川あかり

葉室麟 / 双葉文庫
(47件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
9
16
17
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  • 読後感の清々しさは葉室麟作品の中でピカイチかも

     昨年(2017年)末、惜しくも他界された葉室麟。私もこれまで数冊読みました。どれもこれも重厚で後を引く作品でありました。彼の数々の受賞作に輝く小説群の中で、この「川あかり」は無冠です。でも、葉室麟の作品の中で、他の方のレビューのとおり、ごれほど清々しい気持ちになる小説はないと思います。
     物語の中で「川明かり」という語句の説明もありますが、最初は作者の造語かと思いました。でも広辞苑にも載っていますので、一般的な言葉なのでしょう。とは言え、日が暮れても、ほのかに白く輝く川の光は、辛い浮き世の一筋の光明なのかもしれません。
     物語のあらすじは、作品紹介でおおよそわかると思いますが、この市井の人々との交流が、主人公を大きく成長させます。サラリーマンなら、伊東七十郎ほどでないにせよ、多かれ少なかれ宮仕えの悲哀を感じない人はいないでしょう。本当に大切な物は何か、普段は忘れがちな何かを思い出させてくれる一冊だと思います。

     「大切にせねばならぬ者のことを何と呼ぶが存じておるか?」
     「わかりませぬ。お教え下さい。」
     「友だ。」

     思わず落涙いたしましたよ。

     最近少々、お疲れ気味のあなた。是非、ご一読を!
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    投稿日:2018.02.03

  • 落ちこぼれ侍、奮闘記!

    自他ともに認める藩で一番臆病者の伊東七十郎が藩の派閥争いに巻き込まれ、刺客に仕立てられ・・・
    川止めというシュチエーションを使って、人出会いや人情の機微を上手く描いてますね。
    全てにおいて頼りない主人公七十郎を他の登場人物だけじゃなく、
    読み手もいつのまにかほっとけなくなっているはず^^
    そんな七十郎が何も出来ないなりに頑張る姿に感動して力を貰えますね。
    読後は爽やかな気持ちになれるそよ風の様な小説です。
    全ての人にお勧めです!
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    投稿日:2016.08.16

  • 読後感清々しい

    評判通りに楽しめる。渇れた清々しさ、忘れがちな人々、人生のあや取りの様な面白さが良かった。

    投稿日:2015.06.06

  • 急場を何とかしなければならん、サラリーマン、頑張れ!な、お話し。

    何しろ、現場で緊急事態発生なのです。

    偉い人や経験値のある人ではなく、私が任命されてしまいました。

    会社に期待されているあいつでは無く、汚れ仕事を俺が何で・・・・・

    と言う処ですが、機転とちょっとの意地、そして縁で乗り越え、明日をつないでいくお話し。

    清々しい物語でした。
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    投稿日:2015.04.04

ブクログレビュー

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  • mysterymanbo

    mysterymanbo

    藩一番臆病な男がまさかの暗殺者として抜擢、その意図とは、また果たして彼は立派にお役目が果たせるのか・・
    まずこのアイデアが面白い。
    臆病者なりの戦い方、臆病者なりの筋の通し方、臆病者ゆえの律義さなどから、彼は臆病だが立派な武士の心を持った男だったことがわかるという趣向が秀逸。
    特に第12章での感動の嵐・・すべてはこの章のラストフレーズのための序章に過ぎないとさえ思わせます。
    続きを読む

    投稿日:2021.03.25

  • Bookrium

    Bookrium

    自他共に認める藩で一番の臆病者の伊東七十郎が、いわくありげな刺客を命じられる。
    逗留先の木賃宿では怪しげな連中に弄ばれるものの、そのあまりに真っ直ぐな心根のお陰で徐々に信頼関係を結んでいき、、、。
    代物といっても有名な藩や武将に纏わる話ではなく、また下町を舞台にした人情物でもなく、成長と友情と淡い恋心を伴う清々しい青春物語でした。続きを読む

    投稿日:2021.03.19

  • tkkl

    tkkl

    わりと最近の作家さんが書いたのだろうかと思えるほど、どこか現代的な感覚の物語で読みやすかった(難読の漢字や単語はけっこうあったけれど)。
    典膳がなぜ悪になっていったのか、詳しい生い立ちが書かれるところが、一瞬どうでもよくも思えるのだけれど興味深い。
    七十郎の隠し技は意外で、これもちょっと、一昔前に多くあった時代劇ドラマを思い起こさせる。

    そして、豪右衛門がかっこよすぎ!
    続きを読む

    投稿日:2020.12.21

  • kasaharapapa

    kasaharapapa

    このレビューはネタバレを含みます

    解説 文芸評論家島内景ニ
    何度泣いたことか。何度笑ったことか。そして何度泣き笑いしたことか。逆につけて、笑うにつけ、胸が激しく締め付けられる
    読者も明日からは伊藤七十郎のように、豊かな人間関係を作っていける。いや自然と、人間関係は自分の周りに形成されていく。なぜならあなたは川あかりを読んだのだから。そして、人生の悲しさや愛しさを知ったのだから

    レビューの続きを読む

    投稿日:2020.12.18

  • ありが亭めんべい

    ありが亭めんべい

    軽いほのぼの系の時代物です。藩で一番の臆病者と自他ともに許す伊東七十郎に刺客の密命が下される。長雨で川止めに遭い、閉ざされた木賃宿でいやいや出逢った有象無象の面々と過ごしているうちに何だか気持ちが通い始める七十郎。さて名うての相手に対し無事に務めを果たすことは叶うのか? 最後までけっこう情けない七十郎の活躍や如何に❔❗続きを読む

    投稿日:2020.03.26

  • hanaasagi

    hanaasagi

    内容(「BOOK」データベースより)
    川止めで途方に暮れている若侍、伊東七十郎。藩で一番の臆病者と言われる彼が命じられたのは、派閥争いの渦中にある家老の暗殺。家老が江戸から国に入る前を討つ。相手はすでに対岸まで来ているはずだ。木賃宿に逗留し川明けを待つ間、相部屋となったのは一癖も二癖もある連中ばかりで油断がならない。さらには降って湧いたような災難までつづき、気弱な七十郎の心は千々に乱れる。そして、その時がやってきた―。武士として生きることの覚悟と矜持が胸を打つ、涙と笑いの傑作時代小説。

    令和2年3月14日~16日
    続きを読む

    投稿日:2020.03.16

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