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冲方丁 / 角川書店単行本 (383件のレビュー)
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総合評価:
たえちゃん
9
天地明察の後に読んで
天地明察で作者のファンになりました。 今までのテレビの黄門樣のイメージが全く変わってしまいました。いい意味でやられた!とても人間臭い悩みを持ち続け、悩み続け、学び続ける姿に感動し引き込まれました。そし…て生涯をかけて貫く生き方はまさに日本人の美徳です。 天地明察を私のなかでは越えました。 でもおすすめは、まず、天地明察を読んでから読むことです。天地明察の登場人物の新たな一面が発見できます。続きを読む
投稿日:2013.10.01
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rosso
3
良質な倒叙型ミステリー
歴史小説の体裁だが、その実「水戸光圀はなぜ彼を殺したか」というテーマで描かれた良質なミステリー。その「彼」がラストまで分からないというところも上手い構成になっている。 著者の代表作の「天地明察」のスピ…ンアウトとしても面白い。続きを読む
投稿日:2013.09.26
レビューネーム未設定
光圀伝
水戸黄門はテレビでは放送されていないのでこの本で黄門様の世界を楽しみたい
投稿日:2015.04.02
幕末水戸藩へ
回想のシーンから始まり、序盤からページを捲るのがなかなか進まなかった。しかし、徐々に「光圀」の生い立ち・藩主となるにあたっての葛藤などが紐解かれ始めると、全3冊一気によんでしまった。読み終えて、序盤の…もどかしさが導火線になっていたように思えた。お恥ずかしい話だが、「桜田門外の変」に代表される幕末水戸藩への系譜もここから始まった…のだと改めて気づかされた。 また、著者の「天地明察」から「光圀伝」へと読破したが、読後の爽快感は「光圀伝」に分があるが、両著とも読むべし!続きを読む
投稿日:2015.06.17
あっくん
冲方丁による水戸光圀を描く長編下巻!
ついに藩主となった光國は、かねてよりの大願、史書の編纂に着手する。それを通じて学問を学べる場所として彰考館を設立、また、産業の乏しい水戸に特産品を育てるため、様々な取り組みを行う。 物語の随所に読耕斎…、泰姫の面影を見る。それだけ二人に生きていて自らの姿を見ていてほしいと願っていたのだろう。彼らのような理解者、きちんと苦言を呈してくれる人を求めてやまなかったのか、泰姫の侍女・左近を頼ることが多くなるというのも面白い。 一方、若き逸材として藤井紋太夫が登場する。歴史を知っていれば紋太夫と光圀の関係も知っているだろうが、その結末に至る理由はいろいろな説があるらしい。これについても作者は一つの仮設の元に説得力のある物語を展開する。 光圀は親しい人、理解を示してくれる人を先に送り出すこととなり、それを見送り続ける。読みながらもなんとももの寂しい気持ちになるが、作者の作り上げた光圀像がそうした湿っぽさを弾き飛ばすくらいの器の大きな人として描かれているため、後味は決して悪くない。 これまでドラマ「水戸黄門」でしか知らなかった光圀がどんな人物だったのか、なぜ今に至るまで名声を保っているのか、を作者独自の視点で構築し直し、魅力的な物語に仕上げてある。歴史物独特の文体も少なく、非常に読みやすい佳作である。続きを読む
投稿日:2016.01.02
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につ
このレビューはネタバレを含みます
感想 光圀の己の存在意義から、友や妻、師など数々の死別を経て、史書編纂を成し遂げた思いが身に染みる。 遂に、左近とは何もなかったのだろうか?心で支え合っていたからこそなのか。 最後の死者の列に加わったという表現が印象的。 良い作品だった。700ページを超える大作だが、スルッと読めた。 あらすじ 水戸光圀の一生。物語は光圀が67歳で家老を殺害するところから始まる。謎は明かされないまま、幼少期へ。第三子の自分が兄を差し置いて、嫡男となった疑問について、天然痘にかかったことをキッカケに考える。 無事に快癒した光圀は大きくなり、江戸で傾奇者としてふらふらしている時に、仲間に囃し立てられ、無宿人を斬り殺してしまう。その時に、宮本武蔵と沢庵と出会い、モノの見方に変化が生じる。 光圀もこれを機に、勉学を始める。ある居酒屋で坊主を論破して調子に乗っていたが、林羅山の息子の読耕斎に論破され、彼に勝つためにさらに猛勉強する。 詩で天下を取る、という目標を掲げて精進する。 京の冷泉為景とも親交を深める。叔父の義直が危篤になり、自分の出生の秘密と嫡男になった理由を聞かされる。光圀は嫡男ではない自分が義に従う行動をするためには、自分の子を成さず、兄から養子を取り、血を戻すことで義を貫こうとするが、京の近衛家より嫁取りの話が持ち上がる。 光圀は義の話を婚姻の日に妻となった泰姫に話し、姫の持ち前の素直さで全てが受け入れられる。光圀は妻を同志を手に入れたかのような心持ちになり、安らかに時を過ごす。 江戸大火と林家の史書の焼失を経て、光圀は史書編纂の決意をする。その後、泰姫や読耕斎との死別により、編纂事業への思いを強くする。 やがて両親を亡くし、藩主になるに当たって、兄の子供を養子にして義を成すことを成し遂げる。その後、明国の朱舜水を師として招き入れ、様々な改革事業に着手する。 光国から光圀へ改名。 最後は、自分の秘蔵っ子の紋太夫の野望を阻止するため葬り去る。
投稿日:2024.01.24
hidefcafe
二代目水戸藩主、水戸光圀の生涯を描いた超大作。 辞書のような分厚い書籍だが、時間を掛けてでも読む価値のある一作だと思う。 舞台は、戦国の世が終わり太平の世となった江戸初期。 「学問」を極め、自分の義…を求めて、それを見出し貫き通す彼の一生が綴られている。 彼が義を見出すことを支える登場人物たちも個性豊かで、同じ志を持つ人との出会いや別れがストーリーに彩りを添えている。 続きを読む
投稿日:2023.12.09
fishbowl
今の子どもたちは知らないかもしれませんが、水戸黄門です。諸国漫遊はしません。スケさんやカクさん、ましてや弥七も飛猿もお銀も登場しません。ただ、光圀の武士としての矜持、文治政治の志は熱く伝わります。誰に…刃を突き立てたのか?最後はグッときました。続きを読む
投稿日:2023.10.31
のりのり
かなり前に天地明察を読んで、読みたかったのになかなか読めず、今回ようやく読めました。これぞ大作と言う感じで、時代小説の枠の中に収まらない迫力も感じました。各キャラクターが立っていると言うは、こう…いう事を言うのですね。続きを読む
投稿日:2023.07.14
pbh23864
某番組のお陰で、日本全国を旅しまくった老人のイメージが強い、二代水戸藩主の生涯を綴る。 700ページを超えるボリュームのため、読むのに時間がかかってしまったが、丁寧に『義』という一つの信念を貫き通…した男の人生を描ききっている物語は疲れを感じさせない。 ストイックで、何とも烈しく、悲しい話であるが、読んで損はないと思う続きを読む
投稿日:2022.09.14
ほくほくあーちゃん
紋太夫って、誰!? 一体、何をしちゃったのー!? という疑問から、壮大な水戸光圀の一生を追わせていただきました。 光圀って言うと、水戸黄門が思い浮かんで、 印籠とか、スケさんカクさんのお供を連れてる…おじいちゃん… ってイメージしかなかった。 だけど、この話は若い光國から話が始まっており、 思ってた水戸黄門がガラッと変わったよー。 水戸徳川家の三男でありながら、世継ぎとなる。 なぜ自分なのか。 兄がいるのに、自分が世継ぎとなるのは「不義」である。 なんとしても「義」を通すために、 光國は兄の子を自分の養子にし、自分の血筋ではなく、 兄の血筋を藩主にしようと考える。 結果、光圀は自分の大義を通すことができたが、 その後、家臣の紋太夫が紋太夫なりの大義を 通そうとしていることを知る。 それは、水戸家から将軍を出して、政治を朝廷に還すこと。 光圀の大義と紋太夫の大義。 いやー、光圀がとにかく、カッコいいと思った。 正直、「大義にそこまでこだわる?」と思ったけど、 時代を考えたら、大義を貫いたことがカッコいい!! そして、何より登場人物が魅力的だった。 妻の泰姫(たいひめ)、兄の頼重、友の読耕斎。 天地明察と被る所もあるようで、そちらも読まねば(*・ω・)!! ただ、私の読解力のなさで分からないことがあります。 光圀は紋太夫を殺める際に、「大義なり。」と言ってます。 これの、意味が分からなくて…。 光圀は、紋太夫の大義を知って、驚いているけど、 この「大義なり」には、何の意味が含まれてるのか 分からなかった。 光圀の今からする紋太夫を殺めることが大義だったのか、 それとも、紋太夫の考えていたことが光圀も大義だと思い、 あえて、殺める際に「大義なり」と言ったのか…。 それとも、別の意味合いが? どうしても、この言葉が分かりませんでした…( ノД`)…続きを読む
投稿日:2022.07.05
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