【感想】超訳 日本国憲法

池上彰 / 新潮新書
(45件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
7
21
12
0
0
  • 憲法には何が書かれているの?

    現在、議論のまっただ中にある「憲法改正」。
    今の憲法を維持するべきか、時勢に合わせて変更していくべきなのか。それを考えるためには、まず何より今の憲法の内容を理解しなければなりません。

    私たちの馴染みのない堅い言葉で綴られる日本国憲法ですが、本書では解説の達人、池上彰がとことん噛み砕いてその要点を説明してくれます。

    天皇については「日本という国の象徴であり、国民がまとまっているという象徴である。日本国民みんなが認めているから、天皇の地位がある。」。
    結婚については「男女二人の合意で成立する。他人が口を出すことはできない」など、平易な言葉で語られる”当たり前な内容”は、ストンと私たちの腑に落ちてくれます。

    憲法の内容説明だけでなく、成立の経緯や現在の議論の争点など、その周辺の解説もきちんとまとめている本書。
    憲法の復習にも、これからの議論のための予習にもうってつけの解説書です。
    続きを読む

    投稿日:2015.12.28

  • 集団で生活するためのルール。国家とは、行政とはを考えさせてくれます。

    おなじみ池上さんが、日本国憲法に何が書かれていて、その背景をわかりやすく説明してくれます。

    憲法は、国民が、国家の守るべきルールを定めたもの。そう考えたときに、集団生活をするためのルールであり、国家のあり方を考えさせられます。

    改めて日本という国がどんな理想のもとに作られたのかを感じるとともに、最後にある他国との比較がすごく興味深かったです。

    権利は確かに保障されています。しかし、権利を守るために継続して努力をしなければならない。文章があるからと言って、解釈や改正が行われた瞬間、権利は保障されなくなる。先人たちの想いをかみしめながら、託された自分たちが守っていく責任も改めて感じました。
    続きを読む

    投稿日:2016.11.26

ブクログレビュー

"powered by"

  • shosho

    shosho

    憲法を変えることはとても難しいと思っていたが、同時に守っていく、維持していくことも難しいことがよく解った。
    北朝鮮、中国は何のために憲法なんて作ったんだろう、と思う。
    日本が中央集権で細かなことまで政府にお伺いを立てる仕組みは憲法に端を発していたんだ、ということも解った。でもここは変えるべし、だな。大前研一が言うとおりだと思う。どこかに案を作らせてそれを国民に諮るよりも、国民を上手く巻き込んだ議論をすべきじゃないかな。その後の微調整はプロにやってもらうとして。
    憲法そのものを変えずに解釈だけを変えていくと、間違って北朝鮮や中国のように憲法が骨抜きになってしまう。今、東アジアに存在する
    危機、米国との本当の関係を全国民が理解した上での議論が必要だ。
    続きを読む

    投稿日:2024.02.09

  • 馬場豊

    馬場豊

    憲法の知識が殆どない自分にも分かりやすく憲法が解説されていてなかなか分かりやすかった。
    41条からの国会がちょっとややこしかった。図にしてくれたらいいのに。
    何はともあれれ憲法を中国や北朝鮮みたいに暗黙の了解で無視されないよう、国民一人一人がその内容を知っておかないと行けないね。政府が暴走したら、「国民の不断の努力によって」きちんと止めなければならないね。

    憲法で定められた国民の義務 憲法の順番 天皇 国民統合の象徴
    戦争の放棄 9条 戦争の放棄 芦戸修正 裁判所の逃げ
    国民の権利 基本的人権 犯すことの出来ない永久の権利 「婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立」最低限度の生活 70% 義務教育は誰の義務? 働く権利と義務
    基本法とは 憲法と法律を結ぶ役割 義務教育は無償
    31条 「自由を奪はれ」るの事は何人たりとも許されない 職質 逮捕状

    国会 唯一の立法機関 最高機関 二院制 参議院 衆議院 不逮捕特権 院外で責任は問われない 弾劾裁判
    内閣 議院内閣制 文民 内閣法 国務大臣を任意でクビに

    司法 裁判員制度 弾劾裁判所は特別な司法 裁判官はクビになる?
    財政民主主義 建設国債 赤字国債は財政法違反 会計検査院
    地方自治 地方自治法 道州制 トップは直接選挙 国の制度はイギリス風 地方制度はアメリカ風 「住民」は日本国民? 条例 大坂都構想

    改正 安倍晋三 96条 3分の2 国民の過半数 硬性憲法 ドイツ

    憲法記念日 明治節を刷り込ませる
    憲法解釈問題 集団的自衛権 国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄

    北朝鮮の憲法 朝鮮労働党 主体とは
    中国 中国共産党 人民主権 社会主義制度を敵視するのとは闘う 全ての権力は人民に 人民とは共産党 出産の義務 カトリックは外国勢力の支配
    アメリカ 負けの条項は残したまま 奴隷制前提
    続きを読む

    投稿日:2023.02.12

  • ひろ

    ひろ

    本文中で日本国憲法の解説があり、巻末には全文が掲載されている。興味がありつつもこれまで読まれた経験がない方におすすめです。

    投稿日:2022.11.29

  • tokyobay

    tokyobay

    「はじめに」で天皇が皇族による東京五輪招致に懸念を示していたとあるが、この事が国民的議論になったという記憶はない。自分も天皇発言については知らなかったし。その他、公民館利用の問題等々、こういうタイムリーな視点で憲法を語るのはジャーナリストならではで、それなりの存在価値はあるように思える。
    ただし、全体的にはジャーナリストが書いた本なので、良くも悪くも「いい加減」な所があるような印象。よって、初心者が手始めに読む分にはいいかもしれないが、池上彰は結構間違いも多いので、これで終わりにせず大学の教科書レベルの本を何冊か読み比べした方がいいだろう。そうでなくても憲法は人によって考え方や解釈が異なるので。
    続きを読む

    投稿日:2021.05.16

  • takabookman

    takabookman

    知ってるようで知らないのが「憲法」
    いつの時代でも、その解釈が問題となる。
    「一回、ちゃんと内容を理解しておこう!コロナ禍で自粛どし、ゴールデンウィークで」

    なんて思った人がいたら(笑)

    いいと思うなあ!
    5月3日は、憲法記念日だし、もってこいか!
    続きを読む

    投稿日:2021.04.23

  • はつのすけ

    はつのすけ

    日本国憲法を読みやすく噛み砕いてあり、憲法の全容を理解するには良い本だった。
    民主主義や国民主権は一様ではなく、国ごとにもつ意味が変わってくるということが、中国や北朝鮮の憲法を読んでみてわかった。
    法は国民の権利を保障しているものである。
    もっと理解を深めて、不当な改正には声を挙げないといけない。
    続きを読む

    投稿日:2021.02.10

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。