【感想】絶叫城殺人事件

有栖川有栖 / 新潮社
(129件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
23
50
39
5
0
  • 暗めの館モノ

    館をモチーフにした作品を集めた火村&アリスシリーズの短編集です。
    本書のタイトルもおどろおどろしい感じですが、基本的にどの作品も暗めで、読後にやりきれないような感じが残ったりもします。そんな「国名シリーズ」とは違った雰囲気も、本書の魅力といえるでしょう。
    そんな中、表題作「絶叫城殺人事件」ではなんと火村がゲーム(テレビゲーム)をプレイします。本書の中でも特に暗い作品だというのに、その場面を想像してつい笑ってしまいました……。
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    投稿日:2013.10.26

  • 有栖川有栖による、作家アリスシリーズの短編集!

    本作は珍しく収録作品全てに「〜殺人事件」と冠してあり、それぞれの物語が殺人を扱うことだけは確実に提示されている。そのバリエーションは様々で、その舞台となる建物もまた様々である。
    表題作の「絶叫城」はホラーゲームの舞台であり、このゲームを模した殺人が展開されているように物語が進行していく。ホラーゲームも理不尽なストーリーだが、これを模した犯人も相当理不尽だ。さらに、現実でもよく展開される論理、「ホラーゲームをやるからこんな事件を起こすやつが出てくる」「規制を強くしろ」といった攻撃に対する作家アリスの思いを、本人が口にしたかろう言葉で反論するくだりもあり、興味深い。作者にその意図があったか、たまたまだったかは知る由もないが、表現・言論の自由についても考えさせられる佳作である。
    他の作品も秀逸で、「月宮殿殺人事件」も、まさかこんなこととは、という展開を見せる。作者の知識の懐の深さを垣間見ることができる作品だ。
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    投稿日:2015.05.26

ブクログレビュー

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  • ハルめめ

    ハルめめ

    火村×アリス。表題作のほか「黒鳥亭」「壷中庵」「月宮殿」「雪華楼」「紅雨荘」の6話作品。表題作が一番面白かった。

    投稿日:2023.12.01

  • ナオミ

    ナオミ

    このレビューはネタバレを含みます

    火村シリーズ。

    特にこのシリーズが好きとかではないですが、

    シリーズものは主要人物キャラの性格をイチから把握する必要がないところが良いです。

    好みの話が多い短編集でした。

    壺中庵殺人事件だけは「大密室」で読了済。












      


    ----------以下ネタバレありの細かい感想-----















    ⚫︎黒鳥亭殺人事件

    私の好きな「Yの悲劇」(エラリー・クイーン)に似ている感じで良かったです。

    小道具に使われている「20の扉」は知りませんでした。

    面白そうだけど、5歳には無理かな。

    真樹はかなりしっかりした5歳児です。



    ⚫︎月宮殿殺人事件

    あんまり謎解きっぽくなかった。

    火村とアリスが出てくるただのお話。って感じ。



    ⚫︎雪華楼殺人事件

    あれだな。

    この短編集は少年少女がたくさん出てくるな。




    ⚫︎紅雨

    最初の映画のシーンがちょっとチープでしたが、

    仕掛けはよく出来ているな〜って感じ。

    真広についてのアリスの推測が無駄に抒情的で、

    あまり好きでは無い。



    ⚫︎絶叫城殺人事件

    本のタイトルにしただけあって一番気合いが入っている。

    登場人物が少ないのに、手がかりからでは犯人が分からず、

    最後はちゃんとびっくりした。

    言われてみるとなるほど!となる、

    すごく理解しやすい動機だった。

    本筋以外の要素として、

    残虐な内容のゲームが犯罪に与える影響についての考察なんかも、興味深い。

    「男から女への通り魔犯罪は時代や国を問わず起こる。

    でも逆は起こらない。

    俺が女だったら、その事実だけで男を信じない」(要約)

    というアリスのセリフは、全く同感です。

    あとラストの英児のセリフに対して、

    アリスが「ジョーク」だとしたのはいいとして、

    火村のコメントが聞きたかったかな。

    英児自身の本当の動機も。

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    投稿日:2023.10.24

  • がまこ

    がまこ

    テーマがある本はとても好みなので、全て楽しめながら読んだ。一番『紅雨莊』が好き。
    やはり作家有栖シリーズはいい。

    投稿日:2023.10.20

  • ariete

    ariete

    短編集。
    どれが一番面白いか決めれないほど全部面白かった。

    ただ建物の構造をイメージするのが難しい建物があってちょっと混乱した。
    後味悪めの話ばかりだけど、そこがまたよかった。

    投稿日:2023.08.31

  • no_identify

    no_identify

    このレビューはネタバレを含みます

    あくまで好みとしての話だけども、いいなと思えるものとちょっとなと思えるものがはっきりわかれた。

    壺中庵とか紅雨亭とか絶叫城はトリックとかしっかり納得のいくものだったけども、その他の短編にはトリックのためのトリックという感じがして見世物感が強く出る気がした。

    とはいえ、20Qなど随所にらしさもでていて、全体としては氏の作風はしっかり味わえると思う。

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    投稿日:2023.08.05

  • かんちゃん

    かんちゃん

    有栖川有栖さん読むの2作品目です。
    殺人事件を題材に6篇の短編集ですがどれも大変おもしろい作品でした。特に本のタイトルにもなっている「絶叫城殺人事件」は最後は虚しいですが非常に良かった。有栖川有栖さんに嵌ってしまいました3作目を読む気満々です。続きを読む

    投稿日:2023.01.16

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