
宇宙兄弟(1)
小山宙哉
モーニング
大切な素敵な漫画
宇宙飛行士を目指す兄弟?なんて地味な。どうせ宇宙が舞台なら壮大なスペースオペラでないと。。。と思ってた自分の浅はかさよ。 ちょっとクスっとするギャグが引き立てる、とっても泣けるええ話。兄弟愛、友情、親子関係、師弟愛、人と人との繋がりが織り成すタペストリー。これを読んで、明日も前向きに頑張ろう! かつて幼い頃に宇宙飛行士に憧れ、それが今はただのSF好きな私の心を、グッと鷲掴みにしてくれた、大切な素敵な漫画です。
112投稿日: 2013.11.23
寄生獣(1)
岩明均
アフタヌーン
奇抜な設定、深い哲学性
この1巻は、まだ何かよく分からない生き物が取り憑いたという設定の面白さだけで読ませる感じなのですが、巻を重ねていくとどんどんその哲学性が垣間見えてきて、味わい深いものになります。寄生獣って何?何処から来た?の謎が、途中から生きるって何?に変わってくる。 語り口は淡々としており(アッサリと人が死んでしまったり)、それがかえってメッセージを強くしているのだと思います。 もちろん、ストーリーも面白いので、エンターテイメント作品として単純に楽しむことができますよ。
21投稿日: 2013.11.23
鋼の錬金術師1巻
荒川弘
月刊少年ガンガン
壮大な物語の幕開け
全部で27巻あるのですが、1巻からの伏線がキッチリと回収されてますし、本当に完成度高いです。最後まで読み終えた時に、長い旅路を歩いてきたなあと、しみじみ感動してしまいました。 で、この1巻は、軽くジャブというか世界観の紹介みたいな感じの軽い感じで始まるのですが、ここから巻を重ねるにつれて壮大で深遠な物語が紡がれていきます。登場人物は敵も味方も魅力的。 徹夜覚悟で読み始めて下さい!
8投稿日: 2013.11.23
キングダム 1
原泰久
週刊ヤングジャンプ
人間離れした武将たち 史実ベースのファンタジー
紀元前の中国大陸が舞台。戦乱の世、登場する武将たちが凄すぎる。一応、史実がベースのようですが、何というか北斗の拳状態の人間離れした戦いを繰り広げます。純粋な歴史物ではないので、半分ファンタジーとして楽しめますよ。 主人公は戦災孤児であり、出身こそは卑しい身分ですが、義兄弟との志である大将軍になるという夢を追い求め、まっしぐらに突き進んで行きます。もう本当にまっしぐらなのでハラハラドキドキ、いつの間にか手に汗握って、次の巻を購入してしまっている自分がいます。
3投稿日: 2013.11.23
ヒストリエ(1)
岩明均
アフタヌーン
カタルシス。。。 脳汁出まくり
紀元前のギリシャやマケドニアが舞台です。主人公は歴史上の実在の人物であるエウメネス。アレクサンドリア大王に書記官として仕え、活躍する物語。 その生い立ちは重く辛いものですが、それを物ともせず、努力と才能で難題を解決し出世していく様に、カタルシスを味わうことができます。読みながら思わず手に力が入ります。 レビュー時点で8巻まで出ていますが、まだまだ物語の勢いは衰えず、早く続きを読みたい。でも刊行スピード遅い!
3投稿日: 2013.11.23
へうげもの(1)
山田芳裕
モーニング
新感覚の時代劇
数寄者と呼ばれるような芸道に執心な主人公。登場する有名な戦国武将も皆、茶の湯を趣味とする風流人。 今までこのような視点で描かれた時代劇は見たことがないのですが、多分、当時は本当にこんな感じだったのかな。合戦も策略も茶道具が飛び交い、まあ確かにどの時代もどの世界でも、一流の人物は趣味もオシャレも一流で、茶のひとつでも嗜むのは当然のことだったのかも。 この漫画を読めば、茶道を習いたくなりますよ。
3投稿日: 2013.11.23
蟲師(1)
漆原友紀
アフタヌーン
大人の昔話って感じ。
あまりこの作品を知らず初見に近い状態で読みましたが、とても静かで幻想的で、独特の世界観ですね。面白いと思います。 不思議な現象を調査して原因となっている蟲を見つけ出す、そしてそれを退治するというのがパターンのようですが、登場人物の回想シーンを絡ませたり、ノスタルジックな背景もあり、派手さはありませんが、ジワっときます。大人の昔話って感じでしょうか。
4投稿日: 2013.11.23
スイッチ!
チップ・ハース,ダン・ハース,千葉敏生
単行本
何か変えたい人に
表紙イラストとタイトルから、軽いノリの自己啓発本かと思いきや、そんなことはない、きっちり心理学実験での裏付けなどまで解説されており、かなりまともで実用的、且つ知識欲も存分に満たしてくれる良書でした。 仕事をする上でなかなか変化を受け入れてくれない人達をどうやって動かすのか。現状の課題や理念、ビジョンを説明しても動かない。 ①ブライトスポットに着目する。動いてくれないという問題に着目するのではなくて、うまくいった事例を見つけてそれを広めることに注力する。 ②大事な一歩の台本を書く。ビジョンを曖昧な状態にしておくのではなくて、具体的で単純な行動目標を明示する。 ③感情を芽生えさせる。現状の課題をただの数字の羅列ではなく、情に訴える見せ方にする。 。。。などといったように、実際に自分が直面している状況に当て嵌めてイメージできる、実務レベルでも役に立つ内容です。 仕事だけでなく、子育て(親の行動)、生活習慣、禁煙など、様々なことに応用がききそうです。 何かを変えたいと思っている方全てにオススメ!
2投稿日: 2013.11.12
男の作法
池波正太郎
新潮社
面白い!
正直、少し古臭い内容があったりするのですが、そんなことを通り越してとても面白い。軽妙な語り口で、男はこうあるべきだというのを指し示してくれます。 しかしその上辺だけを真似しようものなら、恐らくはそれこそダメな作法になるのかと思います。最後まで読んで、池波氏の言わんとする本質のところを理解できれば、男としての作法を身につけられそうです。 各章、まず飯の食い方から始まってから本題に入るという構成なのですが、その描写にお腹が思わずグゥとなってしまいます。空腹時には注意!!
0投稿日: 2013.11.08
日本人はなぜ日本のことを知らないのか
竹田恒泰
PHP新書
国の成り立ちを知らなかった自分が恥ずかしい
古事記、日本書紀から国の成り立ちを読み解く。2600年もの長きに渡って同じ国体を維持しているこの驚異の日本にいながら、誇りを持てない日本人。神話の世界を単なるファンタジーとして捉えるのではなくて、この国がどうやってできたのか、そしてそれが現代の日本人の感性を形作っているんだということを教えてくれる本です。 前半はそういった内容を解説し、後半は教科書を書き換えるなら、といった構成になっています。国の成り立ちを学校の歴史の授業で教育しましょうという考えに賛同します。
8投稿日: 2013.11.08
