【感想】FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

ハンス・ロスリング, オーラ・ロスリング, アンナ・ロスリング・ロンランド, 上杉 周作, 関 美和 / 日経BP
(1503件のレビュー)

総合評価:

平均 4.4
726
475
168
25
6
  • 真実を追及しよう。ただし冷静に

    この本では世界について、人類の歴史と未来について、今まで知らなかった情報がたくさんのっていて面白かったです。

    投稿日:2019.02.01

  • ファクトフルネスを学ぼう。いつやるか?いまでしょ!

    ギャップマインダーテストは2017年に始動した。質問は13問で全て3択。www.gapminder.org/test/2017に質問がwww.gapminder.org/test/2017/resultsに回答がある。
    全問正解した人にとって本書に目新しいことは書いてないかもしれない。

    2017年に14カ国、1万2千人に行った調査では最初の12問に対し全問正解者なし、11問正解が1人、チンパンジーがランダムに答えても正答率が33%になるところがチンパンジーに勝ったのはわずか10%だった。やってみたところ9問正解でいずれも知っていたか予想できた。2問はパッとみて間違えたがちゃんと回答を読めば知っていた問題。2人目になりそこねたようだ。

    事実を見ず間違った判断に導く10の本能

    分断、1965年の世界では先進国と発展途上国では明らかな差があった。しかし今ではほとんどの人がこの中間にいる。

    ネガティヴ、昔は良かった?そんなことはない。例えばアメリカの犯罪件数は1990年の1450万件に対し2016年は950万件だ。

    直線、過去の延長に直線を引いても未来はわからない。グラフは直線も対数もS字もある。
    「貧しい子供を助けると、人口はひたすら増え続ける」いや、「貧しい子供を助けないと、人口はひたすら増え続ける」が正解だ。

    恐怖、テロや自然災害に飛行機事故というものを必要以上に恐れる必要はない。2016年の世界の死者数5670万人のうち300万人が亡くなった感染症のトップは下気道感染症(気管支炎や肺炎)、次いで140万人が亡くなった下痢性疾患、130万人が亡くなった結核が死因のトップ10に入る。また道路交通障害140万人が最大の傷害となっている。自然災害は恐ろしいものだが死因の0.1%に過ぎない。高齢者が恐るべきは誤嚥性肺炎ということになる。年寄りは歯を磨こう。

    過大視、2016年420万人の赤ちゃんが亡くなった。大変な数字だが死亡率は3%で1950年の15%から大きく改善し続けている。大きな数字は単独で見ずに比較をしよう。

    パターン化、宿命、単純化、犯人捜しそして焦りが残りの5つ。事実を正しく見るためのテクニックが各章ごとに紹介されている。

    導かれた答えはいろいろ。女性に教育の機会を与えることは、人類史上最もすばらしいアイデアのひとつだ。世界中で、子供の生存率が伸びている原因を調べてみると、「母親が読み書きできる」と言う要因が、上昇率の約半分に貢献している。50年もすればアフリカの人たちは難民ではなく観光客としてヨーロッパに歓迎される存在になる。世の中で一番悪者扱いされるのは悪どいビジネスマン、嘘つきジャーナリスト、そしてガイジンだ。

    ファクトフルネスを学ぼう。いつやるか?いまでしょ!
    最終章のヒントは今やらなければならないことはそんなにないと知ることだ。
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    投稿日:2019.05.06

  • フェイクニュースより恐ろしいのは、思い込みかも

     話題の書ということで手に取りましたが、さすがにベストセラーになるだけのことはあります。
     まず、構成が上手いです。イントロで語られるのは、サーカスの剣を飲み込む芸人について。そして13問のクイズ。これが自分で自分を笑ってしまうくらい正解とはならない。まさに私もチンパンジー以下でありました。つまり、無作為に選択肢を選ぶよりも正解率が低いと言うことです。これは「思い込み」に他なりません。この冒頭でまずガツンとやられます。
     そして次々と示される真実。いやいや、これまでに知り得た情報が、別に間違っていたわけではありません。ただ、このネット社会って、自分に都合の良い情報のみを選択し、そして鵜呑みにしてしまう傾向がありますよね。報道も、危機感をあおった方が、ウケが良い(言葉が悪いね)のもわかります。
     読んでいるうちに、「これは大変だぞ。どうしたら良いのだろう。」とネガティブな気持ちになりますが、そこは心配ご無用!ちゃんと処方箋も書いてあります。それこそが「ファクトフルネス」というわけです。ラスト近くに図解入りで説明がありました。
     数々の興味深いデータを駆使したクイズは、それだけでも読む価値があります。これが巻末に付録としてまとめてあるのもありがたいです。それから、よく書籍に、〇〇〇に謝辞を表します、等と書いてあることがありますが、この本は、その相手の数が半端ではありません。ビックリするような人数が羅列してありました。
     アル・ゴアさんとのやりとりの暴露話も興味深かったなぁ。また、訳者のあとがきも、なかなか興味深いものでありました。
     悲劇的な情報の方が、インパクトが強いというのは仕方がないかもしれません。それについて、今私自身が疑問に思っていることがあります。
     このコロナ禍の毎日、ウィルスに感染が確認された人の数が発表されていますよね。それに対し検査数は発表されないため、2、3日前の検査数が参考値として発表されています。検査結果が出るのがマチマチなためというのは理解できます。でも、当然、感染が確認された人自身には、あなたは感染していますと通知する一方、あなたは、今のところ感染は確認できませんでした、ということも本人に言うんですよね。そうならば、感染が確認された人の数と同時に、感染が確認されなかった人の数も発表すれば良いと思うのですが、どうなんでしょうか?そうしないのは、何か意図があるのかなぁ。いつの検査の結果だったかは関係なく、本日の感染確認者数と本日の未感染確認者数を発表すれば良いと思うのですけど。ただそうすると、多分インパクトはなくなるでしょうけどね。
    続きを読む

    投稿日:2020.10.01

ブクログレビュー

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  • はるき

    はるき

    世の中についてもっとポジティブに考えることが必要である。人は過激なニュースに目がいってしまい、世の中に不安を募らせるが、実際はどんどん良くなっている。ニュースと自分がファクトフルネスのルールのいずれかにあてはまっていないか確認しながら生きていきたい。続きを読む

    投稿日:2024.04.05

  • かじ

    かじ

    世界は思っているより良くなっている。
    悪い方にばかり考えない。
    過半数とは51%なのか99%なのか
    なんとなくグラフを見るのではなく、グラフの数字を見る

    投稿日:2024.03.29

  • hika

    hika

    ファクトフルネスは学ぶための指針のようなものだと思った。高校で地理を勉強していたため、クイズの正答率は比較的良かったが、データを見るときに注意すべきことなど、学校では教わらないことが多く記されていて刺激的だった。

    最新の情報を得る方法については考え直さなければならないと思った。マスメディアの報道が偏ることは避けられない。マスメディアを避けたとしても、素人が統計などの客観的なデータから帰納的に情報を得るのは難しい。そもそも何をもって「客観的」とするのか。課題だと思った。
    続きを読む

    投稿日:2024.03.29

  • 春

    全ページ学びになるし、全文レトリカルで非常に面白い。読み進む。
    データで殴られるような感覚。まさしく啓蒙。

    投稿日:2024.03.27

  • 2co-dobin

    2co-dobin

    まさに蒙を啓かれた、そんな読後感でした。
    学生の頃、学んだことはもう古い。特に、地理に関しては壊滅的。そうよね、もうソ連なんて無いしね。年がバレるわね。

    ますますニュースを鵜呑みにしちゃいかんとの思いを強くしました。そして自ら、ファクトにデータに当たることの重要さを。続きを読む

    投稿日:2024.03.17

  • 椎名楓

    椎名楓

    意識しないと、
    バイアスやパッと見に影響されてしまう

    自分の目はフラットか?
    そのデータは短期間のことに注目しすぎてない?
    イメージだけで決めつけちゃってない?

    自分の信じてることって実際にそう?

    ちゃんと疑う、せめて騙されないように
    続きを読む

    投稿日:2024.03.17

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