【感想】金田一耕助ファイル1 八つ墓村

横溝正史 / 角川文庫
(227件のレビュー)

総合評価:

平均 4.1
68
92
42
2
1
  • 横溝正史最高傑作!

    金田一最高傑作ではありません(^^)
    この作品はあくまで語り手が主人公で金田一はほぼ脇役です
    それに私はホラー作品とは決して思いませんし純粋推理小説とも思っていません
    私はこの作品をあえて冒険小説と呼ばせて貰います
    なぜなら伝説あり呪いあり洞窟あり恐怖あり危険あり恋愛あり
    特にテレビ版や映画版では必ず端折られている恋愛パートは凄く好きです
    特にお姉さんとのせつないお話は泣けます
    勿論推理小説としても素晴らしいです
    初っ端から謎の怪文書、そして実は御曹司、そして村に伝わる黄金伝説と呪いの連続殺人、怪しげな占い師に双子の婆、次々に起こる謎の死とトリック
    それでも私は冒険と恋愛要素を推しますね
    原作を読めばいかに映像作品がこの作品の魅力を出し切れていないかが分かります



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    投稿日:2013.09.28

  • 推理あり、活劇あり、恋愛ありの極上エンターテイメントだった!

    タイトルや世間一般的イメージ(そしてまたこの角川版の表紙も!)から、おどろおどろしい和風ホラー仕立ての探偵小説を想像していた。ところがところが、後半に行けばいくほど秘宝をめぐる冒険活劇の要素が強く、甘酸っぱい恋愛物語の要素もあり、むしろこれはとてもよくできたハリウッド映画ばりのエンターテイメント小説なのだと気付かされた。語り手でもある主人公のキャラクターが、屈折したところや病的なところのない普通の好青年だったこともあって、読後感はむしろさわやかと言ってもよいほど。
    美也子、春代、典子という三人の若い女性キャラがいずれもとても印象的だった。古い小説にありがちなご都合主義の女性像ではなく、とても丁寧に描かれており、三人ともがそれぞれ意味あいは違えど「ヒロイン」の名にふさわしい個性を持っていた。
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    投稿日:2014.01.07

  • たたりじゃ~

    子供の頃、「八墓村のたたりじゃ~」というフレーズが流行っていて恐いイメージを持っていました。
    今年、何故か横溝作品にはまり、この作品は外せないだろうと読んでみました。

    ミステリーというより冒険譚というか、読んでいてドキドキ、ワクワクさせてくれます。
    これを読んだ後は鍾乳洞に行きたくなるかも(笑)

    金田一大活躍という感じではないですが、非常に面白い作品になっていますし、横溝作品で何が良いかと問われたらまずはここからとオススメしたくなる一冊。
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    投稿日:2013.09.27

  • 最初から犯人を知っていた

    手記の体裁を取っているうえに、これから起こることを予告しながら書いている(この時私が眠ってしまわなければ、とか、あのような恐ろしいことが起こるとは、とか)ので読みやすい。推理小説としては、コンスタントに人が死んでいくので飽きることがない。
    犯人の動機はなかなか意外性があって良い。

    昔、本の雑誌の特集で最も防御率の低い探偵に選ばれていた金田一耕助の役に立たなさに驚愕。
    そして、さんざん人が死んだ後の「最初から、犯人を知っていたのですよ」発言。読めて私は満足です。

    角川書店は電子書籍にちゃんと大きい表紙をつけていて偉い。
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    投稿日:2013.09.25

  • 金田一耕助はまずこれから読むべし

    傑作です。もう何回読んだことか。犯人はわかってるのに楽しめます。推理小説で2回以上読んだのは、ホントこの本だけです。

    投稿日:2013.09.25

  • 色褪せない怖さ

    昔に書かれたものだと時代背景などが異なるため、なんとなく感情移入ができずに楽しめない作品が多くあります。しかし、この作品は別。やはり作家の腕なのか、十分物語に入り込めました。設定としてはあり得ないだろうなと思いつつも、表現描写の上手さから、ドキドキ、ハラハラさせられました。金田一耕助の作品は初めてでしたが、十分楽しめました。続きを読む

    投稿日:2013.09.27

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ブクログレビュー

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  • ピアノマン

    ピアノマン

    やっぱり横溝正史面白いなあ。
    閉鎖的な村での連続殺人。
    後半は洞窟内の冒険章にかわります。

    複雑な関係性と人物の多さに混乱する所もありますが、終始おどろおどろしい雰囲気と半世紀前に書かれたとは思えない読みやすさで、ページをめくる手が止まりませんでした。

    金田一がほぼ出てこないのも意外。
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    投稿日:2024.04.21

  • kouhei1985

    kouhei1985

    戦国時代、三千両の黄金を持って落ちのびてきた八人の武士が、その黄金に目をつけた村人たちに惨殺された、という言い伝えからその名がついた八つ墓村。大正に入り、名主の家に生まれた田治見要造が突如発狂し、村人三十二人を虐殺、自身は行方をくらますという事件が起こる。そして戦後、事件から免れた愛人の子・辰弥が村に呼び戻されたことをきっかけに、再び陰険な事件が巻き起こる。

    『本陣殺人事件』と同様、農村の旧弊さ、迷信深さが色濃く、不気味な雰囲気に満ちている。長い作品だが、次から次へとさまざまな事件が起こるので、飽きることなく読み進めることができる。
    続きを読む

    投稿日:2024.04.12

  • sara

    sara

    あらすじ(KADOKAWAより)鳥取と岡山の県境の村、かつて戦国の頃、三千両を携えた八人の武士がこの村に落ちのびた。欲に目が眩んだ村人たちは八人を惨殺。以来この村は八つ墓村と呼ばれ、怪異があいついだ……。(https://www.kadokawa.co.jp/product/199999130401/)

    1977年版の映画が好きだったので、原作も読んでみた。
    昔の本なので読みづらいかなと思ってたけど全然そんなことなかった。

    全然違うとは聞いていたが、すごい違うね!!?これは1977年、原作ファンはなんじゃこりゃ!となっただろうなと容易に想像できる。
    でもあのこれは人間の仕業か、それとも、、という異様に禍々しい雰囲気で終わった映画が個人的には好みだったなあと思う。もちろん原作ありきの作品なのだけど。
    原作は何よりも恐ろしいのは人間だ、に尽きるね。そして以外にも希望に満ちたラスト…

    登場人物が覚えきれなくなりそうなくらい多い。映画版はかなり規模を縮小して、一つのキャラに2人分乗せたりしてたのねとびっくり。
    続きを読む

    投稿日:2024.02.24

  • 久能整

    久能整

     おそらく横溝正史作品で1、2を争うくらい映像化されている作品。フーダニット、ホワイダニットを主軸としているものの、個人的には「ミステリー要素のある冒険小説」だと捉えている。

    投稿日:2024.02.17

  • じん

    じん

    このレビューはネタバレを含みます

    怒涛の展開に、予想はしつつも、驚くことばかり。鍾乳洞を探検するパートはいつもひやひやさせられた。薄々怪しいなとは思っていたけれど、動機もまさかだしノートの仕掛けも驚いたなぁ。
    金田一全然関わってこなくて驚いた。最初と最後にちらっと出てきて分かってましたよ、私は。ってやるの流石に笑う。

    人物の描写が上手い、鬼気迫る表情とか容易に想像できる。最後まで典子のことも疑っててごめん(笑)

    レビューの続きを読む

    投稿日:2024.01.30

  • 桂日之石

    桂日之石

    映像作品はいくつかみているが、横溝正史の原作はひとつも読んだことがなかった 出てくる主要な三人の女性がそれぞれ違う性格なのにいずれも魅力的で、主人公に癖がないのも読む側としては感情移入しやすく、ミステリーとしても散りばめられた伏線や言動が最終的にぜんぶ回収されているのがすごい続きを読む

    投稿日:2023.12.18

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