”リストラ請負会社”。人員削減を予定している会社に赴き、そこの人事部に代わって従業員を面接し、リストラ候補者達に自主退社を促すのがその主な仕事である。怒り狂う女、セクハラ上司、オタク主任・・・・・・、彼らの未来は一体どうなるのか。 世にも奇妙なこの職業、この設定がまずおもしろい。実際はこんなの無いんだろうけど。本当は重いはずのこのテーマなのに、リストラ候補者とクビ切り面接者・真介とのやりとりはどこか笑えたり、感動してしまったり。文章のテンポが良いんだろうな。あと、クビ切り面接官である真介も、何でもできるいわゆる”スーパーマン”でないのが良い。涼介にも会社をやめた過去があり、そして自分がクビを切る人間に対して思い悩むことがあり、そして面接者に恋心を抱いてしまうことがあり。続編もあるようで。次も読みたい。
0投稿日: 2008.03.16
powered by ブクログ自分も会社員だから、 自分自身の粗利とか考えて、 どれくらい会社に貢献できているんだろう・・ と思ってしまった。 会社の中でも、タイミングとか、 人間関係とか、どう転ぶかわからない 転機・・・・・・色々考えてしまった。 営業が主になってたから 我が身にしみました。 主人公のスタンスがよくわからないとこが あったけど、全体としては すごくためになりました。。 続編読みたいけど、文芸書で買うほどでは ・・・・ないかなあ。。
0投稿日: 2008.03.16
powered by ブクログ「私はもう用済みってことですか!?」リストラ請負会社に勤める村上真介の仕事はクビ切り面接官。どんなに恨まれ、なじられ、泣かれても、なぜかこの仕事にはやりがいを感じている。建材メーカーの課長代理、陽子の面接を担当した真介は、気の強い八つ年上の彼女に好意をおぼえるのだが…。恋に仕事に奮闘するすべての社会人に捧げる、勇気沸きたつ人間ドラマ。山本周五郎賞受賞作。
0投稿日: 2008.03.09
powered by ブクログ主人公はクビ切り屋さん。クビを切る面接官とクビを切られる社員という立場で登場人物は出会う。お互いオーバーラップするところがあったり、いろんな事情があったりというのが物語りに厚みを与えている。登場人物が"大人"なものの考え方(冷めているわけではないが現実的)をしていて、それをうまく描写している。じっくり楽しめる小説。[2008/3/7]
0投稿日: 2008.03.09
powered by ブクログクビ切り面接官の奮闘記。 登場人物がなかなか魅力的に描かれていた。 会社からの依頼で、リストラされる社員と行われる真介の交渉が絶妙です!
0投稿日: 2008.03.05
powered by ブクログサラリーマン小説 リストラ請負会社の村上真介のクビ切りの仕事がテーマ 建材メーカーの課長代理、おもちゃ会社の開発者、旧友、音楽プロデューサーなど様々な会社のそれぞれの事情によりリストラをしなければならない仕事を請け負う村上の仕事っぷりは面白い。 リストラという今まで積み上げてきたものが崩れる瞬間人々はいったい何を考えるのか。 どのケースもその人の生き方を反映している。 面白いといっては不謹慎かもしれないが、リストラに直面したときに人はわが人生を振り返るのかもしれない。 自分がそれに直面した何を考えるのか… File3 旧友、File51去り行く者が非常によかった。語彙もなかなかのもの。 山本周五郎賞受賞作品
0投稿日: 2008.02.11
powered by ブクログ紹介を書くとなんだかつまらないですが、なかなかのヒューマンドラマです。 著者の立ち位置が面白いですね。 主人公は冷徹に仕事をしながら、どこか情がある。でも流されない。まだ若く美男子なのに、惹かれる女性は若い美人アシスタントではなく、年上で一本気だけどどこか可愛らしい女性。そうした設定に加えて、本来リストラというどん詰まりの話題ながら、どこか未来を感じさせる所も。 こうした対極の中のバランスがほどよい所に収まっているようです。 スピーディーな文章とあいまって、一気に読めました。
0投稿日: 2008.02.01
powered by ブクログ著者の作品を読むのはこれが初めて。感想としては、まあ面白い。リストラ請負人という重いイメージの職業の主人公を中心に展開される人間模様を描いているわけだが、そこにはリストラが持つ重さはあまり感じられず、むしろそれを軽く描いている。主人公が高校時代の旧友を次なる可能性へと導く「旧友」などはなかなか良い話のように思えた。が、次の女性コンパニオンの話などはとても尻切れトンボな感が否めない。また、前者に比べて明らかに再就職先も厳しい後者がその後どうなったか・・・結局のところリストラの憂き目にあいながらも上手くその荒波を乗り越えた人物に関しては上手く描いているものの、そうは上手くいかない人物に関しては途中で投げ出した感があると言える。それが結局のところ物語に深みを持たしていないと言える。まあ、わざわざ新刊で買わずとも図書館で借りるなり、古本で買うのをお勧めする。
0投稿日: 2008.01.16
powered by ブクログリストラを請け負う会社に勤める真介。その対象となる人たちと真介の両方の視点から、人生の転機を描き出している。 File3の旧友が秀逸。 銀行でバリバリやっていたが、合併によって窓際に追いやられリストラの対象になってしまった真介の旧友が、新たな仕事に挑戦する勇気とそれを応援する二人の旧友と妻。全員かっこいい。
0投稿日: 2008.01.06
powered by ブクログ会社のリストラ計画にあわせて退職者の選別、説得を行うユニークな専門会社を描いた話。続編として『借金の王子』という単行本も出ています。アジアや南米、あるいは都内の非合法組織を舞台にした話からすると、ずいぶんと身近な世界の話で、リストラのために会社から切り捨てられる基準とは何か、ということは逆に言えば切り捨てられない基準とは何かを考えさせてくれる、面白い視点だとは思う。短編集なのでリストラ計画は複数の多彩な業種にわたり、切り捨てる視点、切り捨てられる視点、あるいは切り捨てられてもそれに負けない強い視点、働いている身としては面白い。ただ友達に勧めるには二の足を踏むのは、あまりに稚拙な性描写のあたり……『ヒートアイランド』とかなら暴力性の描写かとそれほど唐突感を覚えなかったくだりが、この本で読むと興冷め。この描写読んで喜ぶ人がいるとは思えない。こんな萎える文章入れる必然性もこの物語にはないはずで、削るか練習するか、どっちかにしてほしい。
0投稿日: 2008.01.04
powered by ブクログ仕事、組織、恋。大人のエンターテインメント。一気に読んで、楽しかった〜! って思える小説。それにしても、突然首を切られたら、当然、誰だって困る。大切な働き口。それをあっさりと切ってしまったわたし…やっぱり考えられないほど無謀だしもったいないしアホだよな、という思いも。少なくとも、普通ではない。
0投稿日: 2008.01.04
powered by ブクログ12.16読了。読みやすい面白い。垣根涼介の本は始めて読むが、他の本も読んでみたいとの欲求に駆られる。
0投稿日: 2007.12.16
powered by ブクログリストラ請負人の主人公、そして、リストラされる側の人たち、双方の視点で描かれていく小説。話のテンポがよくすぐ読み終えた。 日本企業は現状の法律では正当な理由がない限りは解雇できない。解雇するには、このように外部委託する必要があるらしい。これから日本経済の規模が縮小していく中で、このようなリストラ請負会社が増えてくるかもしれない。さるりーまんのひとりして全くひとごとではなく、ある意味おそろしい小説じゃけど読む価値あり。
0投稿日: 2007.12.12
powered by ブクログ人は解雇を薦められた時にどう感じ、どういう行動に出るのかが実に思い描きやすく書かれている。 内部の人間でないものがクビを切る役を担う時代。主人公の真介は容姿も良く頭脳もキレると非常に魅力的に設定されており、活躍ぶりも見事といわざるおえない。こういう人間が世の中にごまんといるのかと考えると自分もまだまだだなとがんばる力をもらった気がする。 「小説は人間を魅力的に描くことに意義がある」という作者の主張に納得する本だった。
0投稿日: 2007.12.09
powered by ブクログ来年社会人になることを意識してか、自分でも思うくらいサラリーマン小説最近よく読んでる。今回はリストラ請け負い会社の社員が主人公。設定からうまいなぁって思う。本当にそんな会社があるのかどうかはわからないけど、とにかく物語引き込まれる。それに、リストラというシリアスな問題を扱ってるのにも関わらず、話は重くなってない。主人公真介の彼女もリストラの危機に遭ったけど、最後には素敵な未来が待ってる。リストラが必ずしも不幸な未来を導く訳ではないところに心温まる。
3投稿日: 2007.12.08
powered by ブクログリストラ請負会社員の話。いろんな社員と面接しつつ、恋人ゲッツしたり、首切られた社員の行く末を案じたり、で特にどういうこともなく淡々と。変わったところと言えば、主人公が熟女好みっちゅーところでしょうか。なんつーか、金曜ドラマっぽいな…金妻の2とか3とか…。シリーズ物みたいですよ。
0投稿日: 2007.12.07
powered by ブクログとても好きな感じの作品でした。リストラアウトソーシングの会社の社員という設定自体も面白いが、その面接の中で主人公が発する質問や会話がとても洗練されていて響きました。名古屋出張のくだりも、小生のご当地だけに大笑いでした。名古屋の文化って外から見るとちょっと滑稽みたいですね。特に関東から来た人にはよく言われます。
0投稿日: 2007.11.23
powered by ブクログリストラ請負人・・そんな仕事って本当にあるのだろうか。 何だかリアリティありすぎ。 非常に面白い小説なのだが、これを平気で読める人は順風満帆なサラリーマンなのだろう。 オレのような「おちゃらけサラリーマン」には反面ぞっとする内容だ・・。 様々な企業の様々なリストラを主人公は引き受けていく。 ある銀行のケースでは、対象者の中に高校の同級生がいるのだ。 相手の立場に立った視点で考えると、こりゃあツラいもんがあるだろうなあ。 そういえば、高校時代の同級生の一人が「転職コンサルタント」の仕事をしている。 彼の会社がうちの会社と契約したら、まさにこの話同様じゃん(笑) 一部、過激な性描写があったが、あれは要らんなー。
1投稿日: 2007.11.19
powered by ブクログ図書館で借りてきました。一話完結の話がいくつか入っているのかと思ったら全部繋がってました。これは読みやすくてよかった。自分が会社にどれだけ利益をもたらし、損害を与えているのかというのがふうんと思いました。世間の働いてる人、みんながみんなは考えてはいないと思いますが。どれくらいの成績を取っておけば教師にどやされず、かつ大学の推薦を受けられるか、という高校生みたいな感じですね(違うか・・)初めてのタイプのお話だった気がします。楽しめました。でももう少し大人になってから読んだほうが楽しめたのかも。でも大人になったとき(=すでに働いてるとき)に読んだら、ある日突然面接しますって言われたらどうしようって怖くなるかもなので、今読んでよかったのかな。どっちにしろ私がもしそういう状況になったら、絶対この本のこと思い出すだろうなぁ。
0投稿日: 2007.11.11
powered by ブクログ主人公・村上真介の仕事に対する姿勢や女性への考え方、思いっきり同意できる。魅力的なキャラクター、面白かった!
0投稿日: 2007.11.11
powered by ブクログリストラを請け負う会社に勤める男の話。続編が出ていたので読んでみました。 会社への貢献度、会社での将来性の無さを理詰めで追い込んでいく姿は鮮やかです。 もちろんコーヒーをぶっ掛けられたりすることも。まあ、こんな仕事にやりがいを持てるのか疑問ですが... なかなか面白かった。
0投稿日: 2007.11.03
powered by ブクログリストラを請け負う会社に勤めるリストラ担当官の男の話。展開も速くさくさく読めます。終わり方がちょっと微妙だったけど・・・主人公とリストラ対象者たちとのやりとりがおもしろいです。
0投稿日: 2007.10.28
powered by ブクログバブルがはじけ不況になって、企業が一斉に経費削減人件費削減に乗り出したこのご時世、企業の人事部からリストラ業務を受注して代行するサービスを専門とする会社「日本ヒューマンリアクト」に勤める村上真介33歳が主人公。File1〜File5の章立てになっています。 それぞれ人事部にリストラ候補として面接対象者としてリストアップされた人たちのケース。本人がリストラされてもショウガナイ駄目人間や屑人間も居れば、能力はあるのに不器用で世渡り下手で派閥争いの末閑職に追いやられリストラ対象になった人、そこそこ優秀だけど女で若くないからというだけの理由で対象になった人、などさまざまですが、「明日はわが身か!!」っと、かなり身につまされる感じでありながら、どこかユーモラスなので、リアルだけど身につまされるばっかりではなく救いもあるよ、という、不思議な作品です。
0投稿日: 2007.10.24
powered by ブクログわざわざ休みの日に藤沢まで出張を命じられ、新横から湘南台まで32ある地下鉄の駅の内25を費やして到着。主にその車中で読了なのだけど、これは身につまされますねぇ…。 銀行員の池田の気持ち、良く分かる。やりたい訳でもない仕事を忸怩たる思いでやっている、こんなところにいたい訳でないのに飛び出した時のイメージが湧かない、それで仕方なくここで淀んでいる…。なんとなく自分のサラリーマン生活を言い当てられているようで。だから、彼が妻に話す言葉とそれを受け止める妻の姿に涙する。 私、仕事柄、真介のようなことを社内ですることもあり、こんな仕事するためにこの会社に入った訳でもねぇと思うことも良くあるのだけれど、一方、真介がこの仕事を嫌いではない、といった描写に触れると、その気持ちも何となく分かる。 こんな仕事するためにと思いながら、実はこの仕事を好きだった自分に気がつく。ちょっと勇気付けられた。サラリーマンってこういうことの中で生き延びにゃいかんのだ。 現実はこの小説の中のようにうまいこといかないのだけれど、リストラの小説を正面きって描かれても悲惨になるだけで、そうならないところがこの小説の値打ち。 人と人とのつながりを描いてきた中で、人は気が付かなくても色んな人との関わりの中で生きているのだというラストの情景が秀逸。
1投稿日: 2007.10.06
powered by ブクログ垣根さんの描く主人公は隙がない。垣根さんが目指す男性像でもあるのだろうか。頭がいい。つねに見下ろしている感じがする。リストラ請負人であるこの物語の主人公・村上真介もそうだ。だが、頭のいい人間でも迷いもするし、悩みもするし、やさしさもある。リストラという現代のネタを扱いながら、暗くならないのは端々にみせる主人公の人間味が要因だ。人も死ななければ、ハッピーエンドでもない。でも読後感は悪くない。新たなジャンルの一冊だ、と思う。(た)
0投稿日: 2007.10.04
powered by ブクログ久しぶりに読後感のよい小説を読みました。「明日もがんばろう」という気持ちにさせられます。他の作品は冒険小説らしいけど、これは新境地ということなんでしょうかね。
0投稿日: 2007.10.03
