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阿部共実 / もっと! (84件のレビュー)
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総合評価:
ユアラナス
2
ギャグ漫画・・・ではない?
これはやられた。面白かった。 最初はギャグマンガだと思って、笑いながら読んでたけど、ある事件からシリアスな中学生のコンプレックスのお話しに。 迂闊にも最後はうるっとしてしまった。 男子には「それはない…な」ってところがあるけど、なるほど女子はこんなこと考えるのかと納得してしまった。 これは親御さんが読んでもためになるかも。 PTA推薦漫画に認定!!続きを読む
投稿日:2015.04.20
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1
前半と後半でイメージが変わる異色のコメディ(?)
前半はタイトルにもある主人公のちーちゃんの少し足りない感じがかわいいコメディです。 登場するキャラクターがついからかいたくなるのもわかります。 ただし後半になるとなにやら雲行きが変わっていくのです…が、描写がどぎつく過酷になりますが、暗黒エンドというほどのことはありません。 その意外性、表現など色々と賞を取っていることにそれなりに納得のできる作品になっています。 一巻とナンバリングされているので続刊が出るのかもしれませんが今現在は予定はなさそう。 この本はかわいい話が好きという人よりも漫画好きに勧めたい一冊ですw 個人的には前半のかわいい路線でもっとからかわれているちーちゃんが見たい気もするんですけれどねw 続きを読む
投稿日:2015.08.09
歌川四季
作者は世界への不満でもあるのかと
前評判が凄かったので発売日に定価で購入。 内容…作者は悪意とか不満とかでもあるのかと。 『何か』を馬鹿にしている内容、話が進むにつれ螺曲がっていく方向性、悪意だらけの終わり方。 芸術性とかと歪んだ内容…を勘違いしてはいけない。 ただ、浅はかな人はこういう作品を勘違いして『芸術的』とか『深い内容』とか言い出して勧めたがり、そして評価が付けられる。 私としては本気で金の無駄だと思えた作品です。 例え、無料だとしてもダウンロード容量の無駄だと心から思います。 続きを読む
投稿日:2015.08.29
BACH/バッハ
不器用さは悪ではない。
この絵柄、この出だしで、結末にやってくる内容を誰が想像できただろうか。 中学2年生だけど小学生のようなちーちゃんとその友だちのナツ。 成績優秀で先輩と付き合っている旭といつも三人でいた。 タイトル…の通り、ちーちゃんはどこか少し足りない。 背は小さいし、足は18cmしかないし、勉強も九九がやっとで、 テストは0点じゃなければなかなかのよかったといえるくらい。 だから、思春期を迎えてぐるぐると頭の中をいろいろな感情や考え、思惑が蠢く同級生のなかにあって、 ひとり爆発的な素直さと正直さと純粋さ、そしてバカさで動き回る。 いつも何か不安で不満な少女は、その解決の方法を子供じみたやり方でしか知らないのだ。 一方のナツは貧乏という自意識と様々なコンプレックスに圧し潰され、 誰にも本当の自分をさらけ出せず、すべては誰かのせいにしてしまう。 そして、純粋な存在はその悪意にも気づかない。 友だち、友だちじゃないという線引は、ある時期において死刑宣告と同義になる。 自分と世界の折り合いをどうつけるのか。 ヤンキーになる人も閉じこもる人も、どちらも不器用なだけ。 2015年「このマンガがすごい!」オンナ編で1位になったのが納得の作品。 確かに女性の共感度は高そうだ。続きを読む
投稿日:2015.12.10
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zasetu
このレビューはネタバレを含みます
『空が灰色だから』以来の阿部共実。この方が描く女の子の、化けの皮が剥がれていくような瞬間が好きで、これがよく見かける「リアルな作品」という感想にまとめられると思う。私もそう思う。 今回の場合はそれがちーちゃん、と見せかけて「どうせ私だけがクズですよ」のナツちゃんだった。「お前こんなに闇を抱えていたのか!?」と言いたくなると同時に、やはり人はみんなこんな感じだとも肌で感じるので自然と受け入れられてしまう心地良さがある。だからこそ、グレてたっぽい藤岡さんが「私だって欲しいものが沢山あるけど手に入らない、みんなそうだ」と言ったのにはグッときた。そこまで分かってる彼女はやっぱり人間として成熟とは言わないまでも成長しているのかもしれない。結局最後までナツちゃんの成長は感じられず、モヤモヤはするけど、その居心地の悪さ含め人間関係のチグハグ感を表現できていてすごい。 ナツちゃんがなんの変哲もなく「自殺でもしよっかな」って言った時に今の自分を俯瞰できた気がする。そう、自殺することを生きるための選択肢に入れている人は、案外周りからはこんな風にしか見えないものなのだ。そういう意味ではナツちゃんのモノローグにはとても共感できた。
投稿日:2024.01.25
宇波
学校内での人間関係が本当にリアルに描かれていて、怖いほどでした。 阿部共実さんの作品に私は「ブラックギャラクシー6」から入ったので作品の温度差にびっくりしました。 全てを文章で表現する小説と違い、漫画はセリフと絵で表現をする(と、私は思っている)のでナツの心情描写が当人の視界の変化などによって描かれていたのが私にはすごく衝撃的且つ印象的でした。 純粋であるが故に自分の大好きな人達に手段を選ばず沢山尽くすちーちゃんを見て胸が痛みました。 ちーちゃんを疑うクラスメイトの胸ぐらを掴んで旭が怒鳴るシーンは後の展開も含めて二度涙がこぼれました。
投稿日:2023.09.22
daiyuuki24
ちょっと天然なちーちゃん、クールな旭、優しいナツが過ごす楽しい学園生活の中で引き起こす騒動、そしてストーリーの中盤で起こる盗難事件をきっかけに明かされる、ナツの中にある貧乏な家庭やコギャル藤岡に対する…コンプレックスと生きづらさ。ちょっとだけ何かが足りないと不安や嫉妬に揺れ動く十代の、物語。 ピントが外れた言動をしていても周りから愛されているちーちゃんと周りを気にして本心を表現出来ず自分の状況にコンプレックスを抱き卑屈になるナツの対比、ナツの閉塞感に共感しました。続きを読む
投稿日:2022.12.10
ank2022
すばらしい.これはこれで日常系でしょう.日常だからドラマみたいに話がオチたりしないのです.もしかしたらナツちゃんも軽めの発達特性があるとかそういう設定があるんかもしらんが,なんにせよ人はこういうことを…考えるねえってシーンばっかりでよいです.ナツと同じように,たぶんちーちゃんにせよ旭さんにせよそれぞれなりの自己嫌悪があるし,他人への屈折した感情があるし,幼い期待をもったりするんでしょう.でもそれはまったく同じものってわけでもないもんねえ.続きを読む
投稿日:2022.08.27
あきと
鬱漫画でしか得られないエネルギーがある。 誰もが強く生きれるわけじゃ無いんだよなぁ、、 ラストはハッピーエンドに見せかけて何にも解決してなくて死!!!
投稿日:2022.07.05
mato
ちょっと足りないの意味が読んだ後変わる作品。 前半はゆるーい日常系。 後半は心を抉られる日常系になる。 ナツというキャラクターに感情移入できるかで作品の評価は大きく変わると思う。 周囲と自分を比…較して、自分の心の醜さを見つめ続けて、そんな自分と周りの人たちは合わないと思ってしまう。 他のキャラクターたちがキラキラしている分、ナツの心のどろどろや、痛みが鮮やかに描かれる。 心理描写もさることながら、ストーリー展開が上手い。 うわっ、この気持ちわかる…と思った自分がいた。 読み手のこれまでの幸福度や不安も抉り出す見事な作品。続きを読む
投稿日:2022.04.23
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