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沈まぬ太陽(一) -アフリカ篇・上-
沈まぬ太陽(一) -アフリカ篇・上-
山崎豊子/新潮社
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総合評価

354件)
4.2
146
121
46
10
2
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    この時代の組合闘争や空気感を実際に知るわけではないので現代的な価値観での感想になってしまいますが 恩地があまりにコミュ難で頑固だと思ってしまいます。 序盤での赴任先ケニアでの趣味が野生動物のハンティング、ここでもう読むのを諦めようかと思ったくらい恩地に対しての好感度はマイナスです。 ストレスを野生動物に対してぶつけてんじゃねーよ、と。象の下りでもライオンの下りでもつい「いけ!そのまま恩地を⚪︎せ!」と動物寄りな気持ちになってしまいました。 中盤から話が過去に遡り日本にいた頃の話ですが、組合委員長を嵌められて任されてしまったとはいえ、あまりに強引な要求に偉い人からももうちょっと無難にやるなりやり方を教えるよ、と言われても絶対に教えを請わない。根回し一つせずコミュニケーションをまともに取りもせずぶち当たってストを起こし要求を通していけば当たり前に上層部から嫌われる。 それで海外で飛ばされました、海外でも嫌われました、真面目に正義を貫いてきたのに!という被害者ムーブを取られてもなんだかな〜自分が蒔いた種なんだよな〜という印象しか持ちませんでした。 カラチ勤務においても海外エアラインの方が高待遇と感じているなら転職すれば?と思うのですが、妻子に巻き込み苦労させながらも自分本位で不遇を耐えれば良いと思っている姿になんだかげんなりです。

    0
    投稿日: 2025.10.24
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    初の山崎豊子作品。 ドラマで「華麗なる一族」「砂の器」は見たことあるけれど、原作は初読。 時代を感じさせる箇所はあるものの、古さはなく惹き込まれて読んでしまいました。 労使交渉の激しさ、懲罰人事の苛烈さ、これが実際あったことを基に描いているっていうのだから驚いてしまう。 全5冊の長編、読み始める前は不安もあったけど、続きが気になって仕方ない。

    0
    投稿日: 2025.09.18
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     オーディブルで聴いたのだが、さすがにこの著者の作品は直ちに内容に惹き込まれてしまう。大企業の非情な人事については、自分自身の過去の経験や周辺に溢れているのでリアリティが半端ない。サラリーマンとして出世する為には、お客様よりも同僚よりも上司に阿る必要があり、逆らった者は最後まで日の目を見ないという現実がある。そんな個人の集団が一流企業であり、その一流企業が経済活動から生じる利益の殆どを独占しているのだ。お客様や同僚の利益を尊重する人が報われる社会になって欲しいと思うのだが、

    65
    投稿日: 2025.09.14
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    国民航空という航空会社で働く主人公・恩地は労働組合委員長として空の安全を守るために働く組合員の処遇や働き方の改善に奔走するが、その報復人事としてアフリカやパキスタンなどの僻地での勤務を命じられ、アフリカ編の上はその組合時代の過去と現在を行き来しながらストーリーが進みます。御巣鷹山編が有名ですが、すでにあの大きな事故が起こるべくして起こった、というのがわかるような会社の体制がところどころに描写されており、ドキドキしながら読みました。海外での暮らしもリアルに描かれており、一気に引き込まれてしまいましたので、次の下巻も楽しみ。

    0
    投稿日: 2025.09.05
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    第1巻は壮絶な物語の幕開けでした。 主人公が直面するのは、10年に及ぶ海外転勤という過酷な運命です。 現代の価値観から見れば非人道的とされるような人事異動ですが、彼はその不条理に抗い、不屈の信念を持って挑み続けます。 その姿は私の想像をはるかに超えるものであり、強い感銘を受けました。 さらに、主人公には家族がありながら、アフリカで長期滞在を強いられるという厳しさも描かれており、読んでいて胸が締め付けられる思いがしました。 なぜ周囲が止めることもなく彼を送り出したのかと疑問に思いましたが、それは当時の時代背景や価値観に深く根付いているのだと感じました。 この章は単なる導入ではなく、壮絶な試練の序章であり、今後の物語がどのように展開していくのかを強く予感させるものでした。 主人公の信念と覚悟が、これから先どのように描かれていくのか、大きな期待を抱かせる第一巻でした。

    2
    投稿日: 2025.08.24
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    一昔前の大企業の姿を知ることができる内容だった。 今では考えられないような激しい労使対立と、懲罰人事。(一部の企業ではあるのかもしれないが) 一航空ファンとして楽しめる部分もあるため、続きも読み進めたい。

    1
    投稿日: 2025.08.11
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    山﨑豊子氏の代表的長編小説。全五巻の第一話。日本を代表する企業・国民航空のエリート社員である恩地元が主人公。その彼が労働組合の委員長をしたばっかりに、会社から冷遇されていく。カラチ支店に飛ばされ、劣悪な生活環境に耐え頑張るが、日本に帰されることはなく、テヘラン勤務を命じられた。恩地さん、不器用だなぁ。

    33
    投稿日: 2025.07.24
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    自分の知らない時代の航空業界にまつわる話 史実を元にした小説ということでおすすめしていただきました。 とても読みやすく、主人公の真っ直ぐさ故に茨の道を進むことが最初からわかっている分、救われてほしいと思いながらも、救われるわけではなく、本書の書き出しのアフリカに左遷された途中まで記載された本 この一冊で、アフリカの匂い、大企業での労働組合が向き合う問題、ストライキ、海外左遷、カラチの過酷さ、戦争による空港閉鎖、胃が痛くなるような体験が記されていますが、読み進めたくなります。 戦争を経験した人たちのセリフに、私と世代が違うからこその尊さを感じました。 なぜアフリカに至ったのかはまだ書かれていないため次を読むのが楽しみです。 旧友の行天とは、志同じくして目指す場所が違うと分かれてしまったのも今後どうなるか楽しみです。

    5
    投稿日: 2025.06.17
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    組織は怖い。上司を敵にすると流刑にあうという恐ろしさ。パレスチナのカラチでの生活が過酷過ぎて、読んでいてゾッとしました。恩地さんの運命や如何に!正義は勝つ!…よね? 二巻目に突入します。

    24
    投稿日: 2025.06.12
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    #読了 沈まぬ太陽1/山崎豊子 職場の先輩に薦められて。初めは独特の文体を掴むのに苦労したけど、読み始めると、流石の面白さ。ただ主人公が不器用すぎる…!社内政治が上手くできない、ああ、ここは胡麻をするべき場面なのに…とヤキモキしてしまう。2巻も読もう。

    0
    投稿日: 2025.05.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    一気読みできる。現実を忘れて、読書を楽しみたい方におすすめ。主人公がどこかで報われて欲しいと思いながら読み進める。

    0
    投稿日: 2025.04.23
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    ドラマも観てるけど、本も2回目かなあ 初めのアフリカ編は、まあわかりやすい 恩地くんだけの問題なので、視点もはっきりしている しかし御巣鷹編が終わり、国見会長が中心の編になるといかんともしがたい。 次から次へと新たな登場人物が出現し 多すぎて把握できない 数章で消える人たちは覚える必要はないが 当然その時点では判断できず。 なんとなく認識せざるを得ないので疲れる ドキュメンタリーチックなのでやむを得ない部分もあるが、物語りというより筆者の言いたいこと書きたいことで埋め尽くした文章って感じだ。 運命の人と同じ流れ その上、気持ちの良いラストもなく 利権を貪るクソみたいな人たちは、ぬくぬくするばかり。すっきりしない 私は山崎豊子の物語が読みたいのに

    2
    投稿日: 2025.02.19
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    1985年の日航機墜落事故を中心に、日本航空がモデルになっている小説であるということだけは知っていた。どこまでをフィクションとして、どこまで事実として読んでいいのか分からないけれども、読めば読むほどに、大事故が起こりそうな会社の体質に、腹が立ってくる。 平成生まれの人間から見ると、職場の人間関係や実際の仕事の中に、まだ、戦前の名残りが大きく残っていることのリアリティが、印象的だった。共産党員に対する警戒心や「アカ」というレッテル。治安維持法で捕まり転向した転向者。学生運動をしていた経歴。第二次大戦時に戦闘機の整備をしていた整備士や、パイロット。元華族出身であることのステータス。今の人間からすると、もはやあまりぴんと来ない様々なお互いの人間の見方が新鮮だった。 そういった意味では、労働組合の委員長として、労働者たちの待遇改善のために会社の経営陣と戦い、僻地への報復人事を受ける恩地の姿も、新鮮に映るものだった。今でも、春闘など組合による団体交渉のニュースなどは、目にすることがあるが、小説ということを差し引いても、その切実性と熱量に、現代との差を感じる。まだまだ問題があるとはいえ、こういった運動をしてきた歴史のうえに、今の労働環境があるのだなと思う。 だからこそ、家族の生活と自身の健康を犠牲にしてまで、組合の委員長として働き、不当な僻地への長期赴任に耐える恩地の姿は、かっこよくもありつつ、共感はしづらい。終身雇用の時代の、一つの会社の中で生きていく時代の人間の感覚が垣間見える。 今のところ、読んでいて気持ちのいい小説じゃない。ただ何か、読まされる凄みがある。

    0
    投稿日: 2025.02.17
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    山崎作品を小説で読むのは初。全5巻というボリュームにビビってしまっていたが、育児の合間をぬって数日で読了してしまうほど引き込まれるストーリーだった。大企業の人事でここまでされるとは、時代錯誤なのかなんなのか。1人の人生をここまで狂わせることができて、それを自己保身のためになんとも思わない人がいることに驚きを禁じ得ない。 主人公が組合員を想うために信念を曲げないのだとしたら、日本に残された組合員側に、信念を曲げてでも帰ってきてほしいと言ってあげてほしいわ、となるほどだった。この苦境の経験が3巻以降の展開にどう絡んでくるのかが気になる。

    1
    投稿日: 2024.12.29
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    2001年(発出1999年) 410ページ 『この作品は、多数の関係者を取材したもので、登場人物、各機関・組織なども事実に基き、小説的に再構築したものである。』 小説の冒頭にあるとおり、この物語は日本航空と日本航空社員・小倉寛太郎氏をモデルとした作品です。山崎豊子さんの小説は初読みですが、綿密な取材によるリアリティ、スケールが大きくまた美しい自然の描写、しっかりとした人物造形、骨太な文章で、1冊目でとても好感を持ちました。 モデルとなった時代背景や登場人物も古風な趣きを感じさせますが、魅力的な人物が多かったです。 主人公の恩地、私は大好きです。確かに、立ち回りは下手くそで家族・親戚を悲しませ、怒らせているけれど、正義を貫き通したその姿勢は誰にも真似できない。もし、他の誰かが同じ目にあったら、多分その人はあっという間に精神を病んでしまうんじゃないかな。それほど今と違って情報の少ない中東・アフリカ地域は過酷だと思う。 1巻・アフリカ編は、アフリカに赴任中の恩地のサバンナでのハンティングの描写から始まり、そして、労働組合委員長だった過去への回想へ。 主人公・恩地がとても正義感が強い。そして団体交渉の描写もリアリティと迫力がある。敵役として登場する人物で、1番卑怯で許せないと思ったのは八馬、そして行天。2人とも恩地側の人間だったこともあるが、徹底的に嫌な人物として描写されている。 会社側の報復人事としてカラチ赴任。そして、僻地への任期は2年と内規で規定されているにもかかわらず、その後の10年にも及ぶ中東・アフリカでの物語が幕を開ける1巻目である。

    20
    投稿日: 2024.11.17
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    組合活動華やかなりし時代を知らない世代に理解はしにくいと思いつつ、企業の組合対策に恐ろしいものを感じた。 これでもかと海外を流浪する主人公には同情の気持ちばかり。

    1
    投稿日: 2024.10.20
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    自らの正義を貫くことは本当に難しい。事象に対し、それを正義とする人がいれば当然しない人がいる。正義を貫けば、反対勢力の抵抗・報いを受ける。恩地は家族も巻き込んで不遇にあっても自らの正義を貫いている。私にも同じことができるだろうか。この状況であれば退職一択であっただろう。恩地に退職する選択肢がなかったのは、終身雇用が基本である時代背景もあるだろう。正義とは何かを考えさせられながら、第二巻に入る。

    0
    投稿日: 2024.09.30
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    日本航空をモデルとした労使間の争い。企業に都合の悪い組合活動をするものへの懲罰・見せしめ的人事、大企業が一個人に対して倫理観を無視しここまで牙をむくのかと戦慄する。詳細は異なるとされるが実際に内規をこえ10年の海外赴任を強制された社員がモデルとなる。パキスタンのカラチ、イランのテヘラン、ケニアのナイロビ。アラブの商人は「砂漠の人」一期一会で仕事をするため誠意は皆無。 正義感が強く芯の通った主人公 恩地がひどい仕打ちを受けていくのは見ていて辛いものがあるが、へこたれずに前を向いて突き進む姿は半沢直樹を見ているようである。 御巣鷹山の事故を機に物語は新章に入る。社外から招いた会長職に会社の再建を託すもドラスティックな改革に対しあらゆる手段で抵抗する既得権益たち。正論は都合の悪いものには伝わらないし、正義はことごとく蹂躙される。法や倫理を平気で踏み外し暴利をむさぼる社会悪の存在に実在のモデルがいることが空恐ろしい。

    1
    投稿日: 2024.08.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

     以前、アマゾンのPrime Videoで無料で見れていたが、いつの間にか有料になっていた。  エピソード1の途中まで見ていたが、有料なので見るのをやめた。  Prime Videoの「沈まぬ太陽」は本書の内容とほぼ同じだった。  本書を読み終わって、恩地元への報復人事の酷さに、思わず「ひどいなあ」と呟いてしまった。  現在では、コンプライアンスの面から、考えられないことが昭和の時代には普通に起こっていた。  「報復人事」という言葉が普通にまかり通っていた時代に、恩地元の生き様は不器用ではあるが、信念を通す生き方に感動を覚える。  国民航空本社では、飛行機事故が起き、事故隠しを行い、果ては美談にすり替えるという操作が行われていた。  恩地は、この事を組合委員長の沢泉からの航空便で知らされた。  アフリカ篇(上巻)はカラチの劣悪な環境に耐え、2年の任期を終え、日本に帰れると思っていた恩地が、今度はテヘランへ飛ばされる、報復人事で終わる。  アフリカ篇(下巻)は報復人事による、さらなる苦難が恩地を待ち受けている。  物語とはいえ、事実を題材にした内容に、憤りを覚えつつ、下巻へ。

    6
    投稿日: 2024.03.10
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    恩地元の生き方に励まされる。山﨑豊子さんの緻密な取材に基づいた日航機墜落をベースに作られた作品。何度も何度も読み返す名作。日曜劇場での渡辺謙がハマり役だった。

    2
    投稿日: 2023.11.28
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    昭和時代では普通にこのような報復人事が行われていたんだと思うと、恐ろしさを感じました。 続きがあるので、主人公の逆転劇を期待したい。

    0
    投稿日: 2023.11.12
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    報復人事かぁ…昭和の時代にはまかり通っていたことなのか。令和の時代にもあるのか。 実直に自分の職務に向き合っただけなのに、上司に睨まれ僻地に左遷。こんな会社は許せないとは思うが、どうしてもっとうまく立ち回れないのかとイライラもする。自分の信念に正直すぎて、エリートコースから脱落し、家族にも迷惑をかける…昭和の男の価値観は複雑だ。 アフリカの夕日の雄々しさ、自然の荒涼感、野生動物の躍動感の描写は素晴らしく、オレンジ色に染まった景色と黒く染まったキリンのシルエットが、まさに眼前に広がりました。 2巻が楽しみだ。

    5
    投稿日: 2023.11.08
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    随分前にドラマも見たが、改めて本で読むと感情移入できる。会社と対立する組合の委員長とそれに対する報復人事。1960年代に中東の僻地をたらい回しにさせられるのは想像だにできない困難がつきまとうが、そういうシーンを読みながら会社で働くことの意味を考えさせられた。 ただし正直なところ恩地元に共感できないところも多い。組織で働くには正論だけを振りかざしても人は動かない。自分の正義と矜持を守るために、特に航空会社のような半官半民の企業内を泳ぎ切るためには、グッと堪えうまく立ち回ることも時には必要ではないだろうか。

    0
    投稿日: 2023.10.01
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    随分前に5冊購入してから、大作故に読み始める気合いが入らずになかなか読めずにいましたが、何となく手に取り読み始めました。平成11年の作品で、話は1960年代のことだといいのに、とても読みやすく、どんどん世界に引き込まれていきました。恩地さんが自分の身近な人物に感じ、読みながら、言葉を失い、何度も本を閉じました。 山崎先生の緻密な描写に、その土地の様子がしっかりと頭に描かれて、世界旅行の気分も味わってしまいました。世界地図を広げて、恩地さんはこの時代にこんな場所へ行かされたんだ、と思いを馳せました。自分の会社に労働組合はないけれど、社会人になってこの本を読むと、誰もが共感できると思います。

    0
    投稿日: 2023.09.30
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     様々なサイトで評価の高い作品。5巻の長編小説に気後れしたが、思い切って読み始めて良かったと思う。必ず先を読みたくなる。  経営や体裁を一番に考え、人権や健康をむしばむ凶器である組織と戦ってきた恩地元。  男として信念を曲げない生き方は、家族、出世、友情、といった多くの犠牲を伴い、想像を絶する過酷で苦しいものであったであろう。しかし、彼を応援する多くの組合員が存在することは事実だ。応援は財産。自分も、彼を応援し続けながら読み進めていきたい。 全巻の感想は五巻へ

    3
    投稿日: 2023.07.18
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    理不尽極まりないが、恩地の立廻り方にも問題はあるのではないだろうか。。。それにしても現場の人間を大事にしない会社は嫌だなぁ。

    0
    投稿日: 2023.05.28
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    いや辛い。辛すぎて読み終わるのに時間かかってしまった。 2022にドラマ作ったみたいで、気が向いたらみてみようかな。 「理不尽」が嫌いなので、めちゃくちゃ理不尽なことをされまくる恩地に同情しつつ、もうちょい上手くやれよ…とも思いつつ。 昭和って、会社辞めたら評判回ってしまってもう転職とかできなかったんだねきっと。早く辞めろよこんな会社…と思ってしまうけど。 みんな歯を食いしばって同じ会社でやるしかなかった。そりゃ親世代から見て令和に転職しまくって生きる我々は軟弱に見えることでしょう。 途中途中のアフリカの景色は沁み入るものがあった。キリマンジャロ、登りたいねぇ…大きなサファリにも行ってみたいねえ…

    1
    投稿日: 2023.04.08
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    久しぶりの小説だったが、全く飽きずに一気読みしてしまった。 組合と会社の対立、溝の深さはそのまま見応えとなっている。 恩知の頭のキレの良さ、弁の立ち振りの格好良さと言ったらない。 …一言、 「ナショナル・フラッグ・キャリアか知らんけど、 自分だったらこんな会社、即辞めてるね!」

    1
    投稿日: 2023.03.25
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    酷いな、この不当労働行為。そして仕上げは、稲盛の登場か。他の方の感想にリプライ。私が子供の頃は、父母に敬語は当たり前、使わなかったら殴られてたわ。

    0
    投稿日: 2023.01.25
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    沈まぬ太陽という題名からは想像つかない話だった。 アフリカにいる場面から始まり、現在・過去と場面が切り替わることにはじめは戸惑ったが、理解できていくととても面白い。もっと早く読めばよかった。航空業界についてなんとなくわかる

    0
    投稿日: 2023.01.23
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    昭和の話を令和に読む。 「組合」の話はなんとなく理解はできたけど、 女性ってこんなに夫をたてていたのという違和感。 (小説の本筋とは違うけど) 職場の人に対して主人をたてる感じとか、 「ですわ」口調とか、夫に敬語とか 母に敬語とか 違和感を抱いた。 「ステレオタイプな古い女性」という感じに、この時代って本当にこうだったの〜と疑問を抱いた。 どこまで事実に基づいているか気になるところ!

    1
    投稿日: 2023.01.05
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    8月はなにかとせつないことが多い。その中のひとつ、昭和が終わる数年前の航空機の大惨事。この事故をググっていたら出てきたこの小説を読みたくてしようがなくなり、読み始めたら止まらない内容だった。 時は昭和四十年代、このころは庶民が飛行機に乗ることは結構珍しく、ましてや海外勤務なんてそれがどこであってもエリートたちのお話だったのではないかと思う。 僻地の描写も、それほんの少し前のわが国とあまり変わらないかもと思った。 サファリハンティングは、ただ動物を撃ち殺すなんて残残忍極まりない趣味だなとかねがね思っていたが、撃つほうには撃つ方の事情があるのかな。しかしそれでも、動物を殺すのは忍びない。食べるためであったら、神は許してくれるかもだが。

    0
    投稿日: 2022.08.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    5冊にわたる長編だがスラスラ読むことができた。恩地元が真面目すぎるが故に敵を生んでしまう。断ることが苦手で真面目なことが幸いし、歯車が狂い出す。他の人物で有れば体裁を気にして言えないことも、筋が通るとわかれば臆することなく言ってしまうところにカリスマ性を感じる。根底は恩地元の考えに共感するが、日本企業特有の右へ倣えという精神もわかってしまうが故に、自分ならここまで戦えないと感じた。おそらく多くの組合員も同じことを思っているであろう。

    0
    投稿日: 2022.04.30
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    だいぶ社会派。御巣鷹山のあたりは、働く全ての社会人にこそ一度は読んでいただきたい。リスクマネジメントの大切さ、日頃からの業務のあり方を、考えさせられる名作。 かなり左派というか、偏りが凄いのだけれど、読む価値はある。

    0
    投稿日: 2022.03.01
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    ブクログに登録するため再読。 この手ものは、主人公とは逆の立場に立って読むこともできる。というわけで、今回は主人公とは反対、すなわち経営側の立場で読んでみた。 経営側からすると、主人公ははっきり言って困った人物である。経営側には経営側の論理があって労組側へ対応しているはず。ましてや、当時のフラッグシップキャリアの経営者として、微妙なところではある。 そういう背景で読むとまた違った楽しみ方がある。もちろん、モデルとなった企業のその後の顛末を見ると、ガバナンスが全く機能していなかったのだろうが。 ストーリーは大方わかっているので飛ばし読みではあるが、印パ戦争の描写はリアル感がある。 また“近畿商事”が登場するのが興味深い。

    0
    投稿日: 2022.02.10
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    昔の会社にはほんまにこんな組合闘争があったんかな・・・腹立ちすぎてやばいな。 しかし、これこの勢いで全五巻とか、どうなるんやろ? なんとか恩地には報われて欲しい・・・

    0
    投稿日: 2022.01.12
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    組合員、、、高校を出て就職した会社で年一回組合の集まりでスーツを来て三重から名古屋まで行っていた事を懐かしく思った。 当時組合とはなんぞや?のまま言われるがまま参加し一回りも上の先輩お兄さん達がまとめてくれていたが、さらにその上のリーダー達が実は会社と振り幅は違えど大変なやり取りをしてくれてたんだなぁ、!としみじみ。 主人公の恩地の人柄の良さ実直さ、強すぎるほどの正義感、、、それが故におそまつな経営陣に振り回される。 アフリカの広大な自然や職場や家庭での恩地の姿が鮮明にイメージ出来き、読む手が止まらなかった。

    3
    投稿日: 2022.01.11
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    航空業界の期待の星が不本意な形で労働組合の代表となり、労働条件をよくしようと奮闘する。その結果、会社から要注意人物と思われてしまい、厄介なので、テヘラン、ナイロビと遠くに駐在することになる。 家族を犠牲にしてそれでも自分の信念を曲げず、目の前の仕事にとり来る姿はたくましいなと思った。 でも私だったら馴れ合って昇進してから偉い立場になった上で改革した方がいいのになと思った。 アフリカでの生活も分かったし、その当時の労働環境も分かって社会的な勉強にもなると思った。

    0
    投稿日: 2021.11.28
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    いうまでもなく山崎豊子の作品は膨大な資料と 念密な取材の上に成り立っていますが 実在の人物を超える芯に迫る迫力があり 取りつかれたように読み進むうち 作者も取りつかれたように筆が止まらなかったのだと実感します 社会を動かすのは組織ではなく 一人の志であってほしい あるべきだと背筋を伸ばしました 全巻読破いたします

    1
    投稿日: 2021.09.06
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    この作品は数年前に図書館で借りて読んでいるが、恥ずかしいことに物語がどう完結するかを覚えていない。もちろん85年の日航機墜落事故を題材にしたくだりは強烈に印象に残っている。しかしその後のストーリー展開についての記憶がなく、何かの事情で読破に至らなかった可能性は十分にある。いずれにしてもこれだけの大作に対して非常に面目ないことだ。改めて最初から読み直してストーリー全容を今夜こそ記憶にしっかりと焼き付けたい。

    2
    投稿日: 2021.08.14
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    ドラマから観てあまりに感銘を受けたので原作を読み始めました。今では考えられないことが昔はあったんですね。そしてそれに仲間のために耐える恩地に感動しました。家族のことを思うとあれですが、ブレない精神がすごいです。あとアフリカのサバンナの風景も文章から伝わってきます。後世に残る大作です。

    1
    投稿日: 2021.08.11
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    小説としては、ブロンクス動物園の世界でもっとも獰猛な動物の話がでていて印象にのこっています。映画も拝見させていただきました。

    2
    投稿日: 2021.07.25
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    ●若かりし頃、人事部で労働組合窓口を担当し、労使関係を学びました。それもあり、五巻を読破しました。 ●主人公は労働組合幹部を勤めたばかりに、会社からひどい仕打ちを受けます。そんな会社が存在するとは、意外です。会社と労働組合は、Counter partner として、相互牽制により、社員の幸せに繋がる施策を推進する事が使命です。勿論、お客様第一は言わずもがです。 ●他にも、御巣鷹山篇は航空事故の悲惨を考えさせます。是非とも一読を‼️

    37
    投稿日: 2021.05.07
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    山崎豊子作品では一番好きな書籍である。 本の世界に入り込まれ一気に読み進めてしまいました。 このような組織の中での生き方というのは正解はないようには思うが、不公平な扱いをされることはやはりあるだろう。 この作品は主人公の状況、大企業の組織、人間の正義、エゴも上手く描写されているとお思う。 なので5つ星!!

    0
    投稿日: 2021.02.17
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    組合活動で活躍したばかりに、理不尽な異動。過酷な環境でも、仕事をきちんとこなす主人公。 自分の事を重ねてみて、恥じる部分が多い。周りの為に動くとは、どう志を高めるべきか。主人公の人生を引き続きたどりたい。

    0
    投稿日: 2020.12.31
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     登場する会社名は国民航空となっているが、話の展開から恐らく日本航空を描いた作品であることは察しがつく。大会社の内情とそれに翻弄されながらも自らの信念を貫く一社員の格闘を描いた全5冊の巨編小説。本書はその1冊目。  アフリカ篇となっているが、本書は主人公が何故にアフリカに派遣されたのかをそこに至る経緯を中心に描かれている。アフリカ在中を現在として、過去を振り返る形をとっている。  労働組合と大会社の対立、それに対する非情なまでの報復人事。その一方で、それを利用してうまく立ち回る人々もいるのも事実。報復人事をまともに喰らった主人公はいかにするのか。そこまでして会社に居残る理由は?働くことの意味合いを考えてしまう。

    6
    投稿日: 2020.05.21
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    ノンストップの渡辺謙さん密着で紹介 人命をあずかる企業の非情、その不条理に不屈の闘いを挑んだ男の運命―。

    1
    投稿日: 2020.03.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読みたいと思っていた沈まぬ太陽 平成と令和の混じっている年に読み始めた。 アフリカ編ながいなーと思って読み始めたものの 面白くて1、2巻すぐ読み終わってしまった。 労働組合や派閥のない企業でしか勤めたことがないので、知らないことが多く新鮮だった。 やりたくて立候補したわけではない委員長。 その仕事も誠意を持って進める恩地さん 人間ができている 強靭な精神力を持った人間の話。 労組としての責務を果たしたはずなのに流刑の人となる 上層部への不信感 人命を預かる機関のはずなのに、会社のためといいつつ私腹を肥やしていく経営陣 腹が立ちつつ、冷静に対応する恩地さん すごいなぁと 2へ

    0
    投稿日: 2019.12.29
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    長編は苦手なのですが、ノンフィクションに近い内容で読み応え凄く、あっという間に読破してしまいました。

    2
    投稿日: 2019.11.25
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    2019年11月9日、読み始め。 2019年11月17日、読了。 主人公のモデルは、日本航空の社員だった小倉寛太郎さん、とのこと。 ウィキペディアによると、 小倉 寛太郎(おぐら ひろたろう、1930年 - 2002年10月9日)は、元日本航空の反会社側組合の労働組合委員長である。通称かんたろう。山崎豊子の著書『沈まぬ太陽』の主人公・恩地元のモデルとなった人物。

    4
    投稿日: 2019.11.10
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    内容紹介 恩地元。この男の生き方があなたの魂を震わせる― 国民的感動を呼んだ大ベストセラー。 広大なアフリカのサバンナで、巨象に狙いをさだめ、猟銃を構える一人の男がいた。恩地元、日本を代表する企業・国民航空社員。エリートとして将来を嘱望されながら、中近東からアフリカへと、内規を無視した「流刑」に耐える日々は十年に及ぼうとしていた。 人命をあずかる企業の非情、その不条理に不屈の闘いを挑んだ男の運命――。 人間の真実を問う壮大なドラマが、いま幕を開ける!

    1
    投稿日: 2019.10.29
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    2019/1/26再読。 10年前に買っていた本だが、いま読んだ方が自分の成長もあってすごく沁みる感覚で読めた。早くシリーズを読了せねば。

    1
    投稿日: 2019.01.26
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    巨大な的に向かう主人公恩地。こうなったきっかけが物足りない。いつになったら本編が始まるのかなと思いながら読み進めているうちに終わったという感じ。

    0
    投稿日: 2019.01.19
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    映画を見に行かねばと思いつつ、行きそびれてしまいました。 というわけで、古本屋に並んでいたので早速購入しました。 ○ALと裁判沙汰になった…ということぐらいしか知らずにいたのですが、読み始めて面白いこと、面白いこと!!! 労働組合 アフリカ 飛行機事故 私の興味のあるところがてんこ盛りです。

    0
    投稿日: 2019.01.17
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    日本航空の職員を主人公とした日航機墜落事故の前後における会社のあり方をつづっている。 ボーイングは国家なり。 B29はボーイング。 日本航空の民営化前の状況がすごい。

    0
    投稿日: 2018.12.15
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    いつかは読みたいと思っていた本で、たまたま会社の同僚が読んでいたのを見かけたので貸してもらった。まずは第一巻、恩地元の左遷物語。どこまでこの待遇が続くのか、彼はどこまで自分を貫き通すのか。山崎豊子節ともいうのか、一貫して暗いムード全開、これでもかと続く辛い出来事。。

    1
    投稿日: 2018.12.09
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    "都内への仕事へ向かう車中で読む。 生真面目な主人公の行動は、社内の常識からは理解しえない行動に見える。正論をかざして正面からぶつかるだけでは、人は動かない。しかしながら、社内での人事配転は恣意的であり、社内ルールすら曲げている点で、企業側の論理を超えた、人為的なもの。 主人公も会社側の人間も、なぜこうも面倒くさい生き方しかできなのだろう。 人間の心理、行動などを深く考えさせてくれる。"

    0
    投稿日: 2018.10.28
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    半沢直樹の元祖っぽく感じるほど理不尽人事。昔はこんなのが当たり前だったのかな?面白かった。アフリカ編の続編も気になる。2018/10/25 読了

    0
    投稿日: 2018.10.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    1〜5巻完読。 長編ということで様々な事象に心を動かされたが、自分がこの本を読んで一貫して感じていたことは、人間の生き方である。具体的に言えば自分の中の自分と他人の中の自分どちらを重視して生きるのかということである。主人公恩地は結果的に我を貫き、職場ではなんども衝突を繰り返し、家族にも多大な苦労をかけた。しかしそんな彼の生き方にも背をむけず、ついていこうとした家族や同僚も何人もいた。また恩地とは逆の道をとった行天という人物によってより一層自分の生き方を考えさせられた。今までの自分なら富や名声など他人の目を意識した行天の道をとってしまいそうな気がするが、山崎豊子は恩地の生き方を訴えかけていたように感じる。結局どちらの生き方がいいのかは死ぬ間際になるまでわからないかもしれないが、この本を読んで、古臭いように見えるかもしれないが最後まで自分を貫く恩地の生き方の方が幸せを感じられるかもしれないと気付かされた。

    0
    投稿日: 2018.09.13
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    【感想】 主人公はアフリカ駐在の職員。 アフリカ象のハンティングから始まり、そもそもこれって一体何の物語なのかと思案した。 どうやらエリート中のエリートである職業である航空会社の社員ながら、僻地であるアフリカで働いている主人公。 何か左遷の雰囲気が漂っているが、一体なにがあったのだ?? と、気になるところから物語はスタート。 東大卒のエリートなのに、何があってこのような事態に陥ったのか? 同期である行天とは何があったのか? そう感じていると、物語は急に回想シーンへと移り変わってゆく まずは労働組合会議という闘いの熾烈さ。 そもそも何度も辞退したリーダーに勝手にされた不運さは可哀相。 そしてやるからにはと頑張って行なった活動が、結果自分の首を絞めてしまうことに・・・ その組合会議で、堂本という謎の男との出会い。(堂本とは一体何者?) 結果、組合では活躍したものの、報復人事を受けてパキスタン・カラチに。 パキスタンでの凄まじい生活環境、カースト制、荒んだ職場環境と人間 2年間の流刑という言葉を信じ、壮絶な環境でも仕事をこなしていく恩地。 しかし、その約束は決行される事無く、イランへの赴任が決まる・・・ 主人公・恩地は稀に見る正義漢で、労働組合という望んでもいない与えられた仕事にすら実直に取り組み、それが原因で不当人事の身にあうという悲惨な男。 おそらくスペックは非常に高く、期待されていた人間だったのだろう・・・ 不器用で、まっすぐだけど、確かに管理職からしたら面倒くさい存在だろうなあ。 実際こんな奴と一緒に働きたくねぇし。笑 こういう人がトップだったらイイ組織で非常に楽しいんだろうけど。 そもそも、労働組合ってこんなに血気盛んな場なんだなと改めて実感。 「アカ」とか「共産党」という言葉に時代を感じるが、日本の昭和後期はリスキーでブラックで面白そうな時代なんだな! 全5巻というコンパクトさからも、今後に期待が高まる1作! 【あらすじ】 広大なアフリカのサバンナで、巨象に狙いをさだめ、猟銃を構える一人の男がいた。 恩地元、日本を代表する企業・国民航空社員。 エリートとして将来を嘱望されながら、中近東からアフリカへと、内規を無視した「流刑」に耐える日々は十年に及ぼうとしていた。 人命をあずかる企業の非情、その不条理に不屈の闘いを挑んだ男の運命――。 人間の真実を問う壮大なドラマが、いま幕を開ける! 【内容まとめ】 1.主人公は東大卒エリート、しかし今は訳あって流刑に処される・・・ 2.航空業界、昭和ならではかもしれないが、こんなにドス黒い業界なのか。 3.行天、堂本との今後の争いに期待が高まる!!(てゆーか、行天は簡単に堂本にしてやられすぎ。) 【引用】 p309 夫から、郷に入れば郷に従えと口酸っぱく云われているが、親子4人の家庭に6人もの使用人がいることは、子供の教育上からも好ましくない。 p335 行天のサンフランシスコ支店赴任の内示 サンフランシスコ支店は、将来のニューヨーク路線を踏まえたアメリカ最重要拠点の支店であり、これ以上の栄転はない。 かつての組合委員長をカラチへの懲罰人事で左遷し、組合と袂を分かった副委員長は陽にあたるサンフランシスコ支店へ抜擢… これほど明暗を分けた人事はない。 p394 あと2ヶ月で任期を終えるはずが、突如としてイラン・テヘラン支店開設委員という内示が出ようとは… それを桧山社長自宅直送で抗議文を出したがなしのつぶて… 結局内示は変わらず。

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    投稿日: 2018.01.28
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    ずっと気になっていて、やっと読み始めた本。山崎豊子さんの本を読むのも初めて。現実にこんなことが行われていたとすると、とても酷い。1巻読み切るのにとてもエネルギーを使った。

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    投稿日: 2017.12.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    評価は5. 内容(BOOKデーターベース) 広大なアフリカのサバンナで、巨象に狙いをさだめ、猟銃を構える一人の男がいた。恩地元、日本を代表する企業・国民航空社員。エリートとして将来を嘱望されながら、中近東からアフリカへと、内規を無視した「流刑」に耐える日々は十年に及ぼうとしていた。人命をあずかる企業の非情、その不条理に不屈の闘いを挑んだ男の運命―。人間の真実を問う壮大なドラマが、いま幕を開ける。

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    投稿日: 2017.12.08
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    会社とは…。 本気の組合活動がこんなに凄まじいものとは思わず。 社会のために働いていることを忘れてはいかんなあと思う。

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    投稿日: 2017.10.09
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    かなり時間をかけて全巻読んだ記憶あり。学生時代に読んだが、社会人になってから読むと感想変わるかも知れない

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    投稿日: 2017.03.30
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    2016.12.18 頑固で真面目、違うものは違う と正面から立ち向かう主人公。 自分もそうゆう気質はあるが、彼と大きく違う所がある。 彼はすこぶる頭が良いのだ。 これが悲劇の原因だろう… 最終巻まで購入済みだが、まだそこまでハマれてませんW(`0`)W

    1
    投稿日: 2016.12.21
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     アフリカ篇上巻、山崎豊子のドマラチックでエキサイティングな小説のはじまり・・・読み物として面白いのは間違いない、しかしあえて異論を唱えると・・・またこんな感じなのかと多少辟易する。山崎豊子の世界のなかの一本調子で予定調和的な展開に期待。

    0
    投稿日: 2016.08.27
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    恩地さんの生き方。自分のプライドを押し殺さず権力に立ち向かう、手本にするか否か。結果、左遷を食らってしまう。組合委員長として、人望があり、優秀な人物であった。かっこいいが真似できない生き方。企業側からの様々な理不尽に耐える恩地さんと家族。一瞬半沢直樹を思い出した。2巻以降にも期待。

    1
    投稿日: 2016.08.11
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    広大なアフリカのサバンナで、巨象に狙いをさだめ、猟銃を構える一人の男がいた。恩地元、日本を代表する企業・国民航空社員。エリートとして将来を嘱望されながら、中近東からアフリカへと、内規を無視した「流刑」に耐える日々は十年に及ぼうとしていた。人命をあずかる企業の非情、その不条理に不屈の闘いを挑んだ男の運命―。人間の真実を問う壮大なドラマが、いま幕を開ける。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ドラマを見てる。面白いので原作を読みたくなった。 原作を読んで、ドラマがいかに原作に忠実で、コンパクトに纏め上げられているかが分かった。 またドラマでは、読み取れなかった空白の時間を、原作で知ることができた。 これから、2,3,4,5巻が楽しみです。

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    投稿日: 2016.07.12
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    1巻を読んでみてイッキ読みの気配。 読みながらネット検索をしながら実在モデルがあることを知る。 空の安全のために使用者と戦った組合委員長の左遷。 カラチからテヘランへ。

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    投稿日: 2016.06.29
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    人命を大切にすべきはずの企業内における不条理。 組合を先導しストを決行したばかりに、カラチへ左遷。 恩地氏を心から応援したくなる。

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    投稿日: 2016.06.19
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    恩地の生き方は素晴らしいとは思うが、絶対に真似できないし真似しない。 不当配転だと騒いでも、配転先にはプロコンがあるし、一概には言えない。 約束をして耐えても約束をないがしろにされて実績のみ残る。 組合には関わらないでおくべきだと感じた。

    0
    投稿日: 2016.06.03
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    WOWOWでドラマがスタートして第1話観たら面白くて、原作も気になって読み始めたっていう単純な理由(笑) 主人公の恩地さんは間違ってないんだよな(愚直で融通が利かないのが、あれだけれど)業績が右肩上がりの会社、だけれどもそれ故に現場で勤務している人間に強いられる勤務環境、給金もろもろ。。。これ、今でいうブラック企業に近いよなぁ。 この時代から現在に至るまで、変わってるようで根底は変わってないんだな、この国の労働環境って。 しかも、上に逆らえば僻地に飛ばされたり閑職につかされたり。逆に上に上手く取り入ったり、金で解決させて昇進したり。。。 この1巻でも、上の人間の汚い、醜い部分がえぐり出される様に描かれていて私まで、腹立たしさで地団駄踏みそうな勢いになった。 恩地が不遇の道を歩まされる事が読んでてとても辛いのだがこの先、彼がどの様な生き様を描いていくのか気になるので引き続き2巻も読む予定。

    5
    投稿日: 2016.05.18
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    名作とされる小説なのでずっと気になっていて、WOWOWでドラマ化されるのを機に読んでみた。高度成長期の会社で、悪党ばかりの上司たちに対し、融通がきかない主人公。節を通すのはよいが、家族はどうなのか…色んな思いが浮かびながら、前途多難の物語の行方が気になる。

    0
    投稿日: 2016.05.14
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    映画は見てない。今度WOWOWで上川隆也主演でドラマ化するというので、読んでみることにした。山崎さんの話は不愉快な連中がたくさん出てくるので我慢して読み続けることにしよう。 今のあの会社はマシになってるのだろう。ぜひそうであって欲しい。委員長の彼の話はよく分かる。しかし、ひどい人事だ・・・

    0
    投稿日: 2016.03.12
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    組合員としての全うな活動が心なき幹部達のの怒りを買い、不条理な待遇を受ける。職場の者達は揃って曲者であり、読んでいて憤る。すく様下巻をもみ始めようと思うが、主人公が報われる展開にはまだ程遠い気配で、陰鬱な気持ちになりながらもよむことを止められない。 これが事実に基づくものであれば某航空会社の過去のことではあるが、不信が募ってしまいますね。

    0
    投稿日: 2015.09.03
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    まず驚いたのが、これは事実に基づくお話だということ。これほど不当な扱いを受けることがあるんだな。 日本から遠く離れたところに住んで、時節感じる望郷の念は、僕にもあります。

    0
    投稿日: 2015.08.13
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    華麗なる一族に続いて山崎豊子の2作目。 やっぱ移動中はあんま考えなくてもサクサク読める本に限る。 主人公の恩地は間違っていないし、信念もあって行動できる人間だけど、融通が利かなすぎて、読んでいてもどかしくなってくる。また、この時代のパキスタンとか本当に生活環境とか最悪なんだろうなって読んでいて思った。そこで働いている日本のサラリーマンたちはエラいわ。 労働組合と会社の経営陣たちのやり取りもリアルな感じだけど、ストはやり過ぎに見えるのはおれだけだろうか。 印パ戦争って知らなかったけどあったんだな~。てかパキスタンってインドから独立したのすら知らなかった。イスラム教徒なら当然っちゃ当然だけど。 それにしても恩地に対する人事はひどすぎるね。続きが気になるので2巻へ。

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    投稿日: 2015.06.02
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    始まった。山崎豊子の長編が。 映画をみていたので、流れは知っているが、やはり原作。 細かい描写が生々しい。 渡辺ケンははまり役でしょう。

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    投稿日: 2015.05.22
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    導入のアフリカでの狩猟のシーンが印象的。中盤で労働組合として経営陣と闘った青い時代が、終盤に懲罰人事、カラチ異動が物語られる。 恩地の誠実かつ融通の利かない人柄がトコトン紹介される。

    0
    投稿日: 2015.04.05
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    正直なところ、時代による価値観の違いが大きくて、主人公はじめ登場人物たちに100%感情移入できないところも多かったが、テヘラン、アフリカと自分にとって縁の深い地がロケーションになっていて、懐かしく、思い出しながら読んだ。特に主人公が、テヘラン日本人学校の設立に走り回るくだりは、後にその学校に通った者として感慨深かった。 それにしても、半分小説とはいえ、本当にここまでお金に汚い人たちが世の中にいるのだろうか。私にはどうしても信じられない。リスクを抱えながら数百万、数千万手にして、本当に幸せだとは到底思えない。私が戦後何不自由なく育てられて、世間知らずなのだろうか。それとも、当時、政治家や大企業に勤める一部の人たちにとって、それらはリスクにはなり得なかったのだろうか。 ここまで汚職がはびこっている企業の内情をここまでつまびらかにするにあたって、小説並もしくはそれ以上の反抗があったことは想像に硬くない。この小説のモデルは小倉寛太郎氏といわれているが、むしろ山崎さんの化身なのだろうと想像した。

    0
    投稿日: 2015.03.16
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     ついに映画版を観てしまった。原作も映画も素晴らしかった。  原作は山崎豊子氏らしく、相変わらずの大作であるが、問題なく素晴らしい。日航機墜落事故や巨大組織の暗部が丁寧に描かれており、勉強になったし目から鱗の思いであった。  読了した時点ではブクログを始めていなかったので、その後本棚登録だけして、感想は手つかずであったところ、偶然にも子供たちのDVDを借りに行った店頭で、このDVDを見つけてしまったのだ。  組合活動の仲間であった恩地(渡辺謙)と行天(三浦友和)が、やがて正反対の人生を歩んでいく過程が、原作でも映画版でも丁寧に描かれている。でもどちらも必死に自分の人生を歩んでいるのだ。結果が違うだけだ。  「波に抗うのは辛いが、波に乗り続けることも、もっと辛いのかもしれない。波から落ちないように、落ちないように、必死で頑張らないといけない」。映画での恩地の言葉が心に響いた。その通りだ。  今の自分はどうか。作中の恩地とは比較にならないが、組織の流れに乗ろうとしないで、ドロップアウトしようとしていないか?そのほうが楽だから。「あなたが筋を通すのはいい。でも子ども達も辛い思いをしているのよ」。恩地の妻の言葉だ。    いい原作を読んで、いい映画を観ることができて満足だ。やはり原作を読んでから映画の方が望ましい。文庫本5冊の原作をすべて映画に盛り込むことは不可能だが、原作のポイントは押さえながら、映画独自の展開も少し盛り込んでおり、よく理解できた。  本作の恩地のモデルは実在の人物であるとのことで、また飛行機事故は言うまでもない。限りなくノンフィクションに近い小説である。

    0
    投稿日: 2015.01.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    1960年代の日本におけるナショナルフラッグである国民航空に、将来を嘱望され入社した恩地は順調なキャリアを積んでいたが、エリート部である予算管理部門の時に、特に請われて労働組合の委員長となる。有能かつ誠実な恩地は今まで蔑ろにされてきた運航の安全性と従業員の待遇を改善するため、組合活動にも真剣に取り組み、次々と経営側から要求を勝ち取っていくが、それにより恩地の評価は暴落。結局委員長を降りたとたんパキスタンに転勤となり、2年後の日本への帰任約束は反故にされ、更にテヘランへ移動、遂には事務所も無いケニアのナイロビに左遷される。それぞれの場所でも実績を残す恩地を評価する上司もいるが、大抵は前組合委員長として会社に反抗する人物としか思われておらず、つらい状況だ。家族は何とか結束してはいるが10年の海外僻地勤務は、それさえも壊そうとしている。結局会社のいい加減な利益優先主義が相次ぐ航空機事故を誘発して大問題となり、恩地や後任の組合幹部らの境遇も国会の場で明らかと成り、日本に帰任することとなる。しかし、かつて友人であり、また組合の副委員長でもあった行天運行管理次長との処遇の差は埋めようも無い位広がっているのである。

    0
    投稿日: 2015.01.19
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    大組織のなかで翻弄されながら生きる男とその家族を描くという点や海外も舞台になるという点では「不毛地帯」と話の筋は同じ。労働組合運動に深く加わったために、飛ばされたのはなぜなのか。赴任地はどのように大変なのか。大組織の不条理さ。といった要素が絡み合って話が展開するのだけど、家族のいない独り身ならむしろ羨ましい生活かも知れないが、やはり家族と一緒って点ではやはり大変だよなあ。これからどう展開していくか楽しみ。

    0
    投稿日: 2014.11.15
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    大卒後に、旦那さんの社員研修終わったら結婚な流れの時に事故ってしまい(←)入院してた時に、夜な夜なこっそり病院の外来待合いスペースで読んでた本(←←)を再読。 全5巻あるけど、3巻がちょっと他人事ではなくて、軽くトラウマになってるのになぜか暗唱できる位覚えてる故に、他巻はあまり記憶になかったけど、読み返してみる…とこの話、凄いな…… 社畜である事が幸せ。嫁は感情出さずに夫に従う良妻賢母が当たり前な時代 なぜだろ…? …なんか羨ましい…変な感情σ(^_^;) 関係ないけど、あの時にカップラーメンカレーチーズ味をくれた整形外科仲間のおじちゃんありがと〜

    2
    投稿日: 2014.11.14
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    事実を丹念に取材して、小説として再構成している。事実との線引きを疑問視する声もあるようだが、これも深層を描くための表現方法だ。強大な力に屈することなく、組織に孤高の闘いを挑む男の姿は、読む者の心を熱くする。主人公が選択した壮絶な生き様は、男性作家が描く描写より男臭い。私がテーマとする「組織対個人」を描く上での見本です。 ※全5巻を1巻だけ登録しています。

    1
    投稿日: 2014.10.29
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    97年にナイロビ、マサイマラ自然動物保護区、他、本に出てくる土地には行ったことがあるが、その30年近くも前のアフリカは「ゲームドライブ」も出来て、本当に一握りのリッチな人たちしか行けない大陸だったんだねぇ。 まさに「兼高かおる世界の旅」の世界。

    0
    投稿日: 2014.09.21
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    今でもあるのかな、こんな会社。 懲罰人事もここまで露骨なの。 ちょっと古いんだろうなぁ。。。 こーゆーところは出世しないと生きづらいだろうな。熱意とか、効率とか、成果とか、どーでもいいってゆーか。そんな会社やだな。 とはいいつつ、止まらずに最後までいきました。

    0
    投稿日: 2014.08.21
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    国民空港の社員である恩地元が組合の委員長になったことが きっかけで始まった会社との戦いを描いた作品。 様々な描写からノンフィクションのようにも読めてしまいます。 自分のポリシーに反することはできないというスタンスで、 上司が見せてくる、甘い汁を頑なに断り、ダメなものをダメと言い続けた結果、 会社から出された答えが、パキスタン(カラチ)支店への栄転という名の、 左遷だったという話。 この1巻では全くもってハッピーエンドにはなりませんでした。 不幸過ぎで唖然とする感じです。 2巻以降の恩地さんの会社との戦いも気になります。

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    投稿日: 2014.07.27
  • くどい場面もありましたが、入り込めました。

    御巣鷹山の事故は、テレビで見てました。取材に基づくものなので、実際にあったことにしても、私欲で組織を動かしている体質、金で政治家も都合のいい方向に操っている。一方で乗客安全第一を考えた組合の委員長を務めるが、組織の虐待に妻と子供まで犠牲になり、従う組合員との間で悩みながらも働きぬく一人の男。ラストは、欲に染まった組織の体質の中で、良心から命をなげうって訴えることで捜査が開始される。ほっとした一瞬でした。 JALが経営破たんを起こし、国民の税金を使い再建したことが、頷ける話である。(3500億円を返還し、2012年9月に東京証券取引所に再上場した)

    0
    投稿日: 2014.07.16
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    面白い!実話に基づくというのがすごい。 この時代から、日本の大企業は東電みたいな体質だったことをつくづく思いました。利権にすがって生きるおっさんたちが「かっこ悪い」と思われる社会にならなければいけないと思いますが、事実、今もそんなおっさんたちで日本は成り立っている。

    0
    投稿日: 2014.07.12
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    映画化きっかけで読んだ本。事故当時はまだ物心つく前で、全く記憶にないので詳しく知りたかったというのもあった。 よく取材をして書き下ろしたとあるので組合と会社側のことや事故後の対応など信憑性があると思うとやりきれない。飛行機に乗ると、ベルトは腰に巻き付けるだけ。でもCAは肩から腰にかけてしっかりと固定されている。今もそれは変わりない‥‥。事故後の描写を読んで暫く飛行機に乗りたくないとさえ思った。

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    投稿日: 2014.06.08
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    驚くほど精緻な人物描写。サバンナとビジネスの世界を行き来する現実離れした展開にもかかわらず圧倒的なリアリズムの上に描かれているので違和感が無く、ぐいぐいと物語に惹き込まれていく。

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    投稿日: 2014.05.25
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    恩地には共感できないな…。 自分もそんな目にあいたくないし、友人にもあって欲しくない。だから恩地のような態度は好ましくない。何をそこまで意地を張るのか。

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    投稿日: 2014.05.21
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    読みやすい文章で入りやすいです。 恩地さんが本当に誠実で素晴らしい人です、奥さんも本当にいい奥さん。 理不尽さが可哀想で悔しい。

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    投稿日: 2014.05.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    正しい事を言ったり行ったりしているのに、会社に都合が悪い事だったので疎まれ不当な扱いを受ける、航空会社の会社員の話。 なんというか、韓国の修学旅行生が沢山亡くなった沈没船の事件も、裏側ではこんな感じの組織だったんだろうな~。と思ってしまった。 でもそれは他人事ではなく、日本だってほんの数十年前は同じだったんだろうな~。と。。 安全よりも個人個人の保身に走る会社員たち。 正しい事を行う事がイコール上司に歯向かうことになってしまうので、 結局、社員たちは自分が会社で生き残るために上司にゴマをする。 そしてそんな人たちばかりで上層部が固められる。 そんな人たちに正論を吐いても、それが上層部にとって都合の悪い事であれば潰される。疎まれる。 その時、人命は二の次三の次である。 で、実際に事故が起きて、世論によって少しずつ是正されていく。。。のかな? 結局、事故が起こって外部から責任追及されないと、組織腐敗は直らないのか!? 現実社会では「正義が勝つ」とは限らない。 むしろ「正義は葬られる」方が多いかもしれない。 読んでてもどかしくなるが、これが現実なのだろう。 だから勧善懲悪の時代劇が根強い人気を誇るのかもしれない。

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    投稿日: 2014.05.08
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    腹黒上層部は嫌いですが、ストをたてに要求を押し通す交渉も疑問だなぁ・・・小説としては、山崎さんの執筆力に感動!

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    投稿日: 2014.03.23
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    国民航空の恩地元は、労働組合の委員長時代にアカのレッテルを貼られ会社の報復人事でカラチ、テヘラン、ナイロビへと10年間海外赴任を命じられた。 成田~香港~パースの飛行機内で読破。

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    投稿日: 2014.02.08
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    自分なら行天の生き方を選ぶ。 恩地は労組間での徹底的な敵対から僻地流刑へ。腐敗した組織に対して信念を貫き反旗を翻すことによって家族もろとも差別の対象とされるジレンマに耐えられそうもない

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    投稿日: 2014.01.29
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    航空会社(NAL)の話 ナイロビ(ケニア)→(回想)日本での組合活動で疎まれる→(回想)カラチ(パキスタン)に左遷→テヘラン(イラン)に再左遷になったところで次巻へ ケニアでのハンティング、大自然の描写の引きが強い。 中盤からは大地の子よろしく主人公は苦境の連続なのでこの構成じゃないと読むの辛かっただろうな。 カラチの生活は酷い。 茶色の絨毯が移動したかのようなゴキブリの大群、市場の魚を覆い隠すハエの群れ。 こんなとこ絶対住みたくない… 奥さんと子供がほんと気の毒。 今後どうなるのかさっぱり読めません。

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    投稿日: 2014.01.24
  • いつまでも沈まぬ

    山崎豊子さんの作品はどれも傑作です。 御巣鷹山の事故の背景にはやっぱり原因が… 大作ですが、どんどん読めます。

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    投稿日: 2014.01.18