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夏と花火と私の死体
夏と花火と私の死体
乙一/集英社
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総合評価

1336件)
3.7
277
468
427
72
10
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    乙一さんが16歳の時に書いたデビュー作。 ゾクゾク&ハラハラドキドキであっという間に読めました。死体の一人称視点で物語が進んでいくのが珍しくて面白い。夏に読みたい一冊。 「優子」も面白かったです。

    3
    投稿日: 2023.05.14
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    乙一の振り出しに戻る。1996年ジャンプ小説ノンフィクション大賞。 まさかの死体の擬人化(元人だから違うのかな?)ではなくて、語り部。何が気持ち悪いかって、死体が冷静で、主人公なのにモブキャラと化している。友人をこの死体にしてしまった女の子の兄が妹思いで行動力があり、これまた冷静。この斜めからのホラーを16歳で書いている乙一さんは、解説で小野不由美さんも言っているけど驚異的。 朝井リョウさんが、デビュー当時だったと思うが「瑞々しい」と褒められると、フルコース準備したのにサラダだけ褒められた様な感じと言っていて、面白い事言うな、プライド高いなと思った。でも、確かに乙一さんはデビュー当時の作品に「瑞々しい」と評価された事はないんじゃないかなぁ。ホラーというジャンルだからではなく、巧さの方に惹きつけられるから。

    55
    投稿日: 2023.04.25
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    表題作と『優子』という2作の短編でホラー作品だが怖くはなく読みやすいし、どんでん返しがあり面白いです。

    0
    投稿日: 2023.04.20
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    本当にあっさりと主人公は死ぬ。そのあとの物語を死人は本来知る由もないが、小説というフィクション上ではそういった常識は必要ないのかもしれない。画期的。

    0
    投稿日: 2023.04.12
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    最後まで予想できなかった結末を迎えとても面白かった。言うまでもなく有名な本書はずっと読んでみたかった一冊なので、ようやく読めてとても嬉しい。 ひたすらハラハラとする展開で、当日未だ十六歳の作者が書いたと言うから驚きであった。

    1
    投稿日: 2023.04.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    まず驚いたのが、死体目線で物語が進むこと! それだけで、今までにない小説って感じでページをめくってしまう。 読み勧めていくと、「わたし」を見つけ出してほしいという思いと、見つかってほしくないという思いを、同時に抱いてしまう。 なにより、妹は友達を殺した恐怖や見つかる焦りなどを感じているのに対して、兄のほうがワクワクとした感じで、死体を隠したりして、そこに人間性の違いというか、何かがあるのを感じた。 あと、「わたし」の兄妹に対する気持ちにもゾクッとしたものがくる。 殺されたら、恨んだりとかもするのに「わたし」の場合だと、自分の体が臭かったらとか恥ずかしいみたいに思ってるところが、子どもの無知さというか兄に対しての純粋な好意が見て取れて、ゾクゾクとするものを感じた。 静かにゆっくりと忍び寄ってくる、死体が村人や警察に見つかるのではというところに、ハラハラドキドキした。 そして、最後の「緑さん」で、「ええー!」って感じになった。 「緑さん」は普通の人じゃないかもとは思っていたけど、そうなるとは思わなかった。 意外な結末という言葉にふさわしい終わり方だと思った。

    0
    投稿日: 2023.04.01
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    読み始めて再読に気づきました 思い出したら、めっちゃ面白い!と思ってた記憶があるのでまた楽しもうと意気込んだけど 初読ほどの感動はなく 世にも奇妙のようなありがちな? 死体目線という発想はすごい! でもどっちかと言われればホラーミステリーとしては 優子の方が好き どっちにしてもこれを16歳の時に書いたということを 頭に置いて読むとまた面白かった!

    1
    投稿日: 2023.03.30
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    「かごめかごめ」までの感想 死体目線で描かれる話が斬新。読みやすくて面白い話だと思っていたけど、最後は鳥肌が止まらないくらいゾッとしました。 この話で好きな段落は下の文章で、田舎の夏のノスタルジックさと、光景の綺麗さが、起こっている事実とのギャップを感じてより一層この不気味さを演出しているように感じました。 「噴水のような花火が筒の口から光の粒をはき出している。それは金色に銀色に輝き、お宮を、石垣や木のやしろを幻想的に照らしだす。その光景はまるで夢のように人々の瞳に焼きつき、長い人生の思い出となっていつまでも残るのだろう。時が流れるにつれて輝きを増し、そして色鮮やかにいつまでも……。」

    0
    投稿日: 2023.03.20
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     かなり以前、中田永一さんの『くちびるに歌を』を読み、後になって乙一さんの別名義だと知りました。作風による使い分け? と思いながら、これまで乙一さん作品は未読でした。  本書が、乙一さんが1996年に16歳で執筆したデビュー作品という事実に驚き、空恐ろしさを覚えました。  表題作「夏と花火と私の死体」は、語り手が〝死体(わたし)〟! この設定と物語の完成度の高さに、思わず唸ってしまいました。まさしく、16歳が世間に知らしめた衝撃的作品でした。  善悪の判断もままならない小さな子どもの無邪気さと残虐性、死んだわたしの淡々とした語り口、予想外の驚愕の結末など、構成や情景描写の秀逸さも含めて感心するばかりです。  もう一編「優子」は、少し雰囲気が違います。情感あふれ、質素ながら趣のある筆致で、ノスタルジックな時代と情景が心に染みてくるようです。  亡き妻の幻影を人形の中に見ている男と使用人の娘。狂気に終止符を打とうと娘が行動し、またしても予想外の結末がやってきます。誰が狂っているのか? どこまでが幻覚? 真実? いろんな解釈が可能な設定こそが、筆者のねらいとするところだったのでしょうか‥。  2編ともに、若き非凡さに驚嘆させられる作品でした。乙一さん、まだ40代半ばなのですね。推理、ホラー、恋愛やライトノベルまで作風が広いということなので、もう少し他作品を読んでみたいと思いました。

    50
    投稿日: 2023.03.16
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    表題作がデビュー作ということで読んでみたが、死んだ人間目線で話が進むという点以外で目新しさやこれといった良さは感じられなかった。 『優子』の方が圧倒的に好み。 オチにしてやられたはやられたのだが、実際本当の真実はどこにあるのかわからずにいる。冒頭で政義が清音に対して黒い実の事を知らないふりをしたのはなぜなのか。

    0
    投稿日: 2023.03.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    死体目線で描かれるストーリー。幼いながらに頭を使い作戦を企てる兄弟。 ずっとドキドキ読んでたけど、ラストの衝撃が… 心臓を掴まれるとはこれだ、と実感できる小説です。

    0
    投稿日: 2023.02.27
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    純真無垢の心は、何かをきっかけに暗黒の雫が落とされたとき、それは速やかに濁りで満たされる。短編二作はそんな純粋な心の壊れる瞬間が描かれている。サラッと読める秀逸な作品でした。

    0
    投稿日: 2023.02.19
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    夏休みのある日、9歳の少女が殺されてしまう、しかも親友だと思っていた女の子に。さて、死体をどこに隠すか、幼い兄妹の奮闘を描く。 ジャンプ小説・ノンフィクション大賞、第6回大賞受賞の表題作を含む2編を収録。 何かホラーかって、これが乙一さんが16歳の時に書いたデビュー作ってこと。併録されている「優子」も受賞後に書き下ろしたものであること。 天才すぎるでしょ。たしかに「夏と〜」少しだけ稚拙な感じがしたが、まあ、よく構成がされている。解説にもあるが、死体が一人称で語り続けるのも自然で、面白い。

    4
    投稿日: 2023.02.14
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    死体視点なのが面白いところ。 主人公は死んでいるし、死んでいるのも自覚しているのに、生きているかのように語られているギャップが新しい。

    0
    投稿日: 2023.02.06
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    死体となった9才の少女・五月視点で綴られていくのが不思議な感覚で面白い。語り部である五月の一人称『わたし』が死体そのものの目線ではなく、神的存在の目線で殺されたことによる怨念や嫉妬などというネガティブな感情を一切抜きにして少女の感性で語られていくのがなんとも奇妙だった。作者は16歳でこのストーリー、構成を考えて執筆しただなんて本当に凄い。

    1
    投稿日: 2023.01.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    9歳の夏休み、少女は殺された。 兄妹が死体を隠すのがとても恐ろしかったし、兄の行動や態度が怖すぎる、、 村の人、死体に気づいて!と思いながら読んでいました。ラストは衝撃的すぎ。

    26
    投稿日: 2023.01.12
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    今まで読んだことない視点からの物語で面白いというか怖かったが、 なんとなく先が読める感じ。 時代背景が昭和だとオドオドしいな。

    4
    投稿日: 2023.01.03
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    おもしれぇぇ。読みやすいし。これを16歳?で書いた乙一まじでえぐい。天才って本当にいるんだな。 夏と花火と私の死体 まさかの死体目線で、神目線でお話が進んでいく。健ちゃんがこわい。緑さんもやばい。説明はそんなに多くないのに2人の不気味さがじわじわきて、ちゃんと怖かった。終わり方もよい。なんかいろいろ丁度良い。 優子 予想できそうで全然できなかった。これもなんかいろいろ丁度いい。信頼できない語り手をちゃんとやってる。すごいな乙一。いろいろ読みたくなった。

    2
    投稿日: 2022.12.29
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    死体目線で進むストーリがとても新鮮で 印象的なストーリでした。 異常なほど冷静な健が一番じわじわと 不気味感を漂わせていて引き込まれます。 個人的に緑さんについての背景を もっと深掘りして欲しかったように思います。

    3
    投稿日: 2022.12.26
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    死体目線で描かれていておもしろかった!常にヒヤヒヤだった^ ^2つ目の話は、ずっと政義がおかしいと思ってたけど逆だった。

    0
    投稿日: 2022.12.23
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    高校生のとき、母に勧められて初乙一がこの本。 怖すぎてトラウマ級だった。…でもなんでか読んでしまうんだよなぁ

    1
    投稿日: 2022.12.19
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    数年ぶりに久しぶりに読んだ。 今となっては古い部分もあるが、それても殺された少女の視点で描くというところがやはり面白い。

    0
    投稿日: 2022.12.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    これをその若さで書く乙一さんって… と同じ人間と信じられない気持ち 私の死体の方の物語の進む全体的な気味の悪さ 優子の何が本当なのか結局最後まで分からないのにどんとくる印象の強さ 短くさっと読んで過ぎていくそれもまた

    1
    投稿日: 2022.12.08
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    大好きな乙一さん。高校生のときに友達に勧められて読んだらどハマり。どんな内容だったかうろ覚えだったので、また読んでみた。乙一ワールドはほんとにおもしろい。死体の話なのに気持ち悪さが全くなく、しかもその死体の視点で物語が進んでいくからおもしろい。こんなおもしろい小説を生み出せる乙一さん、尊敬しかないです。

    0
    投稿日: 2022.12.07
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    こわっ!遠い遠い田舎の出来事、夏休みの花火大会で可愛い兄妹たちが私の死体を… #夏と花火と私の死体 ■レビュー 情景描写が素敵な中編、短編の二作品がしたためられたホラーミステリーです。 ●夏と花火と私の死体 怖いっ!! なんつーコワイ話なのよ。 子供たちの死に対する狂った考えが怖い! 村人たちがヒタヒタ迫りくる感じが怖い! セピア色した真夏の田舎の情景描写が怖い! 鋭角な角度で仕掛けられた真相が怖い! そしてなにより、本作を16歳で書いた乙一先生の才能が怖い! あー怖かった。 本作、情景描写が美しすぎて尊いです。誰もが遠い記憶の中にある、少年少女時代の夏休み。 私も田舎に住んでいたので、子供の夏休みは、まさにこんな感じでした。朝は眠い目をこすりながらラジオ体操に出向き、ご飯を食べてから近くの神社で友達と木登り。午後からは学校のプールで遊んで、たまの夜には友達と花火大会。 こんな昔懐かしいことを思い出させてくれただけでも、この本を読んだ価値がありますね。 短めのお話なので、するっと読めるかなーと思いましたが、なかなかどうして濃厚です。こなれた文章ではありませんが、一文一文に魂がこもっているのが伝わってきました。 プロットもしっかり組み立てられており、さらに伏線もしっかり忍ばせてある。ミステリーとしても決して油断ならず、しっかり読者の期待に応えてくる。超絶バランスのとれた秀作ホラーミステリーでした。 ●優子 短編でこのレベルの仕掛けをやってきますか! 結構おおくのミステリーを読んだり、いろんなコンテンツに触れてないと、ここまでは書けませんよ。 たぶん物語の切り方というか、箱庭設定がうまいんでしょうね。そして文章に無駄がなく丁寧に書ききっているから、洗練された出来になってる。間違いなく頭が良くて器用。 本作もなんといっても「夏と花火と私の死体」と同様に情景や時代背景描写やとってもお上手。読んでると頭の中でセピア色の映像になるんですよね。ホラーとしても怖さ十分で、良質な短編でした。 ■推しポイント お笑い芸人のコントや漫才を見ていると、たまに凄い角度の笑いのセンスを見せつけられることがあります。演芸の世界も才能というのは大事だなと思いをはせたりします。 凡人な私にとっては、この本を読んでて、すごく不思議な感覚だったところがありました。 夏と花火と私の死体では、なんと死体の視点で物語が語られていきます。そして優子においても同様のところがあり、読んでいてこれでいいのかしらと思ってしまうんです。 しかしそれによって、作品全体が幻想的な世界に包まれ、死の世界がすぐ近くにあるような感じがしてくる。絶妙に気味の悪い効果をもたらしているんですよね。 先生の非凡なセンスに完全に脱帽の一冊でした。

    85
    投稿日: 2022.11.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    タイトルの"夏と花火と私の死体"と"優子"の2話短編。 メイン作品の視点が死んだ被害者の女の子であまりない描き方をしている。 なんとなく展開は読める。まぁおもしろいかな。 2作目はよくわかんなかった。

    1
    投稿日: 2022.11.27
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    殺された女の子が語り手というのは斬新。 理不尽な殺され方をしたのに、終始淡々とした語り口調なのが、奇妙な感覚にさせる。 サスペンスホラーにノスタルジックな雰囲気を掛け合わせた夏らしい作品。

    2
    投稿日: 2022.11.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    乙一さんデビュー作。 表題作と「優子」の二編が収められている。 「夏と花火と私の死体」 なんと言っても、主人公で語り手の“わたし”は、死体なのが、斬新すぎる。 物語の冒頭部分で、早速“死体”になるのだから、もう混乱しまくりです。 その死体は、九歳の少女。 その少女を、友人の兄妹が必死に隠そうとするストーリー。 そんな怖ろしげな話しは、夏の田んぼ、子供たち主催の花火大会、お年寄り達のゲートボールなど、のどかな風景の中に描かれている。 これがまた、ゾクゾク感増々なのです。 そしてラストが……(⁠(⁠(⁠;⁠ꏿ⁠_⁠ꏿ⁠;⁠)⁠)⁠)キャ~ 「優子」 鳥越家に住込みで働く清音が主人公。 旦那様と奥様と清音と人形の、世にも怖ろしいストーリーです。 そしてラストには、完全に騙されました。 二編とも乙一さんらしい、簡潔に淡々と語っていく文体が良いです。 この本も、なおなおさんからの乙一バトンです。 ありがとう(⁠◍⁠•⁠ᴗ⁠•⁠◍⁠)

    43
    投稿日: 2022.11.11
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    2作入ってるけどどちらもまぁまぁ。 どんでん返しシリーズをネットで探してて、期待して読んだけど、そんなにえ??とはならず、ふーん、なるほどねーくらいの感じだった。 ◎1 主人公は殺されたわたしの目線で進むというのは斬新。途中まで、実はわたしは殺されてないとか?等色々勘ぐってみてたが、そこはシンプルになんのひねりも無し。 わたしを刹那的に殺してしまった妹がやばいと思いきや、それを冷静かつ楽しんでる?とこもある兄の方がよっぽどやばい。更にアイス持ってくる19歳のいとこ?の女がまたイカれた誘拐犯(かつ殺人鬼?) 3人とも狂ってるけど、わたしを故意に突き落とした妹が1番まとも?人間らしい?と思えてしまうほどクレイジーだらけ。どんでん返し期待のわたしとしては可もなく不可もなく。暇つぶしにはなったかなくらい。 ◎2 結局狂ってるのは旦那様なのか使用人なのか、両方なのか?最後まであんまりわからない。でもそこまで色々妄想しようとまではこちらの興味も至らない感じ。 こちらも可もなく不可もなく。

    0
    投稿日: 2022.10.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    健くんと緑さんがサイコパスでしかない。 現実味がないなと思う描写もあるけど ドキドキしながら読み進められた。 優子はえっ?あっ!?そっち?!ん?!ってなった。

    3
    投稿日: 2022.09.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    死体になった「私」の視点で物語が描かれる倒叙ミステリ。「私」こと五月が死んでいる、死体が見つかるかもしれないのに冷静でいる健がサイコパスすぎる。 二話目『優子』の伏線回収とどんでん返しが好きすぎる。清音がベラドンナを食べてしまったから、悲劇が始まった……。

    3
    投稿日: 2022.09.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    夏と花火と私の死体の方は、ずっと物語が死んだ五月目線で進んでいて読んでて複雑な気持ちになった。好きだった健くんに死体を隠蔽されるの辛いなぁ。

    2
    投稿日: 2022.09.09
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    怖い・・とにかく登場人物全員怖い。 “私“目線で淡々と話が進んでいくのも不気味でした。 ひやひやする場面もあり、気づけばその度になぜか主人公たちを応援してしまっている自分もいました。 ページ数もそこまで多くなく、すらすらと読むことができます。 読了後に表紙を見るとさらにゾワッとします・・・

    23
    投稿日: 2022.08.26
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    表題作もその次に収録されている『優子』も最後はかなりゾッとするような、怖いというよりよく考えると恐ろしく奇妙な話だった。 個人的には表題作より『優子』の方が怖いと思った。奉公先の屋敷の敷地内に生えていた実を食べたことが原因の事件。なんとも身近なところに火種はあるという感じ。結末は読み手の解釈に任せる感じではあったが、何通りかの考えに割れそう。 16歳であの構成力、恐怖をより掻き立てるような文章を書けるとは本当に驚いた。

    9
    投稿日: 2022.08.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    面白さで言うと星3.5くらいであったが、冒頭で殺された「わたし」の一人称で文章が記述されている点がなにより奇妙で新鮮だった。また誘拐殺人事件の犯人が緑さんであるとは思いもしなかった。優子の話は結末が予想しやすく、どう話が膨らむのかと思いきや、意外な方向に話が進み面白かった。また伏線も良かった。とても17歳で書いた作品とは思えない完成度だった。

    1
    投稿日: 2022.08.22
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    ジャンプ小説・ノンフィクション大賞を受賞した表題作と、『優子』の二編を収録した、乙一さんのデビュー作です。 表題作を十六歳で執筆すること自体凄いと思うのですが、何より卓抜したアイデアと、それを作品という形にする手腕は、何度読んでも見事としか言いようがありません。 斬新な設定と、無駄を削ぎ落とした淡々とした描写。特に表題作での、ノスタルジーを誘う田舎の夏の風景描写が印象に残ります。 他の作家さんでは味わえない不思議な読み心地と、デビュー作でありながら作者の非凡さが発揮された、まさに驚愕という言葉が相応しい一冊です。 同時収録された『優子』について少しだけ。 こちらは、表題作よりもミステリ的趣向があり、横溝正史さんを彷彿とさせる世界観の中で、静かな狂気が描かれています。 伏線もあるのですが、次第に現実と非現実の境界が曖昧になっていく感覚が作品の奥行きを感じさせ、こちらも表現しきれない不思議さが残る読後感でした。

    3
    投稿日: 2022.08.16
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    死体目線の文章。それも淡々と当たり前のように語られているのがなんとも不気味。ギリギリの危機を回避し続けるハラハラ感が良い。

    1
    投稿日: 2022.08.13
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    1996年に乙一さんが16歳で書いた作品∑(๑ºдº๑)!! ●体目線で話が進んでいくのが不思議で面白くて一気読みでした。 もう一個の「優子」という作品も不気味で、読んだ方とあれこれと語り合いたくなる 面白さでした(* • ω • )b

    1
    投稿日: 2022.08.04
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    ゾッとする本。こういうホラーという存在自体も怖いけど、この兄弟、ぶっ飛びすぎていて恐い。 こんなに怖いのに、読む手を止められない。 でもちょっとベタなフィクション感があって合間合間で冷めてしまうことがあった。

    24
    投稿日: 2022.08.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    夏だから、と読み返した。 死体目線で物語は進みます。 ハラハラしてドキドキします、でも捲る手を止められない。 ﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏ この世界観は妹の過ちを兄が全力で死体を隠していく。全てが死体からの視野 ああ、見つかるかな。 いや、見つからないでほしいと 感情が行ったり来たりしました。 ラストがシンプルに淡々とおわる。 もうちょっと闇が深い 明るいやさしいお姉さん の裏側をみたかった。

    0
    投稿日: 2022.08.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    p.23 "「一体全体どうしたんだ、弥生?」中略「五月ちゃん、死んでるじゃないか。" 健くんがのんびりさん過ぎて笑えた。 と思ってたけど最後まで読んだら全然のんびりさんじゃなかったからさらに笑えた。 見つかりそうで見つからず、でもずっと危機一髪みたいな状態でストレス溜まるイライラする最高に楽しい快感。 「優子」も良かった。 最後の解説で乙一最高だよねを共有出来て大変満足。

    2
    投稿日: 2022.07.31
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    小学生が死体を見つけられないように隠すハラハラの4日間の話。 すぐに兄を頼る弥生と、全く動じないで淡々と進める健の両極端ぶりが個人的にはあまり合わなかった

    0
    投稿日: 2022.07.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    死体目線、といいつつもまだココロが残ってるような語り手に悲しくなった 健くんは五月ちゃんの死体を見つけた時の反応が、弥生ちゃんのそれとはかけ離れてて、とても小学生とは思えなかった 一言で言えば 見つかって欲しかった、、、 この先あの兄妹はどんな大人になるかとこわかった

    0
    投稿日: 2022.07.29
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    死体が見つかりそうになる場面が多く、その度ハラハラさせられました。想像していたものと全く違う結末にびっくりしました。。えーそうくるか!! 夏の夜にピッタリの一冊です。

    0
    投稿日: 2022.07.19
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    視点が今までになく、読みにくさがあって『そうか、死体の語りか』と思い直すとまた読み進んでいく、なんとも不思議な感覚であった。 『優子』が私が知ってる乙一ワールドでした。 こちらのが好きです。 騙されるというより、 自分の思い込みに反省してしまうのが心地良い。

    0
    投稿日: 2022.07.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    本編はストーリー的に面白くあっという間に読み終わった。最初に66に石を投げる描写が腹たったけど。結局そんなことする健はサイコパスだったのか?緑という姉ちゃんもとは思わなかったな〜。 そして時間返してってくらい優子がおもしろくなかった。

    0
    投稿日: 2022.07.05
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    〝デビュー作だしボリューム感が足りないかなぁ〟とは思ったものの、16才の男子の手によるものだと知って、そら恐ろしくなりました。(彼のデビューがこんな若いとは知らなかった) まさに天才なんだろな。 表題作は、死んでしまった五月ちゃんが自分の死体を隠そうとする兄妹を実況するかの如く語ります。でも幽霊とか亡霊とかになってるわけではなく、実に冷静に俯瞰的に語るのがゾクッとするところ。 死体が見つかりそうになるたびに、見つけてほしい思いと見つからないままでいてほしい思いが混ぜ混ぜになる不思議。そして結末は、少し予想してたものと遠からずで、とても〝涼しい〟気持ちになりました。 併録作品『優子』は、独特の湿り気があります。 と、同時に視覚を意識せざるを得ない木の実の描き方がとても印象的でありました。 白、鏡、光沢、炎………。 きゅっきゅっ、と廊下のなる音も妙に耳の記憶としてこびりつきました。 〝境目〟が曖昧なので、混乱するところも多々あるのですがその揺らぎも含めての作品なのでしょう。 いずれの作品も決して長くはないけれど、勢いがつくと止まらなくなるのは、その先の作品と同じです。

    1
    投稿日: 2022.07.04
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    死体が見つかりそうで見つからない描写が多く、まだ見つからないだろうな〜と想像できてしまいますが、それでもハラハラ感があるのは描写が素晴らしいのだと思う。「16歳で書いた」の枕詞が良くも悪くも影響する印象がありました。

    0
    投稿日: 2022.05.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    色々と非現実的すぎて、イマイチと思ってしまった。「あと少し○○だったら、気づかれていた」的なのが多すぎて、そんなうまくいく!?ってなった。緑さんの存在も、うまくできてすぎてるよな〜と。ちょいちょい引っかかるところがあって、スラスラ読めなかった。

    0
    投稿日: 2022.05.04
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    ずっと読みたいと思っていてやっと読めた作品。 一人称が死体という斬新な設定で、見つかるのか、隠し通せるのかハラハラドキドキしながら読んだ。 最後の結末は、あ!こう繋がるんだ……!!!という感じだった。その後どうなったのかとても気になった。

    0
    投稿日: 2022.04.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    タイトルを見たとき、「私の死体」ってどういうこと?と思ったのだが、殺された少女が語り手で、ホントに私の死体だった。面白かった。弥生にイライラした。緑さんはこの先、健くんをどうするだろうか。 一緒に収録されている「優子」も面白かった。

    0
    投稿日: 2022.04.08
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    乙一さんの作品を初めて読みました。 死体のわたし目線で描かれる作品でとても面白かったです。主人公の兄弟2人の倫理観がバグっていて、とても気持ちわるい感じで魅了されました。

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    投稿日: 2022.04.05
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    仄暗い感じがするが、子ども視点なのもあって何となく可愛らしい感じもするのが相対的で人の怖さを感じさせる。ドキドキさせる展開もありつつ最後にそこに繋がるのかと思わせてくれ、あっという間に読めた。

    0
    投稿日: 2022.03.24
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    暗い(笑) でも、友達を殺して隠そうとする心理や何処かコミカルな展開、最後の最後にそこも伏線か!と驚かせる演出は良かった。

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    投稿日: 2022.03.22
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    まだ小さい時に途中まで読み、先日たまたま見つけて再読。 自分と同じくらいの子供たちによる殺人隠蔽ストーリーは、本の題名を忘れてもずっと覚えていた。 乙一さんの作品は過去に何作か読んだことはあるけれど、この作品が16歳で書かれた処女作だとは…。 「夏と花火と私の死体」「優子」どちらの物語も、世界観を描くのが上手く、文章を読んでいるだけで情景が浮び上がるような作品でした。 ハラハラして、ページをめくるのが楽しみになっていました。

    1
    投稿日: 2022.03.16
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    一人称視点がおかしいと言われてて気になって読んだ。 シンプルな展開だったけど、異質な描写で他の作品では味わえないものがあった。

    0
    投稿日: 2022.03.14
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    九歳の夏休み、登った木の上から突き落とされて、『わたし』は死んだー。 殺された『わたし』視点で物語が語られる何とも斬新な設定。 隠された死体と、日常と平静が並べて語られることの異常さが薄気味悪く、ぞわぞわする。 今の季節に読むのにピッタリの一冊です。

    0
    投稿日: 2022.03.13
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    数年ぶりの再読です。終始死体目線で綴られる点が最大の魅力。そして死体を必死に隠そうとする兄妹の奮闘ぶりとハラハラ感。そうそう、こんな感じだったと思い出しながら読みました。結末はなぜかすっかり忘れていて、再読にもかかわらず新鮮な気持ちでゾッとしました。これを16才で書き上げた乙一先生の奇才っぷりに脱帽。4.3

    0
    投稿日: 2022.02.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    亡くなった五月ちゃんの視点の物語だった。 今までに読んだことの無い感じだった。 死体がバレるかもしれないという恐怖、隠す場所を探し移動させる苦労がよく伝わってきた。 16歳にしてこの作品を書いた乙一さんはすごいと思った。

    0
    投稿日: 2022.02.10
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    死体目線から広がる話が斬新でした。 死体を捨てに行くまでの過程に起きるトラブルがより先を読みたくなりました。

    0
    投稿日: 2022.02.08
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    どういう16年間を生きてきたらこんな本が書けるのか。 内容はまぁまぁだった。 以外な結末だがどこか既視感はあった。

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    投稿日: 2022.02.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    今思えば、緑さんの仕事は伏線だったのか。 優子の話は主人が妄想を見ていたという捉え方もできるのではないかなと思った。

    0
    投稿日: 2021.12.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    乙一さんの初めて読んだ作品でした。たまたま本屋さんで見かけて絵柄が可愛かったので買ってみたら思っていたよりもしっかりとした表現方法で初めて書いた作品とは思えない迫力でみていてとてもドキドキするものでした。

    0
    投稿日: 2021.11.26
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    ホラー苦手なので躊躇いましたが、これを機に初めてホラー作品を読んでみました。 これデビュー作なのすごすぎますね?! 死体視点で話が進むのも面白かったなあ。ハラハラしてページをめくる手が止まらなかったし、最後はゾッとしました…! ホラー観るのは苦手だけど読むのはいけるかもってことに気づきました

    0
    投稿日: 2021.11.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    面白くてイッキ読み! 大人達に見つかりそうになるハラハラする展開はおもしろかったです! 緑さんの伏線回収もよかったけど犯人がここでよめてしまった笑 あと健くんのサイコパスっぷりもなかなかでした 死体の腐敗ペースや弥生ちゃんの挙動不審なところはちょっと…というところはありましたが、死体目線で語られる不気味さなど最高でした!

    0
    投稿日: 2021.11.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    息子達がハマって本棚に多く並んでいる乙一。 とりあえずデビュー作(?)を読んでみました。 死体から見た子供目線とテンポ良い進みでのラストの協力者の意外な結末。 何度も見つかりそうになった場面は、とてもハラハラドキドキしました。 何より短編だったのにビックリしました(笑) 後半優子というもう一本の作品が入っていました。 これまた少し変わった結末。 みる目線をどちらに移すかで変わってきますねー。

    1
    投稿日: 2021.10.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ①夏と花火と私の死体 兄の健くんへの恋心に対する嫉妬心から、同級生の弥生に殺されてしまう「五月」の視点から語られる物語。 死体の視点から物語が進む構成が斬新で面白く、2人が死体を隠し、バレそうになると別の場所に移すそんなハラハラ感が無駄なく描写されていて圧巻でした! 情景の描き方が鮮明で想像掻き立てる表現をされるのも乙一の魅力だと感じました。 ※最後は、緑さんという綺麗なお姉さんが、連続誘拐犯の犯人であり、死体隠しに協力してくれるという驚きがあり。 ②優子 父の死で職もなく悲しみにふけていた清音が、拾ってくれた政義の元で家事をすることになり、その一家の奇妙な出来事が描かれた物語。 政義の奥さん優子がいるというものの、清音は存在を見たことがなく不思議に思い、ある日政義の部屋に入ったときに見たのは優子という人間ではなく人形だった。 清音は、政義が亡き妻を人形に投影してしまっていると思い、燃やすことにしたが、後の事実が衝撃的で圧巻でした。なんとも奇妙な構成。 それは、清音はベラドンナという毒実を食べてしまい、現実と妄想の区別がつかなくなっていた。 本当は政義が亡き妻を投影していたのではなく、清音が人形と投影してしまっていた。。なんとも切なく、複雑な結末でこれまた面白かった!

    1
    投稿日: 2021.10.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    うーん。 正直いまいちでした。 緑が誘拐犯だと言うことも序盤でなんとなく分かってしまいました。 健がサイコパスっぽいのも何かの伏線なのかと思っていましたが何も分からず。(勝手に勘違いしただけですが笑) 死体目線で話が進んでいくのは斬新だと思いましたがその設定を生かしたトリックなどもなかったので残念でした。 つまらなくはないですがまた読みたいとはおもえませんでした。 期待が大きかったというのもあるかもしれません。 どちらかと言えば「優子」の方が面白かったです。 夏と花火と私の死体 ★★☆☆☆ 優子 ★★★☆☆

    0
    投稿日: 2021.09.22
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    SNSで紹介されているのを見て、読みたくなり買いました。 思ってより本が薄くてびっくりしましたが、そのおかげもあり一気読みできて楽しかったです。描かれ方も映像を作品にしたのでは?と思うくらい場を想像できて面白いです! 分厚い本は集中がもたなくて読みたくないけど、何か読みたいって言う人におすすめです!私は他の本の休憩に読みました。そのような使い方もできると思います。

    0
    投稿日: 2021.09.18
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    乙一さんのデビュー作という事で前々から読んでみたいと思っていたのですが、 本当にデビュー作なのか、しかもこれが16、17歳の作品なのかと感嘆の声を上げてしまいました。 何よりも描写が非常に心地良く、含みを持たせた表現やライトな文体が乙一さんらしくて良かった。 あらすじに記載のあるホラー小説というものを読んだ事がないのだが、 読んでいて仄かにポーの作品の匂いを感じた。 死体視点という発想もさる事ながら、スリルのある展開に心掴まれました。 最後の伏線回収も乙一さんという感じ。 尊敬した、というセリフはどこまでを知っての言葉なのだろうか、同類としてという事だろうな、 など思い巡らせました。 『優子』も綺麗に倒錯された作品で、映画のシャッターアイランドを思い出した。

    5
    投稿日: 2021.09.15
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    十数年前に読んだのをふと思い出し、この夏再読しました。 これを書き上げた乙一さんと同年齢だった当時のわたしはとても衝撃を受けたのを覚えています。 殺されたことを恨むでもなく淡々とどこか客観的に紡がれる死体目線の物語。 子供はときに大人なんかより遥かに残酷です。 結末は忘れていたので再読した感想としては少し物足りなさを感じました。 わたしとして弥生や健に因果応報的な結末が待っていたらスッキリするのにと残念な気分でしたが、不気味な結末も乙一さんらしいのではないでしょうか。 学生の夏の読書におすすめの一冊です。

    0
    投稿日: 2021.09.08
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    子供の無邪気さは時に残酷で、そんな子供ですらやっぱり男や女という生々しい感情があって。 そんな感情から始まった1つの罪。 子供の感情も様々で、後半へ行くにつれて、平気で死体に向き合う1人と不安に支配され始める1人の、ゾクリとする心理描写を、しっかり描いていて、子供がいる身としては、読んでいて悲しくもなった。 最後のどんでん返しというか、まさかの展開につい声が出て、旦那に話さずにはいられなかったw ホラーが苦手な私でも、ホラーよりミステリー色のが強いからか、次の展開はっ!?と必死でページを捲っていて、のめり込んで読んでしまった。 読後になんとも言えない複雑なため息が出た。もちろん、全てがスッキリするかと言われたら疑問ではあるが、私はこの終わり方は好きです。 死体目線という特殊な書き方もなかなか興味をそそり、ここまでの作品を10代で書ける能力はもう化け物並だw 乙一さんにハマる人が多いのが分かる。

    1
    投稿日: 2021.09.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ホラー小説と聞くと、苦手な人は身構えてしまうかもしれないが、この本はホラー初心者の人にも読みやすい作品だと思う。なぜならば、殺されてしまった主人公が「私」として語る口調はなんともいえない不気味さがあり、話に引き込まれ、思わず読み進めてしまうところや、死体の視点から物語が進んでいくという構成の面白さがあるからだ。 また、弥生と健の死体隠しの冒険がとてもハラハラして、そうでないところは、いとも穏やかに話しが進んでいくという対比があり面白かった。主人公が小学生で、考えていることがまだ幼いと思うかもしれないが、むしろ逆で、子供でも大人と同じような複雑な感情を持っていて、その感情が細かに描写されている。そして、健くんは周りからは好かれているが、実は本性は考え方が人間離れしていて歪んでいる。その部分がますます怖い。ぜひ、夏に読んでもらたい作品だ。

    14
    投稿日: 2021.08.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    終始、健くんが怖すぎる。 THE・サイコパスな話で、バレそうになる瞬間が何度もあるのになかなか見つからず最後は…という展開にハラハラドキドキした。 犯人目線の小説は腐るほどあるけど、死体目線の話は生まれて初めて…笑 殺された張本人なのに、その口調が第三者目線かのように淡々としてるのも怖すぎる。 もう一つの話の「優子」は、哀しい話で何とも言えない気持ちになりました。

    0
    投稿日: 2021.08.24
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    健くんは死体を隠したり移動したりすることを楽しんでいるように感じられる。他人に見つかるかもというスリルを楽しんでいるのかな。この年齢でその感覚は怖いな。この作品も、収録されている「優子」もサイコホラー寄り。当時16歳でこの作品を書いたのはすごいと思うが、残念ながらあまり好みではなかった。

    11
    投稿日: 2021.08.21
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    序盤で五月ちゃんの死体を見た健くんの 描写のあたりから奇妙というか違和感を感じた。 怖くはないが、サイコパスのような…

    0
    投稿日: 2021.08.20
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    展開や結末は16歳ということを考慮すると妥当ではあるが、何目線で読みどこに感情移入すれば良いのかも分からず、あれよあれよと終わってしまった。 ずっとナレーションを聞かされているみたい。 でもその歪さが味になっているのでしょうね。

    0
    投稿日: 2021.08.14
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    2作目の優子がよく分からなかったのですが、皆さんの感想を見てやっと理解しました笑 気味悪い感じの話ですね。 ちょっともう一回読んでくる。

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    投稿日: 2021.08.07
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    語り手が殺された死体の子で それを隠そうとする兄妹 兄の反応やら言動が不気味でたまらない アイスを持ってくるお姉さんの闇 一気読みできるくらい面白かった

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    投稿日: 2021.08.05
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    死体が人に見つからないか、上手く隠せるかハラハラするという兄弟目線のストーリーだったけど、死体が可哀想で見つかることを願いながら読んだ。 子供たちの心は(嫌な意味でも)純粋かと思いきや、常に不安定で嫌なものが付きまとっているような心地がする。 終盤の花火の描写がとても綺麗で、まるで対照的な花火と死体の組み合わせがとても美しく感じた。 表題作の他に「優子」が収録されている。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 九歳の夏休み、少女は殺された。あまりに無邪気な殺人者によって、あっけなく―。こうして、ひとつの死体をめぐる、幼い兄妹の悪夢のような四日間の冒険が始まった。次々に訪れる危機。彼らは大人たちの追及から逃れることができるのか?死体をどこへ隠せばいいのか?恐るべき子供たちを描き、斬新な語り口でホラー界を驚愕させた、早熟な才能・乙一のデビュー作、文庫化なる。

    0
    投稿日: 2021.07.30
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     著者のデビュー作にして、1996年第6回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞受賞作。作品執筆当時は16歳だったこともあり、話題になった。  この作品の注目すべき点は語り手がすでに死んでいること。つまり、語り手である私は9歳の夏休みにあっけなく殺されてしまったということ。そんな私の視点から、子どもたちが死体をどのように隠し処理しようとするのかが描かれている。なんとも身勝手な殺人であり「なんだこいつら」と思ってしまうのだが、読み進めていくと「死体を隠す」行為と現実との格闘に興味を魅かれ、ついつい隠すことを応援したくなる不思議な魅力がある。そして、最後にはまさかの結末が待っている青春ホラー。  「優子」という短編小説も併録。こちらもなかなかに怖い。

    0
    投稿日: 2021.07.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    乙一さんのデビュー作である本作。 この作品が初めての乙一さんなのだが,なんとまぁ気持ち悪くホラー。 表題作の『夏と花火と私の死体』は死体の視点という形で物語が進んでいる,死体じゃそんなところまで分からんだろうというところも多いが,まず視点になり得ないところなのでとても面白かった。またそれ以上に,健の死体遺棄に対する必死さ,そして何よりも緑のサイコパスぶりには完全に引いてしまった。最後のかごめかごめがさらに恐ろしさを増長させ後味がとても気持ち悪い。 『優子』は,最初こそ政義が人形に気持ちを入れすぎてやばい人間なのかと思ったら清音の方がやばい人間で狂っているところはほんとに語り手を無意識に信用している自分がいて完全に騙されてしまった。 ほんとにすごい作家さん。乙一さんの作品をこれからも読んでいきたいなぁ。

    14
    投稿日: 2021.07.25
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    情景が細かく書いてあり想像しやすかったです。 常にドキドキハラハラしながら読んでました。 もうひとつのお話も面白かったです。

    0
    投稿日: 2021.07.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    乙一さんは人間の本質的なところを突いてくるなって、改めて思った表題作。「わたし」の視点もすごい! そして、『優子』もそう来るかって驚くけれど、時間が経つに連れ、ものすごく怖くなる。 この読後感がたまらない。

    2
    投稿日: 2021.07.21
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     高校時代、読書から遠ざかっていた私を再び本の世界へ呼び戻してくれた作品。あの時の衝撃は今でも覚えている。  主人公は死体で、霊魂ではなくあくまで淡々と死体目線で語られていく。優しくてみんなの羨望の的・健くんのサイコパスじみた言動が怖さを助長している。ホラーやグロ系は苦手だが、乙一さんは何度も読み返してしまうほど魅力がある。  余談だが、嫌いではないけれどもフジリューのカバーは何かしっくりこない。

    0
    投稿日: 2021.07.21
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    16歳でこの作品を執筆したと聞いて「文才」は確かに存在するんだなと感じました。 読みやすいのに稚拙さを感じせない表現力と構成力。凄い。 ダラダラと冗長な展開が続かず、無駄がないのも好みです。 まぁ、夏の死体が4日間ももつわけないとか、健くんのサイコパスっぷりが半端ないとか色々と突っ込みどころはありますが、そういう事を言うのは野暮だなと思わされました。 著者の他作品も是非読んでみたいです。

    3
    投稿日: 2021.07.11
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    乙一さん、高校生のときに出会いたかった…。 この独特の雰囲気と、簡素な文章は、高校生だったら十分に味わえたと思う。 死体が語り手というのがまず斬新。 些細なことで友人を殺して自分の罪を隠し通そうとする臆病な女の子、妹を助けることよりも死体を隠すスリルを楽しむ男の子の残酷さもいいスパイスになっている。 お兄ちゃんと結婚したいというのは、9歳だからまあわかる。 大人になったら他の男性を知ってそんな気持ちもなくなるだろうに、それが動機で友だちを弾みで殺しちゃうのが、怖い。 お兄ちゃんの方も、なんだか軽くて、子どもだからで済まされない狂気が感じられた。 語り手である死体の女の子は、あんまり自己表現をしないけれど、ラストシーンは、死体の女の子の視点だからこそ、美しいと思った。 ラストがすごくいい作品だと思う。 死体が感じていそうなことを生きた人から想像したら大体こうなるよねっていう普遍的な感覚で語っているので共感しやすい。 展開そのものはいろいろと無理があるし、そもそも夏の死体が四日も持つ訳ないとか、死臭がでるからすぐに気付かれるだろうとか、そんな状況だったら流石に気づくだろうとか思うところも沢山ある。 ある程度目をつぶって読めば、いつバレるかのスリリングさと、残酷な子どもたちに制裁が降って欲しいと願う気持ちとで読み手としてはとても複雑な気持ちを抱けるので、退屈しない。 また、子どもたちの一夏の思い出という雰囲気が妙にノスタルジックなのもよかったと思う。

    0
    投稿日: 2021.07.04
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    初乙一。 16歳でこれを書き上げるとは...すごすぎる。 文章、構成ともに既にプロ級。 ただ、内容は期待していたミステリーという感じではなく、ホラー色が強め。 死体の視点、という発想は面白いがそれを上手く活かしきれてない気がした。 とはいっても、つまらなかったわけではないので、他の作品を読むのが楽しみ。

    0
    投稿日: 2021.05.27
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    森の広場の高い木の上の秘密基地、押されて落ちて死んだ五月ちゃん、村の花火大会、神社の石垣、死体を隠そうと奮闘する弥生ちゃんと健くん。住み込みで働く人形師の娘、庭の黒い実、りっぱな旦那様、部屋から出てこない奥様、顔をみせず食事もしない。 作品だけでなく、解説で語られる背景になるほど。たまたまのホームランじゃないことを示すために2作はいっているんですね。

    5
    投稿日: 2021.05.22
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    知人からおすすめされた本。 死体からの視点となる新しい感覚の話であった。ドキドキ、ハラハラするスリリングさがあり、またどんどんページをめくれる読みやすさがある。

    2
    投稿日: 2021.05.06
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    すごく映像がいっぱい浮かびました。映像作品で見てみたいって思った。いや、やっぱりいやかもしれない ちょっと健くんの性格を受け入れるのに時間がかかってしまったのですがすごく、すごかった。 一人称が五月ちゃんだけど、他のふたりの心情がいっぱい分かって、分かってしまっても違和感をもたない語り部の立ち位置が絶妙じゃあと思いました。 あと、いっしょに入ってた『優子』を読んで、ああ、これが伏線をはるということか…!とすごく思いました。こわかったあ。優子の衝撃の方が強い今です。

    0
    投稿日: 2021.04.30
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    黒い方の乙一さん初読みデビュー作。殺された五月ちゃんの語り部で進行する、なんともシュールな新感覚。乙一さん当時17歳でこの異彩ぶり。「失はれる物語」でも感じたけど、一度読んだら忘れられない独特な世界感。次も黒乙いってみようかな。

    1
    投稿日: 2021.04.08
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    死体の神視点で語られる珍しい物語。死体を隠すという内容と、田舎のゆっくりと流れる時間のギャップの落差が素晴らしい!

    4
    投稿日: 2021.03.17
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    初めて乙一さんを読んだのですが、独特で不思議な世界観。新感覚な小説でした。他の作品も読んでみたくなります。

    1
    投稿日: 2021.02.27
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    知り合った中学生のイチ推しだったので、初読みの作家さんの最初の一冊として読みました。 全然、面白さがわからなかった涙 短編2編とも、サイコパスだらけ。 誰一人として、魅力を感じられず。 日頃のモヤモヤが、物語中のサイコパスたちの おかげで晴れるのかな?そうやって、学校や家庭での鬱憤を消化しているならいいのかもしれないけれど。 私には合わないジャンルなのだと知ることが できました。 魅力を感じたところをあえてあげるなら、表題作ではない方の「優子」で、いったい誰が正気だったのか いろんな解釈ができる点かなあ・・・

    3
    投稿日: 2021.02.26
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    17歳のデビュー作というのに惹かれて読みました。 設定の秀逸さや、情景の表現力はすごいのですが、肝心のストーリーはあまり読ませるものでは無かったなぁという印象です。所々疑問点が残ったことも残念です。

    1
    投稿日: 2021.02.23
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    乙一作品を読みだしてから、ずいぶん後になってからやっと読んだデビュー作。 う~ん。うん。そうか。うん。

    9
    投稿日: 2021.01.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    なんだこれは。 乙一先生のデビュー作でありながら、乙一ワールド全開の作品に戸惑いながらも頁をめくる手が止まりませんでした。 本書には、『夏と花火と私の死体』と『優子』という少し毛色の違う二作品が収録されており、いずれも絶妙な気味の悪さを体感することができると思います。

    81
    投稿日: 2020.12.16
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    表題の夏と花火と私の死体よりも、書きおろしの優子の方が話としては好きだった。 優子は、ヒントとなる描写を所々に書きつつ、二人の登場人物についての描写を物語の前半から後半につれ異なるように書きまた、物語の結末をあえて明確に描かないことで、真実がどちらかなのかをわからなくしている。 夏と花火と私の死体は、自分としては途中で結果がわかってしまったことと、そこまで運が良いことが続くか?と思ってしまってあまり面白いとは思えなかった。 でも、自分は乙一作品を読んだのはこれで2冊目なのだけど、これを書いたとき著者は16歳だったというのを知ってとても驚きました。

    1
    投稿日: 2020.11.18
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    表題作と「優子」の短編2本を収めています。 「夏と花火と私の死体」は、9歳の夏休みに友達の弥生にあっけなく殺された五月という少女の物語です。大人たちから五月の死体を隠そうとする、弥生と彼女の兄の健の姿を描きます。ニ人の努力は、花火大会の日に、健が憧れていた緑さんという近所の女性に見つかることで終わりを迎えることになります。 「優子」は、鳥越家の家政婦を務めている清音という女性の物語。鳥越家の主人には、肺の病を患って寝たきりの妻・優子がいるのですが、清音は一度も彼女の姿を見たことがありません。ある日、窓の隙間から優子が寝ているという部屋をのぞき見た清音は、そこで布団に寝かされている人形の姿を目にします。 発表当時、著者が16歳だったという情報は、個人的にはマイナスに作用したように感じています。「夏と花火と私の死体」では殺された女の子の視点から、「優子」では人間と人形の区別がつかなくなった女性の視点からえがかれていることで、物語の全体に幻想的な雰囲気を導き入れることに成功しているのですが、これが著者の演出力の卓抜さによるものなのか、それとも偶然が生み出した効果なのか、見極めがつかないように思えてしまったのがその理由です。とはいえ、16歳でこれを書いたというのはたしかに驚きではあると思います。

    0
    投稿日: 2020.11.16