【感想】つれづれ、北野坂探偵舎 著者には書けない物語

河野裕 / 角川文庫
(31件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
3
16
7
0
1
  • 掛け合い推理

    1巻につづきコンビの掛け合い漫才ならぬ推理で
    幽霊にまつわる事件を解決していく探偵(編集者)と作者のお話
    とても綺麗な文体で読み終わるととてもすっきりします。

    今回は心霊現象からフォーカスは、はずれて何故探偵をという
    過去も少し明らかに。今後がところも気になるところ。
    新しい登場人物も気になりますし、もちろんユッキーやパスティーシュも引き続き登場します。トカゲ(妹)も今後登場するのかな?
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    投稿日:2014.01.21

  • 物語への愛を感じる

    日常の謎×幽霊シリーズ(?)の第2弾です。今回も、小説家(雨坂)と元・編集者(佐々波)の2人が独特な会話を繰り広げながら謎を解いていきます。
    毎度ながら、2人の会話には創作に関する単語(「プロット」「ストーリーテラー」「展開」など)が当たり前のように飛び出します。彼らにとって現実は、今この瞬間に紡がれつつある、1つの物語なのかもしれません。
    本巻では演劇サークルにまつわる謎解きと並行して、雨坂と佐々波の過去も少しずつ明らかになっていきます。納得する一方、さらなる謎を呼ぶ記述もあり、ますます今後の展開に興味が湧きました。
    本シリーズからは、物語というものに対する著者の愛が感じられます。雨坂や佐々波の口を通して語られるその信念には、1人の小説読みとして共感するばかりでした。
    続きを読む

    投稿日:2014.04.15

  • 掛け合いによる謎解きと深まる謎

    シリーズ第二弾。前作での依頼者だったユキから紹介されて、幽霊の噂の出ている演劇サークル「ラバーグラス」の依頼を受ける事になった二人。大学を訪れると、そこには二人がよく知る幽霊が居た。シリーズ通してのストーリーが少し進んだ感じです。ラストには二人が探偵を続けながら探し続けているものが垣間見え、今後の展開が非常に楽しみな事に…。続きを読む

    投稿日:2014.04.13

ブクログレビュー

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  • ちこ(´・ω・)

    ちこ(´・ω・)

    「バッド・クォートに憑く幽霊」
    マフラーの色だけが。
    どこまで聞かれたら答えればいいのか、これを明確に説明していなかったからこそバレてしまったのだろう。

    「TO MY SISTER」
    出会いは最悪であり。
    物語としては不完成なものだったとしても、幼い子との遊びの中でバットエンドは流石に描けないだろうな。

    「アナグラム・プログラム」
    抱いていた違和感は。
    無意識だったのかもしれないが、触れられたくない部分だったからこそ会話の中でも遠ざけていたのだろう。

    「著者には書けない物語」
    二つの選択肢がある。
    最後まで物語を創りきれなかったとはいえ、バラバラにしておいても読み手の解釈でなりたつのは才能だろ。
    続きを読む

    投稿日:2024.01.04

  • 青空

    青空

    感想を書くのを忘れていました。少し読み返して、今更ながら感想文を書いています。

    順番がわからない脚本。どれが正しい順番なのだろう、という純粋な推理要素も含みつつ、結果は想像を越えてくるお話です。
    殺した天才脚本家の宵野ランについて探る中で、
    レイニーの人柄(幽霊柄)がよく伝わり、一気に親しみやすくなった気がします。なんとなく悪者な印象でしたが、案外そうでもないかもしれないと思い始めました。
    話の合間に入ってきた海辺の地縛霊のノゾミちゃんと、そのお兄さんの会話が刺さります。見えていないのに語りかけるシーンを想像するとグッとくるものがありますね。
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    投稿日:2023.04.14

  • mo12ino

    mo12ino

    シリーズものと気付かずに読んだ
    だけど、関係なく面白かった
    これから前に戻っても多分問題なさそう
    なかなか良いのでシリーズ全部読む
    そう言えば、関西の話なのに関西弁出てこないからあまり関西っぽくない
    神戸の話だとこんなもんか
    あとバスティーシュが気になる
    続きを読む

    投稿日:2021.05.16

  • そねこ

    そねこ

    一作目から引き続き読了。今回のはなしはなかなかパズル性が高かったような気がする。ラストにてレイニーの正体が分かりかけたような…。トロンプルイユの指先、ちょっと気になる。本当にそんな本があれば良いのに。続編あるならば待ち遠しい。早く読みたい一冊。続きを読む

    投稿日:2021.05.09

  • goya626

    goya626

    作家の雨坂続と喫茶店オーナー佐々波蓮司の二人が探偵として、未完成の脚本の謎を探り、新たな再生を生みだす希望の物語だ。この二人は、一見子供っぽいところがありながら、すごく大人なんだよなあ。いろいろなもののストーリーが見えてしまう雨坂には、私などはなかなかついていけない。天才肌の探偵のようだ。小暮井ユキやパスティーシュとか女性は登場するが、まるっきり若々しい気持ちみたいなものが表されていないのが、ちょっと現実感を薄くしているかもしれない。続きを読む

    投稿日:2020.04.17

  • konnok

    konnok

    河野裕のつれづれ、北野坂探偵舎2を読みました。

    小説家の雨坂とその元担当編集者で今はカフェ経営をしている佐々波が登場するミステリーの2作目でした。
    佐々波は幽霊が見えるという能力があり、この世に未練を残している幽霊が物語に登場します。

    今作では大学の演劇部で未完成の戯曲を遺して亡くなった人とその人に関連する幽霊が登場します。
    また、雨坂が過去に大きな事故にあったことが明らかになってきました。
    いまは脇役として登場する少女の幽霊が今後の物語の主役になってくるのではないかという予感がします。

    河野裕の小説は難解な部分があって、通勤読書のkonnokにはちょっときついと感じてしまいますが、それでも物語を追いかけてみたいと思わせる魅力があります。
    続きを読む

    投稿日:2020.03.24

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