【感想】日本沈没(上)

小松左京 / 小学館
(92件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
21
38
15
3
0
  • 言わずと知れた小松左京の大ベストセラー。

    2006年に再映画化されこれを機に小学館文庫で復刊されたのだが、映画と違い昔のまま日本は沈没します。よかないけど良かった。そもそも作者は、日本という寄るべき国家を失ったとき、日本人はどうなるのかをシュミュレーションしたかったらしく日本漂流として発表したのだそうだ。ただ日本列島を沈没させるまでで力を使い果たしそこで執筆が止まってしまった。そのため小説の最後に「第一部 完」と銘打たれている。第二部は、つい最近SF作家の谷甲州がライターとなり執筆された、これは小松自身が高齢のためプロジェクトを敷いて執筆された。

    小松左京は、日本のSF界の重鎮でありトップクラスの作家である。本作もそうであるが「果てしなき流れの果てに」や「復活の日」、「さよならジュピター」は今読んでも内容は古く感じない。(時代背景については如何ともし難いが)私のSFの原体験はクラークの「2001年宇宙の旅」でしたが日本SFでは小松左京や田中光二、眉村卓、筒井康隆など当時出版されていた作品をむさぼるように読んだ。その中でも小松左京は短編から長編、内容もシリアスからギャグまで名作が数多く存在する。とにかくもっと再評価されても良い作家だと思う。

    あとできれば表紙は旧角川文庫版と同じく生頼範義画伯でお願いしたい。
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    投稿日:2013.11.16

  • 日本人必読!

    一瞬冗談かと思ってしまうような、奇抜なタイトル。しかし、圧倒的とも言える地球物理学の調査・記述から、日本が沈没するというシナリオにかなりの現実味が付与されています。政府は日本人を海外へ逃亡させる「D計画」を発案するも、続々と地震、噴火などの天災が日本を襲います。恐ろしい天変地異を緻密に書き起すだけでなく、そこから「日本人とは何なのか?」を真正面から描いている歴史的な力作。震災を超えた日本人、必読の書です!(スタッフI)続きを読む

    投稿日:2013.09.20

ブクログレビュー

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  • nobu2kun

    nobu2kun

    『#日本沈没(上)』(小学館文庫版)

    ほぼ日書評 Day527

    1973年刊、それから丁度、半世紀が経つ。新宿「副都心」の高層ビル群もまだなかった頃(新宿住友三角ビルは1974年竣工)。
    本作の設定は、その同時から見た近未来だ。国際線ではSST(超音速)旅客機が飛び、リニア新幹線の工事が進んでいる。国鉄や電電公社が存続、携帯電話('70万博で出品されていたはずだが、まさかな感じだったのか)ではなくファクシミリやテレックスで情報のやり取りをしている。

    太平洋上の島が一夜にして沈み、京都でもかなりの損害を出す大地震を経て、最初の首都圏直撃の巨大地震が発生。少なくとも250万の死者。家屋倒壊よりも、化学コンビナート等からの火災、さらにそれに起因する有毒ガスで、多くがほぼ瞬殺。もちろん満潮の東京湾をもろに襲った津波被害も甚大。

    そんな東京から逃げ出す人も多かったが、物見遊山気分で地方から東京圏に訪れる者も多く、それを静止しようとした警察と乱闘が発生、「警備横暴」とマスコミによる警察叩きに繋がった。当時の知識人の中にあって小松左京氏は真に愛国精神を有していたと言われているが、CK国への "秋波番組" とも言われた件のTV版の原作とされたことを知ったら、氏も大いに悲しんだことだろう。

    今日、建物の耐震化やコンビナートの設計も当時に比べれば格段の進歩なのは間違いないだろうが、地盤が傾くような事態に対しては、タワーに象徴される埋立地のマンション群はひとたまりもなかろうと思うと背筋が寒くなる。

    https://amzn.to/3fnhOSJ
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    投稿日:2022.01.15

  • :*:♪・゜’☆…((φ(‘ー’*)

    :*:♪・゜’☆…((φ(‘ー’*)

    小松左京さん初めて読む。
    「日本海溝、東京、政府、日本列島」章のタイトルが内容そのまま。簡潔。長編にもかかわらず展開が早い。
    さまよう日本人を描きたかったと言うから本番は第二部なのかな。
    要所要所で挟み込まれる科学の話も調べながら読むと楽しい。
    田所さんは喪黒福造、多々良勝五郎@京極夏彦のイメージ=短軀で図々しい、破天荒で楽しい。

    小松さんの作品はちょっと週刊誌的、つまりおやじ受けする描写が戦後の関西的、あまり美しくない部分がはまらない予感。
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    投稿日:2021.11.01

  • 741nobu

    741nobu

    面白くなかった訳ではない でも肌に合わなかった
    今まで少なくない数を読んだがこんなにも合わない作品は初めてだった
    面白いとか面白くない以前に読み続けたいと思えなかった

    投稿日:2021.10.17

  • mah33

    mah33

    あぁ´д` ; 田所先生のおっしゃっている事が7割?イヤ 8割?、図までついているのにわからない。
    私はなんて理解力の足りない大人なんだ…
    もう挫折してしまおうか…

    でも、よくわからんが地球の奥底でドドドン、グォーとなって日本がえらい事になるよっておっしゃってるのはわかる。

    ダメだ、続きが気になる。
    よくわからんが、日本の行く末を見届けよう。
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    投稿日:2021.10.17

  • かこりんご

    かこりんご

    深海潜水艇の様子がリアルすぎていきなり引き込まれる。その後も展開が気になる気になる。
    地震発生のメカニズムなどの学術的説明部分はあり得る話なのか?
    これだけリアリティをもって書くのにどれだけ勉強したんだろう、、好きのレベルが凄い。続きを読む

    投稿日:2021.03.01

  • kaido

    kaido

    まだそこまで引き込まれていない。下巻に期待。防災の意識を持つことができた。備について家族と話しておかないとと思った。

    投稿日:2020.11.27

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