【感想】百億の昼と千億の夜

光瀬龍 / 早川書房
(68件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
21
20
12
10
0
  • 日本SFの名作、評価は当然五つ星しかありえません

    光瀬龍はジュブナイルが好きでした。でもこの「百億千億」は堂々とした本格SFです。プラトン、悉達多、阿修羅王といった登場人物からして、時間・時代を超えた物語です。捨てられない本百冊のうちの一冊です。もう何十回読み直したことか。もちろん、奈良興福寺の阿修羅王像を見に行きましたとも!
    萩尾望都のコミカライズも、一部解釈が違う所も感じますけれど、阿修羅王の魅力が大爆発してそちらも傑作です。萩尾望都コミック版ももちろん五つ星ですのでそちらも必読です。
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    投稿日:2013.10.03

  • 日本のSF小説の古典名作

    1960~70年代にかけてのSFブーム時に書かれた名作です。これを読まずして日本のSFは語れません。
    物語は、地球の誕生、プラトン、悉達多、イエス、そして遠い未来へと続きます。物語の後半では、登場人物たちが深遠な問いを発しながら、壮絶な戦いを繰り広げます。
    読んだ人の人生観に影響を与えるSF小説です。
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    投稿日:2013.12.08

  • 王道ファンタジー!

    普段ファンタジーを読まない私が無性に読みたくなり、昔から存在を知っていた、この作品を選びました。まさに、王道・本格・ファンタジーです。テーマが神や文明・宗教と壮大で、作家さんの創作力に感動しました。良い意味で先の読めない、訳が分からない展開で物語は進んで行きますが、読み終わると、得体の知れない不安感に襲われつつも、宇宙の壮大なエネルギーを感じました。とにかく、ファンタジーの代表と言っても過言でない作品です!続きを読む

    投稿日:2013.12.18

  • 不朽の名作

    中学生の頃に初めて読んで衝撃を受けました。
    特にSF好きでは無かったので、光瀬作品はこれが初。
    読み終わった後、いつまでも胸がドキドキしていたのを覚えています。
    こちらを読んだ後、萩尾望都の漫画も読むことをオススメします。
    神様、世界、というもののとらえ方がひっくり返ったと想っています。
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    投稿日:2013.09.27

  • 萩尾望都まんがとの併読を

    自分が読んだのは、ハヤカワ文庫JA(日本人著者)の6冊目。光瀬龍のみならず、当時の日本SFの最高水準を示す作品だったように思います。それを見事なまでにヴィジュアル化したのが萩尾望都のまんが版。「週刊少年チャンピオン」での連載当時は、「ガキでか」や「マカロニほうれん荘」と一緒に載っていたことを思うと、感慨深いです。阿修羅王の中性的な魅力がすばらしかった。ぜひ併読をお薦めします。続きを読む

    投稿日:2013.09.24

  • 唖然

    壮大なストーリーに圧倒されました。冒頭はこれがSF?という始まりなのですが、少し読み進むとどんどん話がぶっ飛んできて、最後は頭がクラクラするほどのハードSF。歴史上の人物がまさかこんなことに〜!これが1965年頃に、しかも日本人によって書かれたというのは凄いことです。続きを読む

    投稿日:2013.09.24

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ブクログレビュー

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  • ミジ

    ミジ

    まず、着想が凄い。東西の偉人達(プラトン、シッダールタ、イエス、阿修羅、etc)が真実を求め時空を超えた戦いに挑む話。日本人にしか描けないのでは。
    少年漫画のような冒険譚と思いきや、平家物語のような導入、SFの世界観、哲学的なテーマ、、、と様々な要素が渾然一体となった小説。
    色彩描写も素晴らしく、時空の歪み等実際に見たことのない景色も不思議と思い描けた。
    難解な部分もあるので、いずれ読み返したい
    続きを読む

    投稿日:2024.04.09

  • aiaitaro8

    aiaitaro8

    高校時代に初読したものを、再読四回目。いやはやすごいわ。宇宙の、人類の、原初からはるか未来の破滅までを、壮大な想像力で紡いだSF。生命の誕生と文明の進化、破滅には、何者かの意志が働いているのか、いないのか、働いているとするならば、それは何者なのか。色とは。空とは。彼岸とは。それをプラトン、悉達多太子、阿修羅王、梵天、帝釈天、ナザレのイエス、イスカリオテのユダといった登場人物(?)を駆使して語る。しかし、やはり難解だわ。萩尾望都先生の漫画化の助けを借りてなんとか読了。死ぬ前に後何回か読むんだろうな。続きを読む

    投稿日:2024.03.15

  • すあま

    すあま

    このレビューはネタバレを含みます

    人も文明も銀河も、いずれ必ず滅びるという感覚に貫かれている。ただ、だからこそ限りある一瞬を生きるとか、刹那的であるゆえに美しいと主張するのではなく、そうではない在り方もあり得るはずだ、と話を運んでいくのが印象的だった。無常観がともすれば現状追認に陥りやすいことを考えるなら、無常観を書き換えようとしたとも読めるのかも。
    萩尾望都のコミカライズから入ったのと、キャラクターにフォーカスするタイプの物語ではないこととが相まって特に意識しなかったが、阿修羅王の書き方が改めて面白いなあと。少女という設定もさることながら、初めはまるで世界の真相を知る全知の人物であるように描かれ、次第に神秘的な人物ではなく、恐れも焦りも感じる人間味のある人物へと印象が変わっていき、最後は一人孤独の中で取り残される。阿修羅王が行く末を定めるところまで語られなかったことが示すように、答えの出様のない問題になんとか形を与えようとした物語なのだと思った。

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    投稿日:2024.02.12

  • hismajesty7

    hismajesty7

    30年以上前に一度読みました。歴史的な名作品だと思います。萩尾望都の、漫画が見事にはまっています。多分光瀬さんも認めていると思います。小説がとっつきにくい方は漫画から入るといいと思います。宇宙の外側に別の世界があるなんて案外本当かもなんて思ってしまいました。続きを読む

    投稿日:2023.08.27

  • IK

    IK

    辞書を片手に読了。文字の美しさで世界の果てと遠未来を読むには最良。ただし、仏教世界観を理解しないと中盤だいぶ辛い。

    投稿日:2022.08.29

  • 物書庵初心

    物書庵初心

    時空を超えた壮大なストーリー展開。描かれている登場人物の関係性もSF作品ならでは。
    ただ、私の頭がSFに適応していない事がよく分かった。筆者が描く世界観に脳内の映像が付いていけず、楽しみきれなかったのが残念だった。続きを読む

    投稿日:2020.10.11

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