
総合評価
(231件)| 68 | ||
| 100 | ||
| 34 | ||
| 3 | ||
| 1 |
powered by ブクログ家計簿から当時の様子がありありと窺えるのは面白いし、明治への移り変わりにおける武士の立場の変化も興味深かった。
0投稿日: 2025.08.10
powered by ブクログ●武士の台所事情が詳らかに、かつ分かりやすく知ることができる。武士の身分費用、つまり「武士身分としての格式を保つために支出を強いられる費用」が存外に重く、武士の生活も楽じゃない。
0投稿日: 2025.07.19
powered by ブクログ映画のタイトルは知ってたけど、元は新書だったのか!あとがき含めて全部読むのがいいと思う。この本の中に他の本の引用も様々あり、自分の常識がかなり覆された 今読めてよかった。でももっと前から読みたかった。それこそ子供時代のときに。とても背筋が伸びた気がする。あとがきの最後がほんと好き
0投稿日: 2025.02.08
powered by ブクログNHKの番組で時折見かける人。 話し方に特徴があってなんだか変わった人だなー学者さんって感じだなーと眺めているだけでしたが著書が映画化されたことがあるヒット作家だそうな。早速借りてみた。 オモロいなーと思ったのは 1)この本の主役、加賀藩御算用者猪山家ですが、東大赤門とちょっと関連してるとこ。勿論将軍家のお姫様が大大名に嫁ぐというのは一大イベントだったでしょうから関係者なんて数千人ではきかないのかも知れないですが、こういう具体的な一個人のエピソードを歴史的建造物に絡めて話されるのは好き。 2)よく耳にする「知行」。現代の子孫も知行を使って「うちの家は◯◯高だと聞いています」なんて、出自自慢することはあってもどこの土地かも知らないケースが多いらしく、それはリアルタイムでも同じだったと。へー。当時の武士にとって統治してる土地や民ってのはただの数字だけだったのね。そういうのが弱い領主権となって明治維新時のスムースな権力移行に繋がってるのでは?との考察。ふむ。金やら信用やら想像で膨らませていく人間ならではだなぁ。 3)女性の小遣いが思ったよりあるし、嫁いだ後も実家から小遣いがある、妻と別財布、高い離婚率と再婚率。想像よりはマシではあるけれど、やはり当時も今も女性に生まれるってのは生き地獄だなぁ。結婚なんて制度を全世界で中止しちゃえばいいのに。 4)金沢の武家文化「髪置」素敵。 5)明治維新後の士族の没落。乗馬などの特権もなくなり、金もなければ特技もない。あるのは自らの足を引っ張るプライドだけ。平民にバカにされ無視される。これはなかなか辛い。とはいえ平民からすれば「お前の家がこれまで続いたことの方が不思議なのだ。ようやくお前の本当の名前で呼んでやる。この役立たず。」てな感じでしょうしねぇ。 6)地元金沢の農地買収で地主を目指すのではなく、「田舎の土地なんて凶作で小作人がごねたら利回りが落ちる。それよりも発展目覚ましい東京だ!」との妻の意向もあって東京の土地を買うことに決めた猪山家。買ったのは三百坪の土地。その値段は110円。場所は現在の芝公園三丁目。飯倉の交差点アンデレ教会あたり。東京タワーから歩いて。。。1分とか? もし今も猪山家がこの土地を持ってたならば、子孫はなーんにもしなくても生きていける。いやはや、この奥さんは素晴らしいセンスの持ち主だわ。 7)陰暦から太陽暦への変化に強い抵抗を見せていた幕末の武士は、いざ変わってみるとあっという間に太陽暦に馴染んだ(馴染まざるを得なかった)。 無茶苦茶なアジャストしてるから全く意味がないとは言わないけれど、まぁ意味ないけどあったらなんか楽しいからキープしよかなって感じになりますよね。正月にしろ節分にしろ七夕にしろなんにしろ。 薄い本でさくさく読めるし、具体的なデータも読みやすくまとめてある。何より内容の特異性といいますか、初めて触れる内容。著書が現金を握りしめ古本屋に急いだのも納得のレア内容。 星3.48で四捨五入の3。 見開きに著者の筆?と思しき署名と押印があったけど、これは著者本人のサイン本だったのかしら。それとも全ての本がこうなってる?まさかね。
7投稿日: 2025.01.20
powered by ブクログ古書店で手に入れたある武士の家計簿を読み解いています。 n=1ではあるのですが、なかなか面白かった。
0投稿日: 2024.12.20
powered by ブクログ磯田氏の作品は2冊目。磯田氏は研究のため古文書を集めているらしいが、とある武家文書に精巧な『武士の家計簿』が含まれていることが分かり、それを解読したところ、当時の武士の生活が浮かび上がってきた、という。その文書は『金沢藩士猪山家文書』というが、名前の通り金沢藩の御算用者の家の家計簿であった。御算用者(ごさんようもの)とはいってみれば、加賀百万石の算盤係である。御算用者としての猪山の家系は猪山市進から成之まで5代にわたり、代々猪山家は会計処理の実務をもって前田家に仕えていたわけである。江戸時代の武士は意外と貧乏だが猪山家も借金を抱えていたほど貧乏であった。それなのに冠婚葬祭や子供の祝儀交際費の支出が多く、年中行事(正月、節句など)は一年に22回もあった。武家社会では男子の通過儀礼が親族関係を確認するのに当たって重要で、親戚づきあいにものすごくお金がかかったことが明らかになった。詳細→ https://takeshi3017.chu.jp/file10/naiyou26602.html
0投稿日: 2024.12.11
powered by ブクログ本文の中にある「猪山家の人々にしてみれば、百六十年たって、自分のつけた家計簿がパソコンで電算処理されるとは、夢にも思っていなかったであろう。」って言葉につい笑ってしまった 本当にそうだよなぁ 家計簿から当時の生活がありありと復元されてて、とても面白かったです
0投稿日: 2024.11.05
powered by ブクログこの古文書の発見は確かに画期的で、近世武士の生活が解り、その後の時代物文学やドラマに影響を与えたのだろう
1投稿日: 2023.11.22
powered by ブクログおもしろい。 タイムカプセル開封感がたまらない。旧金沢藩士の猪山家は代々「御算用者」という会計•経理の家柄だった。幕末に新政府の会計方を任され、明治以降は海軍に出仕した。経理のプロが自家の借金返済のために付け始めた家計簿が、現代までよく残っていたものだ。関連する手紙類も含めて、取りまとめて保管した几帳面さも驚嘆に値する。 一応、大学で歴史学を学んだ身としては、何となく『こうじゃないかな』と類推していた幾つかのことに正答を得られた感じで満足感が高い。 だが、私がこの本を読んで何よりも感じいったのは別の所にある。それは"藤沢周平の小説のもつ時代描写の的確性"だ。ご存知の通り、藤沢周平は学者ではない。様々な文献にあたったり取材したりして書いたのだろうが、描かれたフィクション(時代小説)は江戸期の武家生活を見事に活写していたと言わざるを得ない。何か、『事実が後から追いついた』…そんな感覚に陥ったのだ。 …という訳で、藤沢周平ファンはぜひ一読してみる事をお薦めします。家計のやり繰りに苦心する歴代の猪山家の人々が、藤沢周平作品に登場する無名の人々に重なって見えるかもしれません。
33投稿日: 2023.08.15
powered by ブクログ幕末、加賀藩の猪山家は家計簿をつけていました。 その家は代々、加賀藩の「御算用者」 いわゆる経理を勤めており 仕事柄というか性格というか 私用の家計簿も実に細かい! ところが当時の生活を調べるのに これほど適した資料は他にありません。 武家社会の出と入りの実態もさることながら、 この家計簿と猪山家の歴史を通して 幕末から明治において 武家から士族へどうやって変わっていったのか までがわかるのです。 というようなことを原本から読み解き 平易な言葉で伝えてくれる本。 この古書にめぐりあったとき 著者はすごく興奮したみたいですが、 そのワクワク感そのままに書いているので おもしろいですよ。
4投稿日: 2023.05.23
powered by ブクログ面白かった。当時の士族の生活の細部が描写されていて、リアリティが感じられた。このような話を今の教育現場ですれば歴史好きな子ども達が増えそうだ。
1投稿日: 2023.02.08
powered by ブクログ変化に対応出来なければ、いずれ滅びるという著者の意見に、現代でも同じだと、歴史から学んだ。 江戸から明治の転換期に存続することは、至難の技であったろう。
0投稿日: 2022.08.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「武士は食わねど高楊枝」の秘密。 武士がどのように家計を管理していたか、どれくらいの収入があり、どれくらいの支出があったか。時代劇を見ていてもよくわからないし、あまり考えたこともなかった。この本は、加賀藩のある武家一家の財政管理のまとまった記録を元に、江戸末期から明治にかけての武士の生活を紐解いた本である。 そもそもきちんと記録を付けていたのが、おそらくこの記録者が算盤で職を得ていた人だからというのが面白い。計算能力は世襲じゃないし、武士の中ではあまり好まれない技能だった。でも猪山家はその力を磨き、出世の道を駆け上がり、厳しい家計をなんとかしたのだ。 武士は儀式や付き合いにお金がかかる。でも武士であるためには欠かせない出費である。それをなんとか工面して体面を維持していた猪山家。明治維新で士族の多くが今までのやり方から抜け出せず、新たな生き方にも苦労した。猪山家は学問の力で海軍に入り収入を得る。家禄を手放すタイミングや資産運用も考えて動いている。その結果、大きな時代の変化を抜け出せている。 社会のシステムが変わっても活かせる力。猪山家の記録からはそれが時代の大転換を生き抜くポイントになったと考えられる。AIに仕事を奪われると心配している自分たちもそのような社会システムが変わっても必要とされる力を見抜いて磨いていきたい。
1投稿日: 2022.08.12
powered by ブクログ加賀藩の御算用者、猪山家の家計簿を発見した磯田先生がその時代の武士の暮らしや習わし、生き方を分析する歴史探検ができる本。 武士の身分故に交際費が高くついて実はめちゃくちゃ貧乏なのに、自分より懐のあったかい草履取りより偉そうにしていなければならないなど、身分と裕福さには関連性がないという事実が面白い。 家計簿は数字の羅列ではあるけれど、少ない情報の中から意味を見出し、その時代や背景を推察する能力。磯田先生の真骨頂という感じです。 そのテクニックは、仕事でも必要なことだなぁと思います。 猪山家は実直で真面目な方が多く、人間として魅力のある方々です。
1投稿日: 2022.03.24
powered by ブクログ2022/3/20 江戸時代は戦国末期の先祖の働きによって身分が固定され、武士は現在の働きと収入が見合わなかった。今の働きを、今評価し、今還元しないと矛盾が蓄積されてついに制度疲労が起こり崩壊する 江戸時代の武士は身分収入より身分費用が高く身分利益が低い損な役割だった。年中行事や交際費に年収の半分ぐらいを使い、町人、領民、親戚や同僚からの借金で家計を持たせていた。武士は町人にお辞儀や土下座を強要するが、町人は金を持っており身分と実力が伴わない関係性が搾取構造による不満の蓄積とはならずむしろ江戸時代が長く続いた原因の一つかもしれない。同じ家柄で結婚するのは、親戚づきあいや金融関係を円滑にするために実質的な意味のあることだった。 加賀藩では切米と知行の2種類があり後者の方が格が高かったが、知行地を持っていても経済政策、裁判、徴収は藩が行っており前者と実質的な違いはなかった。この土着性の低さ、藩による官僚制が士族身分の解体が容易に進んだ原因 武士自身も新聞で秩禄処分論を読み理解することでそれを受け入れており、新聞が広告宣伝という観点から政治の一翼を担ったことが感じられる
1投稿日: 2022.03.20
powered by ブクログ映画を見た直後に読んだ。本の方が格段におもしろく詳しい。映画での各エピソードの裏事情なども分かった。しかし映画もこの本をもとに作られたのだとすると、うまく映像化したものではあるな、とも感じた。映画での顔が頭に浮かぶので、より本がおもしろく感じられたのかもしれない。 古文書をもとにした猪山家の天保13年から明治12年までの変転がとても分かりやすい文章で記されている。計算力で身をたてた猪山家の江戸時代末期の暮らし、また維新をはさんでの親戚士族の行く末なども、手紙によって分かるので紹介されている。家計簿なので、何を何のために買ったのか、が記されているので、今まで知ることのなかった武士の暮らしのリアルな生活の一例がわかった。 また維新後は、計算力を買われた成之が海軍勤めになったので高い給料をもらえ猪山家の生活は安定したが、親族では武士の商売で失敗したものもあり、官吏になれたかどうかで岐路が分かれたようだ。秩禄処分が反乱もなくすんなりいったのも、士族は知行地をもらっても現地には行かず、藩から該当分の米俵を貰い、換金する方式、なので知行地への執着がなかったせいでは?と磯田氏は言っている。 猪山家は明治12年に妻子も東京に移住するが、成之の息子3人も海軍に務め、成之は大正9年(1920)に77歳で没している。 これが、平成13年の夏、どうして猪山家の古文書が古書店で売りに出されていたのか? 手放すにしても博物館とかに寄贈ではなかったのか? 著者の磯田氏宅に送られてきた古書店の目録でこの「金沢藩猪山家文書 入佛帳・給録証書・明治期書状他 天保~明治 一函 十五万円」があり、古書店に行くと温州みかんの段ボール箱が一つあったのである。 成之の子供は男子3人、女子1人。男子3人とも海軍に入る。3男兵助は少尉として日露戦争に従軍するが戦死。成之の妹の子、沢崎寛猛も海軍に入り、これがなんと「シーメンス事件」(大正3年)で三井から賄賂を受け取ったとして弾叫され官界を追放される。三井物産社員吉田収吉と沢崎家は家族ぐるみの付き合いをし、その吉田が病気で寝ていた沢崎の妻の枕元に見舞いと称して函を置いて行った。開けると7000円の大金が入っていた。その後も吉田は4000円と500円の函を置く。返しに行ったが受取ってもらえない。吉田は獄で縊死体で発見される。沢崎は成之のあとを継ぐかのように海軍の武器弾薬購入を一手に引き受けていた。一方海軍の薩摩軍閥は検察の手を逃れている。 <猪山家の家計簿からみえたこと> ○夫と妻の財産がきっちり分かれている。江戸時代は離婚も多い。がすぐに再婚もする。再婚時困らないように、という思惑もあった。家計簿にも「妻より借入」との記述もある。 ○女性は結婚しても実家との結びつきが強い。 ○直之の嫁いだ姉にもお小遣いをやっている。 ○直之の妻の出産費用、子の通過儀礼には妻の実家でも金を出している。 ○猪山家では俸禄支給日には家族全員にお小遣いを与えていた。おばば様90匁(うち衣類第50匁)(1匁4000円として36万)、父上様176.42匁、母上様8.匁、直之19匁、妻21匁、姉様(直之の姉ですでに嫁いでいるが)5匁、姉その2(同じく直之の姉で嫁いでいる)5匁、直之娘9匁 ○俸禄は米で屋敷に運びこむのは食用米の8石のみで、あとは支給時に、藩の米蔵においたまま自家で売却しすべて銀にして持ち帰っている。食べる米も節約し、年末に2石を余して売った形跡があった。 ○交際費が多い。親戚や家中とのつきあい、寺など。子供の通過儀礼、葬儀費用、出産費用など。 ○だが親戚や家中との交際で得られる諸々の情報が生活に役立っていた。 ○直之の子、成之は直之の兄の娘と結婚。江戸時代は従兄弟婚が多かった。猪山家の借金も親戚より借入があるなど、親戚間で窮乏を補い合っており、結婚を財政的に釣り合わせるのは生活の知恵ともいえた。 2003.4.10発行 2003.6.5第8刷 図書館
2投稿日: 2021.11.25
powered by ブクログあっさーり書いているけど これ膨大な資料を読み、集計しないと書けないやつだな 新書って玉石混合で 思いつきを水増しして全く内容のないやつからこういうずっと残る本物まで
0投稿日: 2021.11.14
powered by ブクログ幕末士族の懐事情を通して明治維新が日本に与えた影響の一面を感じることができました。また、猪山家の盛況から改めて学問や技術というのが身を救うのだとも思いました。世の中は移ろっても、しっかりと勉強や努力は続けたい。大好き度❤️❤️
1投稿日: 2021.11.08
powered by ブクログはしがきから引き込まれました。その筆致も見事なのですが、積み上げられた膨大なナレッジから飛躍のない考察を展開する点はいかにも歴史学者らしく、それらのバランスが本書を良書たらしめています。 明治維新は家の由緒で禄を食んでいた旧弊な士族を没落させた一方で、実務の才覚を頼りに細々とやりくりしていた士族にスポットライトを当てました。磯田先生も折に触れて述べられているように、維新後の士族についての一面的な理解を改める必要があります。 目を見張るべきは、猪山家が現代の平均的な家庭より遥かに高い金融リテラシーを有していた点です。 ・自力で債務整理。債権者を相手に有利に交渉し残額を無利子に ・家禄奉還を申請。制度廃止のリスクと現在価値計算上の優位性を踏まえ一括支給を選択 ・支給された家禄は運用。期待リターンを比較し許容可能なリスクを考慮した上で、地価の下げ止まり・要用会社の信用リスク低下を待って投資 理財の才に長けていたとはいえ、動乱期に安直に貯金に走らず、熟慮を重ねて私財を運用しようとした合理的で冷静な判断力は推して知るべしです。
1投稿日: 2021.09.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
NHK BSプレミアム「英雄たちの選択」司会の歴史学者・磯田先生の著書。 映画版を先に観て、その後この原作を購入し、しばらく積ん読してたんですが、いい加減読み進めよう……と思い、ちびちび読んだところ…… 本当にすごい資料ですよね。 この猪山家の直之・成之親子の筆忠実さのおかげで、(そして焚き火にしなかった縁者のおかげか?)古書店を経て磯田先生の元へ。 これは運命と言えたのではと。 成之氏があの靖国神社の大村益次郎像の建立幹事だったのにも、大久保利道暗殺犯の亡骸を引き取りに行ったのにもびっくりしつつも、成る程と。 幕末~明治までの歴史の証人の克明な記録です、間違いなく。 現在大河ドラマは幕末~明治を取り扱っている訳ですが、その背景としても読むことが出来ますし、是非皆さんにお勧めしたい一冊です。(積ん読だった私が言うのもなんですが。)
1投稿日: 2021.05.27
powered by ブクログゲームのルールはいつか必ず変わる。その時に、今いる状況の外に出ても必要とされる能力を持っているかが人の死活をわける。 かつて家柄を誇った士族の多くは、家柄など、過去を懐かしみ、現状に不平を言い、そして将来を不安がった。 一方、自分の現状を嘆くより、社会に役立つ能力を身につけようとした士族には未来が来た。 恐れずに真っ当な事をすれば良いのである。
0投稿日: 2021.03.15
powered by ブクログ猪山家では収入の2倍もの借金があり、ほかの武家社会と比べて特別多いわけではなかった。 借金返済方法が参考になった。 頼母子講(たのもしこう)を初めて知った。一族の中でお金を積立て、借用したりしていた。利率が高いこともびっくりした。15%ぐらいもあった、そりゃ大変だわ
0投稿日: 2020.11.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
古文書読みの磯田氏が古本屋で入手した「武士の家計簿」。幕末から激動の明治維新をこの一家はどう乗り越えたのか。 興味を引いたのは主人公が自力で債務整理をすること。返すだけ返し、残額をりそくなしの10年賦にする。現代の任意整理そのもの。 大村益次郎など、有名な人物も登場する。 加賀藩の御算用者が明治政府の海軍主計になる、数奇なストーリー。 映画も見たが本で読まないと本当の価値はわからない。
0投稿日: 2020.11.06
powered by ブクログ面白かった~! 幕末から明治にかけて、約37年間にわたって記録された武士の家計簿。この家計簿を残したのは、金沢藩の御算用者である猪山家だ。この貴重な記録をもとに、幕末の武士の経済状態はどうだったのか、何にいくら使っていたのかを考察する。また、猪山家は家族間の書簡も残していて、幕末から明治にかけての激動の時代に、藩という組織を失った士族たちの暮らし向きがどうなったのか、何を思っていたのかも伝えてくれる。 幕末の武士の暮らしを知ることができる意味でも、激動の時代を生きた親子三代のドラマとしても面白い。
0投稿日: 2020.10.29
powered by ブクログ武士だって生活がある。おカネのやり繰りをしないといけない。そんな当たり前の事を生々しく教えてくれる。 でも、この本の本質はそれではないのかも。。。
0投稿日: 2020.08.08
powered by ブクログ幕末〜明治維新の士族の経済状況と、急激な変化に翻弄させる姿が家計簿を通じて明らかにされた良書。 変化に対応し、生き抜いていく為には、どの時代も家柄や地位でなく、自身の能力特徴を如何に磨き、尖らせていくかが大切かと学んだ。
0投稿日: 2020.01.05
powered by ブクログ江戸時代というと遥か昔のように思うが、そんなに昔ではなく、歴史的にも断裂しているわけではもちろんない。 会計という側面はあるが、武士の一家がどう幕末明治を迎えたかがわかるような良書だった。
0投稿日: 2019.10.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
面白かった。経済関連の話はあまり得意ではなく、というのもお金って増やして商品増やして消費を増やして、その先のビジョンって何なの?って思っててそれがなんかよくわからないからなんだけど、 経済状況をこうやって、家計簿っていうふうに残すことで、その当時の暮らしや思想や価値観を丸ごと残すことが出来るんだ、と思って、それは経済の特筆すべきところだなあと思った。 出費と収入をおさえれば、どんな仕事をしていたのか=その社会の産業 も、何の浪費をしていたのか=その当時の流行やサービス もわかるし、出産グッズやちょっとした買い物で家族の歴史が追える。特にこの本では丁寧な解説もあって、当時の人がどんなことを考えていたのかというのが丸分かりなのが、すごいと思った。武士の刀をうっぱらったりとか。 本書はある一家を丸々追ったルポタージュのようになっていて、物語風なのが面白く読める。歴史の研究の醍醐味を感じた気がした。成之が死んだのが、うちのまだ生きている曾祖母とちょうどタッチの差だというのも、歴史と言えど、つい自分の鼻先くらいの場所の出来事だったのだなと思われて、現代に繋がってる感が面白かった。 時代は変われど人はそれを嘆かず、こつこつとやれることをやる、というのもよかった。こんな幕末に比べたら、今の世は落ち着いているようには思う、だからと言ってどちらがよいとは言えないし生きている限りどんな世でも不幸の種はつきないと思うけど、 だからこそ他の時代の苦労もわかるし参考になるところもあるのかもしれない。やっぱりサラリーマン世代の、特にリタイア少し前の人とかに、おすすめだなと思う。
0投稿日: 2019.09.28
powered by ブクログ時代は幕末。新しい時代を築くべく行動を起こした若きリーダー達(坂本龍馬や高杉晋作など)ではなく、歴史上無名の一介の士族・猪山家がこの激動の時代をどう生き抜いたかが家計簿と手紙のやり取りから手に取るように見える。 "歴史とは過去と現在のキャッチボールである” テクノロジーによって日々目まぐるしく進化する今の世の中をどう生き抜けば良いのかという問いを持って本書を読んだ時、過去から返ってきたボールに学びを得た。幕末という激動の時代に生きた士族の運命は、世襲によって得た肩書や特権の上にあぐらをかいていた者と、”既存の組織の外に出ても、必要とされる技術や能力をもっている”者で大きく分かれた。これからどんな時代が来ようと、求められる人材というのは変わらないのだろう。これだけは誇れるという技術や能力を磨き続ければ、未来を恐れることはない。
1投稿日: 2019.06.20
powered by ブクログ2010/6/25 予約 7/3 借りる。7/5 読み始める。7/16 読み終わる。 2010年12月4日 映画公開です。 古本屋で見つけた古文書は、ある優秀な下級武士の30年にわたる几帳面な家計簿だった。 それを読むことで、幕末から明治を生き抜く武家の暮らし、その頃の世間の物価など いろいろなことがわかってくる。 これは すごく面白い本です! これまで時代劇や時代物の小説で、?だったこともすこし納得。目からウロコ。 さらに、著者の 「あとがき」 に感動。 ・ 「歴史とは過去と現在のキャッチボールである」、過去に問いかけ、過去と対話する。 ・ 社会変動の時代を生き抜いたのは、今いる組織の外に出ても必要とされる技術・能力、社会に役立つ技術を身につけようとした人たちだった。 2010/12/4 映画 「武士の家計簿」 公開! ですって 内容と著者は 内容 「金沢藩士猪山家文書」という武家文書に、精巧な「家計簿」が例を見ない完全な姿で遺されていた。 国史研究史上、初めての発見と言ってよい。 タイム・カプセルの蓋を開けてみれば、金融破綻、地価下落、リストラ、教育問題…など、 猪山家は現代の我々が直面する問題を全て経験ずみだった! 活き活きと復元された武士の暮らしを通じて、江戸時代に対する通念が覆され、全く違った「日本の近代」が見えてくる。
0投稿日: 2019.01.12
powered by ブクログ歴史の教科書には載らない幕末の武士一家の家計簿。当時の生活が手に取るようにわかり、磯田さんならではのユーモアを交えた解説で、とても面白かった。
0投稿日: 2018.11.27
powered by ブクログ映画にもなった武士の家計簿。 江戸時代の加賀藩猪山家の家計簿を基に、当時の武士の暮しを垣間見る。 この猪山家はなんだかんだ言ってもしっかりと動乱の時代を生き抜き家を残しているが、この一家のありようが当時の武士の平均的な生き方って事にもならなそう。 かなり特殊な方なんじゃないかと。 でも、このような家だからこそここまで詳細な資料が残せたのだろう。 映画はこの本の前半部分に書かれている江戸時代の話がメインだったけど、その後の維新から明治にかけての話もおもしろい。 どの時代で社会に役立つ技術は必要とされているんだなと。その技術や能力にどこまで重きを置くかはその都度違うだろうけど、少なくともそれが身についていてその価値を理解できる人がいればどの時代でも食うには困らないんだよね。
0投稿日: 2018.11.08
powered by ブクログすっごく面白かった。近代の歴史は、自分の少し上の世代の世界のことなのに、江戸から明治あたりの人々の生活が本当はどんな様子だったのかは、かえってよく分からない、そんなもどかしい気持ちがものすごくすっきりした。 本当に貴重な資料が残っていたんだなあー。素晴らしいことだ。 幕府体制から明治政府への、特に武士(士族)側での政治的体制、機構がどう変わって行ったのか。革命でありながら、なぜ割合スムーズにというか、他国のような血なまぐさい悲惨な移行にそれほどにはならずに済んだのか。そして、その際に、武家とその家族らが何を考えながら過ごし、国家の変革が彼らの目にどのように写っていたのか。本当に詳細に、分かりやすく書かれている。文体や構成も、とてもよく明解で読みやすかったのも良かった。 いやー、面白かった。
0投稿日: 2018.10.19
powered by ブクログ●武士には二種類ある 主君から領地(知行地)を分与される「知行取」 分与されず米俵や金銀で俸禄を支給される「無足」 …格は知行取のほうが上 現代感覚では 米一石=27万円 金一両=30万円 銀一匁=4000円 銭一文=47.6円 ●江戸時代は「圧倒的な価値組」を作らない社会 権力・威信・経済力などが一手に握られない状態を「地位非一貫性」という。 └革命は起きにくい ●一番お小遣いを使うのは「おばば様」 ●武士が百姓から集めた年貢で潤っていたのは金沢城下の料理屋と寺の僧侶→寺と加賀料理の発展 ●士族層の行動パターン →多少の不満はあっても、上の「御沙汰」を常にうかがう。 上の方針が明確でなければ、自己の考えで判断する。 ●大きな社会変動のある時代には、「いまいる組織の外に出ても必要とされる技術や能力をもっているか」が死活を分ける。 現状を嘆くのでなく、現行を嘆き、役立つ技術を身につけようとすればよい。
0投稿日: 2018.10.18
powered by ブクログ幕末、金沢藩の経理業務にたずさわる「御算用家」だった猪山家。借金まみれになった猪山家は精緻な家計簿をつけて立て直しを図る。その古文書を分析する事で、幕末から明治維新を経て武士の生活がどのように変化していったのかを紐解く。歴史を振り返る事で現代を生き抜く知恵を得るという試み。腹落ち。
0投稿日: 2018.10.09
powered by ブクログはしがき 「金沢藩士猪山家文書」の発見 第一章 加賀百万石の算盤係 わかっていない武士の暮らし/「会計のプロ」猪山家/加賀藩御算用者の系譜/算術から くずれた身分制度/御算用者としての猪山家/六代 猪山左内綏之/七代 猪山金蔵信之 /赤門を建てて領地を賜る/江戸時代の武士にとって領地とは/なぜ明治維新は武士の領 主権を廃止できたか/姫君様のソロバン役 第二章 猪山家の経済状態 江戸時代の武士の給禄制度/猪山家の年収/現在の価値になおすと/借金暮らし/借金整 理の開始/評価された「不退転の決意」/百姓の年貢はどこに消えたか/衣服に金がつか えない/武士の身分費用/親戚づきあいに金がかかるわけ/寺へのお布施は一八万円?/ 家来と下女の人件費/直之のお小遣いは?/給料日の女たち/家計の構造/収入・支出の 季節性/絵にかいた鯛 第三章 武士の子ども時代 猪山成之の誕生/武家の嫁は嫁ぎ先で子を産むのか?/武家の出産/成育儀礼の連続/百 姓は袴を着用できなかった/満七歳で手習い/満八歳で天然痘に感染/武士は何歳から刀 をさしたのか 第四章 葬儀、結婚、そして幕末の動乱へ 莫大な葬儀費用/いとこ結婚/出世する猪山家/姫君のソロバン役から兵站事務へ/徹夜 の炊き出し/大村益次郎と軍務官出仕 第五章 文明開化のなかの「士族」 「家族書簡」が語る維新の荒波/ドジョウを焼く士族/廻船問屋に嫁ぐ武家娘/士族のそ の後/興隆する者、没落する者 第六章 猪山家の経済的選択 なぜ士族は地主化しなかったか/官僚軍人という選択/鉄道開業と家禄の廃止/孫の教育 に生きる武士/太陽暦の混乱/天皇・旧藩主への意識/家禄奉還の論理/子供を教育して 海軍へ/その後の猪山家 あとがき 参考文献リスト
0投稿日: 2018.09.24
powered by ブクログ映画を先に見ていたので、小説なのかと思っていたけど、武士の生きた記録だった。非常に興味深く、時代が流れるのを身近に感じることができた。親子三代、激動の時代を、家族の目線から見た。
0投稿日: 2018.09.15
powered by ブクログ内容は家計簿という資料から読みとく武士の暮らし、といったところです。家計簿という資料を入手した筆者の興奮もあり、資料から昔の人の生活を読みとく楽しみが伝わってきます。 江戸時代の武士のサラリーマンとしての暮らしぶりが面白く、武士といっても社会制度の中で生きていて、しがらみに囚われたり仕事に翻弄されたりしながら、楽しみを見いだして生活しているのがわかり、なんとなくほっこりした気分になりました。
0投稿日: 2018.09.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
割と下級の武士がそろばん一つで登用され、幕末・明治維新を乗り切り、明治政府に重用され、火の車だった家計が、明治になりかなり裕福な家族となった実話です。 明治の混乱に飲み込まれていった他の武士達、「自分たちの望んだ維新はこんなはずじゃなかった」と明治政府に不満を持つ元武士達、この明暗を分けたのは何だったんでしょう。
0投稿日: 2018.08.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
いや、すごい。幕末、明治を駆け抜けた氏族の生活が活き活きと描かれている。 先が見えない世の中で、うまく生きる糧を得た氏族が1/6、残りは不平をかこちながら没落していく。如何に自分たちの内輪を超えて価値ある技能を身に着けていくか。そこに時代の新旧の差を感じない。ご用心。
0投稿日: 2018.03.17
powered by ブクログ武士は食わねど高楊枝…という言葉があったけれど、現実はこんな状態だったという研究書。 読んでいないうちに映画になり、テレビで放送するというので、先に読むことにした。 家計簿を見れば、その人の価値観や人付き合いも、明らかにわかってしまうからこそ、なかなか公開されることはなく、埋もれてしまう。 それがこれだけきちんと残されていたというのは、本当に面白いことだ。 今、我が家の家計簿が後世に発掘されたとしても、あまりに変則的で、一般的な世帯の資料としてはたいして役に立ちそうもないな… 面白く読んだけれど、娯楽としての評価では星ふたつ。
0投稿日: 2018.01.23
powered by ブクログ2015.7/18 以前同名映画を観たなと手に取ったら新書???読んでみると確かに古文書を読み解いた説明文。なのに物語が浮かんでくる♪たいそう面白く読めました(^_^) 米一石=27万円 金一両=30万円 銀一匁=4000円 銭一文約50円なり。
0投稿日: 2018.01.09
powered by ブクログとても面白かった! 歴史研究家の著者は、古文書の箱を購入して解読する。発見された文書は、江戸時代の加賀藩の下級武士、猪山家の37年間の家計簿だった。 克明に記録された家計簿から、当時の暮らしぶりがよくわかる。非常に興味深い。猪山家は武士としていくら収入があり、何に出費したのか。 本書が面白いのは、猪山家が代々会計士という職業というところだ。技師的な位置づけで、その重要性は時代とともに変わっていく。著者はよく全てを読み解いたものだと感心する。本書で新たに明らかにされたこともたくさんあるはずだ。興奮しながら読んだ。 江戸後期の武士はもっと経済的にゆとりがあると思っていた。金策に走り、交際費には糸目をつけない生活をした猪山家は、維新後どう収入をえたのか。 江戸時代の経済に興味がある人には、是非お勧めしたい本である。
0投稿日: 2017.12.31
powered by ブクログこの本を一言でアピールするなら、「もう歴史教科書はいらない!武士の暮らしの実態は、これ一冊読めばOK!!」と言っても過言ではない。読み進めていけばいくほど、学校の歴史教科書が物事の一部しか教えようとせず、いかに後世の日本人の歴史認識を誤らせているかを教えてくれる。例えば、武士が農民から取り立てていた年貢が「五公五民」とか「四公六民」だったということは書かれていても、その年貢がどう使われているかについては、全くといっていいほど書かれてない。武士の社会を一言で表現するなら、「異常なほどの『見栄』と『面子』の社会」に尽きる。特に「百万石」の誉高い加賀藩ともなれば、そりゃ懐に入る収入(年貢)も多いかも知れんが、それ以上に出て行く金も莫大な金額になるわけで、その大部分は「交際費」に充てられていた。
0投稿日: 2017.11.07
powered by ブクログ加賀藩猪山家の家計簿を詳細に読み解いたもの。 日常の記録が将来に残す情報は書き残した人の思っていた以上のものなのだろう。
0投稿日: 2017.11.02
powered by ブクログ江戸時代の上級武士には算術を賤しいものと考える傾向があり、ソロバン鑑定などは徳を失わせる小人の技と考えられていた、その為行政に不可欠な算術の人材が常に不足していた。よって御算用者は比較的身分にとらわれない人材登用がなされていた。 加賀前田家は算術を大切にしてきた藩で、このため維新後の海軍においても加賀藩出身者が重宝された。 現代から比べると江戸時代の武士は、召使を雇う費用、親類や同僚と交際する費用、武家らしい儀礼行事をとりおこなう費用、先祖・神仏を祭る費用、などの武士身分としての格式を保つために支出を強いられる費用の割合が高く、これを怠ると武家社会から確実にはじき出される「身分費用」という概念があった。 幕末になって武士身分の俸禄が減らされて身分収入が半減した。しかし身分費用はそれほど減らないので貧窮化した。 江戸時代は圧倒的な勝ち組を作らない社会であった。武士は外見は立派で威張っていたがしばしば自分の召使よりも金を持っていない。商人は大金持ちだが卑しい職業とされ武士の面前では平伏させられていた。このように権力・威信・経済力などが一手に握られない状況を社会学では「地位非一貫性」といい身分に寄る不満や羨望が生まれにくく革命が起こりにくい。江戸時代に平和と安定が永く続いた要因ではないか? 江戸期の武家の女性は結婚しても実家との強い絆を維持しており初参では出産前後で2ヶ月も実家に戻っていた。死んで葬られる時も実家の旧姓が墓石に刻まれた。 武士には諱(いみな)と通称と二つの名前があった、信長とか家康は親がつけた諱でありこれが本名であるが本人でさえ滅多に使わなかった。公式文書に署名するときなどのみで他人が諱で呼ぶことは大変な失礼であった。普段使うのは太郎とかの通称であった。 明治の新政府は「元革命家」の寄り合い所帯であり実務官僚がいなかった。例えば1万人の軍隊を30日間行軍させるとワラジはどのくらい磨り減って何足必要になりいくら費用がかかるのか、といった計算ができる人材がいなかった。このような仕事に加賀御算用者がうってつけであった。
0投稿日: 2017.10.16
powered by ブクログ話題の歴史学者が、江戸時代の家計簿を見つけ、読み解いたことを解説した本。たしかに時代劇などでは当たり前に思っているシーンも、言われてみれば誰かが記録を読み解かなければわからないこと。丁寧に読み解いたことを解説している割には、読みにくかったり理解しにくいことはなく、素人にもわかりやすく読みやすいようにしてくれている。そしてただの家計簿も30年分をたどっていけば歴史と物語が詰まっていることを教えてくれた。
0投稿日: 2017.10.09
powered by ブクログ資産処分のシーンが圧巻。資産を処分して借入を返す、元本をまとめて貸し手に持ち込むことで、債務圧縮を図る。 これは、いまの債務超過企業の手法と全く同じ。
0投稿日: 2017.10.05
powered by ブクログ著者が偶然に発見した金沢藩士の文書。映画化もされたので、猪山家の人々の人間模様が中心かと思いながら読み進める。しかし、この文書は武士階級の者達がそれぞれに経験した幕末・維新という激動の時代の浮き沈みまで記録したものだった。映画も見てみたいな。
0投稿日: 2017.08.15
powered by ブクログ世襲制が続いた江戸時代。その世襲制に終わりを告げる例外を与えたのが算用者という職種。つまりそろばん方だそうです。武士はこのような学問は下級武士が行うものとバカにしていた。しかしながら、算用方は必要ということで能力次第で登用される。ナポレオンも下級騎士出身だったため、大砲方を選んだのは、同じ事情がヨーロッパにもあったそうです。数学が世襲制を打ち砕いて近代化を進めたのは、感慨深い。
2投稿日: 2017.07.09
powered by ブクログ猪山直之の生き方に魅力を感じる。 著者の江戸の幕末の状況の説明を読んで余計に学問を身につけること、一芸というか手に職をつけることの大事さ、また素直に正直に生きることの良さを感じた。
0投稿日: 2017.05.30
powered by ブクログこの著書の存在を見つけたのは、磯田氏の「無私の日本人」を読んでからのことである。 用は自身の職業柄、加賀百万石と言われた藩の誤算用者がいかにして財政を組み立てたのかについて興味があった。 加賀藩が栄えたのは、体制として誤算用者を集めた誤算用場に、財政ばかりではなく国内の民政をも差配させていた点である。 普通の藩では、政治が会計を行うが加賀藩では会計が政治を行っていたのである。勿論、有能な実務担当者が選任され筆とソロバンを代行していたからである。
1投稿日: 2017.05.15
powered by ブクログ面白かった。笑! 江戸時代でもリストラやら地価下落やら、金融破綻などなど今の状況がそのまま反映されたような世界だったことが、猪山さんの家計簿が見つかったことでわかった。っていう内容なんだけど。 マメな猪山さんは、その都度小さい一口日記みたいのも家計簿と一緒に残してて、愚痴ってたりなんだかんだと嘆いてみたりと、書いてあることで手に取るように武士の生活がわかった。ということらしい。笑! 嫌だろうな武士の猪山さん。 わりに有名な人だったらしいけど、それでもこんなにビンボーだったんだなぁ。武士って。って感じでした。笑!!!借金しまくりで利息で首が回らない武士ばかりだったとか。 武士より農民の方が断然お金持ちだったのに、見栄だけで成り立ってた。などなど。興味深い内容でした。 今でも見栄を張ると金がかかるのは変わらないしね。
0投稿日: 2017.05.15
powered by ブクログ武士の支出のほとんどが、冠婚葬祭の親戚づきあいの接待交際に費やされていたのは初耳。参考文献リストの分量が凄くて、まるで論文のような新書でした。これを映画にするというのは大胆ではある
0投稿日: 2017.04.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2003年刊行。著者は茨城大学助教授。金沢藩で経理・書記部門を担当していた家系で、詳細な家計簿が残されていた。これを解読し、幕末から維新初期までの下級武士の生活実態を明らかにしようとする。①商人からの借入れが多いが、同程度の武士あるいは親戚からの借入れも多い。②借入額が年収の2倍というのは平均的。③維新のような変革期では、現在の職種のみならず、他の業態でも勤務できる知識・技能が尊ばれる。④明治維新において武士の権限剥奪に反乱・反抗が日本全国では発生しなかった・波及しなかったのは身分維持費用が高額なため。
0投稿日: 2017.01.19
powered by ブクログ家計簿からこんなにリアルな武士の一家の生活があぶり出されるとは、誠に見事としか言いようがない一冊。あたかも小説を読んでいる様だ。
0投稿日: 2016.12.23
powered by ブクログ驚いたのは、幕末から維新にかけての武士の悲喜こもごもがわかるということと同時に、古文書の解読という歴史学者の仕事の様子そのものまで書かれていたことだった。 すごくがんばって古書店で資料を探し当てるくだりはとてもイキイキと書かれていておもしろい。もちろん肝心な「武士の家計簿」の内容も、その時代に生きた人々の思いまで伝わるような見事な解析だったが、それはそれとして「武士の家計簿」がなぜ見つかったのかというところも非常に興味深く読める。 著者の出世作らしいが、家計簿ひとつから時代を見抜くという著者の洞察力の深さはとてもすごかった。歴史ロマンという言葉が感じられるような気がする一冊。
0投稿日: 2016.09.24
powered by ブクログ加賀藩御算用者(会計係)である猪山家の家計簿。生活がありありとよみがえる。資産運用。貧困から富裕になるまで。教育。 C0221
0投稿日: 2016.07.12
powered by ブクログ幕末から明治初期の士族は、そうだったのかと勉強になった。「努力して自らの人生の道を切り拓く」のはやはり教育であり決して子ども手当てのバラまきではない。
0投稿日: 2016.06.12
powered by ブクログ2010年製作の堺雅人主演映画『武士の家計簿』の原作。小説ではありませんが,歴史学者が,加賀藩の武士が書き残した家計簿を丁寧に読み解くうちに,幕末の時代を懸命に生き抜いた一家の姿が驚くほど鮮やかに浮かび上がってきます。
0投稿日: 2015.12.09
powered by ブクログもう十年以上前に出た本なのに、やっと今、読み終わった。 面白かった! まず、歴史学はもとより、経済学の用語なども出てくる本なのだけれど、そうした専門的な話もさらりと、わかりやすく読ませてしまう。 磯田さんの筆力の何という確かさ。 何がどれくらいの値段かとか、結婚や葬儀の様子など、武士の暮らしの一つ一つのディテールが興味深い。 その上に、明治の社会の大変革にどう対処したかも、とても考えさせられた。 磯田さんがあとがきに書いているように、組織を出ても生きていける力を身につけることの大切さがわかる。 何か、まさに今の状況にも通じる話だ。 自分自身はどうなのかと思うと、何とも耳が痛かったりするけど。
0投稿日: 2015.10.31
powered by ブクログ武士の詳細な家計簿から武士の暮らしをあぶり出していくところに真実みがあり非常に有用な資料。 江戸時代が持っているイメージを数字から覆してくれる点がとても面白い。
0投稿日: 2015.10.13
powered by ブクログ9月最後におすすめする一冊は、磯田道史著『武士の家計簿』です。 数年前に映画化されて話題になったので、ご存知の方も多いことでし ょう。歴史家が古本屋で偶然に見つけた「金沢藩士猪山家文書」。そ の古文書は、天保十三年(1842年)から明治12年(1879年)までの 36年間にわたって記録され続けた精巧な家計簿だったのです。幕末武 士が明治士族になるまでの生活を、経済面で読み解くことのできる完 璧な記録。国史研究史上、初めての発見でした。 本書は、その「猪山家文書」を読み解いた学術書ですが、これが実に 面白い。猪山家は、加賀藩の御算用者(会計担当)でした。加賀藩は 会計を重視した藩で、それがゆえに加賀百万石の権勢を誇ったのだそ うですが、猪山家は、そこで会計担当を代々務めた一家だったのです。 意外だったのは、御算用者は、江戸時代は蔑まれる身分だったという こと。江戸時代は、算術そのものが卑しいものとされたそうで、武家 の子弟が算術をするのを禁止している藩も多かったとか。しかし、算 術、会計は経営には不可欠。なので、身分としては低い職業だけれど も、藩経営の中枢に食い込むことができる。すなわち、算術を身につ けることは、「身分制の風穴」を手に入れることを意味したのです。 猪山家は、この「身分制の風穴」と欲のない謹厳実直な性格で、めき めきと頭角を顕します。世襲制ですから、代々、算術の教育を子供達 に施す。子供達の中で最も優秀な者が幕府の御算用者としての後を継 ぐ。そうやって藩の中で出世していき、要職に就いていくのです。 幕末の動乱期には、兵站を担当します。ここでの働きが認められ、新 政府の海軍担当として重用されます。明治維新によって身分特権を剥 奪された士族(旧武士)が没落する中、猪山家は、名誉と莫大な年収 を手に入れる身分になるのです。武家社会では軽蔑されていた算術を 修めることで、下級武士から出世し、武家社会が崩壊した後も身を立 てることがでできた猪山家の親子三代の物語は、「今の傍流の中に明 日の本流がある」という逆説を、教えてくれます。 皮肉なのは、新政府の中枢を担った猪山家の権勢も、藩閥政治の終わ りと共に、終わったことでした。海軍に入れた最愛の息子を日露戦争 で亡くし、甥はシーメンス事件に巻き込まれて官界を追放されます。 「本流」になれた猪山家でしたが、それは長くは続かなかったのです。 本書を読んでいて特に印象に残ったのは、武士の教育方法でした。武 士にとって学問と武芸は身を立てるために極めて重要な手段でしたか ら、子弟の教育は重視されました。その教育を担ったのは父親と、父 親が選んだ師匠で、教育を学校に任せるのが一般的になったのは、明 治時代になってからなのだそうです。当たり前ですが、教育の責任は 学校ではなく、親にあるんですよね。学校の文句言っててもしょうが ないんだよな、と変なところで納得してしまいました。 「歴史とは、いまを生きる我々が自分の問題を過去に投げかけ、過去 が投げ返してくる反射球をうけとめる対話の連続」と著者はあとがき で書いています。そして、「ある一つの社会体制が大きく崩壊すると き、人々はどのように生きるのか」というのが、本書を書くに当たっ て著者が投げたボールだったと言います。 崩壊の時代を生き抜く術について考えさせてくれる好著です。 ぜひ、読んでみて下さい。 ===================================================== ▽ 心に残った文章達(本書からの引用文) ===================================================== 武士は、算術を賤しいものと考える傾向があり、算術に熱心ではな かった。熱心でないどころか「学ばないほうがよい」とさえ考えて いた。上級武士の子弟には藩校で算術を学ばせないようにしていた 藩がかなりある。(…)ソロバン勘定などは「徳」を失わせる小人 の技であると考えられていたからである。 江戸時代の武士の給禄制度には「欠陥」があった。一番の問題は、 現在の職務内容とは、あまり関係のないところで、禄高がきまって いることであった。武士の家禄は「家柄がよい」とか「昔、先祖が こんな勲功をたてた」ということで支給されていた。 鳥取藩士の場合、年収の二倍という借金は、むしろ平均的な姿であ った。幕末になると、武士はおしなべて過剰債務を抱え、高い金利 で首がまわらなくなっていたのである。 江戸時代は「圧倒的な勝ち組」を作らないような社会であった。武 士は威張っているけれど、しばしば自分の召使いよりも金を持って いない。武士は、身分のために支払うべき代償(身分費用)が大き く、江戸時代も終わりになると、それほど「お得な身分」ではなく なってきていた。一方、商人は大金持ちだが卑しい職業とされ、武 士の面前では平伏させられ、しばしば武士に憧れの目を向けていた。 このように権力・威信・経済力などが一手に握られない状態を社会 学では「地位非一貫性」という。江戸時代はまさに「地位非一貫性」 の社会であった。 社会に地位非一貫性があれば、革命はおきにくい。身分による不満 や羨望が鬱積しにくく、身分と身分が、そこそこのところで折り合 って、平和が保たれるからである。 江戸時代の結婚は、それほど長く続くものではなかった。まず寿命 が短いから、すぐに「死別」になる。そのうえ離婚が多い。農民よ りも、武士のほうが、むしろ離婚は多いかもしれない。だから、夫 婦の財産はきっちり別になっていて、いつ離婚してもよいようにな っていた。 加賀藩には藩校もあった。しかし、成之の修業をみてもわかるよう に、藩校教育よりも、家庭教育と個人的な師弟関係が教育の中心に なっていた。猪山家の場合、学校が教育の主役になるのは、明治に なってからである。江戸時代の武家では、父親と父親が決めた師匠 が子供を教育したのである。 成之は学校には通わず、多くの「江戸人」がそうであったように、 家庭と職場を自然の学校としていた。 成之は満十三歳三ヶ月で一人前の俸禄を取るようになった。 海軍に出仕できた猪山家のような家は、年収が、いまの感覚で三六 ◯◯万円にもなる。対して、官員になれなかった士族は年収がわず か十五◯万円ほどである。これが士族にとっての明治維新の現実で あった。新政府を樹立した人々は、お手盛りで超高級をもらう仕組 みをつくって、さんざんに利を得たのである。 幕末の武士と異なって、明治官僚には身分費用を大きく上回る身分 収入が与えられた。(…)明治官僚は幕末武士に比べて、はるかに 旨味のある「お得な身分」であった。 教育して官僚・軍人にして身を立たせる。とくに、明治初年の士族 はこの教育エネルギーが絶頂に達していた。日本近代の歩み、日露 戦争を実質的にになった年齢層の将校達は、多かれ少なかれ、江戸 時代の生き残りの父や祖父から、このような教育を受けて育ってい た。 大きな社会変動のある時代には、「今いる組織の外に出ても、必要 とされる技術や能力をもっているか」が人の死活をわける。かつて 家柄を誇った士族たちの多くは、過去をなつかしみ、現状に不平を いい、そして将来を不安がった。彼らに未来は来ていない。栄光の 加賀藩とともに美しく沈んでいったのである。一方、自分の現状を なげくより、自分の現行をなげき、社会に役立つ技術を身に付けよ うとした士族には、未来がきた。私は歴史家として、激動を生きた この家族の物語を書き終え、人にも自分にも、このことだけは確信 をもって静かにいえる。恐れず、まっとうなことをすれば、よいの である…。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●[2]編集後記 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 江戸時代の武士の教育は学校に頼っていなかったというのは、二つ の意味で示唆的でした。 一つは、今、制度化されていて当たり前と思っていることの多くが、 明治以後につくられたもので、それ以前は自前が当たり前だったと いうこと。食料、エネルギーだけでなく、教育だって自前、自給自 足が前提だったのです。 もう一つは、教育の前提は人にあるということ。父親と父親が選ん だ師匠が教育係だったということは、「何を教えるか」より、「誰 が教えるか」のほうが重要だったということです。一人は父親です が、父親以外にもう一人いるというところもポイントですね。しか もそれは、職業としての「先生」ではなく、「師匠」なのです。師 匠は、教えることを仕事にしていません。自ら生きる道を持ってい て、その生き様を弟子が真似て盗む。弟子が師匠と思うから師にな るだけであって、職業教育者ではない。 職業教育者に教育を委ねようとしていることが、そもそもの誤りな んですよね、たぶん。親自身がもっと責任を持つということと、格 好いい大人を見つけて、その大人に弟子入りさせるってことが、重 要なんだろうなぁと思う今日この頃です。
0投稿日: 2015.10.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
歴史研究でもあるが、経済書でもある。 著者は史学の専攻だが、ちゃんとした会計知識がないと、ここまで分析はできないはずである。 幕末、加賀藩の下級士族の残した資料をもとに、当時の武士の家計について詳細に分析。研究として類を見ない素晴らしさ。 世襲制社会にあって、支出を見直し、会計能力を身につけた猪山家は、幕末に藩主お抱えの重臣となり、やがて激動の幕末期を生きのびる。 古文書からここまで一家の姿を浮かび上がらせた、著者の想像力にも感嘆せざるをえないが。これが売りにだされていた経緯も知りたいもの。 あとがきの、「今いる組織の外に出ても、必要とされる技術や能力を持っているか」が人の死活を分ける、という一文に胸を打たれる。 国立大学の教養学部の再編が話題になる昨今、このような心意気を学生に解ける研究だったらば、非常に大歓迎。
0投稿日: 2015.06.19
powered by ブクログ今日、明治維新によって、武士が身分的特権「身分収入」を失ったことばかりが強調される。しかし、同時に明治維新は武士を身分的義務「身分費用」から解放する意味を持っていたことを忘れてはならない なにより、武家社会には「連座制」が存在したから、親族は運命共同体にならざるを得なかった
0投稿日: 2015.06.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
久々に歴史専門書を読んだけど面白かったー。 これはいわゆる「社会史」という分野に入る、それも幕末~明治維新~大正デモクラシーへと続く時代を、一介の武士であった人たちがどのように生き抜いてきたかを物語る詳細な記録だ。 私は日本史には明るくないが、江戸時代の風俗などは商人や職人の生活はかなり研究が進んで一般向けの書物も多く刊行されているが、武士の、それも大名や旗本ではなく、一藩士がどのような生活を送り、何を考えていたのかは、まだまだ未知の部分が多いように感じた。 だから、一藩士である猪山家の家計簿と書簡をもとにそれを分析・分解した本書は非常に興味深く読んだ。 また、猪山家の面々が、「能力を持って身を立てて」いく様を見るのは非常に痛快であった。 今さらながら映画も見てみたい。 しかし、池波正太郎の小説で、「三両あれば江戸の庶民一家が1年は遊んで暮らせる」みたいな表記があったけど、本書によると金1両は現代感覚で30万円相当。。。 別の場所で「金10両で~」という表記もあったけど、300万円で夫婦と子供が1年暮らすのは結構カツカツ。 その辺の検証もしてみたい。
0投稿日: 2015.02.05
powered by ブクログ映画を観て面白かったので本も読みました。当たり前ですが、映画よりもかなり詳しくなっていますね。 私は歴史には詳しくないのですが、まずは与えられた役割をキチンとこなすこと。現代の仕事でも基本ですよね。猪山家は慎ましく生活していながらも上白糖を買ったり、教育熱心だったり、お金の使い方も堅実で参考になります。 読み終えて、また映画を観たくなりました。
0投稿日: 2014.10.10
powered by ブクログ映画がヒューマンドラマっぽかったので買ってみたら、新書だし小説でもなくてびっくり。 でも、この時代の庶民の生活が丁寧に紐解かれていて、なるほどと思うことが多かったです。 こういう時代考証をしている本を読んで当時の生活についての知識を得た上で、同じ時代の小説なんかを読むと、より深く楽しめる気がします。
0投稿日: 2014.06.16
powered by ブクログラジオで聴いた、著者の講演がめっぽう面白かったので読みました。 家計簿からこれだけのドラマが見出せるんですね。 事実は小説よりも…ですね。 ちなみに…で始まるトリビアの数々が実は一番面白かったかも。
0投稿日: 2014.03.01
powered by ブクログ江戸末期から明治時代にかけて加賀藩猪山家の家計簿から当時の武士の生活を明らかにする。 ソロバンの能力により出世するものの、借金におわれることとなる。借金の返済から明治期のさらなる出世。時代のうねりのなかで、猪山家はどのように生き抜いていったのか。 家計の面からのアプローチは珍しく、面白かった。
0投稿日: 2014.02.16
powered by ブクログ映画よりも、新書の方が断然面白いです。幕末から明治までの激動期を家族史という視点で学べました。それにしても、武士は気の毒ですねえ。幕末は身分費用に喘ぎ、明治には次々と逼塞しています。江戸時代は「圧倒的な勝ち組」を作っていないという指摘も、なるほどですね。
0投稿日: 2014.02.11
powered by ブクログ実家の書棚にあったので拝借し読み始める。 会計官僚の武士の家計簿を通じて武士階級の現実に迫る作品。 親類縁者との交際費、武士を演出するための特権階級ならではの必要コストの負担が、とんでもなくかかっているのが良く解った。 幕末から明治にかけて、武士階級が没落していく過程が、家計簿の証明されて、幕末への理解が深まります。 時代小説を読む時に、違った観点を養える新書。 自分を振り返ったときに、家計簿をつけなければ、いけないな〜と金銭の記録の必要性を感じさせてくれる身近な歴史研究の新書。
0投稿日: 2014.01.27
powered by ブクログ映画は堺雅人と仲間由紀恵が初めて会うシーンまで見た。所用ができて中断して、ちゃんと時間を作って見直すか気にはならなかったけど、原作はおもしろそうだ。
0投稿日: 2014.01.25
powered by ブクログ武士の生活が知れる。けっこうおもしろかった。武士の生活も大変だったんだなと思う。どの時代でもみんな頑張って生きている。こういった日常的な視点で見る歴史もおもしろいかも。映画も見たいな。
0投稿日: 2014.01.08
powered by ブクログ金沢藩御算用学者の幕末3代に渡る家計簿を丹念に読み込んだ本。 名もない市井の士族がどのように過ごしてきたのかが良くわかる。 言えることはあとがきにあるように、家柄を誇り過去を懐かしみ現状に不平をいい、将来を不安がった士族には未来が来ていない、一方自分の現状を嘆くより自分の現行をなげき社会に役立つ技術を身に付けようとした士族には未来がきたのではないか。
0投稿日: 2013.11.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
そもそもは、詳細な記録を残した金沢藩士がどのように記録を残したのかを知りたくて読み始めた。 そのことについては、あまり書かれていない。 それでも、江戸時代後期から明治にかけての武士の生活を知るには貴重な書籍である。 つくづく、身を立てるための技術は必要なのだということを痛感。 自分には何もないが・・・
0投稿日: 2013.10.27
powered by ブクログ金沢藩士猪山家文書、1842-1879、幕末武士が明治士族になるまでの完璧な記録。会計のプロ、家計の立て直し、子どもと家族、英才教育、兵站事務、海軍勤め。 身分費用として支払った多額の金が、加賀の衣食住の文化をつくったこと。世襲で身分は先祖由来だったから供養が大事だったこと。
0投稿日: 2013.10.19映画化されて話題になったけど……
この本のポイントは、映画で描かれたような人間ドラマそのものではなく、丹念に史料を読み込むことによってそういったドラマが浮かび上がってくることにあるように思う。 一見退屈な資料の読み込みという作業が、いかに重要で意義深いかを教えてくれる。
3投稿日: 2013.10.08
powered by ブクログ歴史学者が何をやっているか 歴史のおもしろさ そんなのが分かる本 行き帰りの列車で 読み終えてしまった 武士の内情がわかるだけでなく なぜ身分制度のトップの武士が 大政奉還を行ったか なぜ農民らが革命をおこさなかったか といった歴史の深い部分にも答える本
0投稿日: 2013.10.02家計簿から見る武士の生き方
猪山家に記載されていた家計簿を元に江戸時代の節の苦しい経済状況を紐解いている。 加賀藩の御用算係として頭角を現した成之の半生を中心に書かれているが、それよりも気になったのが武士の懐事情が大変に厳しいことがよくわかる。 特に冠婚葬祭や盆暮れ等一族のつながり確かめる事柄には、金がなくても出さないとならない苦しい経済状況がよくわかる。 しかし、戦前まで女性は家庭内でも低い扱いをされていると思われがちだと思っていたが、意外にも妻は夫や実家からお小遣いをもらい、夫と財産を別々に管理していたというのには驚いた。
5投稿日: 2013.09.25
powered by ブクログ武士の家計簿からここまで様々な事柄に思いを馳せることができるとは思わなかった。 家計簿という数字ばかりの資料がメインでありながら、猪山家に親しみを感じずにはいられない。映画化したいと思ったのも分かる気がする。
0投稿日: 2013.09.23
powered by ブクログ江戸時代から、幕末、明治に至る加賀藩御算用者の猪山家の家計簿を分析。 猪山家は上級武士ではなく、下級武士とのこと。生計を立てるためには働かなければならない。御算用者と言う職は加賀藩の算術研究への力の入れようもあり、天職だったようです。 武士の収入や支出を現代の金額で現しているのも分かりやすい。まあ、物価水準などもあるので鵜呑みにはできませんが。 江戸時代に特権階級であった彼らの生活は祝い事や儀式などで、収入以上の出費があり、如何に、体面を重視したかだと思いました。また、同等ランクの親戚付き合いがいかに大切であったか、なるほどと思いました。これは、現代にも通じる所もありますね。 幕末、多くの武士が職を失なう中、藩だけでなく、外でも通用する技術を持った猪山家は生き残った。確かに、現代でもお金を扱える人は貴重ですから。 まさに、「歴史とは現在と過去のキャッチボールであるを体感した気がします。
0投稿日: 2013.09.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
歴史小説が好きです。 そして、こういう時代背景について検証した本を読むとより一層、歴史小説が面白くなる。 この本の中で、明治の廃藩置県やそれまでの身分制度廃止については、士族特有の経済的な負担から解放した側面もある、と述べている。 目からウロコ。確かに。 やっすい給料に見合わない格式を求められて、幕末には多くの武家が困窮していた、とはよく聞く話。よく聞いていた話なのに、明治期に武家としての特権を廃止された鬱屈や不平不満にばかり目がいっていた。 当時、ヨーロッパと比べて廃藩置県がすんなりいった話も納得。 一番楽しめたのが、猪山家の書簡を紹介した第5章と第6章。 明治とは、科学が身近になりはじめた時代だと思うのですが、金沢にいる直之が、東京にいる息子の成之から送られた新聞を親族に見せたり、フランス製の西洋時計を買って毎日ネジを巻くのを習慣にしたりと、新しいものを面白がっている様子が紹介されています。 ワクワクできるものがたくさんあった時代だったんだろうな、と羨ましく思ったり。 こういう本の知識を自分の中に蓄積していって、歴史小説をもっと楽しめるようになるといい。
0投稿日: 2013.09.02
powered by ブクログ予想外の面白さだった。「一日江戸人」の直後に読んだので、江戸の平民と地方の武士の暮らしぶりの違いが興味深かった。
0投稿日: 2013.08.14
powered by ブクログ≪目次≫ 第1章 加賀百万石の算盤係 第2章 猪山家の経済状態 第3章 武士の子ども時代 第4章 葬儀、結婚、そして幕末の動乱へ 第5章 文明開化のなかの「士族」 第6章 猪山家の経済的選択 ≪内容≫ 今更ながら読んだので、そう詳細しなくてもよいだろう。 私的に興味を持ったのは、5章、6章の「士族」秩禄処分を受ける前後の部分だ。想像はしていたが、想像以上に士族たちが経済的に苦しく、何か「芸」を持っていないと生きていけなったことだ。
0投稿日: 2013.08.09
powered by ブクログ大河ドラマで「八重の桜」をやっている事もあって、会津藩と加賀藩の違いはありますが、幕末維新が書かれていて、家計簿でこうも判るというのが面白いです。
0投稿日: 2013.06.03
powered by ブクログ明治維新の激動を経験して、おそらく最も生活環境が変わったであろう士族に焦点を当て、その家庭事情に迫る。ここで扱われているのは成功した例だったけど、没落したパターンとかも気になる。なかなかに興味深い内容でした。
0投稿日: 2013.06.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
江戸時代に生きた武士の感覚を学べた。 武士は自分がどんなに貧乏でも、付き合いや人情を大切にしてた。そういう損得勘定のない生き方って素敵だと思う。人のつながりの深さを大切にして生きていく姿は是非とも学びたいものです。 「歴史とは過去と現在のキャッチボールである」 歴史とは、いまを生きる我々が自分の問題を過去に投げかけ、過去が投げ返してくる反射球をうけとめる対話の連続。史実を覚える「暗記物」ではないのだ。 大きな社会変動のある時代には、「今いる組織の外に出ても、必要とされる技術や能力を持っているか」が人の死活をわける。
0投稿日: 2013.06.01
powered by ブクログ会社で経理をしているので、思わずのめり込んでしまった。 漢数字での記帳とか帳合はどうやっていたのかな? 江戸時代の会計に俄然興味が湧いてきた。 帳簿関連の古文書を調べてみよう。
1投稿日: 2013.04.06
powered by ブクログ小説でも歴史番組なんかでも、「石高」がいくらというのが、武家の紹介としてほぼ必須項目のように見かけていたが、それが具体的にはいくらぐらいで、どういう形で収入として家計に計上されているのかなんて、知らなかったし、米俵が家に届くんだろう、ぐらいのイメージしかなかった。 武士の日常生活の詳細が、本当に面白かった。 同時に著者の古文書の読解、洞察の実績は言うまでもなく、歴史上の人々に対する真摯で誠実な態度に、深く深く感心する次第である。 またもや、読了後に深く首を垂れる思いであった。
0投稿日: 2013.03.17
powered by ブクログ事の本質をついたとても良い書籍です。教科書だけだとイマイチ納得できないところがあるが、家計簿から経済状況を見ると昔も今も変わらないことが多いことがわかる。また、幕末から明治にかけての分析はとても参考になります。なによりも著者が、この資料を見つけた時の大興奮した雰囲気が文章に如実に表れてます。
0投稿日: 2013.02.26
powered by ブクログ面白かった 教訓を読み取るなら名より実をとることが激動の時代において必須であり、そうでなければ特権は剥奪されるということ。当然のことといえば当然のことだがそれがよく現れていた。 そういう観点から読まなくても十分楽しめる。ホームドラマ的。 しかしこんなに古い本だったのだなあ。新潮新書創刊当時に新潮新書レベルを超えた本を出すというのはまあいいことではあるけどもったいないこと。中公あたりからでもいけたでしょ。
0投稿日: 2013.02.14
powered by ブクログ江戸時代の文化や生活はおもしろい。当時のサラリーマン(下級武士)の暮らしにも興味を持っていたところで,偶然本書をみつけた。また著者は,当時宇都宮大学の先生であり,一層の親しみを持った。読み進むと,加賀藩の一武士の家庭をとおした生活ぶりが浮き彫りになり,時代小説の好きな私にとって楽しい一冊となった。 *推薦者 (農教)Y.K. *所蔵情報 http://opac.lib.utsunomiya-u.ac.jp/webopac/catdbl.do?pkey=BB00174767&initFlg=_RESULT_SET_NOTBIB
0投稿日: 2013.02.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
幕末から明治維新にかけての加賀藩の会計係の暮らしぶりがわかる本。 武士の暮らしがいかなるものであったのか、維新後に士族が社会の変化をどのようにみていたのかなど、非常に興味深い内容だった。 歴史の大局も面白いが、このような歴史の主役でない人たちの生活を覗き見するのも楽しいと再認識。
0投稿日: 2013.01.28
powered by ブクログ金沢藩士猪山家の家計簿と手紙から、当時のくらしぶりを分析したもの。 江戸末期、武士はその身分維持するための交際費が家計の6割。 親族との交際、先祖との交際。飲食業と寺が儲かる仕組み。 必要経費が収入を超え、借金を重ねて破産寸前。 親族は重要な資金源でもあった。 結婚後も、実家からは、現代以上にバックアップがあった。 当時の結婚には、お試し期間があった。 縁組を藩主に稟議申請し、承認された後、本当にうまくいくか、 一定期間、泊り込みで一緒に暮らしてみていた。 職業が世襲だった時代、算術に長け、上司の要求をミスなく遂行したことから、 出世していった猪山家。 徳川家斉の娘の嫁ぎ先が藩主前田家になり、財政が苦しい中、東大に今も残る赤門建築をはじめ、婚礼を成功させる。さらに、戊辰戦争での兵糧の実績から、海軍の財務の要職にスカウトされる。 現在の価値で3000万以上の年収。 士族が廃止になり、退職金と、金沢から東京の海軍に出稼ぎにっている息子の年収で、金沢と東京で貸家経営を始める。明治初期、東京の芝は金沢の片町より地価が安かった。 その後、東京に一家は移住する。孫3人も全員海軍の職に就くが・・・
0投稿日: 2013.01.23
powered by ブクログこの本は、加賀100万石の御算用者(経理のプロ)である猪山家の家計簿のデータから、 1)江戸時代の武士社会の生活がどのようなものであったか、 2)明治維新によって武士社会が大きく変化したが、その変化にどのように対応したか について教えてくれます。 江戸時代の武士社会の生活 江戸時代の武士の多くは、借金生活を送っていたようです。 猪山家の家計でも交際費の割合が高くなっています。 筆者は、これを身分収益と身分費用と考え方で説明しています。 身分費用 武士という身分を維持するための費用 身分収益 武士という身分であることから得られる収入 明治維新によって、武士という特権階級はなくなってしまったにもかかわらず、大きな反乱がなかったのは 身分費用の負担が大きかったからではないかという仮説を立てています。これは、斬新な発想だと思います。 また、知行地の運営は藩の行政が代行し、米と銭を支給されていましたため、土地との結びつきが弱くなっており、 廃藩置県などの行政改革もスムースに行われました。九州(薩摩藩)では、土地の結びつきが強かったため反乱(西南の役)が起きました。 明治維新 商売に失敗した武士(武家商法)も多くいたようです。 成功した武士は、役所(政府機関)に就職できた武士が成功した武士となったようです。猪山家は、海軍士官となり、少なくとも金銭的には困らない生活を送ることができました。 江戸時代の武士は、地方公務員という位置づけでしたが、江戸幕府がなくなったことによって、中央官庁も再構成されました。中央官僚の多くは薩長出身者が占めていましたが、革命家あがりの政治家には、実務的な能力はまったくなく、諸藩の中から多くの有能な実務家が抜擢されました。猪山家もそのなかの一人だったようです。 実務能力のよって身分制が崩れていくというくだりは、ナポレオンの事例を含め、とても興味深いものがありました。 最後に 江戸時代の武家女性は、考えられている以上に、自立した財産権を持っていた点が興味深かったです。 必殺シリーズの中村主水は、婿取りだったこと、女性の力が強かったこと、跡取りを期待していた子、小遣いが少なかったこと、などなど、実は、時代考証がよく出来ていたのではないかと改めて感じました。 -------------------------- メモ そろばんをはじき帳簿を付ける「武士からぬ」技術 江戸時代の武士社会は行政組織として欠点があった。 行政に必要な「算術」を持つ武士が不足していた。 算術から崩れた身分制度 フランス、ドイツでは、軍の将校は貴族であったが、砲兵将校や工兵、地図製作の 幕僚は貴族以外でもなれた。 ナポレオンも砲兵将であった。 知行取り 無足 猪山家の年収 銀:3076匁 3000匁=11.25kg 1230万円 現代感覚 現在価値 米1石 27万円 5万円 金1両 30万円 5万5千円 銀1匁 4000円 666円 銭1文 47.6円 8.8円 封建制度 年貢米 藩が徴収を代行し、藩士に支給する 夫銀 春と秋、2回。知行地の百姓が直接納付。 銭形平次の投げる寛永通宝一枚が50円(現代感覚) 負債(借金) 年利:15-18% ①町人、②藩役所、③武士(親戚)、④武士(家中)、⑤知行所 猪山家の財産売却 衣類が高い 嫁入り道具=資産 武士の家計は、「浪費を辞められない構造」を内部に含んでいた。 江戸時代は、武士が国民総生産の50%近くを取り上げて消費していた。 圧縮されていない項目 武士の会計は、交際費の割合が高い 祝儀交際費、儀礼行事入用 →武士身分としての格式を保つために支出を強いられる費用 召使いを雇う費用 親戚や同僚と交際する費用 武士らしい儀礼行事を行う費用 先祖・神仏をまつる費用 制度的・慣習的・文化的強制によって支出を強いられる費用 身分費用 武士という身分を維持するための費用 身分収益 武士という身分であることから得られる収入 明治維新 身分的特権(身分収益)がなくなった一方で身分費用もなくなった。 →身分特権の剥奪に大きな抵抗を示さなかった理由 感想 身分的...は、政治家が引き継いでいる? 猪山直之のお小遣い 猪山家の経済規模:1742万円 小遣い:5840円/月 江戸時代は、圧倒的な勝ち組を作らない世の中 地位非一貫性 →革命が起こりにくい 江戸時代の武家女性は、考えられている以上に、自立した財産権を持っていた。 生活が米の換算レートに左右されていたため相場にも金融にも鋭い目を持っていた → 明治になって銀行員になったものは、意外に旧武士身分が多い 棒禄収入 米で消費 13% 銭で支出 34% 銀で支出 53% 金で支出 0% 膨大な葬儀費用 年間収入の1/4 いとこ結婚 結婚お試し期間 幕末という時代は、計算能力が高く、事務処理を確実にこなす「藩官僚」を欲してい た。 新政府は、「元革命家」の寄り合い所帯であり、実務官僚がいない。 兵站業務 江戸時代の侍の経済状態を推測することができる 冠婚葬祭費が占める割合が大きい サブタイトル:加賀藩御算用者の幕末維新 江戸時代の武士にとって領地とは、石高という数字であり、リアルな土地を意味するモノではない。 領地支配から年貢収納までを藩の行政(官僚)が代行するようになった。現在、サラリーマンは自分で納税しなくて済むのと似ている。 鎌倉時代から始まった、土着武士、本領安堵とは無縁の世界になっている。 明治維新では、廃藩置県など武士の領主権を廃止することができたが、これはリアルな土地を支配していなかったため。鹿児島県などリアルな土地を支配している場所では大規模な反乱が起こった。
0投稿日: 2013.01.14
powered by ブクログ私も大学で古文書のクラスを取ったこともあったが、全然読めなくて大変だった記憶がある。それがすらすら読めたら、こんなに楽しい発見があるのか! 映画も見たい。
0投稿日: 2013.01.08
powered by ブクログ茨城大学教授で、近世社会史が専門の磯田道史氏が 『金沢藩士猪山家文書』から当時の武士の生活実態や経済状態、さらに近世から近代へ移行する時期の武家の諸問題等を金沢藩の御算用者の家である猪山家の家計簿・文書を通して紹介されている。 武士の実態や性格を考える上でも興味深い一冊。 猪山家は「すでに幕末から明治・大正の時点で、金融破綻、地価下落、リストラ、教育問題、利権と収賄、報道被害」という現代にも存在する問題に直面している。 猪山家の物語を、現代の課題に活かしてみては如何でしょうか。
0投稿日: 2012.12.29
powered by ブクログ借金で首が回らなくなった江戸時代の猪山さんちの家計建て直し奮闘記。 わかりやすい内容で面白く読めた。 この本をきっかけに古文書に興味を持ち始め、読めるように練習中。
0投稿日: 2012.12.24
powered by ブクログ加賀の御算用者(出納担当)猪山成行が残した、猪山家の家計簿を読み解くことによって、幕末から明治維新までを下級武士がどのように乗り切ったのか?を解説しています。 映画化されているようですね。 といっても小説ではないので、ドラマ仕立てにしたんでしょう。 下級武士のイメージというと、貧乏で傘張りの内職でやっと食いつないでいる、みたいなイメージですが、実際そんな感じだったようです。 現在の貨幣価値にした場合の給料額は驚くほど安く、また、その一方で武士の体面を保つための儀礼経費は驚くほど高く、結果、借金の山を築いていきます。 下級武士が貧乏というのはイメージ通りですが、なぜ貧乏なのか?は知りませんでした。 そして、苦労して債務整理と返済をしていき、明治維新を迎えると猪山家はその経済能力を買われて明治政府の中で官職を得ていきます。 そして、得られた給料はなんと、現在の価値にして月額1000万超! 明治維新は、新政府を樹立した人々がおてもりで超高級を得る仕組みを作り、さんざんに利を得たというのが現実、という話は、驚くと共にさもありなん、と思ったりしました^^;。 猪山家は明治維新の中で運良く波に乗れた士族ですが、当然波に乗れなかった人たちの方が多いわけで、そんな人たちの話は身につまされますね。 文章も読みやすくて、理解もしやすく、ちょっと歴史に興味がある、という感じの人にはオススメです。
0投稿日: 2012.11.14
