異人たちの館

折原 一 / 文春文庫
(40件のレビュー)

総合評価:

平均 3.3
4
11
17
3
2
  • 叙述ミステリーで有名な折原氏の最高傑作と名高い作品。

    作家志望でゴーストライターなどを仕事としている島崎潤一が主人公。
    同じく作家志望で1年前に失踪した小松原淳という人物の伝記を書くことを淳の母親から依頼され、淳がどういう人物なのか調査しながら伝記を執筆していくのですが、淳の周りには殺人事件、失踪事件、事故が多発していることが分かってくる・・・というストーリーです。

    まず、本作はかなりのボリュームがあるのですが、とても読みやすかったです。また、おそらく著者の狙いでしょうが、長さ故に混乱が生じてくることがあり、どんどん騙されていくという感じがしました。
    折原氏の作品は他に「倒錯のロンド」を読みましたが、雰囲気はかなり近いです。独特の構成、作中作の登場、ページ番号を記したかなり丁寧な解答編など。
    どちらの作品もとても面白かったけど、驚き具合で言えば、「倒錯のロンド」の方が驚いたかもしれません。
    しかし、本作の魅力は「赤い靴」という童謡が作中の重要な場面に多々登場し、かなり不気味な雰囲気を醸し出しているというところと、結末にはちょっとしたカタルシスを感じさせてくれるところです。

    「倒錯のロンド」が気に入った方はきっと本作も気に入ると思いますし、折原作品初挑戦の方にもおすすめできる1作であると思います。
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    投稿日:2017.04.09

ブクログレビュー

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  • 八幡山書店

    八幡山書店

    樹海で行方不明になった小松原淳の伝記を書いて欲しいとゴースライター島崎順一の元に依頼が。伝記のための取材をしていく中で不可解な事件の数々、不審な影。島崎はゴーストライティングの中で何に出会うのか。
    原一さんの作品は初めてでしたが、読みやすさと伏線回収の数々、そして叙述トリックの爽快さが良かったです。こんなにスラスラ読める作品は東野圭吾作品以外で初めてかも。600ページの大作ですが、あっという間に読破できました。
    モノローグや時系列表などあまり小説で見かけない描写に最初は違和感あったけど、読み返しやすくてページ数の多い作品にありがちな伏線確認しにくいというデメリットをカバーしていた。
    ただラストがちょっとしっくりこなかったのが残念!全体的に良作だったので、★4で!
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    投稿日:2021.03.14

  • えつお

    えつお

    折原一は『倒錯の死角』に続いて2作目。

    作家志望の島崎潤一は、新人賞は獲ったことがあるものの、小説家としてなかなか芽がでない。創作活動をする傍ら、生活費を稼ぐために出版社から依頼されてゴーストライターの仕事をしていた。
    あるとき宝石店を経営する小松原妙子という女性から、彼女の息子である淳の伝記の執筆を依頼される。淳は前年の9月に失踪しており、未だ生死は不明だという。島崎は執筆のため、淳の部屋で彼の過去の資料を調べ始める。そして過去に彼に関わった人たちに話を聞くが、誘拐や殺人・事故など彼の人生には多くの不吉な事件が絡んでいて、その事件にはどれも謎の異人の影が付き纏う。
    本文とは違うフォントで時々挟まれるエピローグは、場面が変わり、樹海に迷い込んで出られなくなった男の独白のようだ。彼は必死に救助を求め、母親を呼び、どうにか生きようとするがその命は既に消えかかっている。彼が失踪したという小松原淳なのだろうか。

    600ページ近くの大作。
    作者自身のマイベストである『異人たちの館』は、その厚さがまったく苦にならないくらい読み易い。と同時に常に、濃い霧の中を歩いているような先が見えない不安を抱かせる。影は見えるのに、それがなんなのか分からないというもどかしさ。

    叙述トリックってパターンがあるから、最初からそれと分かって読むと面白さが半減してしまうのが残念だ。できれば知らずに読みたいと思うが、それもなかなか難しいだろう。
    あと、無理矢理な感じがどうしても感じられてしまう箇所がある。そんなの不自然だよとか、ずるいよとか。この話もいくつかそう感じる節はあった。
    それからあまりにも長い話だったので、最後の終わり方があまり印象に残らなかった。でも年表はとっても親切だと思う。ややこしい話だと、時々自分で作る場合もあるわたしには有り難かった。
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    投稿日:2021.02.08

  • 成田颯希

    成田颯希

    折原一作品では初めて読んだ。
    文章自体はクセなくスラスラと読めたので、第一印象バッチリ。

    しかし、残り100ページくらいまでは「どうなるんだこの展開?!」と引き込まれていたんだけど、なんか結末はあまりパッとしないような....気が....。笑
    なんとなく“異人”の正体にも気付いちゃったしな。

    うーん。前評判が結構よかったからなのか、期待値には及ばなかった...。
    しかし筆者後書きでは、オススメのように書いてあった。叙述トリックの名士と言われてた時期で、伸び悩んでいたときにこの作品を書いてスランプから抜け出せたとか....。

    これを機に同著者他作品も読んでみようと思う。
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    投稿日:2021.01.21

  • のの助

    のの助

    主人公視点のほか、別の主軸のストーリーがあって後半にそれがひとつになる構成がすごかった。色々な愛の形があるが、母から息子への愛は特に異常だった。

    投稿日:2020.12.08

  • さいかの

    さいかの

    2018年本屋大賞発掘部門「超発掘本!
    樋口麻衣さんは、この本を読んで欲しくて書店員になったという。
    こんなもの、面白くないわけがないということで
    読み進めた訳でありますが
    本当に面白くないことはなかったと言うところです。

    なかなかの分厚さをもつ本でしたが
    メインストーリー、インタビュー、モノローグ、作中作…
    様々な語り口で展開されていく為、そこまで苦なく読めました。
    展開やトリックなどについて私から何も言うことはございませんが、ただどうしても気になった部分と致しましては…特にこれといった理由なく主人公に惚れるヒロインでしょうかね。
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    投稿日:2020.09.09

  • エラリィ

    エラリィ

    叙述ミステリーといわれる作品を初めて読みました。
    随所で伏線が散らばれており、読みながら前のページに戻ったりなどしておりました。
    年表があったため、とてもわかりやすく
    最後にはそういうことか。なっていました。
    各所で鳥肌を立たせながら、ボリューミーな作品ながら読みやすさがあります。
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    投稿日:2020.05.31

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