【感想】火星のプリンセス

エドガー・ライス・バローズ, 厚木淳 / 創元SF文庫
(13件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
3
4
5
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  • 色あせないスペースファンタジー

    つい先日火星探査機「キュリオシティ」は現時点生命の存在を認められる痕跡が見つけられないという結果を送ってきている。でも、このERBの火星シリーズを読み直す度に火星には生命が育まれていると思ってしまうほど、何時までも色あせない内容で私を魅了し続けている。ERBの古き良き時代のアメリカへの思いを強く感じる。続きを読む

    投稿日:2013.09.24

  • 若い時、胸をときめかせて読みました

    作者のバローズはターザンの作者です。火星シリーズや金星シリーズなどワクワクしながら読みました。
    SF小説のブームに乗って友達も皆読んでいました。特に挿し絵がすてきでした。

    久しぶりに読んでみて、若き日のときめきがよみがえりました。
    映画も見ましたが、いまいちだったなあ。
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    投稿日:2014.01.11

  • SFかスペオペかと思ったら

    これはヒロイックファンタジーだ。
    でもこの頃のSFやヒロイックHFは、いつ読んでも色褪せない。さまざまなSFやHFを読んだあとでも、新しささえ感じてしまう。
    実を言うと、ポイントを消費するためだけに買ってみたのだが、その面白さにのめり込んでしまった。
    読了後しばらく経った今でも、火星の荒野がすぐ脳裡に甦る。
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    投稿日:2014.04.06

  • 火星シリーズの一作目、SF作品です

    火星シリーズとして作品は続くけど、一作読みきりでお話は一応完結してくれるので、一冊ずつ読めてとても良いです。
    その後の続きもとても楽しく面白いです。

    描写などが非常に分かりやすく、目の前に光景が浮かぶような感じで読んでいく事が出来て、とても楽しく読む事が出来ます。
    わくわくドキドキしながら読む事が出来る楽しいSF本だと思います。
    私はとても好きな作品の一つです。

    次のお話は「火星の女神イサス」です。
    続きを読む

    投稿日:2014.06.19

  • よい意味で古くさく、懐かしいスペオペ。私にとってのバローズの代表作。

    バローズの小説作家としてのデビュー作。しかし、読んでみると、まるで何十年も小説を書き続けてきたベテラン作家の作品のような安定感と完成度。
    内容はかなりシンプルな英雄の冒険譚。まるで中世ヨーロッパの騎士のような動機でアメリカの西部劇のような展開を見せる典型的なスペースオペラ。
    そんな小説がおもしろいのか?読めばわかる。ものすごくおもしろいのだ。
    さすがに、火星に人工衛星が次々と着陸する世の中では火星を舞台にした人間(軍人)の冒険というのは無理がある。しかし、それらを超越したこの小説から巻き起こるエネルギーは、読む人を捕まえて離さない。
    こんなに破壊力のある想像力というのはいったいどこから出てくるのだろうか。
    これがデビュー作だなどと信じられるだろうか。バローズは、デビュー作で最高傑作をものにした希有にして幸運な作家だと思う。
    SFファン、特に初心者は刮目して読むべし。スペースオペラは、100年前にすでに完成していたのだ。
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    投稿日:2014.07.20

  • 裏返しのオリエンタリズムと物質文明批判

    「異世界で主人公が無双する話」といえば昨今よくある異世界召喚モノみたいですが、本作がそこいら作品と違うのは主人公が遅れた文明から来た「野蛮人」として描かれていることです。主人公はまず火星と地球の重力の違いから来る身体能力で活躍し、次いでその勇気、信義、慈悲といった火星では失われつつある精神性で信頼を得ていきます。いわば主人公はオリエンタリズムの一類型である「高貴なる野蛮人」として描かれているのです。この旧南軍騎兵大尉(白人で教養もある一方で負け組)である主人公が野蛮人として描かれるというのが本作のミソとなります。
    南北戦争が単に「奴隷解放のための正義の戦い」ではなく、北部産業資本主義の利害も反映していたことはよく知られていますが、物語開始時点で「旧南軍騎兵大尉」である主人公は物質文明に対する敗北者という属性を負っています。その一方で白人としては、「インディアン」に対して物質文明の側に立つのという重層的な構造も見て取れます。しかし火星においては、「赤色人」(インディアンの暗喩とみるべきでしょう)が地球よりはるかに進んだ文明を持っており、地球から来た主人公は野蛮人となってしまいます。その上で、火星では失われた精神性や美徳(それと腕力)によって信頼と地位を得ていく、という言わば二重の逆転が見て取れます。そこからある種のメッセージや文明批判を読み取ることも可能でしょう。勿論、良質の王道ヒロイック・ファンタジーとして素直に楽しむこともできます。
    このあたり、やはり名作として読み継がれる作品は違うな、という感じです。


    ……まあ、こんな読み方もありますよ、ということで。
    続きを読む

    投稿日:2015.05.20

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ブクログレビュー

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  • tom555

    tom555

    1912年に初出し、1917年に出版された本とは思えない。今読んでも面白いのは世界観がしっかりしているからなんだろうなぁ。火星に宇宙人はいないけれど、はるか遠い星の話としてはあり得そうだもの。108年前に書かれた小説が再評価され残り続けていることは有難い。子どもの頃の感受性で読んだらもっとワクワクしただろうなぁ。大人になって懐かしい気持ちで読み直す人が多い素敵な本。続きを読む

    投稿日:2020.12.24

  • kasuran

    kasuran

    【G1000/23冊目】今から100年以上前にアメリカ人が書いたという前提がなければ、ガーディアン紙の選書じゃなければ最後まで読まずに放り出していたかも知れない。なるほど、100年前にこの世界観は途方もない想像力だと言えるし、人気があったのはわかります。ただ、私は終始嫌悪感から逃れることは出来なかった。野蛮なのに技術力が高いという設定。野蛮なのは緑や赤い人類。流石に黄色はいなかったが、出てきたら本当にゴミ箱行きだったかも知れない。色着いてるといくら殺しても火星に置き去りにしても英雄だなんて世界クソ喰らえ。続きを読む

    投稿日:2019.05.23

  • るこ

    るこ

    SF。ファンタジー。スペースオペラ。
    火星を舞台にサスペンスフルな展開が続く。
    火星人、服装、都市、自然、どれをとっても、ヴィジュアル的に馴染みのない描写ばかり。
    読者にとって、想像力を試される作品。

    投稿日:2017.03.26

  • bax

    bax

    このレビューはネタバレを含みます

    [ 内容 ]
    南軍騎兵大尉ジョン・カーターはある夜、忽然としてアリゾナから火星に転移する。
    時まさに火星は乱世戦国、四本腕の獰猛な緑色人や、高度な科学力を持つ地球人そっくりの赤色人が戦争に明け暮れていた。
    その渦中に飛びこんだ快男子カーターは絶世の美女デジャー・ソリスと結ばれるべく、剣を片手に縦横無尽の大活躍を見せる…。
    スペースオペラの原点ともいうべき不朽の傑作。

    [ 目次 ]


    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

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    投稿日:2014.11.08

  • stargazer7

    stargazer7

    随分昔に読んだけど、読み返し。
    以前感じた「ドキドキ・ワクワク感」が薄れている。
    歳をとったからでしょうか。

    投稿日:2013.01.04

  • まっすー

    まっすー

    高校生の時によく読んだ、アーサーCクラークやハインラインを彷彿とさせる懐かしい感じを覚えた

    スケールも今の映像技術があれば面白い映画になるだろうな
    映画を見る前にぜひ原作を読みましょう

    投稿日:2012.03.25

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