
総合評価
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powered by ブクログ少しホラー要素があるような、不気味な話だったが、続きが気になって一気読みしてしまいました。 登場人物たちはみんな優しくて魅力的なのに、何か秘密があるのか… 気になって仕方がないです。早く下巻が読みたいです。
4投稿日: 2020.02.20
powered by ブクログ来月に迫るセンター試験。例年より少し早い雪の降るまち。いつもの待ち合わせ場所。大好きな友人たち。いつもと違う校舎。そして突然、時は止まった。 ひっそりと不気味な灰色の世界が続く中、ページをめくる指が止まらない。 下巻の後半、物語の核心に迫る部分で登場人物のひとりが呟いた一言「何てことだ」。読んだ瞬間「ですよね……」と呟く私。 文字は化ける。侮れない。こんなにも文字を自在に操り惑わす小説家がいたとは知りませんでした。長時間入ったサウナから飛び出した瞬間のような爽快感を味わえる、そんなお話。ふぅ
1投稿日: 2020.02.13
powered by ブクログ中学や高校に進学した時など、クラスに知っている友達もほとんどいない時、まず出席番号順か何かでたまたま座った席の隣の人から会話をはじめ繋がりを求めていきます。お弁当を一緒に食べたり、下校の際に一緒に帰ったり。そんな中で偶然にも自分に合う人であればよいですがなかなかそうはいきません。それから半年、一年と経つ中で毎日のようにかかわり続ける人たちの中でそれぞれの人となりを知って彼ら彼女らと交流を深め、お互いの関係を作っていく。この作品、上巻だけで600ページもあるのに極めて限られた空間で、半日しか時間が経過しません。そんな中で主人公たちそれぞれの視点からの今までがとても丁寧にひたすら丁寧にゆっくりとした口調で語られていきます。しかも極めて限られた内容のことばかり。そんな中で深月に対する昭彦に対する見方も随分と変わっていきます。まるで自分が交友関係を築いていくかのように。それもあって、読み始めた際の全体の作品の雰囲気もどんどん変わって、作品冒頭で語られる校舎の印象までも変化していきます。そう、進学してその学校の一員として馴染んでいく過程を辿っていくかのように。 この作品を読んでいて感じたのは誰もいない夜が明ける直前の海岸にいるような感覚です。誰もいない静かな夜明け前の海岸、そこに昨日作られたのか小さな8つの砂山がある。静かで平和でいつまでも続くかのような世界。でも、時が経ち、汐が満ちていく中でそれらの一つがさらわれていく、でもそれは一瞬のことで何もなかったかのように、また時が経過していく。そしてまた次の砂山が、という繰り返し。元からいくつあったのかのかもわからなくなっていく。小説の世界は砂山でなくてそれは人間であるという事実。とても怖い世界。でも、この世界にいつまでも浸っていたいと思わせるような心地よさがどこか漂う神秘的な世界。ゆっくりゆっくりと真実に空が白んでいく。下巻では全ての真実が明らかになるだろう期待感の高まり。 すっかりこの世界感にハマりました。下巻もとても楽しみです。
23投稿日: 2020.01.31
powered by ブクログ久々の辻村深月。って、登場人物の名前が辻村深月。 戸惑いながら読み始めた。 あぁ、ホラーである。私はホラー系は読まない。 でも辻村深月のホラーは先に読み進めてしまう。 少しずつ個々の思い出をめぐってわかっていく。 怖いけど、先が気になる。
1投稿日: 2019.12.16
powered by ブクログこれは傑作です。私が読んだ中で人生1の本です。 デビュー作でこれ書ける辻村さんの才能を感じます。 雪の降る校舎に閉じ込められた8人の高校生。5時53分で止まった時計。自分たち以外誰も来ない学校。 そんななか、この状況の原因を探す彼ら。そこで、8人のうちの一人である清水あやめが自分達が陥っている状況は「精神世界」なのかもしれないといいます。ここからがとても面白いです。最初は少しつまらなかったですがここまで読んで決めましょう。 ただ結構怖く、不気味さのある小説です。自分はトラウマになりました。 それぞれの闇が垣間見えるところも注目です
1投稿日: 2019.11.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
辻村深月の処女作と言う事ですが、上下巻で1,200ページにもなる大作でした。 8人の高校生の中に、深月と言う女性がいて、著者と同名なのが、やはりキーマンでしたね。 ここは、ちと、失敗したかなと。 下巻の後半から、ホストが誰なのか、分かりかけて来ました。 でも、上下巻を2日で読破するくらい、のめり込みました。 ハッピーエンドで良かった。⭕️
1投稿日: 2019.11.24
powered by ブクログ何が起こるのか全くわからない。 読み進めても何が起こっているのかさっぱりわからない。それでもこの小説から逃れられない。 まるで登場人物たちの気持ちのようです。 上巻はちょっと進みが遅く、このまま時が止まったまま終わるんじゃないかと思うところで物語が動き始めます。 ジワジワと、恐怖感に近いものすら覚えます。この感情が余計に下巻を読みたくさせてくれますね。 登場人物が多く、皆が主要人物なので、メモを取りながら読み進めることをお勧めします。 口調とかの問題もあって自分はよくわからなくなる時がありました。
4投稿日: 2019.10.22
powered by ブクログ夜の河原。秋の風。 この先、生きてさえいれば、あと何回でもあの季節に巡り会える。たったそれだけの理由で、充はこれから先を絶望していても生きていくことができる。それなのに。 改めて、充は思う。どうして死んじゃったんだろう。それに想いを馳せる。 好きな季節も、教室も、自分の身体も放棄して、あの人は身体を宙に放り投げたのだ。 -p400
1投稿日: 2019.10.01
powered by ブクログ辻村深月さんの作品を読み始めたのはこの本がきっかけです。 何で見たかは忘れたけど、何かで紹介されていてずっと気になっていました。 前に進むって簡単に言うし、人にかけるしかけられる言葉だけどそんなに軽いものじゃない。言葉の重さは感じ方でもちろん変わるけど。 進むためにどうするべきなのか?人と関わるのは大前提の社会であるべき姿勢とは?もう登場人物たちと同じ年齢は過ぎてしまったけれど、改めて考えなくちゃいけないと思った。
0投稿日: 2019.08.09
powered by ブクログ辻村作品デビュー作はこれでした! 最初はちょっとホラーみたいになっていったらどうしよう… 怖いな…なんて思っちゃったりしましたが、 いやいや、やられました。 ここまで激はまりした作家さんは初めてでした! 先が気になって、上下巻一気に読み終わった! いろんな所に伏線が張ってあって謎解きの時にはそういえば!!って場面がいくつも。 登場人物達の細かい心理描写のおかげで、物語に入りやすいです。 伏線回収しきれるの?と途中不安にもなるんですが、あんなにすっきり終わらせてくれるとは! ミステリー好きにも、青春小説好きにも、はたまた恋愛小説好きにも読んでもらいたい一冊です! 今から辻村深月さんの本を読み始めようと思ってる方!! 絶対、絶対出発された順に読むことをオススメします!
0投稿日: 2019.08.09
powered by ブクログ基本的に暗くて、みんなの気持ちや悩みや不安に思うことがものすっごくわかってちょっと目眩した。 この後がどうなっていくのかが気になる。 やっぱり辻村さんの世界観と描写力は凄いな…。
0投稿日: 2019.07.05
powered by ブクログ『かがみの孤城』を勧められたのでまずはデビュー作からと思って読んでみました。 初辻村深月。 雪の降りしきる中、学校に閉じ込められる話なので寒い寒い。冬に読めばよかった。 こんなにホラー展開だとは知らず、怖くて夜ひとりで起きているときには読めず、でも「犯人」が気になるので上巻半分と下巻を休日の明るいうちに一気読みしました。 「同級生の自殺」という設定が重すぎて、かつ描写がホラーすぎて、青春小説としては素直に受け止められない部分も多々あります。 それぞれが抱えている悩みは共感できることもあるけど(進学校だからしょうがないけどみんな悩みが優等生だよね)、大人になった今からみると高校生のうちからそんなに人生わかったようにさとるなよと思いますけどね。 そして上巻590ページ、下巻580ページはやっぱり長い。菅原のエピソードだけで120ページあるもんね。重なってるとこ削るだけで半分になるのでは。 (著者は高校生のときから書き始めて大学4年間かけて書き上げたらしいですけど、受賞したメフィスト賞にも後年、枚数制限が設けられてました。) 解説がなんと川原泉。解説にはネタバレ皆無なんですが、川原泉の名前を確認しようとして、ラストに出てくる名前を見てしまった私。なので解説はおとなしく読了後に読むのがオススメです。
0投稿日: 2019.06.26
powered by ブクログあれ?ホラー?と思えるほどですがしっかりミステリですね。この作家さんの登場人物の背景を嫌になるくらい丁寧に書く(伏線なんでしょうが)ところが苦手でもあるのですが、なぜかページをめくる手が止められず次々と章を読破して行っています。いろんな形で持っている心の闇を複雑な思いで読みつつ、こんなに優しい人ばかりでなぜ?と全く見えてこない部分が気になって仕方なくなっています。今まで読んできた辻村さんの本のように、すべてを拾って気持ちの良い読後になることを信じて下巻に進みます。
0投稿日: 2019.06.14
powered by ブクログ辻村さんは大好き。 だけど読む順番的には真逆を行っているかもしれない。 最初の印象はかがみの弧城だった。 なのできっとこっちを先に読んだ人は、かがみ〜読んだ時これを思い出したのかな。 うぉぉーーー怖ぇええ!ってシーンが度々あり。あぁこの人はこういうのもかくんだった! 本当に、若さをわざとらしくなく描いてくれる。言葉にしてくれる。悩みや、日常のちょっとしたすれ違いや、自分が情けなくて正視できないようなの、思い返せば絶対、ほとんどの人が感じたことあるはず。 大人になっても、そういう気持ちがなくなるわけじゃないんだよね。「大人になった」と便宜上書くけど。大人になっても友達関係、会社での立ち位置とか、学校の頃と似たようなもんだもん。誰かの一言に一喜一憂する毎日なのは、なにも学生の頃だけじゃない。 …なんだけど、辻村さんはいつも「いずれそういう時間は過ぎ去っていく」「過ぎ去り変わっていってしまう」っていう…うーん、どこかの一文を引用できたらいいんだけど、見つからないね… 何だろうな? 繊細な頃の子たちを遠くから優しく見つめているような視線? 少しの傷なら平気になった(なっちゃった)のは、とてもラクなはずだ。でもその失われた傷つきやすさを懐かしむ? …寂しく感じているのかな。自分にもかつてはあったが、今は失われつつあるものだから。 その頃の自分たちを愛おしむような。 つらくて苦しいけど、それが永遠に続くわけではないんだよって。 それは、乗り越えて今生きている人だけが持てる視線。
0投稿日: 2019.06.05
powered by ブクログ作者が登場するという斬新な一作。 はじめは、分厚さに圧倒されましたが、読んでみるとどんどん辻村深月さんの世界観に引き込まれました。 とにかく、とにかく、先が気になる。 辻村深月さんの作品は、どれも言葉のチョイスがとてもわかりやすくて、読みやすく感じます。
0投稿日: 2019.05.12
powered by ブクログはじめ、登場人物が苗字で呼ばれたり、名前で呼ばれたり、カタカナで呼ばれたりしていて、物語に入り込むまで時間がかかりました。8人の高校生達がどうしても思い出せない死んだ同級生。学校に閉じ込められて出れない恐怖。上巻読了後、すぐ下巻に突入しました。
0投稿日: 2019.04.14
powered by ブクログやっぱりこれが,辻村深月の原点でしょう. これを読んでからずっと辻村先生のファンです. いろいろなことをいわれることが多い作品だけど,いいものはいい.
0投稿日: 2019.03.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
どうして思い出せないの、わたしたちの罪。 辻村深月のデビュー作。センター試験前の雪の日、登校した8名は、誰もいない校舎に閉じ込められる。どうやら二ヶ月前の学園祭で起きた自殺と関係の深い者が集められたらしい。しかし、自殺した人物を誰も覚えていなかった――。 登場人物の一人に作者と同姓同名がいるということで、この「辻村深月」がキーパーソンであることは確か。しかし周囲もなかなか一筋縄ではいかない人物が集まっている。記憶が確かでない、もしかしたらこの中に自殺した人物がいるかもしれない、この状況を作り出した「仕掛け人」がいるかもしれない。いくら進学校の高校生とはいえ、ここまで落ち着いた、大人びた人物が揃うことはあるのだろうか。彼ら彼女らの背景が明らかになれば、それもわかるのだろうか。 学校というのは、ある意味閉ざされた場所である。吹雪の中、月光に閉じ込められるというのは、実際の学校もこのように閉ざされているという情景かもしれない。 最初に消えた充が、なかなか魅力的な人物。安定している。自分の弱さを受け止めて、それを卑屈にならずに飼いならしているのは、なかなかできない。
0投稿日: 2019.02.12
powered by ブクログ面白いくて先が早く知りたい展開ながらちょっと冗長な気も。 登場人物の過去のエピソードを散りばめながらだから仕方ないかもだけど。 逆に感情移入はしやすいか。 学園生活のリアリティはイマイチ。
0投稿日: 2019.02.04
powered by ブクログことしの読み初めはだいすきな辻村深月さんのデビュー作にした。だいすきなのに読んでいなかったのはなんとなくホラーっぽい雰囲気を感じていたせいもあるが、もったいなかったというのがいちばんの理由である。「かがみの孤城」を読んだことで、ではどんなデビュー作からここまで辿り着いたのか? 気になってようやく読むことにした。わたしの辻村作品デビューは「子どもたちは夜と遊ぶ」で、それはもう特別な一冊だが、デビュー作を読んではじめて感じられることもあるだろう。優しさと繊細さをもつ8人がたどり着く場所へ、わたしもともに行く。
1投稿日: 2019.01.06
powered by ブクログ何の予備知識もなく読み始めたので、最初この本のジャンルがわからず、戸惑いました。慌てて他人の口コミを読むと、ジャンルがホラーと書いてあるものもあり、読むのを止めようかとも思いましたが、結果面白かったです。 着地点が見えずどうなることかと思いましたが、最後は納得の終わり方でした。 人の精神世界に閉じ込められた高校生一人ひとりの、それぞれが抱える過去や心の傷が物語を綴っていて、読んでいて苦しいところもありましたが、結末に向かうにつれて回収されていく布石が気持ちよく、一気に読み終えてしまいました。 別の本もよんでみることにします。
0投稿日: 2018.10.05
powered by ブクログ雪の降る異世界の学校に閉じ込められた大学受験を控えた高校3年生8人の謎解きミステリー。 下巻に解決するであろう謎や伏線が散りばめられている。 これは下巻が気になる。
0投稿日: 2018.09.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
再読。 謎の閉鎖空間に閉じ込められた8人。 何故か、自殺したクラスメイトのことを思い出せない。 人間の心の中に人間が閉じ込められてしまう、というネタ自体は『レベルE』辺りでも見たなぁ。 細かい感想は下巻にて。
0投稿日: 2018.09.05
powered by ブクログこういうスリリングなタイプの小説を久々に読んだので続きが気になるのだけど、登場人物の心理描写が丁寧な分、長すぎる気がして、展開が遅く感じてしまった…
0投稿日: 2018.09.03
powered by ブクログ長くて冗長的になっている感があるけど、一人一人の登場人物の内面を細かく描写することで、下巻の展開が面白くなるのかなと期待。 ホラーっぽい雰囲気があるので、ホラーが苦手な人は、夜に読まないことをオススメします。 (ホラー大嫌いな私は、一刻も早く安心したくて、ぐいぐい読みました。)
0投稿日: 2018.08.20
powered by ブクログ県下一の進学校、私立青南学院の高校3年生の辻村深月、鷹野博嗣、菅原、佐伯梨香、桐野景子、藤本昭彦、片瀬充、清水あやめの8人は、センター試験まで1ケ月を切った雪の降る朝、学校に8人だけで閉じ込められてしまう。開かない扉、5時53分で止まった時計、四階と五階が増えた校舎、この怪奇現象は、この8人の誰かが作り出した頭の中なのではないかと考え始める。そして、その誰かは2ヶ月前の学園祭の最終日に校舎から飛び降り自殺したクラスメイトではないかと。しかしそのクラスメイトの名前を思い出そうとしても思い出せない。 それぞれの思いや過去が明らかになっていく。またそのエピソードが布石となって物語は続いていく。 奇妙で怖い。しかし、周りにどう見られているか気にしたり、友達を熱望したり、自己分析をしたりする高校生に共感する。それぞれが魅力的に描かれている。 私も自殺した人は誰?この怪奇現象を作っているのは誰?と問いただしながら一気に読んでしまった。
0投稿日: 2018.07.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
面白い。 設定がユニーク、今までに読んだことがない。 ありえないお話で、なんでもありのようで、一定のルールがある。 登場人物が限られて、舞台も限られている。ある意味密室のよくある設定ではある。この設定は、結構好き。
0投稿日: 2018.07.06
powered by ブクログ辻村さんの作品のなかで初めて読んだ本がこれです。 この本をきっかけに、読書の楽しさに気づけました。 犯人は誰なのかわからないドキドキ感のまま、下巻に続きます。
0投稿日: 2018.05.24
powered by ブクログ過去に何作か辻村氏の作品は読んでいたが、この度本屋大賞を受賞したのをきっかけに久々にまた辻村氏の作品を手に取ってみた。そういえばデビュー作だけ読んでなかったし。 二ヶ月前の学園祭の最中に自殺した友人の名前を思い出すために、雪が降り凍りつく校舎の中に閉じ込められたクラスメイト8人。 それぞれが高校生らしい悩みを内に抱えていて、自分の内面と嫌でも対峙することになる。 ラノベっぽい文章が気にはなるが、自分が高校生の頃だったら、きっと誰かしらのキャラにすごく感情移入できただろうな。高校生の頃に出会いたかった作家さん。 2018/05
0投稿日: 2018.05.12
powered by ブクログ辻村深月さんのデビュー作。 「かがみの孤城」に引き続き手に取った。 設定がなかなか面白い! 雪の中、隔離された校舎の中に集められた生徒達。 その中にはすでに自殺した人物がいるらしい、でもそれが誰なのかが思い出せない。 一人一人減っていく生徒、一体誰がその犯人なのか。 もう先が気になって気になって…一気読み不可避でした(´∀`*) 最後まで読んだ感想としては… うーん、何となく腑に落ちず…というのが正直なところ。 「この生徒の中から」と繰り返し強調されるので、途中からそれ以外のオチは受け付けられないという気持ちになってしまっていた。 かなり長いこと焦らされるので、「メンバー内から納得感のある理由、理屈の上でさらに驚きの展開」まで期待値が上がってしまっていて… そこが満たされずといった感じでした。 一人一人のエピソードが長く、間延びしている感じは否めなかった。 もう少しコンパクトでも良かったかなという感覚。 後半はオチだけ知りたくなってしまい、ちょっと流し読みしてしまった。 辻村さんの中でもかなりエンターテイメント性に寄せた作品。 設定+プロットで勝負している感じ。 個人的には、もう少し登場人物の内面に迫る作品の方が辻村深月さんの真骨頂ではないかと感じる。 作者の名前が登場人物として出てくる小説を始めて読んだ。 色々と勘ぐってしまう(自分の名前だからきっとストーリーに大きく絡むはず?とか)ので、小説を純粋に楽しむなら関係の無い名前の方が良いかと。 「心優しく繊細なキャラ」という立ち位置もまたちょっと…(笑) <印象に残った言葉> ・その人の話をしているのに、思い出せないんだよ!その人の顔も、名前も。その人が誰だったのかもっ!(P120 上、充) ・屋上に立っていたのは、角田春子だった。(P442 下) ・その声に、菅原榊は顔を上げる。顔に色濃い苦笑を浮かべながら、「深月」と教え子の名前を呟いた。(P474 下) <内容(「Amazon」より)> エンターテインメント界注目の大型新人・辻村深月が贈る青春小説 閉じ込められた8人の高校生――雪はまだ降り止まない 「ねえ、どうして忘れたの?」 雪降るある日、いつも通りに登校したはずの学校に閉じ込められた8人の高校生。開かない扉、無人の教室、5時53分で止まった時計。凍りつく校舎の中、2ヵ月前の学園祭の最中に死んだ同級生のことを思い出す。でもその顔と名前がわからない。どうして忘れてしまったんだろう――。第31回メフィスト賞受賞作。
4投稿日: 2018.05.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
さあ自分たちのしたことを思い出せ。不思議で不気味な世界なのに、気心の知れた友人たちしかいない居心地のいい世界。その場所が恐怖と不安へと変わる。自殺したのは誰?なぜ?仲良く付き合っていても人の心はわからない。わかってもらえない。本当のこと。あんなことで、そんなことで。そこに自分が関わっているのか。それとも自殺したのが自分なのか。下巻もどんどん読み進めていこう。
1投稿日: 2018.05.01
powered by ブクログ雪降るある日、いつも通りに登校したはずの学校に閉じ込められた8人の高校生。開かない扉、無人の教室、5時53分で止まった時計。凍りつく校舎の中、2ヵ月前の学園祭の最中に死んだ同級生のことを思い出す。でもその顔と名前がわからない。どうして忘れてしまったんだろう――。
0投稿日: 2017.11.29
powered by ブクログ辻村深月のデビュー作。 あり得ないシチュエーションに特に動じない登場人物と最初は物語に入りきれず、先になかなか進まなかったけど、個人それぞれに焦点が当たるとやっぱり文章というか、表現力がうまいなぁと。 名刺代りの本、作者同名の辻村深月がどうも苦手なのが残念やけど、いまの感想が下巻を読んでどう覆されるか楽しみ!
0投稿日: 2017.10.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
【あらすじ】 エンターテインメント界注目の大型新人・辻村深月が贈る青春小説 閉じ込められた8人の高校生――雪はまだ降り止まない 「ねえ、どうして忘れたの?」 雪降るある日、いつも通りに登校したはずの学校に閉じ込められた8人の高校生。開かない扉、無人の教室、5時53分で止まった時計。凍りつく校舎の中、2ヵ月前の学園祭の最中に死んだ同級生のことを思い出す。でもその顔と名前がわからない。どうして忘れてしまったんだろう――。第31回メフィスト賞受賞作。 【感想】
0投稿日: 2017.08.27
powered by ブクログ気づかないこと。 気づいてもらえないこと。 言ってないから気づくわけない。だけど言えるわけもない。 こうなる前になんともできなかったから、今何とかしようというのか。
0投稿日: 2017.08.15
powered by ブクログ「冷たい校舎の時は止まる(上)」 クラス委員の8人が、高校にとじこめられた。 辻村深月デビュー作が、メフィスト賞だったのは、ちょっと意外でしたが、中身がオカルトホラー要素満載の密室、しかも、時が止まり、外には出れず、現実世界から隔離されたもう1つの世界、となると納得。 主人公の位置づけである深月は、ある雪の日、幼馴染の鷹野と何時も通りに仲良く青南学院高校に通学した。ところが、クラスの皆は、登校してこない。やがて、仲が良い景子、充、昭彦、あやめ、梨香、そして停学明けの菅原も登校してくるが、その他生徒に加え、教師も他クラスも登校してこない。痺れを切らした菅原が、学校から出ようとすると登校時には開いた扉が開かない。窓も割れない。電話も繋がらない。そして時計も動かない。8人は謎の空間に閉じ込められる。あやめが、人の中に人が閉じ込められる事例を持ち出し、やがてある仮説に辿り着く。 と、正にオカルト王道を行くストーリー。とはいえ、この物語の背景にあるのは、深月と彼女と仲の良かった角田春子との確執であり、いや、確執ではなく春子による一方的な攻撃と虐めでなんですけどね。 自分がいくら勉強しても成績は上がらないけど、自分より勉強してなく見え部活も継続する深月は、常に上位。だから気にくわないと攻撃を始める春子。進学校ならば当たり前の課題であり、深月が可哀想で仕方がなかったです。自分で自己消化しろと。虐められる側は、そんなはっきり主張できないですよ。虐める側が異常な訳でね。だから、深月のそばに鷹野や昭彦らがいて良かったなと。 上巻では、何故この空間か発生したのか。次第に皆に浮かぶ自殺したクラスメイトの漠然とした記憶に、マネキンに代わっていく仲間、とオカルト感満載です。誰もが、この空間のhostをつかめない中、迫る恐怖と戦う。すごい怖い訳では無いですが、徐々に伝わる仲間の絆の強さの方が響きました。冒頭に、 冷たい校舎の中で、彼らと一緒に過ごしたこと。今また、あなたが新たにページを開き、雪降る通学路を歩き出そうとしていること。それを思う時、前が向けます。これはわたしの名刺代わりの話になりました。初めまして、辻村深月です。 とあるように500ぺージでボリュームが多いが、意気込みは伝わりました。
6投稿日: 2017.07.19
powered by ブクログとりあえず上巻を読み終わったが、長かった。ようやく終盤に展開が早まったが、それまでは我慢が必要だった。おそらく下巻でこれまでの伏線が回収されていくに違いない。期待して下巻へ。
0投稿日: 2017.06.27
powered by ブクログ辻村さんのホッとする温かい世界が好きなのですが、級友の自殺から始まり重くホラー的な要素が少し受け入れにくかったです。でもキャラクター一人一人の温かい人柄がとても好きです。展開が読めず怖いですが、下巻もヒヤヒヤドキドキ楽しんで読みたいと思います(*゚∀゚*)
0投稿日: 2017.06.18
powered by ブクログぎこちなさが目立つちょっと長すぎる上だったけど、デビュー作だからその辺りは仕方ないかなぁ。 中盤以降どんどん先が楽しみになってきたから、下に期待。
0投稿日: 2017.04.01
powered by ブクログ今回のびっくりどんでん返しは少し予想がつき、その通りだったんだけど、なんというか謎でしょ?早く先が知りたいでしょ?という気持ちに少し無理矢理させられるような、そんな作品だなあと思った。辻村作品は人の暗い部分やアーティスト性にフォーカスをあてる表現が何度も出てくるけど、これは特に顕著な作品だなあと。 少し疲れたので、暫く辻村作品は休憩します。
0投稿日: 2017.03.25
powered by ブクログ雪の降る中、いつも通りに登校した8人の仲間。ただ、その日登校していたのは、その8人だけだった。 それに気付き帰宅しようとするも、開かない玄関に窓。時計は5時53分を示したまま。 そして、その不思議な現象に、2ヶ月前の学園祭の最終日に飛び降り自殺を図った同級生へと繋がっていく。 だが、誰もがその同級生の名前も何もかもを思い出すことが出来ない。 閉じ込められた校舎の中、不気味なことが次々に起こる。 一体何が起こっているのか、恐怖だけが襲う。 2017.3.14
0投稿日: 2017.03.14
powered by ブクログ登場人物の表面と内面を知るほどに、謎が深まっていく。 多角的な視点で知っていくからこそ、他人の気持ちは理解できないと分かる。
1投稿日: 2017.03.13人を選ばず、おすすめしたくなる小説。
読み始めて少し進んだあたりから、 ぐんぐん、ひきつけられました。 なにか、よくわからない、でも怖いことがおきてる……という ざわざわ感がなんともいえず、不気味で、ますます引き込まれました。 心理描写が巧みなうえに、とても読みやすく、 ハラハラドキドキしているうちに、 結構なボリュームのはずの上巻を読み終えてしまいました。 キャラクターひとりひとりも、それぞれしっかり物語を背負っていて、 その描き分けと熱量に「これは力作」という印象を受けました。 そして、ずいぶん昔になってしまったけれどすごく「学生時代にこんな風な仲間がいたら」なんていう気持ちにもなりました。 ボリュームはあるけれど、これは人を選ばずにおすすめできる小説だと思います。
2投稿日: 2017.03.08
powered by ブクログあれれ?漫画で見た気が…と思ったら、原作として漫画化されてたのね。 連載を途中だけ一瞬見たことあるよ。
0投稿日: 2017.03.05
powered by ブクログ上下巻読み通しての感想 読み終わってひとつだけ疑問に感じたことがある。 主人公は辻村さん自身を投影した人物なのか、それとも何か別の意図があってあえて付けた名前だったのか。 そのあたりがどうしてもわからずに、ちょっと釈然としないものが残った。 学校という空間は本当に閉鎖的だ。 きっと大人が考えている以上に閉塞していると思う。 少なくとも学校に通っていた当時はそう感じていた。もしかしたらどこかに出口はあるのかもしれない。 思いがけない場所に、出口とはわからないようにひっそりと、見つけられる人だけが出られる出口があるのかもしれない。 でも、ほとんどの人はそんな出口があることを知らずに時間は過ぎていく。 「考えられてるなぁ」というのが正直な感想。 展開も構成もとてもよく考えられているし、ひとつずつの描写も丁寧に書かれていた。 ちょっとくどいなと感じるところもあったけれど、デビュー作でもあり仕方がないかなと思う。 主人公…もう少し魅力的なキャラクターに出来なかったんだろうか。 何というか、あまり好きになれないタイプのキャラクターだった。 結末にもきっと賛否両論あるだろうけれど、「ん~やっぱりね」といった感じ。 あの結末で物語としての説得力がかなり無くなってしまったように感じたのは私だけ?
0投稿日: 2017.03.03
powered by ブクログもともと白深月と呼ばれる系統の作品を読んで辻村深月を好きになり、調べてみるとなんと綾辻行人ファンでそっち系の作品が主な作家さんなんだとか!私の大好きな綾辻行人のファンだなんて!とりあえず読まずにはいられず、彼女が私の名刺代わりの作品とも呼んでいるデビュー作を手とってみた。 一人ひとりが順に消えていくという構成や作風など、やっぱり綾辻行人ファンだな!と共感できる部分が多く、すごく身近に感じました。まだ下巻は読めていないので、感想までは書けませんが、デビュー作のしかも上巻だけで591ページも書けるだなんてもう才能のかたまり!! しかもこの作品、高校生の頃から書き始め、その後大学4年間をかけて書き上げたのだそう。ここまでの長編を制服を着ている時から書いていただなんて本当にすごいなと思いました。 そして前回読んだ「サクラ咲く」とも同様、彼女の描き出す学生たちの内面が本当に大好きで…表面上は分からなくても実は内面で色々なことを考えている、実は闇深い(?)学生たち。しっかりとストーリーを進めつつも、じっくりと描いていく回想シーンがすごく好み。あー、早く下巻が読みたいです!! ただ、辻村深月作品には読む順番があったようで、、もっと早くそれを知りたかったと思わずにはいられません、、
1投稿日: 2017.02.09
powered by ブクログ辻村さんはスロースターター的な印象があったんだけど今回の作品は意外と最初から飛ばしていてどんどん引き込まれました。 辻村さんらしい青春時代の生きづらさやもがきながらも必死で自分を探してる感じとか凄く伝わってきました。そこにミステリーやホラーも加わって早く下巻が読みたくなりました。 最終的な感想は下巻のレビューで。
0投稿日: 2017.01.31
powered by ブクログ登場人物が最初に出揃うので慣れるまでに少々時間を要したが、一気に引き込まれた。ミステリーと思いきや、1人、また1人と減っていく描写が妙にグロテスク。若干のホラー要素に心がめげそうになりつつも、ホストは誰か自殺者は誰か、担任はどこにいるのか、と結末を知りたい一心で上巻を読了。
0投稿日: 2017.01.08
powered by ブクログ(p57) 深月が鷹野とともに学校に到着したのは、予冷が鳴るまであと僅かという時間帯だった。 雪のせいだろうか。校舎の中は、まだ朝だというのに全ての教室に明かりがついている。雪で翳った薄い闇の中、廊下に一列に並んだ窓から黄色い蛍光灯の光が漏れていた。それを見て深月は足を止める。全ての教室の中に灯された明かりとは裏腹に、廊下の電気のスイッチが入っていないらしい。薄暗い廊下の壁の上、窓からの光が、雪が舞うシルエットをまるで映写機さながらに映し出す。何だかそれが絵になって、深月は目を細める。きれいだな、と思った。 ――すみません、まだ読み始めなんだけど意味不明なんです
0投稿日: 2016.12.28
powered by ブクログ雪降るある日、いつも通りに登校したはずの学校に閉じ込められた8人の高校生。空かない扉、無人の教室、5時53分で止まった時計。凍りつく校舎の中、2ヶ月前の学園祭の最中に死んだ同級生のことを思い出す-。 ずーっと雪が降っていました。白くて、暗くて、冷たくて。このタイトルがとっても素敵です。お気に入りは、クールな口調の景子さん。辻村sanの名刺、確かに頂きました♪ 【第31回メフィスト賞】
0投稿日: 2016.12.17
powered by ブクログ設定がありえないと思ったが、ファンタジーとしてはありかな。 でも、テイストとしてはホラー色の強いミステリでしょう。 自殺したのは誰かはわからないまま物語は進む。 登場人物の心理描写が細かく、「いじめ」でひとくくりにできない物語があることがよくわかる。そういう意味でもお勧めかも。 だんだん、「誰か」の候補が絞られる中で下巻へ。
0投稿日: 2016.12.14
powered by ブクログSFホラー。不気味さから夜、寝つきが悪くなった(笑)。 いじめによる自殺の記述は読んでいて苦しくなる。下巻の展開で明るさは見えるのか?
0投稿日: 2016.10.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
登場人物を丁寧に丁寧に描写するのが辻村さんのこだわりなのでしょうが、長い。ストーリーが動き始めるまでが長すぎるのと、榊先生の魅力が伝わってこないのとで正直読み進みづらかったです。ただ誰がホストなのか?と考えていくには1人1人を掘り下げる必要があるのと、動き出してからはぐいぐいひきこまれるのでこれはこれでオッケーかな。怖いシーンも出てくるし、みんな闇を抱えていて、続きがとても気になります。
0投稿日: 2016.10.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
辻村深月、デビュー作。 校舎に閉じ込められた8人の生徒たち。 学園祭で自殺したクラスメート。 死んだのは、誰? ところどころ、ぞわっとするような恐怖感をおぼえるところもあったり、構成がうまいなあと。 どういう終着点を迎えるのか、気になる。下巻が楽しみ。
0投稿日: 2016.09.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
高校3年生の時図書委員の子にお薦めしてもらった作品。 が、受験期の話でしんどくなり、流し読みしてしまった。。 ので、最後のオチが全く思い出せず、楽しめた。。。 他作品を読んでもっと高校生の時こうしていれば、と思ったが、過ぎ去った今だから言える事 、なのか。。 同級生が学校に閉じ込められる話。 おとなしめの子かと思いきや名字呼び捨てだったり、ちょっとキャラクターに慣れないまま上巻終了。 謎が全く解けないままなので 下巻が楽しみ。
0投稿日: 2016.09.27
powered by ブクログ雪が降る受験間近の冬、8人の学級委員たちが校舎内に閉じ込められた 次々と彼らに起こる不思議な現象のキーワードは、 秋の文化祭で飛び降り自殺した生徒が誰だったのか あんなに衝撃的だったのに、どうしても思い出せないのはなぜなのか・・・ こういうちょっとしたファンタジーな設定なのを知らずに 読んだのでそれも驚き 最初は登場人物の名前が覚えられずに苦労した、、、 (下巻へ続く)
0投稿日: 2016.09.23
powered by ブクログ最初はページをめくる手があまり進まなかったのにも関わらず、気付いたらあっという間に読み終えていました。怖いもの見たさでしょうか。冷たく暗い校舎の中に閉じ込められた高校生たち。すっぽり抜けてしまっていた、自殺したクラスメートに関する記憶。そこで各々の抱えた闇が明らかになっていきます。いったい、自殺したのは誰だったのかーーー。 正直、上巻ではほとんどお話は進んでいません。でもきっと下巻も手に取ってしまう。そういう力が辻村さんにはあるんだと思いました。
0投稿日: 2016.09.22
powered by ブクログ初めての辻村作品。ネット検索すると読む順番が大事と書かれてあったのでまずはデビュー作から。読み始めてすぐ、作者と同じ名前の登場人物に驚いた。薄ら寒く感じることもあったが、作品に没頭し始めたら気にならなくなった。登場人物達が、昔の自分を思い出させるかのようにリアルで、共感するところも多かった。が、男子と女子で"弱さ"に差がありすぎていたような気もする。鷹野と昭彦はキャラが少し被っていた印象も。読書から離れていたこともあってかとても長く感じられ、またテンポも悪かったように思う。
0投稿日: 2016.09.02
powered by ブクログ今はもう、乗り越えたように思っていること、けれど、昔はたしかにしんどかったこと。そういうことがあった、と、きちんと覚えていたい、あるいは思い出せる大人でいたいなあと思いました。最初は、もっと現実的な話かと思っていたから、何かトリックがあるのかとか想像してたけど、全然違った(笑)
0投稿日: 2016.07.23
powered by ブクログ上巻は物語の背景の説明といったところなのだろうか。 たぶん色々と動きだすのは下巻かな。 まだまだ漠然としていてよくわからないことが多すぎる。 男女8人の友人関係という設定もちょっと無理があるようにも感じられる。
0投稿日: 2016.06.19
powered by ブクログ辻村深月デビュー作、メフィスト受賞の青春ミステリ。 世界観と、それを支える丁寧な筆致がよい。 長い小説であることも有効に働き、物語に没頭してしまう感覚はかなりあったし、導入からオチまで展開も悪くはなかった。 しかし、どこにつけても、取り立てて興奮することもなかった。この作品に固執する必然性がないと思ってしまう。 強いていえば、あれだけたくさん出しても個々を見失わないキャラクター描写はとても秀逸に感じたので、そういうところから独自のリーダビリティを見せてほしい。 3
0投稿日: 2016.06.05
powered by ブクログ自分が漠然と思っていた事は言葉にしてくれる事が嬉しい。 「彼らら本当や沢口を自分たちの軽い娯楽の一つとして捉えていたとしか思えない。誰か一人、クラスよ中に嫌われ者を作っておくことで、誰かが安心し誰かが楽しむ。嫌われる側と嫌う側とで線を引き、自分は嫌う側なのだと安堵する」
0投稿日: 2016.03.19
powered by ブクログ不思議な世界観なのに現実味も帯びていて没入できた。 設定も非現実的なのに無理がなく、理論的に読みすすられるのもよかった。
0投稿日: 2016.03.17
powered by ブクログ初辻村深月作品でした。 冬の、寒い、校舎で起こる事件。 温度やその、空気を文章で感じたのは初めての経験でした。 これキッカケで辻村深月のファンです!
0投稿日: 2016.02.27
powered by ブクログ2016/2/17読了。 かつて読んだことがあるにもかかわらず、内容をあまり覚えていなかったのもあって、ハラハラドキドキ。気づいたらあのぶ厚い本を読み終えていた。 面白い!男女8人の学園もので、青春ストーリーというよりはミステリー寄り。この作品で辻村さん好きになった。
0投稿日: 2016.02.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
辻村深月の作品をちょこちょこ読んでいたので、ここで原点に戻りこの作品を手に取ってみた。ページ数に圧倒したものの8人の高校生の関係性・過去等の内容が面白くて一気読み。中・下と続いてきます。
0投稿日: 2016.02.03
powered by ブクログ読んでいて背筋が凍るような怖さがありました。しかしながら登場人物のキャラクターやバックグラウンドが練ってあるので、ホラーの要素もさることながら一人ひとりに自分自身の過去を重ねてしまい、非常に感情移入して読んでしまいました。深月のマイナス思考の部分や、充のお人好しな自分に嫌気がさすことなどは自分も高校時代に感じたことですし、清水が感じていた疎外感は今、大学生の自分が感じていることです。特に昭彦には、自殺で友人を亡くした時の気持ちに共感できました。高校3年生の彼らと同じ日、私は校内の自殺で友人を亡くしました。
0投稿日: 2016.01.13
powered by ブクログ登場人物のしゃべり方に特徴があって、頭の中に映像化して映る描写が心地よい。昭彦がお気に入り。冬の寒い空気が心地よい。
0投稿日: 2015.10.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
上巻では、少しずつ物語の中心人物の生徒たちのキャラクターが浮き彫りにされていきます。 描写が静かに、暗く続いていくので、正直読み続けるのをやめようかと思うほど。 でもどこか気になり続け読み進めていくと、最後の最後に少し加速して物語が展開されていきます。 なので気づくとすぐに下巻へと誘われました。
0投稿日: 2015.09.29
powered by ブクログ辻村深月さんの本で1番好きです。 厚い上下巻の本ですが、あっという間に読んでしまいます。 これを読んだ時は久々に心ごと持っていかれた感じがしました。 心からオススメです。
0投稿日: 2015.09.25
powered by ブクログ350ページまで動きがなし。 以下ネタバレというか、読みたいけど時間のない人向けに要約します。 12月、高校生仲良し8人組みが仮想の学校に閉じ込められる。この中の誰かが学園祭の最終日に自殺している(?) 自殺者が作り出したこの空間では、全員の記憶を改ざんできるため、みんな誰が自殺したのか思い出せない。 この中の誰が自殺者なのか? という内容を591ページ使って語られます。
0投稿日: 2015.09.19自分も閉じ込められたような感覚
2ヶ月前に自殺したクラスメイト。冬の校舎に閉じ込められた8人の生徒が誰一人そのクラスメイトの名前を思い出せない。彼らとともにそれが誰なのかを探しながら丁寧に読み進めていきました。 降りしきる雪、冷たい校舎、その中から出られない恐怖がひしひしと伝わってきます。 時計が進み始めるとき起こる事件は生々しく残酷です。 私の予想は見事に外れてしまいましたが、だからこそこんな結末を書いた辻村深月は凄い作家だと唸らずにはいられません。 登場人物ひとりひとりがとても丁寧に描かれており、心理描写も素晴らしいです。
0投稿日: 2015.09.07
powered by ブクログ割とホラー要素が含まれる内容。一人で夜に読んでいたのでかなり恐かった。ホストが一体誰なのか想像もつかない!下巻が楽しみすぎる。
0投稿日: 2015.09.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ツナグ、凍りのくじら、ゼロハチゼロナナを読んで、辻村深月さんの作品にハマりました。 大雪が降り積もる中、いつも通りに登校した8人の高校生。しかし、開かない玄関、開かない窓、彼ら以外誰もいない教室。そして時間が5時53分で止まる。 彼らに共通するのは、クラス委員の仲間たちであること。 2ヶ月前の学園祭で盛り上がっている中、校舎の屋上から飛び降り自殺した同級生のことを思い出そうとするが、顔も名前もわからない。 校舎内に閉じ込められたのは、8人のはずなのに、11月終わりに撮った写真には7人しかいなかった… いったい誰が死んだのか、そして全員無事に現実に帰ることができるのか… ハラハラドキドキする作品です! 主人公の名前が、作者の名前という新鮮な作品でした。 物語は、学園祭のフラッシュバックから始まり、8人それぞれの登校の描写、校舎の異変に気づく。 充、清水、昭彦…仲間たちがマネキンになり、消えていく。 いったいこの世界のホストは誰なのか。 途中で、この人なんじゃないかと思ったりもしたけど、そうしたら次のところでまた別の人物なんじゃないか…とか、作者の書き方に見事に振り回されました(笑) また下巻の方で詳しくレビュー書きます!
0投稿日: 2015.08.12
powered by ブクログ(心理学科2年 斎藤さんより) 大学受験を控えた高3の冬、8人の生徒たちは無人の校舎に閉じ込められた。全ての時計は5時53分で止まっている。その時間は、2か月前の学園祭中にクラスメイトが自殺した時間だった。 しかし、彼らは自殺したクラスメイトの顔も名前も思い出せないことに気が付く。 一体あの時、誰が死んだのか? 疑心暗鬼に陥りながら、それぞれが過去に隠された闇に向き合い始める。そして冷たい校舎の中、彼らは自殺したクラスメイトの名を探し続けた。 誰もが過ぎる青春という一時代を切り取った、切なくも美しい現代ミステリーです。分厚いので尻込みするかもしれませんが、是非読んでみて下さい。きっと一息に読んでしまうはずです。 どうぞ皆様も8人と一緒に冷たい校舎を巡ってみて下さい。
0投稿日: 2015.08.03
powered by ブクログ少々長いかな、と思うところもあるが、個々のエピソード部分は高校生なりの自意識や抱えているものが垣間見えて惹き付けられる。ホストがいったい誰なのか非常に気になるところです。
1投稿日: 2015.06.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
辻村深月祭り開催。一作目から読み直そうと思い、久々再読。展開を知っているので、ストーリーを追うよりは、心理描写をメインに読んでいく。 充とあやめの考えがなんとも共感できる。一人一人にフォーカスをあて、メインストーリーに関係ない回想が続くところに賛否がわかれそうだけれど、クラスメイト一人一人に過去があり、経験があり、今があることをきれいに書き出していた。
0投稿日: 2015.04.25
powered by ブクログ講談社の辻村作品を漁ってたときに読んだ本。 メフィスト賞受賞作ということで期待して読んだ記憶がある。 とても長かった。 各登場人物がその後、「ロードムービー」や「光待つ場所へ(しあわせのこみち)」にて、何を思ってどういった生活をしているのかという話が面白かった。
0投稿日: 2015.03.31
powered by ブクログ辻村深月、メフィスト賞を受賞したデビュー作。 文章が軽めなのでマンガを読んでいるような感覚でサクサク読めます。 ミステリーというと理詰めで物を言う男子が好む文章ですが、この作品はぜひ女の子に読んでほしいです。心理描写が秀逸。作者が女性なせいか、女の子にしか分からない女同士の友情や嫉妬や妬み、クラスメイトを自殺に追い込む程の残酷さを生み出した複雑な心の内を表現しています。 雪の朝、時間が止まった冷たい校舎に閉じ込められた六人の高校生たち。 文化祭の日に起きたクラスメイトの自殺。大切なことなのに、誰一人思い出すことが出来ない。一体、あの日何があったのか、六人はそれぞれ記憶の旅にでる。 物語はミステリーもあり恋愛もあり青春もあり、キャラクターも魅力的。
1投稿日: 2015.03.22
powered by ブクログ辻村深月さんの作品はすでに何冊か読んだけれど、いつも最初は少し入りづらいのだが、途中から突然加速度がつく。 今回の作品(デビュー作)もそう。 登場人物たちがどういう状況に置かれているのか、が見えるにつれて、彼らと同じくこの状況を理解したく、脱したく、思い出したくなってくる。 ひとり、またひとり、と・・・というところで、急いで下巻へ!
0投稿日: 2015.03.11
powered by ブクログはじめて読んだ辻村作品。 一発で辻村深月という作家にハマりました。 雪の降るある日、校舎に閉じ込められた8人の高校生の話。 チャイムが鳴るたびに1人ずつ消えていく…なんてホラーなのかと思いきや、全体的にとても切ない。 どうしても思い出せない学園祭で自殺した同級生の名前。ストーリーが進むにつれて明らかになるそれぞれの抱える過去。 長い物語ですが、先が気になってトントン読み進めることができました。 人に辻村作品をおすすめするときはまずこれを選ぶことにしています。
0投稿日: 2015.02.22
powered by ブクログ陰惨な事件が起きたわけではないので本格ミステリ然とはしていないけど、綾辻作品にも通じるような何かありそうな雰囲気が漂う文章。勝手に大林宣彦風の映像を思い浮かべて読んでいる。
0投稿日: 2015.02.18
powered by ブクログ映画化された「ツナグ」、直木賞「鍵のない夢を見る」などを 書かれた辻村深月さんのデビュー作。 雪降るある日、いつも通りに登校したはずの学校に 閉じ込められた8人の高校生。 開かない扉、無人の教室、5時53分で止まった時計。 凍りつく校舎の中、2ヵ月前の学園祭の最中に 死んだ同級生のことを思い出す。 でもその顔と名前がわからない?? チャイムが鳴るたびに、 一緒にいた仲間が一人ずつ消えていく・・ 上下巻で長いのですが ページをめくる手が止まらなくなる面白さ。 大雪が降ってどこにもいけぬ!という日に ぴったりな1冊(2冊)かもしれないです。
0投稿日: 2015.02.08
powered by ブクログ私が苛められたときに、深月ちゃんみたいに、支えてくれる友達がいたら良かったのにな、と思った。そうすれば今きっと病気じゃない。 でも、ふと気が付くと、私は自殺をせず学校にもずっと通っていて、ちょっと心の病気だけど、今は社会人してる。 そして思い出した。 私と一緒に帰るとおかしいって思われるよ?って聞いたときに、この小説のように否定はしてくれなかったけど、それでも学校の帰りは誰か一緒だったこと。悪口ばっかり、気持ち悪いってたくさんいう同級生に、震えながら文句を言ってくれる先輩がいたこと。
1投稿日: 2015.01.08
powered by ブクログセンター試験を一ヶ月後に控えたある朝。大豪雪に見まわれながらもいつもどおりに登校してきた八人の高校生を待っていたのは誰もいない校舎。 閉鎖空間に閉じ込められた八人は原因究明に乗り出すが‥ 人がひとりひとり(あるいは二人同時に)5時53分に消えてゆく。閉じられた空間。 ミステリの定石であるシチュエーションだが探すのは犯人ではなく八人の中にいると思われる自殺者。 ファンタジーあるいはSF(すこしふしぎ)とミステリは相性悪い。何でもありになっちゃう。でも何でもありの中で読者に納得させる作品になっている。自殺者と理由は上巻の段階で予想はついた。でも例の同一人物と思しき人物の謎がわからない。答え合わせが楽しみな下巻である。
0投稿日: 2014.12.20
powered by ブクログ雪の降る日、いつも通り登校した高校生8人。しかし、扉は開かず、無人の学校。学園祭で自殺した同級生をおもいだそうとするが、どうしても顔と名前が思い出せない。 ちょっとホラーっぽい。少し現実離れしてて、苦手系の作品だけど、さすがは辻村さんひきこまれます。ただ、それでもやっぱり学園祭までの現実的な描写の方が好き。そして、誰かのイメージの中での話って考えちゃうとちょっと緊張感がなくなるなぁ。 何箇所か不可解な部分もあるけど、後半どうやって驚かせてくれるのか楽しみです。下巻に期待!
0投稿日: 2014.11.21
powered by ブクログ閉じられた校舎の中で、自殺した同級生の名前を探す。 明らかにあやしい存在がひとり。 でもそのひとりがどう関わっているかはまだ謎。 どうか最後にみんなが救われますように。 全然物語とは関係ないんだけど、博嗣って…!博嗣って!!
0投稿日: 2014.11.13
powered by ブクログ辛い事情は理解出来るけど、弱々しい深月にイライラするけど、それが物語のミソだったなんて。 ただ彼女の周囲にいる人間がいい人過ぎない?
0投稿日: 2014.10.18
powered by ブクログ2014.10.08(水) 異世界、異次元? 青春。 中学、高校とあった独特の懐かしいような悩み…心がすこし痛い…。下巻に期待。
0投稿日: 2014.10.08
powered by ブクログ学園祭の最終日、校舎の屋上から飛び降りた1人の生徒。2ヶ月前のその事件に大きなショックを受けたはずなのに、自殺したのが誰だったのか顔すら思い出せない「世界」に閉じ込められてしまった桐野景子・清水あやめ・辻村深月・鷹野博嗣・片瀬充・佐伯梨香・菅原・藤本昭彦。人気教師 榊はどこへ消えたのか。 自殺・学校・いじめ、辻村さんお得意の要素です。暗いけど、下巻で前向きなどんでん返しがあると信じて読了。
1投稿日: 2014.09.30
powered by ブクログ上巻だけで600ページ。 うん、長いね。 でも辻村深月の話は 下巻で一気に加速するとはずと信じて 読み進めましたー。 青春って感じだけど、 ホラーミステリーちっくで あたし好みの話ではないんだけど まぁまぁそこまで飽きずに読める。 ただ、全体的に暗くて空気が重いから、 ちょっと気分的に沈みがちになる。 他の辻村作品もそんな部分があって、 あたしの中では村上春樹と同じポジション。 どっぷりこの世界にハマって、 ずんとしたい時にはいい。 下巻に続く!
0投稿日: 2014.09.20
powered by ブクログ恐らく初めての辻村深月氏。 これがデビュー作らしい。 辻村さんの本をどれか読んでみようと思い、 悩んだ挙げ句に手に取ったのがこれでした。 初々しさからか文章はやや冗長で 途中で意味が逆転しまっている描写すらある。 けれどもミステリーとして 読者を引き込む力は思いのほか強く その閉ざされた冷たい校舎のなかは とても薄ら寒くてぞわぞわする。 面白いのは作者の名前を冠した人物が 主要キャラとして登場するところ。 短編ならともかくこれだけの長編で なかなか珍しい気がする。 感想は下巻にて。
1投稿日: 2014.09.16
powered by ブクログホラーでした。じわじわ怖い。分厚い上下巻で読み応えがハンパないのですが、先が気になってしまって一気に読んでしまいました。校舎の中に取り残された8人が積極的に問題を解決するわけではなく、流されるがままなのがやけにリアルに感じます。解決編はちょっと無理やりな感じがしましたが、きれいにまとめるには致し方ないかな。
0投稿日: 2014.09.11
powered by ブクログ学園祭で自殺したクラスメイトの名をどうしても思い出せない...高校生の頃、辻村作品を読み漁っていました。この方の作品は、温度が低い印象を受けます。冬、夜、ちょっと暑いなと思った時にどうでしょうか?
0投稿日: 2014.08.30
powered by ブクログ同級生8人がいつも通り通った学校はパラレルワールドであり、校舎に閉じ込められた。 学際の時に自殺した同級生の思惑の中なのか。 担任の榊は? 自殺した同級生は誰だったのか? 様々な謎があり、その先が気になる。 登場人物に個性があり、ストーリーも面白い。 下巻も楽しみです。
0投稿日: 2014.08.29
powered by ブクログ電子書籍にて読書。若干ホラーが入ったミステリー。もしかしたら…でも、違う?いや、やっぱり?と、読んでいるこちらの推理を揺さぶってくれる。最終的にはあたったが・・。冬設定の学校の校舎内という狭い範囲の中で全体に落ち着いた感じのトーンと登場人物たちのこれまでの心情が不思議にあいまって、しずかに淡々と進んでいく物語が面白い。
0投稿日: 2014.08.20
powered by ブクログ長いー(。-∀-) でも止まらない…。。。 センター試験まであと1ヶ月。 雪の降る朝登校した8人。 それ以外に人の姿はなく、さっき入ったばかりの玄関が開かない。 閉じ込められた校舎の時計はすべて5時53分で止まっている。 この時間は、二ヶ月前屋上から飛び降り自殺があった時間。 衝撃的な事件なはずなのに、誰もその人の顔も名前も思い出せない。 大量の血と共に行方不明者が一人。 動き出す時計。 少しずつあの時の記憶が甦ってきて。。。 もやもやのまま、下へ続く…
0投稿日: 2014.08.15
powered by ブクログ高校生のお話。 雪の降るある日のこと、学校へ行くと、仲の良いクラス委員の友人たち以外誰もいない。 校舎中を駆け回っても状況は変わらなくて、気付いたら校舎の中から出られなくなっていた。 生徒たちは、自分たちが目的があって誰かに集められたのではないか、それは学園祭の時に自殺したクラスメイトとなにか関係があるのではないかと思うようになる。 上下巻の上巻。 ぐいぐい読ませる。 それぞれが抱えている後ろめたさの後ろには、一体何を隠しているんだろう。
1投稿日: 2014.07.27
powered by ブクログ辻村深月さんのデビュー作にして、名刺代わりの一冊とのこと。 そりゃ、主人公の名前が辻村深月ですもんね。 青春小説としても、ミステリとしても、ちょっとしたホラーとしても、素晴らしいです。 エピソードを中心にして、実に高い構成力でもって、読者を引き込むとともに、登場人物の内面を描き出しています。 文章のタッチが好き。 どうなるんだろうって、ずっとわくわくしながら読めます。
3投稿日: 2014.07.07
powered by ブクログ(上下巻通しての感想)自殺者は誰なのか、だれが真冬の雪降る校舎の中に閉じ込めたのか、8人の視点から事件が進み、どうなってしまうのか、気になって読むのをやめられませんでした。ミステリの部分ではホラーっぽい部分もあり、ちょっと怖かったですが、ドキドキしながら読みました。合わせて、学生、思春期の悩みや心情も描かれていて、その気持ちがひしひしと伝わってきました。何が正しいのかわからない、見方を変えれば、状況が変わってしまえば、立場が逆転してしまうようなものまで、それは、学生の世界だけとは言い切れなくて大人の世界でも十分ありうることばかりで、共感するものもどこか恐ろしさもありました。ミステリも心理的にも重い部分はありましたが、読後はさわやかでした。上下巻、かなり分厚いですが、読むのをやめるのがやめられませんでした。辻村さんの作品にはまってしまいそうです。
1投稿日: 2014.06.17
