下り坂をそろそろと下る
平田オリザ(著)
/講談社現代新書
作品情報
成長社会に戻ることのないいま、私たちは、そろそろ価値観を転換しなければならないのではないか。あたらしい「この国のかたち」を模索し、私たち日本人のあり方を考察した、これからの日本論!/絶賛の声、続々! 内田樹氏:背筋のきりっと通った「弱国」への軟着陸を提案する“超リアリスト”平田オリザの「立国宣言」。/藻谷浩介氏:避けてきた本質論を突きつけられた。経済や人口に先立つのは、やはり「文化」なのだ。
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商品情報
- シリーズ
- 下り坂をそろそろと下る
- 著者
- 平田オリザ
- 出版社
- 講談社
- 掲載誌・レーベル
- 講談社現代新書
- 書籍発売日
- 2016.04.13
- Reader Store発売日
- 2016.04.13
- ファイルサイズ
- 5MB
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この作品のレビュー
平均 3.9 (85件のレビュー)
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寂しさに耐えられないあなたへ
高齢化・人口減少に伴い経済成長が頭打ちになり、まもなく衰退期を迎えるこの小さな国に生きる私たちは、これからどう振る舞うべきだろうか。
劇作家である氏の、様々な地域における芸術・教育活動を通して、中央…・グローバル資本に収奪されない自己決定能力(文化的センス)を磨き、地方ならではの特色を活かした活性化を促し、「ここでいいのだ」という自信を生み、育てることの大切さを訴える。
“坂の上の雲”をがむしゃらに目指す時代は終わった。
これからは成長しない痛みや寂しさと向き合い、“下り坂をそろそろと下る”現実を受け入れ、それでも希望を持って、多様性豊かに生きるためのヒントを提言する。続きを読む投稿日:2016.06.12
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「坂の上の雲」を読み終えてからの方が面白いでしょう
表紙を見てわかるとおり、司馬遼太郎をかなり意識されて書かれています。特に「坂の上の雲」は何度も引用されていますので、読まれていない方は、一度読まれてからの方が対比できて面白いかもしれません。
さ…て、下り坂をそろそろと下る必要があるのは、人というより「国」であり、全編通して感じるのは、新しき地域興しの方法といった感じでした。それぞれ傾聴に値する話題も多いですし、びっくりする事柄も沢山ありました。
先進国の中で、日本ほど文化に対する予算が少ない国というのは、時々話題に上りますが、例えば、西欧の社会保障、生活保障の中には、当たり前のように「文化のアクセス権」が含まれているとのことでした。つまり、学生割引や高齢者割引等と同じように、劇場や美術館に失業者割引というものがあるそうです。でも、私のつなたい経験から言うと、失業した人が本気で仕事探しするのは、失業手当を目一杯もらってからと言う人が、大半ではないでしょうか?そのような人に対して割引ってのもねえ。西欧では、失業手当の質が日本とは異なるのかもしれませんけれど。
また、高等教育において、これまで以上に共同作業を重視する必要があるとの指摘は、その通りだと思う反面、これからの世の中を変えていくのは、オタクであるという考え方もあるでしょう。
その一方、文化資本の格差、たとえば朝に読書の時間を設けるから、家から何でも良いから本を持ってきなさい、最初は漫画でも良いよと言っても、家に一冊も本がないという家が多数存在する、という衝撃的事実が紹介されたりします。確かに、貧乏と貧困は違うという考え方には、全面的に同意いたします。
後は、至極納得がいった話に、何故、新幹線が海外で売れないかへの言及です。確かに筆者のおっしゃるとおり、ゼッタイ安全です!と設計されているモノよりも、万が一事故が起きたときは、最小限に食い止めるよう設計されているモノの方が、原発事故を引き合いに出すまでもなく、ベターであると考えるのは、当然のような気がします。
この本を読んでどう考えるかは人それぞれであり、年寄りが、なに寝ぼけたこと言ってるんだという反論も多々あるでしょう。でも、一つ考えてみるきっかけには充分なると思います。続きを読む投稿日:2017.08.31
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