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東山彰良 / 講談社文庫 (150件のレビュー)
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総合評価:
九州男児
1
人物相関が難しい…
同窓会で幼なじみに会って、よくよく 聞いてみれば、現在彼女は東山彰良氏 の奥様。 それは是非読んでみなきゃ!という のが不純な動機の読み始め。 直木賞選考委員・北方謙三氏が 「『流』は、2…0年に一回、 (直木賞で言えば)40回に一回と 言っても過言ではないものに受賞が 決まりました」と大絶賛していた のもあり、過度の期待をし過ぎて いたかな。 まず人物名が台湾、中国名で最後 まで覚えきれなかった。 (せめて、すべてルビがふってあれば) アメリカン・グラフィティ台湾版の ような青春、暴力、歴史、などなど ミステリー性も多少あり、面白くなく はないが、大絶賛するほどのものでも なかったなぁ。 こういう作風が好きな人には、 メチャメチャ楽しめる作品なので しょうねぇ(*´ェ`) 全体的に高評価で、褒め称えられて ますが僕個人的には「並み」な 作品でした。 ※東山氏の奥様、ごめんねm(__)m続きを読む
投稿日:2017.07.15
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ABAKAHEMP
好きな台湾物だし、主題は関心が高いのだが・・・
いくつか良質の台湾小説やノンフィクションに触れていたので期待して本作を読みはじめたが、なんともはや。 「汚れた駐車場」や「愛の・・」とか、なんとも懐かしいロック歌詞のような文体に、突然「なんだよ…ぉ!」と意気がる咆哮が入り交じり、何度か背筋を寒くさせられた。 それでも何とか読み通せたのは、狐火が最後にはこの物語に魔法をかけるのではという淡い期待から。 家族をあれだけ細かく描いているのに、祖父の死の真相追及に拘りをみせるのが主人公ただ一人というのは、あまりにも物語のバランスを欠いているし、龍應台の『台湾海峡一九四九』で描かれたような、過去の忘れるには鮮烈で痛切すぎる記憶への焦点も甘く、印象に残らない。 日本軍が行なったとされる南京大虐殺については声高に叫ぶのに、同時代にあった同胞の手による殺戮は、地元でも容易く忘れられ記念碑も取り壊される様は、龍の作品でも扱われたエピソードとシンクロしていて、本書の唯一の読みどころとなっている。続きを読む
投稿日:2017.12.04
thutomu
「20年に一度の傑作」とまではいかなくても
直木賞を受賞した際の北方謙三ら選考委員の激賞ぶりが気になって、ずっと読んでみたいと思っていた作品。 読み始めた頃は、これが「20年に一度の傑作」?ってピンとこなかったんだけど、読み進めるうちに、どん…どん惹き込まれていった。 物語を通して支配している祖父殺しの真相にも唸った。 20年に一度かは別にして、凄く面白かった。続きを読む
投稿日:2018.06.06
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ますたぁ
1975年以降の台湾を舞台にした若者の青春小説であり、祖父を殺した犯人を巡るミステリでもある 以下、公式のあらすじ ----------------------- 一九七五年、台北。内戦で敗れ、台湾… に渡った不死身の祖父は殺された。誰に、どんな理由で? 無軌道に過ごす十七歳の葉秋生は、自らのルーツをたどる旅に出る。台湾から日本、そしてすべての答えが待つ大陸へ。激動の歴史に刻まれた一家の流浪と決断の軌跡をダイナミックに描く一大青春小説。選考委員満場一致、「二十年に一度の傑作」(選考委員の北方謙三氏)に言わしめた直木賞受賞作。 一九七五年、台北。内戦で敗れ、台湾に渡った不死身の祖父は殺された。誰に、どんな理由で? 無軌道に過ごす十七歳の葉秋生は、自らのルーツをたどる旅に出る。台湾から日本、そしてすべての答えが待つ大陸へ。激動の歴史に刻まれた一家の流浪と決断の軌跡をダイナミックに描く一大青春小説。選考委員満場一致、「二十年に一度の傑作」(選考委員の北方謙三氏)と言わしめた直木賞受賞作。 ----------------------- 冒頭、台湾出身の主人公が中国の山東省で、祖父が村人50人以上を惨殺したという石碑を訪れる場面が描かれる 昔から父に、その土地を訪れたら殺されると脅されていた そんな折、村人から「あいつの息子か?」と尋ねられる 果たして、じいちゃんは一体何をしたのか? 時代は遡って、物語のメインは1970年代の台湾を主な舞台にした時代小説 1975年 蒋介石が亡くなった年 主人公 葉 秋生(イエ チョウシェン)の祖父が自分のお店 布屋で殺される じいちゃんは昔から破天荒な人だった 日中戦争、中国側では抗日戦争のときには、人を殺しまくり 日本人のスパイとして動いていた中国人の家族を殺したり 報復合戦のようになっていた中、義兄弟の家で助かった息子を自分の子として育てたりという義理堅さ 義侠心を持ち合わせていた また、孫の自分には優しかった そんな、生き方だったので人の恨みを買っている可能性はあるが、それでもこの場所でこのタイミングで殺された謎 そんな祖父を殺した犯人を見つけようと躍起になる若者の話 だけど、物語の大部分は無軌道な若者の馬鹿な所業が描かれる 幼馴染みのチンピラ趙戦雄ととつるんだり、喧嘩したり 小遣い稼ぎに替え玉受験したらバレて学校を中退したり、軍隊に入ってしごかれたり、また、2個年上の幼馴染の毛毛と恋仲になったり、ヤクザと揉めたり、 当時の台湾の情景が見えるよう 政治的な背景など詳しいともっと面白く読めるのかも知れない 土着の内省人、大陸からやってきた国民党の外省人 共に、中国共産党の動きに神経を尖らせる社会情勢 当時の台湾の空気のを知らない自分でもまるでその世界を知っていたように、それほどまでによく書けている あと、文章を読んでいて猥雑な匂いを感じる 食べ物の描写もそうだし、街の描写もゴチャゴチャとした雰囲気が伝わってくる その分、暴力的な描写や家に大量発生するあの虫の描写があるので、そっち系が苦手な人は注意 マジでアレのエピソードは読んでいて気持ち悪い でも、一応本筋に関係のあるヒントが隠されていたりするので、読み飛ばしてはいけないジレンマ 葉秋生視点で語られているけど それは未来の自分が過去を振り返っているため、作中の時点より少し未来の事について言及されていたりする なので、物語のその後にどうなるのかというのを、読者は途中で知ってしまっているわけで あの終わり方、それはそれで面白い味を出している 著者の東山彰良さん 台湾に生まれ、9歳で日本に移りむ そして日本に帰化せず、中華民国の国籍を保持しているらしい 祖父は中国山東省出身の抗日戦士 筆名の「東山」は祖父の出身地である中国山東省からとっている 父親も作中と同じく教師みたいだし、この作品に自身を重ね合わせている面が多いのではなかろうか? あと、小説全般に言える事だけど、外国作品は名前が覚えにくい問題 漢字だったら大丈夫かというわけではないようだ 字面だけで読んでいけばそんなに変わらないのかも知れないけど 脳内でもちゃんと本来の読み方で読もうとしたので、今作も名前は覚えにくかったですねぇ続きを読む
投稿日:2024.03.26
ひかり
これはおもしろかったですよ! 今まで中国と台湾と日本のことを知らないで、のほほんと生活してました。 いろいろな面で勉強になりました。
投稿日:2024.03.05
かつもん
面白かった。 中国と台湾、戦争と今、青春、血、 など色んな物が出てきて飽きなかった。 大陸の人達の気質はやっぱり違うのかなぁ。
投稿日:2024.03.04
Limei
たまたま台湾旅行後に台湾が舞台のこの本を父から薦められました すっかり台湾ファンになっていたから作品の舞台の台北の街の熱気も、登場人物たちのパワーも鮮明に浮かんできて、また今すぐ台湾行きたくなってし…まいました 生きる力強さ、大好き! 続きを読む
投稿日:2024.02.21
羽鳥三鳥
ローカルというか、自分の育ちや環境に素直に生きることを考えさせられた。首都圏で育つと地元意識って希薄?日本人自体がそう?なのかも知れず、自分に投影して考えることはできなかったが、主人公の彼の人生を追体…験して、楽しんで読むことが出来た。特にこれといった学びはなかったが面白い読み物。強いていうなら男として筋を通す、ということのかっこよさみたいなものは感じた。続きを読む
投稿日:2023.12.05
r
面白かった。祖父が殺された謎を追う筋だけでなく、主人公の人生を追う筋が絡むので、やや話がよれる感じが惜しい感じもするが、タイトルに偽りなしというところか。
投稿日:2023.10.09
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