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ルパンの消息
ルパンの消息
横山秀夫/光文社
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総合評価

323件)
3.9
83
133
75
11
3
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    横山秀夫の幻のデビュー作と言われる作品。 15年前、自殺とされた女性教師・嶺舞子の墜落死は実は殺人だった。 警視庁に入った一本のタレ込みで事件が息を吹き返す。 当時、期末テストの答案強奪計画 通称『ルパン作戦』を計画した喜多・竜見・橘の三人の高校生。 その三人が嶺舞子が自殺したとされる夜に校舎内に忍び込んでいた。 捜査陣が二つの事件の結びつきを辿っていくと、 戦後最大の謎である三億円事件までもが絡んでくる。 時効まで24時間、事件は解明できるのか。 処女作とは思えない完成度であった。 冒頭から参考人たちが次々と取調室へ連行されていくので 最初はここからどう展開していくのか懐疑的だったが、 ただの取調室内の出来事で終わらせず、 ちゃんと過去と現在を上手く使い分け、空間に広がりを見せていた。 次々と広がっていく点の数々。 これがどう収束し線になるのかとヤキモキしたが、 どんでん返しも含めお見事であった。 事件の背景に込められた何とも言えない切なさに胸を締め付けられた。

    0
    投稿日: 2025.10.18
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    いやー、面白かった ルパンってルパン作戦なる高校生3人の悪巧みの名前からなんですね。 三億円事件が絡んだりしてどんなストーリーなのか気になっていましたが、最後見事に繋がっていきました。 最初から最後まで中弛みすることなく面白かった。

    36
    投稿日: 2025.10.01
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    警察目線ではなく、ひとりの被疑者の供述を中心としたストーリー展開で、登場人物は多いけれど軸がぶれないので読みやすく、最後まで次のページが気になり、特に後半は一気読みしました。 伏線もきちんと回収され、気になる人物のその後にも明るい兆しがあって、読後感も良かったです。面白かった。 ただ1つ、登場人物の竜見がどうしても意見と書いてあるように見えてしまって、そこだけ読みにくかった(笑)

    0
    投稿日: 2025.09.27
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    面白かった。 どんでん返しなんだけど途中も面白い。ずっと次の展開が気になりながら読めた。 他の作品も読みたくなった。

    1
    投稿日: 2025.08.23
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    学生の時に初めて読み、そして人生で初めてどんでん返しをくらった作品。 それから、たまーに読み返しています。 今回は5年以上ぶりの再読だったので、覚えている所と覚えていない所が混在していて、ワクワクしながら読むことができました。 『15年前の女性教師の自殺は他殺の疑いがある』 突如警視庁に有力なタレコミが入る。 女性教師が死亡した時間帯に、その教え子三人が、期末テストを奪取する「ルパン作戦」のために校舎に忍び込んでいた。 捜査を進めていくと、戦後最大の謎「三億円事件」も絡んでくることに。 時効まであと24時間・・・ といったあらすじ。 登場人物たちの行動が複雑に絡み合い、この事件が形成されていたことを終盤で知った時の驚き、悲しい愛の物語であったことを知った時の切なさ、どんでん返しをくらった時の爽快感。 一つの作品で様々な感情を抱き、そして、それが私の琴線に触れたので、本棚に今もあり、時々読み返したくなります。 次に読み返すのは、何年後かなー

    57
    投稿日: 2025.08.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    非常に面白かった。 橘のふとした行動に深い意味があったという真相には感嘆の一言。ただ婦警やサンオク等、終盤に詰め込み過ぎた印象はある。

    1
    投稿日: 2025.08.06
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    非常に素晴らしい小説でした。物語の構成、展開など全てが完璧に近いものでした。個人的に最近読んだ中でもトップレベルで好きな小説です。 時効が迫る中、容疑をかけられた喜多たちの供述による回想と事件をおう現代、主に警察に焦点が当たる方での構成となっています。登場人物一人一人しっかりと描き分けがされていて、全員が人間性の溢れる人たちで読んでいて非常に楽しかったです。 横山秀夫さんが新聞記者であるということを知り納得が行きました。事件が解決してからの溝呂木、後閑たちの会話と最後に登場したお嬢さんでの掛け合いと会話が横山さんの伝えたいことのように感じました。単にミステリーだけで終わらず3億円事件も絡め、今の社会を刺しに行く言葉を警察サイドの人に言わせているところも最高でした。

    0
    投稿日: 2025.07.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    時効まであと1日という設定のなかで、本当に犯人を絞り込める?また、逮捕までできる?っと思いながら読んでましたけどまさかの展開。ほぼ確定と思われた容疑者が実は他に真犯人がいた、という設定はよくあるけどまさかあの人が犯人とは、、、

    0
    投稿日: 2025.06.15
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    後半の怒濤の展開は、一気読みでした。幸子を情報提供者にして、単に復讐するだけの物語と思いきや、過去の大事件までも明らかにしてしまったのは、藤原部長の読み通りだったのかとすら、勘ぐりたくなる展開でした。

    0
    投稿日: 2025.05.05
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    非常に読み易い。 過去と現在を平行して描いているが、ごちゃごちゃすることなく、それぞれの事件が頭に入ってくる。 デビュー作とは思えない。 内容も最後まで飽きることなく、引っ張っていく。 3.8くらいは付けても良いだろう。

    0
    投稿日: 2025.04.06
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    回収が見事で心地良い。テンポよく話が進み、読みやすい。事件だけでなく、美形の婦警と容疑者のくだり等、大小の物語がつながるところは、この後の作品を待たず、よく練られていると思う。 緊迫感をだすため、15年前の事件が、24時間でここまで見事に解決に向かうところはご愛嬌。

    9
    投稿日: 2025.03.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ★3.5くらい。初期作品と思うと、この時から他の作品と同じような雰囲気は完成されているなあと。 自殺で片付けられた女教師の死亡事案。時効成立直前ににタレコミがあり、殺人の証拠を掴むべく警察が奮闘する。 最後、婦警幸子の正体のところで、あーやっぱりその感じできたかあと。これは後々の作品でもよくぶち当たる感覚。 これで紙媒体で文庫化された横山秀夫作品は殆ど読んだかな。漏れはあるかも。

    0
    投稿日: 2025.03.22
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    時効まで24時間!事件はどうなるのか? ルパンに、3億円事件に、思いもよらぬ事実が出てきて、推理の行方が面白くなっていった。 朝から1人の容疑者の取調べから始まり、2人3人の取り調べとなっていき、事件は解決するのか、それとも未解決で終わってしまうのか、なかなか焦らせてくれるストーリーで進んでいった。 最後は、伏線回収も見事に決まり、事件は•••。 (気になる人は読んでね!) この作品は横山秀夫の幻のデビュー作という。とても見事な処女作品だ。

    0
    投稿日: 2025.03.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    皆様の評価ぎ高かったので手に取った本作、個人的にはかなり当たりの作品でした。 時間が起こり、そこからグイグイ物語に引き込まれる作品でした。

    0
    投稿日: 2025.02.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    15年前の女性教師の自殺が殺人事件だとのタレコミがあり、そこから話がスタートする 三億円事件を絡ませていたので、もっと関係性があるのかと思ったがちょっと拍子抜け 取調室のリアルタイムと15年前の回想との行き来で物語は進んでいき、途中までは緊張感があって面白かったんだけどなぁ…性的関係とかレズとかが話の中心に居座ってきてからは、これまた拍子抜け テンポよく進んで読みやすかったけど、私にはイマイチでした

    4
    投稿日: 2024.12.22
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    冒頭の刑事と記者のやりとりに引き込まれ、ずっとその調子なのかと思いきや、本編は全然違った。ある程度までは面白く読み進めたものの、マイノリティがアウティングされる流れが辛かったため☆ひとつ。 発表年を考えれば仕方ないものの、現代にそぐわない調子にやや疲れた。

    0
    投稿日: 2024.11.11
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    その後の作品に比べるとずっと荒削りだけれど、トリック如何よりもっと深いところ、心の動きにスポットを当てる筆致は一貫している。

    0
    投稿日: 2024.08.31
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    再読。これが処女作とは恐れ入る。 推して知るべし。さすが横山さんという他ない。 評価は初読時と変わらず⭐︎5つで!

    5
    投稿日: 2024.06.13
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    登場人物多いけど、細かく描かれてるからそれぞれのキャラクターを混乱せずに、時には肩入れして、時にはうわぁこいつ…ってなりながら、没入して読んでた!ページ数の多さなんて感じないくらいあっという間に読めたし、ほんと面白かった!

    1
    投稿日: 2024.04.21
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    すごく面白かったのですが、感想としてうまく言葉に残せません。 街で見かけるどのおじさんにも、かつてイケイケな頃があったんだよなとノスタルジーを感じました

    0
    投稿日: 2024.04.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    細かく作りこまれている作品だった。中だるみした部分もあったが、終盤の目まぐるしく変わる展開にはページをめくる手が止まらなかった。 登場人物は端役に至るまで1人1人のキャラが立っていた。高校時代つるんでいても、大人になり各々の環境が変われば関わりがなくなってしまうという無常さがリアルだった。横山秀夫作品の人間描写が好き。

    0
    投稿日: 2024.02.28
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    事件が解決したか、と思ったらまだでてくる、まだでてくる、という感じで伏線がはりめぐらされていてびっくり、面白かった。

    0
    投稿日: 2024.02.17
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    最後まで伏線回収がすごい作品でした。もう終わったかと思いきや、忘れていたことを回収する素晴らしい作品。

    0
    投稿日: 2024.02.10
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    面白かった! 現代と15年前の時代の繋がり方や伏線の回収の仕方、オチまでキチンとドキドキさせてくれた。

    0
    投稿日: 2024.02.07
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    よかった。おもしろかった! たくさんの伏線が後半回収されていくところが気持ちいい。 最後の溝呂木の語り、「アポロが月に着陸した時ほどがっかりした事はなかった」からがこの話の肝かも。

    0
    投稿日: 2023.12.20
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    時効までの24時間のお話とは思えない程ぎゅぎゅぎゅっと詰まっていて、面白かった。 多少そんなに偶然が重なる事はないだろうってとこもあるけど、最後犯人がわかってからも、次から次へと謎が解かれていって、あーそれがまだだった。なるほどーって感じになった。 髭を剃ってはどうかと言われて、「顔が殺風景なもんで」ていう返し、好きだなー。

    12
    投稿日: 2023.07.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    時効まであと1日という所に有力なタレコミがあり、再捜査が始まる。 時効までの緊迫感の中、15年前の関係者が集結し各々の証言が複雑に絡み合った真相を明らかにしていく。 前半からルパン作戦までは、ちょっとワルな学生の青春という感じだが、死体を発見してからの証言からどんどん引き込まれていき、とにかく先が気になる! 証言が進む事により関係者の印象ががらりと変化し、まるでパズルのピースがどんどんはまっていくように真相が明らかになる様は爽快。一気読みでした。 最後に…舞子も悪いがハイドは本当に許せない!

    1
    投稿日: 2023.05.15
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    横山秀夫のドラマから始まり、本も読んできましたが、なぜか『ルパンの消息』はまだでした。  たぶん書かれたのがかなり前であり、昭和50年代の高校生とか、さらには三億円事件とか、あらすじで手に取るのをやめてしまっただけ。 たしかに、途中、当時の高校生の会話とか、背景とかスッと今となっては読みにくい気もしたのですが、そこは気がつけば横山マジック。 もう、『陰の季節』ですよ。 事件がどうの、誰が犯人とかより、なんといっても、喫茶ルパンにたむろしていた高校生3人のみならず、その回りの面々も15年の歳月で、まったく違う場所にいて、それぞれの通らなければならない道にいるというのがなんとも。  最後に出てくる絵本の中の台詞。 じんときました。 ”悪いことばかりしていると、思い出はひとつも残らないだろう”

    2
    投稿日: 2023.03.30
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    時効になりかける15年前の事件が "ルパン"によって掘り起こされる! 久しぶりの推理小説は私の心を楽しませてくれました。 ページを捲る度にドキドキが止まらなかったです。 私の十八番である、"よく外れる分析・予想"を 頭の中で整理しながら読み進めていきましたが 見事に外れてしもうて、、、(笑) 登場するキャラクター全員が個性で溢れているのと 著者:横山先生の物語構成と進め方が秀逸で ページが進む度に「この人、犯人だ!」と誘導されました。 推理小説を書く人は頭が良いですね。 僕の推理が当たらない、、推理小説はそこが楽しい(笑) 個人的にですが、この作品は"どんでん返し"の部類に 入る作品になっていると思いました。 "推理"&"どんでん返し"、2つ組み合わさってて 楽しめた作品です!

    5
    投稿日: 2023.02.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ルパンは出ません笑 学生生活を謳歌した仲間と15年後 別々の取り調べ室、同じ建物内に集まることとなる。 そこから刑事とともに事件が読み解かれていく。 その供述から犯人を突き止められるのかどうか。 いくつもの伏線があり、楽しめました。 ノースライトが楽しめたので横山さんの作品2作目として、ルパンが好きなのもあったので選びました。 まさかルパンは喫茶店名のみで終わるとは笑  

    2
    投稿日: 2023.01.18
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    15年前自殺と判断された事件、実は殺人だったとの情報が時効前日に入る。 横山秀夫デビュー作、加筆修正してるとは言えデビュー作でこの完成度は凄い。 ミステリーの醍醐味である解決シーンの気持ち良さが、後半の怒涛の伏線回収によって倍増されてる、面白い。

    1
    投稿日: 2022.12.28
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    タイトルにひかれて読んでみたけど、面白かった! 複数の事件が絡み合っていて、どういう最後で誰が犯人なのか最後までわからなかった。途中最後をチラ見したい衝動を抑えるのが大変だったなぁ。証言や証拠が出る度に、自分なりに推理してみたけど、結局振り回されただけで、こいつだ!と思ってた犯人じゃなかった(笑)いやー、面白かった!

    1
    投稿日: 2022.10.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    15年という時間を超えた事件でありながら時効まで24時間。参考になる情報もままならないまま始まり、登場人物と一緒にだんだんと真相に近づいていける感じが面白かったです。 15年の時間と人間社会のなかにある同調性と呼べるような枠の中で人は良くも悪くも人は変わっていく。 そんななか時間にも社会にも取り残された内海のような悪人もいれば、橘や鮎美のようにずっと互いを想いあっていた優しい人もいる。 一般的には大人になるにつれて、社会に出るにつれて”ちゃんとした大人”になることが良いこととされているように思っていたけど、橘や鮎美のように変わらない大切な想いを持ち続けることも美しい気持ちなんだなということを感じました。

    1
    投稿日: 2022.10.16
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    横山秀夫。15年前自殺した女教師について情報提供があり、殺人の疑惑が出てきた。時効まで24時間、警察はその当日校舎にテスト問題を盗みに入った3人を容疑者として呼び寄せた。物語はそのうちの一人の取り調べを回想として進めていく。 処女作とは思えないほど完成度が高い。話を進めていくうちに新たな事実が浮かび上がりそれでも犯人は見えない。 それでもところどころに伏線があり、それを最後に警察がまとめ上げる。刑事小説を代表する1冊だと思う

    0
    投稿日: 2022.10.05
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    ある事件の、時効寸前のたった一日を描いた物語。 現代と過去、双方の描写にムラガ無い。 サスペンスとしてよくできていると思う。 最後近辺のとってつけたような台詞がなんとも引っかかってしまっているが・・・

    0
    投稿日: 2022.09.07
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    旅の合間に読んでました。 帰りの新幹線で読了。 時効間際の事件の真相は? 当時高校生だった彼らの証言は。 スマホどころか携帯すらない時代。 今とは違うよね、いろいろと。 懐かしく読ませていただきました。

    1
    投稿日: 2022.09.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    初めて読んだ横山秀夫の小説で、ハマったきっかけ。 ミステリ要素も、人間描写も好きです。 俺だけ橘だったって言葉は、中学生ながら食らった。

    0
    投稿日: 2022.07.12
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    横山秀夫の長篇ミステリ作品『ルパンの消息』を読みました。 横山秀夫の作品は5年前に読んだ『64(ロクヨン)』以来なので、久し振りですね。 -----story------------- 十五年前、自殺とされた女性教師の墜落死は実は殺人――。 警視庁に入った一本のタレ込みで事件が息を吹き返す。 当時、期末テスト奪取を計画した高校生三人が校舎内に忍び込んでいた。捜査陣が二つの事件の結び付きを辿っていくと、戦後最大の謎である三億円事件までもが絡んでくるのだった。 時効まで二十四時間、事件は解明できるのか!?  著者”幻の傑作”待望の文庫化。 ----------------------- 2005年(平成17年)に刊行された横山秀夫のデビュー作です。  ■第一章 タレ込み  ■第二章 ルパン作戦  ■第三章 決行  ■第四章 弔い合戦  ■第五章 追跡  ■第六章 氷解点  ■第七章 時の巣窟  ■改稿後記 1990年(平成2年)12月、忘年会に出席していた某警察署の署長、後閑耕造(ごかん こうぞう)のもとにある知らせが届く… それは15年前に起きた高校女性教師自殺事案について、ある人物の密告(タレコミ)により殺人である可能性が浮上したので至急署に来るようにとの呼び出しだった、、、 一方、喜多芳夫は突然警察官に署に来いと命じられ、反抗するも強制的に連れて行かれる… 取調室で問われたのは昔、悪仲間三人で企てた「ルパン作戦」なる期末テストを奪う作戦についてだった…… 。 自殺とみなされた事件が殺人事件だった… 時効まで残された時間は24時間、、、 限られた時間の中で真相は解明できるのか… タイムリミットが刻々と迫る中での緊張感溢れる展開が愉しめました。 24時間で、ここまでできるのかな… と、ややご都合主義的な展開もありましたが、、、 真相が判明したと思った後に、さらに新事実が判明して、そこに隠された真相が判明する展開や、思わず目頭が熱くなるようなホロリとするシーン 等々、終盤はページを捲る手が止まりませんでしたね。 警察小説としての一面を持ちながら、悪仲間三人やその周囲の人物を中心に描かれる青春ミステリの要素もあるし、三億円事件とも絡んでくる興味深い展開等、デビュー作とは思えないクオリティでしたね… 面白かったです。

    1
    投稿日: 2022.07.03
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    十五年前に自殺とされた女性教師の墜落死について、殺人の疑いが濃厚との情報が入り、時効成立まで二十四時間しかない中で、警視庁が事件の解明に挑む時間との戦いを描いた作品。 当時、高校生であり、テスト奪取を計画して学校に忍び込んでいた男達の供述を軸にストーリーが進んでいく。 全く予想できない展開で面白かった。序盤では真相に全く関係なさそうな話が続き、どう解決するのか全く見えなかったが、後半に入ってから、やや強引なところもあるものの怒涛の勢いで真相に迫っていく。そして、ラストで全ての複雑な伏線がつながる見事な終わり方だった。 また、ストーリーだけではなく、取り調べに当たる刑事達の人間模様も面白い。 個人的には、警察の末端人間の意見まで聞きつつ全般状況を冷静に整理して事件の解決を図ろうとする溝呂木係長の姿勢を心地よく感じた。 一方で、主要人物を取り調べつつ、同僚に先を越されることにイライラを見せる人間臭い寺尾刑事は、警察側の緊張感の現れのようで、絶妙な存在だと思った。 てんこ盛りの内容をうまくまとめていて、とても、著者の処女作とは思えなかった。横山秀夫恐るべし。

    10
    投稿日: 2022.06.26
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    15年前の女教師殺害のタレコミから始まった時効間近の事件を追う警察。物語の過去は被疑者の回想視点で進み、時効目前の現実を警察の捜査目線で真実に迫っていく対比が面白い。 「おや?」と思った違和感が後に全て伏線回収されていくのが気持ちよい。15年前の事件は単純な恋情から発生したのではなく、警察の因縁である3億円事件の被疑者に繋がっていく。すべて筋道通りに解決していき現実的ではないが、全ての登場人物に意味を持たせ一つの事件としてまとめ上げた本作は面白かった!

    4
    投稿日: 2022.05.15
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    15年前に起きた女教師飛び降り自殺が実は殺人だった。警視庁に入った一本の通報で事件の再捜査が始まる。事件当日、高校生3人が校舎内に忍び込んでいたタレコミと事件の結び付きを辿っていくと、戦後最大の未解決事件の3億円事件までもが絡んでくる。殺人事件の時効まで24時間。事件解明に迫る警察小説。 横山秀夫2作品目。 前読の『第三の時効』が良作だったこともあり、かつ私の大好物であるミステリと警察小説作品であることから、迷わず手に取った。 まず、読後に本作が横山秀夫デビュー作であること、元新聞記者であったことを知り、驚きとある種の納得感を覚えた。 文章・構成・展開の巧みさ、物語全体の秀逸さは、恐らく新聞記者時代で培った足で稼ぐ情報収集能力、紙面化する際の校正や制限の中で伝えるべきポイントの集約技法などの賜物なのではないかと推察。本作も夜通し一気読みしてしまうほど面白かった。 物語は容疑がかけられた当時高校生だった喜多の現在の取調室の様子と、15年前の喜多たち3人の回想が交差するよう構成されている。 前読作品同様、やはり登場人物に持たせるキャラクターが立っている。無意識のうちに特定の人物に愛着を感じていたりと、完全に著者の掌で転がされてしまった。 多少事件を詰め込み過ぎな点や、ちょいちょいツッコミどころのある伏線模様は否めないものの、3億円事件をサブストーリー的に取り入れていたりと、処女作ながらチャレンジ精神が感じられる作品だ。 また好きな著者が1名増えて困った。

    180
    投稿日: 2022.05.08
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    デビュー作らしい。 事件の様子が刑事目線ではなく、被疑者の回想で進められていく。 そこに刑事の思考や推理が交えて進められていくのが面白かった。 おススメ

    2
    投稿日: 2022.05.03
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    横山秀夫さんのデビュー作です。面白かったです。様々な伏線が最後に見事に回収されていきます。 あっという間に読み終えてしまいました。オススメ!

    9
    投稿日: 2022.04.17
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    面白かった。 先の展開が読めずなかなか楽しめました。 伏線も綺麗に回収できていて読後感も悪くなかったです。最後の3億円事件へのつながりはなんだかと感じるところがありましたが。 横山さんらしい安定感でしたね。

    2
    投稿日: 2022.03.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    後半一気に伏線回収。 いちいち戻り読みをしながら、 いかにちゃんと読んでいないか反省しながら読みました。 最初の犯人が死体(と思っていたもの)を金庫に入れるのは、 体格的にムリじゃないか?とは思ったけど。 登場人物が全て事件に関わっていたのが キチンと感があって良かった。

    2
    投稿日: 2022.03.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    うーん、書きたいことはたくさんあるけど、どれもネタバレにつながってしまうので、うまく伝えることができなくてもどかしいなー。 犯人は後半、わりとあっさり分かってしまうんですが、それぞれの人間関係まではなかなか想像できなくて、驚かされることがたくさんありました。 そして、号泣しました。 中でも一番印象に残っている言葉は、最後に「橘」が唯一発した一言です。 でも、ほんと、読んだ瞬間涙ガー出てきました。 最後は、まさかのどんでん返しで、でも「こういう終わり方が一番良かったんだ」となんだ気持ちが楽になった気がします。

    2
    投稿日: 2022.02.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2022.2.8 読了 15年前の女教師自殺案件が他殺の疑いがあり教え子の喜多、竜見、橘の三人が犯人であるとのタレコミ情報が警察上層部からもたらされた 時効まであと一日という逼迫した状況で捜査が開始される 警察の強引な捜査や昼間から喫茶店に入り浸っている三人の自堕落な高校生活等々…最初の方はイラッとくることが多くこれちょっと苦手かもと思ったりしたけれどルパン作戦が決行された辺りからはっきりそれとわかる伏線が張られるようになり話の展開もスピードアップして15年前と今それぞれに犯人を追っている三人と刑事たちの推理にどんどん引き込まれていきました 最後に二転三転しながら見事に伏線を回収して驚きの結末を迎えた後で振り返るとイラッときて読みあぐねていた序章部分にもたっぷり伏線が張られていたんだとわかって少し悔しくもあったりして きっと結末わかった上で再読したらまた違った景色が見えてより楽しめそうな気がします 喜多が守りたかったもの橘が守りたかったもの 鮎美が守りたかったもの 苦かったそれぞれの思いが15年経って雪解けを迎えた 幸子は彼らの供述をどんな思いで聞いていたのか 彼女の存在は喜多の心を救ったのだろうか 幸子の心もまた救われたのだろうか 橘と鮎美に幸せな未来は訪れるのだろうか 読み終わった後もそんなしみじみとした余韻が残る作品でした

    3
    投稿日: 2022.02.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    前情報無しで読んだ、マイルドに面白かった。読む進めると、最初の想像から二転くらいしていって、そうきたか〜となった。殺人事件のはずだけど、主人公たちが高校生だしなんとなくふざけた感じがあって、あまり緊迫感がない。ドギマギすることなくサラッと読める話だった。まさかグラマーが同性愛者で同僚や生徒も手込めにかけていたとは驚いたけど。

    0
    投稿日: 2022.02.05
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    2021(R3)12.17-12.25 「横山秀夫って、こんならチャラい高校生も書けるのか」と驚いたらり随分初期の作品らしかった。 そのせいか、一つの作品にいろんな要素がてんこ盛りで、でもそれらをうまく組み合わせた面白い作品になっている、と思いました。 他の方の評価はイマイチな感じのものが多いですが、僕はライトな作品として楽しんで読めました。

    7
    投稿日: 2022.02.01
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    『ルパンの消息』横山秀夫 著 1.購読動機 64、第三の時効ほか含めて読了してきました。 犯人、刑事そして記者という3つの立場から執筆できる作家の方はあまり知らなく、横山さんのこのスタイルが好きだからです。 ------------ 2.ルパン 巣鴨も喫茶店。 名前はルパン。 ここに、学校さぼり、たむろする高校生が三人。 彼らが企だてたのは、高校卒業に必要なための点数稼ぎのウルトラC。 それが、テストの答案を盗みだすこと。 テストの答案を盗むに成功。 いよいよラストの3日めの学校侵入に事件勃発。 答案保管の金庫に女性の死体が、、、。 ------------ 3.時間は流れ、、、 事前から15年が経過。 当日の事件は事故で処理されていた。 当時の目撃者である高校生たち三人は、黙秘を続けそれぞれの人生を歩む。 殺人ならば、翌日が時効となる日。 警察に1本のたれこみ電話が、、、。 「15年前の事件。  殺人である。  犯人は、当時の高校生 3人である。」 ------------ 4.ルパンの消息 事件勃発。 あらかじめ、犯人が指定されて、物語が展開する。 このアウトラインに、え?!という伏線がからんでくる。 64ロクヨンらが、社会性を反映した事件に対して、ルパンの消息は、エンタメ系色あり。 横山秀夫さん好きならば、ぜひ一読されてみては? ------------ #横山秀夫さん好きとつながりたい。

    12
    投稿日: 2021.12.18
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    時系列は3つ - 今。時効寸前の事件を洗い直す - 15年前。高校教師の自殺? - さらに7年前。3億円事件 時効を明日にひかえた15年前の自殺?を警察の体制を変えて洗い直す。 なぜ一日しかないところで体制を変えたのか?などシナリオ上のよく分からない点がある。ただ単に緊迫感を出したかったのだろう。 また、横山秀夫にしては割と軽いタッチなのでは。

    0
    投稿日: 2021.12.17
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    いやすごい。これが処女作だと? 横山秀夫さんすごい。 面白かった! 私はこういう小説が好きだと改めて思う。 時効間際の緊張感溢れる警察小説。

    5
    投稿日: 2021.11.29
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    15年前の女教師自殺事案につき他殺の濃厚との有力情報あり。しかし時効まで24時間。本庁から来た溝呂木係長の部下の寺尾と所轄の徳丸が当時のワル高校生3人を取調べる。。。また、15年前時効になった3億円事件の容疑者との因縁がある溝呂木との対決もある。取調べでは、本庁の寺尾が徳丸と対抗意識を持ち次第に追い詰められ、冷静さを失くしていく様が面白い。(最初は寺尾の登場の仕方がカッコよく主人公かと思った)ネタバレは書きませんが、横山氏の初期作品ということで興味深く読みました。最後に著者の改稿後記があります。

    12
    投稿日: 2021.08.24
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    本格ミステリとは違ったジャンルだがたまにはこういうのもいいかなと。 先の展開が気になるワクワク感と登場人物たちの内面の描写がとても面白かった。 ストーリーは楽しめたけど、真相は見抜けず…。

    2
    投稿日: 2021.08.15
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    15年前の自殺案件が実は殺人といつタレコミを時効24時間前に得た警察。当時高校生だった3人を容疑者として連れてきて当時を振り返らせつつ事件の真相へ辿り着いていく。まさかの犯人、までは予想できたが謎の美人婦警の正体がわかったときには最高の爽快感と感動があった。4.2

    0
    投稿日: 2021.07.18
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    高校時代、共に過ごしたメンバーは歳をとって各々の人生を過ごす。 時の流れを感じつつ、ストーリーに引き込まれて行った感じ。 話もうまくまとまっており、非常に楽しむことができました。 さすが、横山秀夫さん。

    1
    投稿日: 2021.06.19
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    ここまで先が気になって仕方が無い作品は久々。元々は1991年の作品だったようだが、1991年にこのようなテーマの作品をつくったというのが凄い。 終盤、色々と気になっていたことが解きほぐされていくのが気持ちよかった。本当にいい作品だった。

    1
    投稿日: 2021.06.12
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    本屋大賞に選ばれた《ノースライト》が気になっていた。それがテレビドラマ化されたのを機にを古本屋で探していて、この本に出会った。ミステリー小説というジャンル共通の特性かこの作品の持つ力か、引き込まれて読んだ。途中面倒くさく感じて少し飛ばし読みしたのは本の弱さか読み手の弱さか。

    0
    投稿日: 2021.04.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    15年前の女教師自殺について、時効直前に他殺とのたれ込みがあった。犯人は、ルパン喫茶をたまり場にしていた不良3人組。その中の一人が取調室に連れてこられるが、身に覚えがないと容疑を否認。しかし、その時にルパン作戦というものを決行していて、女教師の遺体は見ていた。 はたして、15年前の自殺の真相は、ルパン作戦とは? デビュー作なので、話の展開が無理すぎるところがあるものの、しっかり騙されて、しっかり感動した。

    0
    投稿日: 2021.04.13
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    ルパン三世とは関係ないが、ルパンという喫茶店でたまる3人の悪たちが引き起こすテスト問題を事前にぬすむ計画。そして、グラマーと呼ばれるスタイル抜群の英語の先生の自殺。そして、三億円事件。この3つの事象が、パズルのピースをはめ込むように一つに繋がっていくというストーリー。いくつもの盲点を盛り込んでいるので、新事実が実は明らかになっていくが、そうか!という思いをまさに警察官たちの気持ちになって、事件解決に向けて同じ気持ちで突き進む構成が非常に心地よく、一気読み必至。グラマーの死は自殺ではない、ということを過去のルパン計画の3名が気が付いていたこと、そして彼らの人生がその後大きく決して交わらないようにカーブしていったこと、そしてその点をつなげるもう一つの点が存在していたこと。そして、時効が迫る中、警察の判断、そしてマスコミなどのステークホルダーの動きも非常に現実的で、緊迫感があるところも、さすがの描写の良さがグッと引き立たせている。

    0
    投稿日: 2021.01.04
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    作者のデビュー作。 ルパンと付いてるけど、あんまりアルセーヌルパンとかに関係はなさそう。 警察関係での飲み会してる時に、いきなり15年前の自殺事件に関するタレコミが!(殺人や!) しかも時効が24時間やし。 ほんまに、こんな短時間で、やり遂げなあかん事件解決を多くの人でやるのかには疑問はあるけど、その代わり、スリル感はたっぷりある。 (個人的には飲み会優先してしまいそう^^;) ギリギリまで、容疑者に対する事情聴取。 24時間しかないのもあるし、事情聴取中心で進む。 でも、その自供が目に浮かぶような感じ。途中から、24時間という時間の中で進んでるのを忘れる。 3億円事件も絡めてなかなか面白かった。 面白かったけど、犯人はどんでん返しで、作者の意図通りに騙されるのは悔しい…Σ(-᷅_-᷄๑)

    15
    投稿日: 2020.11.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ボリュームたっぷりの一冊 15年前に自殺と判断されていた事件が 殺しだというタレコミが入り 捜査が再開するが 時効まであと24時間をきっていた、、、 という話。 ルパン計画を企てた喜多の証言から ルパン計画がダラダラと続くので このまま話は終わってしまうのか? と思ったら ラストに畳み掛けるように明らかになる新事実 真犯人は誰なのか、 タレ込んだのは誰なのか 全てが明らかになるとき 序盤のダラダラと書かれていた内容の 意味が明らかになる! 面白かったです(^^)

    4
    投稿日: 2020.10.27
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    自殺として処理された15年前の女性教師の墜落死が殺人事件だという公訴時効前日のタレコミ。容疑をかけられた教え子3人によるルパン作戦と教師の死の謎、3億円事件との関連。 事件そのものの不可解さが二転三転しながら氷解する気持ちよさを感じた。 殺人事件の公訴時効が15年であった昭和の時代が感じられるお話だった。 とはいうものの、ルパン作戦そのものも結果を重視しないのなら1回でも十分ではないかなど無理を感じるところ、供述していない襟章の疑惑を抱え続けるであろうキタローに救いがあってほしいなどの余計なことも思った。 20-51

    5
    投稿日: 2020.10.23
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    さすが横山秀夫の隠し玉と言われている作品。どの場面もドラマを見ているように目に浮かぶ。内容もわかりやすく読みやすい。事件の真相を自分なりに推理しながら最後までいっき読み。

    11
    投稿日: 2020.10.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    とんでもなく懐の深い作品です。 犯人(と15年思い込んでいた)女性が自供したところで既に小説としてしっかり完成したような状況のなか、途中で自殺した青年は読者撹乱のためのものか?と気になりつつ3億円事件のことをすっかり忘れていたのでその思わぬ展開にびっくり。その後に自殺した青年の伏線の回収。鮮やかな読了感です。そしてまさかの、小説の後の改稿後記で更に驚かされる。こんなに練られた作品がお蔵入りになっていて、その年数が15年とは出来過ぎですよ。 何気なく語られたアポロの月面着陸による空疎感が物語の核心への伏線だったとは。 高校性の時の思い出話的供述も読み応えがあります。15人も前のことなのにそこまで細かく覚えてないよね、と突っ込むのは無粋です。供述を終えたときとてもがっかりしましたね。 橘くん、アリバイ工作をやり遂げるところがすごい。そして鮎美との15年が切なすぎる。 色々と心揺さぶられました。

    1
    投稿日: 2020.10.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    横山秀夫さんの処女作。評価が高いので楽しみにしていた。 んー、ミステリーにしては事件や犯人像、動機などが弱く感じたかな。 テンポがいいのでサクサク読めたが学校や地元で悪いと評判の高校生がテスト用紙を盗むために必死に、しかも数日も続けて学校に忍び込むとことか、、笑笑 まぁそれで殺人犯罪に結びつくんだけど、登場人物のキャラが微妙で弱め。3人はもちろん、セクシーなグラマー先生とかなんか全然ダサいし笑 警察陣もキャラがたたず、誰が誰だか分かりづらい。 いきなり同性愛からませたり、三億円事件の結びつけ方も無理やり感を感じてしまった。 けど横山秀夫さんは好きな本が多いので処女作を読めて良かった。

    0
    投稿日: 2020.08.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    金庫の中にあったはずの死体が、別の場所で発見された、という謎や、三億円事件との絡みなど、ワクワクする要素が沢山あり、面白かった。 後半、溝呂木の指揮のもと、畳み掛けるように真相が明らかにされていくさまが、読んでいて気持ちよかった。

    0
    投稿日: 2020.07.23
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    横山秀夫の処女作。 大幅な加筆修正の末、傑作に仕上がっている。 取調室の緊迫した描写は、横山の味が存分に出されていて、それだけでも一読の価値あり。 トリックという面では詰めの甘いところもあるが、その詰めの甘さも含めて「過ぎ去った青春の苦味」と評価したい。 時効という現代日本ではさほど意味を為さなくなった概念と、三億円事件という昭和最大にセンセーショナルな出来事を、うまくホワイダニットの枠に落とし込んでいる。 ①魅力的な謎……4/6 ②精緻なサスペンス……5/6 ③鮮明な結末……5/6 ④印象的な文章表現……5/6 ⑤先鋭的なテーマ性……4/6 計23/30 星4

    3
    投稿日: 2020.06.14
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    んーまぁおもしろかった!不良3人がテスト問題をパクるために職員室に忍び込む話やけどその中で教師が殺されてる事件に巻き込まれる。 15年の時を経て取り調べが始まり被害者は、レズレイプ犯。真犯人は、3億円事件の人でその人は、時効を取調室で聞いた時の興奮がやめられんくて橘と音楽教師の未遂の事件を完遂させた。橘と音楽教師の純粋な恋の話もまぁよかったけど中身も少しえぐかったけど、まぁまぁかな。

    0
    投稿日: 2020.02.13
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    時効がなくなった現代からしたら、ちょっと現実味がなく古臭く感じる。高校生の描写が余りにませすぎて有り得ないと思う。

    0
    投稿日: 2020.01.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    人気サスペンス作家の処女作。サントリーミステリー大賞の佳作受賞作品を加筆、修正をしたものである。現在の著者の活躍を見ると、当初からその才能を匂わせていたのであろう。 作品が書かれた当時は殺人事件にも時効があり、いまだに話題になる「三億円事件」と殺人事件の二つの時効を絡ませ、また題名にある「ルパン」というミステリーに関心がないものでも知っている名前を用い読者を引きつける。 単なる謎解きではなく、人間模様や複雑なストーリー構成など「さすが」と唸らせる作品である。

    1
    投稿日: 2019.12.08
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    今回で2度目の読了ですが、読書歴の浅い私がおススメは?と聞かれて真っ先に挙げる小説の一つ。強盗事件と殺人事件とが組み合わさった大きな枠の中に、3人の15年前と現在の、(あるいは15年間の)各々の物語がちりばめられていて。(竜見にはそんなになかったっけ…?笑)決して登場人物が多いわけではないのに、一人一人の15年間が色濃く描かれているような、ボリュームのある一冊です。

    1
    投稿日: 2019.09.21
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    何よりタイトルが良い。 アルセーヌルパンかと手に取ったが、 「喫茶ルパン」を発端とするミステリーだ。 学生時代と現在のクロスカッティング、 不良少年たちのその後が三者三様なのは 出会いや想いで人生は変わる縮図。 アレ、と思う伏線は最後に全て回収されてスッキリ。 不良少年が中心な割に、真面目な物語に仕上がっていることに、筆者の香りを感じる。 ルパンのマスターはアルセーヌルパンのような人であってほしいと願う。

    1
    投稿日: 2019.08.20
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    テンポが良くサスペンスドラマを見ているよう。これが処女作だというんだからすごい。 犯人を追い込む時の論理的根拠がやや乏しいのがやや難か。

    1
    投稿日: 2019.08.16
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    15年前の事件が急にこんなに解決に向かうかなぁという疑問はあったが話の進め方やテンポはとても読みやすくて物語に引き込まれた。 ただ重箱の隅をつつくわけじゃないけど登場人物の名前があまりにも馴染みがなさすぎて読み辛かった。 後閑とか時沢とか曲輪とか竜見とか初めて出会った苗字だし特に竜見は出てくるたびに意見?あっ竜見かってなっちゃってその度に物語に入り込みにくくなってしまった。

    4
    投稿日: 2019.08.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    男性への恨みから同性愛者になったような描写があるが、性的指向は体験から変化するものではない。同性愛が鍵になっているが、その部分は作者の無理解からくる現実離れしたシナリオになっているので書き改めたほうがいいだろう。全体的には面白い。

    1
    投稿日: 2019.06.02
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    横山秀夫氏の処女作。 途中、中弛みと言ってはなんだが、少し退屈なところがあったが、それも最後の大どんでん返しの伏線だと思える。 最後に線と点が繋がった!と思える傑作ミステリーでした。 やはりこの著者の作品はおもしろいのだ!

    1
    投稿日: 2019.03.19
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    横山秀夫、幻のデビュー作。 15年前の女教師自殺は殺人だというタレ込み電話から、時効成立までの長い一日を、被疑者による回顧供述をメインに、三億円事件も絡めて描いています。 前半は少々・・・でしたが、状況が二転、三転する後半~クライマックスは一気に読ませます!さすが横山秀夫!! 今回もハズレなしの1冊でした(^_^)

    2
    投稿日: 2019.03.17
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    横山さんの64が自分にとってはつまらなかったので、同じ人?って思うくらい面白かった。 高校生3人が大人になって警察に呼ばれる。テスト用紙の盗難のルパン作戦。軽快に話が進むし、いい感じ。「そんなに何年も前のことを詳細に覚えてるか」って言う気持ちはずっとあったけど、面白かったから良しとしよう。 ここからはネタバレだけども… 3人のうちの一人が犯人に加担してるとは思わなかったし、殺された舞子先生の過去もなかなかのもの。

    1
    投稿日: 2019.03.01
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    15年前、自殺とされた女性高校教師が実は殺人だったと警察にタレコミがあった。 鍵は「ルパン作戦」。 その「ルパン作戦」とは、不良高校生3人組が期末試験の問題・回答を校長室から盗み出すというもので、殺人とは全く関係のないものだったのだが、ちょうど作戦実行日に女性教師が死んだことから、この3人組が殺人にかかわっているのでは?と捜査を始める。 取調室で大人になった3人組の聴取から、沢山の事実が明るみに出る。 既に時効を迎えた3億円強奪事件までも絡んでくる。 時効までのタイムリミットは24時間。間に合うのか??? 同じように学校をサボり、一緒に「ルパン作戦」を計画・実行した高校生3人組と、彼らを取り巻く人々。15年という年月は、彼らを大きく変えていた。 事件の究明のスピード感も面白いのだが、彼らがこの15年をどのような心持ちで過ごしたかを思うと、せつなくなる。

    2
    投稿日: 2019.02.21
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    横山先生の処女作! まだまだ荒削りですが、(余計なお世話) 面白かったです。 最後のトリックは無理くりがありますが、テンポの良さは流石ですね。

    3
    投稿日: 2019.02.19
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    次から次に真相が出てきてすごいと思うのと同時に少し盛り込み過ぎでお腹(頭)いっぱい。本線以外も色々ありすぎ、全部繋がってたような。なのでここ!というのがなくなってしまい感想忘れてました。

    0
    投稿日: 2019.01.13
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    ジェットコースターみたいだった。 最初は当たり障りのない事件だったが、途中から展開が早くなり、最後までドキドキしながら読めた。 最後の方に、ばらけた出来事が繋がる感じがとても気持ちの良いものだった。 映画にもなっているので、観てみたい。

    1
    投稿日: 2018.12.14
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    三億円事件の時報を取調室で迎えた刑事と、最有力容疑者 その15年後、また別の事件が時効を迎える それも、一旦自殺と処理された事件が、他殺というタレ込みにより… 残された時間は後24時間 それまでに真相は暴かれるのか 時間がぎゅっと濃縮されていて、過去回想と現在の時効リミットが交錯しながら、ひと息もつかせぬ展開に一気読み。 味のある人や魅力的な人が多く、ちょっと嫌なポジションのまで、最後はどこか爽やかな風に終わるという… 読了感もとても良かった。

    3
    投稿日: 2018.11.03
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    2018年10月12日読了。 439ページ。 横山秀夫のデビュー作らしい。 (読後に知る) 平穏な生活を送っていた昔やんちゃだったサラリーマンが突然警察に参考人として連行される。 自分たちが高校生だったときに起きた、教師の飛び降り自殺が実は殺人だったと警察に情報提供があった。 しかし、殺人事件だったとすれば時効まで24時間を切っている。 横山秀夫のデビュー作だが、デビュー作とは思えないストーリーと伏線の展開。

    1
    投稿日: 2018.10.17
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    高校生なりに、大事なものを必死で守りぬいている姿がとても新鮮に感じられた。橘くんの思い、鮎子先生の思い。喜多くんと、友人妹の思い。友人妹とその育ての親の関係。心あったまるラストだった。

    0
    投稿日: 2018.10.12
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    横山秀夫氏の処女作とのこと。15年前の自殺は実は殺人だった、時効まであと一日…。小説は減らしたものの娯楽としては捨てがたく2015年一冊目は小説でした。

    0
    投稿日: 2018.10.09
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    文章が好き ◯ 作品全体の雰囲気が好き ◯ 内容結末に納得がいった ◯ また読みたい その他 ◯ リハビリ読書 2冊目 事件が動き始めてから 先が気になって気になって仕方がなかった。 こんな感覚は本当に久しぶりだ。

    3
    投稿日: 2018.09.15
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    『著者“幻の傑作”待望の文庫化』に惹かれて読み始めたが、グレた高校生の話かと読むのをやめようかと思ったらなんと‼️最後は一気に読んでしまいましたよ。さすが横山秀夫!これが『クラマーズ・ハイ』や『64』になっていったんだなぁっと感慨ひとしおでした。

    3
    投稿日: 2018.09.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    話の骨格は、時効があと1日と迫った殺人事件と当時その現場に居合わせた高校生たちの犯罪(窃盗罪や侵入罪など)を軸に、自分たちの犯行を隠すために殺人事件を見て見ぬふりをした彼らの供述により少しづつ真相に迫るという趣向です。 横山氏の91年デビュー作ですが、文庫本発表に当たり2005年加筆修正しているのですが、同じ作家が書いたとは思えないほどの拙さが気になりました。 いろいろある中でも、なぜか断れないレズ関係や3億円のうち100万円だけを隠すためにわざわざ金庫を改造する意図、教室での取っ組み合い中に頭を打って死んだと思い込んだり、それをネタに(盗聴も犯罪です)ゆすられて寝る女や、迫る時効を知りながらわざわざ警察に出頭する犯人、間違えた犯人像を残し意味不明に自殺した仲間、その妹(婦警)の憎しみによるタレコミと最後の場面での抱擁シーンなど共感できないことばかりが起こります。 3億円事件の話を無理に絡めようとしたのも、成功しているとはいえませんし、細かな違和感満載です。(あだ名がないからどうした?、鑑識のべらんめえ口調などきりがありません) 現在の横山氏の力量を知っているだけに、この作品は読後感のモヤモヤが残りますので、あえて読まないことをお勧めします。

    1
    投稿日: 2018.07.17
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    若干強引な伏線回収かなと思うところはあったけど、処女作だと知り、凄い!の一言に尽きる。 読み応えも十分でした。

    1
    投稿日: 2018.06.27
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    Oさんオススメ本 あれ?投稿したはずのレビューが消えてしまっている。 アプリの問題?ちゃんと保存されるまえに閉じちゃったのかな? 頑張って思い出してみよう。 警察モノが好きな私にOさんがプレゼントしてくれた本。 15年前の自殺したと処理されていた女教師殺人事件のお話し。 当時の高校生3人組の供述を元に過去の話を振り返るあたりはなんとなく遅々として若干早く話が進まないかなと思ったり。 でも後半は一気に読ませられました。 うっかり電車で読んでいたものだから通勤時に泣きそうになり、涙を堪えるのに一苦労しました。 最後はほんとにスッキリ。 だがしかし、私の中では1つだけ謎のままになっている点があるのだけど。 あれはあれで喜多の心の中だけの話で終わりなのかな? さすがの横山先生でしたが、この作品15年後に加筆修正されたものとか。 すごい面白かったです。

    1
    投稿日: 2018.06.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    真犯人が知りたくて、最後は夜更けまで一気に読み上げた。 お陰で翌日は睡眠不足… シナリオは練られていて、破綻もなく強引でもなく、そうだったのかと納得の結末。 その分、どんでん返しはなかった。 過去の話のくだりは息苦しさを覚える描写。 主人公に爽快さがなく、やさぐれているからか。

    2
    投稿日: 2018.05.21
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    もともとミステリーサスペンスものは人の死だったりマイナスのことが主題になることが多いので好んで読まない。 なんとなく小説が読みたくて実家の本棚にあったものから最後までテンポよく読めそうなものをピックアップ。 答え合わせと新たな疑問の応酬で1日で読了。 漫画のように軽快なリズムで読めるので、活字に馴染みのない方や読書スランプ中(←じぶん)の方におすすめ、良い起爆剤になりました。 胸糞より裏をかかれた興奮の方が多い、良いミステリー小説です。

    1
    投稿日: 2018.03.29
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    まず処女作ということに脱帽です。 15年前の真相がほぼ回想からのみ導きだされる過程が、すごく面白かったです。

    2
    投稿日: 2018.02.25
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    面白かった! ラストで、あれもこれも解決して すげーてな感じ。(そこまでせんでもいいと思ったけど) 刑事さんがたくさん出てきて覚えるのが大変でした(笑)

    1
    投稿日: 2018.02.23
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    デビュー作でこれだもんな。横山秀夫恐るべしだ。『64』読了後、横山秀夫熱が冷めないのだが、まだまだ続きそうだ。警察物なのに人の美しさを伝えてくれる。最高の作家だ。

    2
    投稿日: 2018.02.11
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    処女作なので違和感…最後はなかなか読み応えありでした。が、綺麗にまとまってるよでまとまってないのが印象的。誰もが通る若い有り余るエネルギーって私たちにもあったのを思い出す。それをどう使ってきたのかだろうか。周りを見ると…感慨深い。

    2
    投稿日: 2017.12.11
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    久々の星4つ。 完璧なミステリーであると同時に切ないヒューマンストーリー。 こんなに読後感のスッキリするミステリーは久しぶり。無駄な登場人物はなく、言い換えればすべてが謎の解明に関わっている。あらゆる伏線が重要なので、これから読む方は気が抜けませんよ(笑) 私はたまーにミステリーを読むのは好きなんだけど謎を解くのはカラキシなので、いつも読後はモヤモヤ感でいっぱい。(まあ私の推理力不足が悪いのだがw)その点、本作は見事にすべての謎をスッキリ解明してくれた。 そしてまた動機の切ないこと。取り調べる側の刑事たちも人間味あふれる。そんなに詳しく描写されている訳ではないのになぜか一人ひとりの背景が思い浮かぶ。 高校を舞台にした時効直前の女教師殺害事件に、これまた昔の時効直前の三億円事件が絡んでくる。昭和ノスタルジーも味わうことのできた逸品。クライマックスの後にもう一度やって来るクライマックス。おススメ。 2017/11

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    投稿日: 2017.11.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2017年46冊目。 確か、かなり前にドラマ化された作品を観ていて面白かった記憶がぼんやりとあったのだけど、やはり原作は最高に面白かった。 時効が迫っている中で次々に明らかになっていく新事実。ハラハラしながら一気に読んでしまった。

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    投稿日: 2017.10.21