【感想】鍵のかかった部屋

貴志祐介 / 角川文庫
(157件のレビュー)

総合評価:

平均 3.3
11
43
68
19
3
  • 締まりのいい密室トリック集

    「硝子のハンマー」(シリーズ1作目)を読了した後ウッカリ本書を読んでしまい、途中で2作目を読み忘れていた事に気付くという迂闊な真似をしてしまったが。
    連作短編シリーズのメリットというか、割とそういう点に気を遣わずに読了できた(収録最終話は、流石に以前に事件のあった劇団ネタだったので若干厳しかったが)。
    連作短編故に、防犯探偵・榎本と青砥弁護士の2人のキャラさえ最低限把握していればいいし、短編で密室トリックを扱っているためキャラの背景事情や関係性などを掘り下げるような、ある意味「寄り道」が無く、純粋に知的遊戯たるトリックの謎解きに集中して楽しめる。
    「黒い家」等のホラーサスペンスや、「新世界より」のようなSF、「悪の教典」のようなピカレスクでもない、推理作家としての貴志祐介を気軽に満喫できるシリーズだと思う。
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    投稿日:2013.12.11

  • 防犯探偵・榎本シリーズ 短編集

    弁護士青砥純子と防犯コンサルタント榎本径が謎を解いていく短編集です。
    硝子のハンマーを先に読んだほうがいいと思います。
    狐火の家とはどちらが先でもよいです。
    内容は、さくっと読めると思います。

    投稿日:2014.01.24

  • 密室の謎解き

    4話の短編物でそれぞれ場所、登場人物の特技、仕事を踏まえ完璧な密室を作り上げさその密室を主人公が推理と現場確認を繰り返し、容疑者を追い詰めて行きます。密室の謎解きは面白いですが、容疑者が最初からほぼわかる展開、密室謎解き重視、なので犯人は誰?という推理小説の楽しみの一つがちょっと弱い感想です。続きを読む

    投稿日:2013.10.29

  • 強引な謎解き小説

    密室殺人事件簿のシリーズ3冊目。
    知的な謎の防犯コンサルタント榎本と突拍子もない事を言い出す女弁護士青砥の掛け合いが楽しめます。
    それぞれの事件に対する榎本の解決が方法が面白いですが、なんだか2冊目と同様、「そんな事本当にできるのか?」
    と疑問に思うトリックです。作者はある程度、確認したのでしょうかね?まぁ、小説だから良しとしましょうかね。
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    投稿日:2015.10.02

ブクログレビュー

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  • 夜ノななし

    夜ノななし

    このレビューはネタバレを含みます

    シリアスだったりくすっと笑えたりで面白い。
    大好きなシリーズ。
    純子のボケっぷりが加速してる。

    個人的に気分が滅入っている時に読むと元気になれる。滅入ってない時も読む。

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    投稿日:2024.02.13

  • 0kome

    0kome

    このレビューはネタバレを含みます

    どこかで見たことがあるなと思いつつ読了。
    そうだ、ドラマで見たなと読み終わってから気づく
    扉を破った際、舞い上がった紙吹雪がずっと印象に残っていた。

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    投稿日:2024.02.13

  • aqua

    aqua

    このレビューはネタバレを含みます

    防犯探偵・榎本シリーズの第三弾。
    榎本が登場するとやっぱり面白い。
    表題作が特に面白かった。用意周到な理科教師と防犯探偵の対決で、論理的なトリック解明が楽しかった。金目当て、かつ子どもがターゲットになっている卑劣な犯人を、完全に追い詰めたその手腕は爽快感があった。
    いつでもビジネスライクで、人情みたいなものは榎本には無いかと思いきや、『佇む男』での以下のセリフが印象的だった。
    "「池端さん。残念ながら、取引には応じられません。私は、悪党ともビジネスはしますが、さすがに、人間相手に限定しているんでね」"

    青砥の推理に関しては毎度冴え渡らないのに、本人のハートは物凄く強くて尊敬に値する。

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    投稿日:2024.01.30

  • 上がり

    上がり

    榎本と純子の掛け合いがいい!

    ドラマを観ていて、ずっと気になっていたから
    読んでみて、とても面白かった。

    投稿日:2023.11.18

  • 美久

    美久

    このレビューはネタバレを含みます

    ⭐️2.8

    読み終わって気が付いたがシリーズ3作目だった笑
    よくやってしまう。
    短編集なので問題なかったけど。
    うーん。貴志さんの作品だということで期待し過ぎていたのかハマれなかった。
    榎本や純子のキャラ設定もいまいちだし、トリックは現実的じゃなく強引に密室を作っていて文章で理解するのが難しかった。
    ドラマ化しているので映像なら楽しめたかもしれない。最後の『密室劇場』は爆笑らしいがつまらなくて途中で投げた。
    貴志さんの作品は大好きなので他の榎本シリーズに期待したい!

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    投稿日:2023.09.11

  • 0071

    0071

    防犯探偵・榎本シリーズ、第3弾。連作短編集。
    「佇む男」・・・葬儀会社社長が別荘で死亡。部屋には白い幕が、大量の押しピンで留められていた。動機があるのは甥の専務。青砥純子へ依頼してきたのは司法書士、日下部。
    《感想》日下部がいい味出していた。非弁行為も辞さない、熱血漢で正義感の塊。腹を立てると元ヤンキーの地金が出てくるところが面白い。

    「鍵のかかった部屋」・・・会田愛一郎、「サムターンの魔術師」の異名を持つ空き巣。5年の刑期を終え、甥姪に会いに行く。二人の母親である姉はなくなり、継父と暮らしていた。ところが甥が練炭自殺をする。自室はビニールテープで目張りをされ、内側から鍵がかかっていた。それを会田が開けたのだった。
    《メモ》榎本の裏稼業?本業?が当たり前のように過ごされていて面白い。会田もいい味出している。それより、真犯人の継父が、サイコパスで、作者の『悪の教典』を彷彿とさせた。さらに、そんなサイコパスをいらだ出せる榎本をみて、冷静に突っ込みを入れる純子も面白い。

    「歪んだ箱」・・・欠陥住宅。傾いた床を利用した復讐トリック。

     どの話も面白かったー。登場人物のキャラが立っていた、主人公二人だけではなく、依頼人にしても短編だけの登場がもったいないくらい。また会いたいと思う描き方だった。トリックも練られていて、幅広い専門的な知識が駆使されている。ただ、「佇む男」の死体の死後硬直を利用する犯人や、遺産のためなら10代の義理の息子を殺害して冷静な男など、狂気というか、サイコパスを書くのが上手い作者だなと思った。
    続きを読む

    投稿日:2023.08.14

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