Castleさんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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神様の御用人6
浅葉なつ / メディアワークス文庫
東京編も九州編も史実との関連が面白い さらに勉強したくなりました
5
あまりにも、超現実主義のある人物の登場で新展開になります。
神様にも悩みと悲しみがあって人の人生も同様。
それをみごとに解きほぐしていく御用人 良彦の活躍と成長が楽しく読める。
九州編では、故郷をテー…マに古事記 日本書紀を紐解きながら、史実もからませて古代九州と大和を描いていて歴史好きにはたまらない展開になっているとおもいます。
巻末では、荒ぶる神の登場で、さらに続編が楽しみになります
続きを読む投稿日:2016.10.03
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日輪の賦
澤田瞳子 / 幻冬舎文庫
”日本”をつくった情熱と信念
4
強い国をつくるため、律令編纂に心血をそそぎ対立する豪族たちとの戦いを
を描いた作品。女であり、夫と愛息をなくしながらも自分犠牲にして孤独な戦いを続ける讃良大王と、官吏になるため、京に上ってきた廣手を中…心に物語が展開する。それぞれが、新しい国造りに信念をもやす様は感動です。
また、男装の麗人 忍掌。廣手の敵である大麻呂。大友皇子の遺児である葛野王などの活躍と人間模様がうまくえがかれていて、読んでいて飽きさせない。最初、時代の役職や官職名など難しい名がでてきて読みにくいとかんじたことがありましが、中盤から終盤にかけて一気によんでしまいました。
フィックションとノンフィックションがうまく融合されていておもしろいとおもいました。映像として見てみたい気もします。 続きを読む投稿日:2016.06.26
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下天を謀る(下)
安部龍太郎 / 新潮文庫
スケールの大きさの割りに影にかくれていた人物 もっと表に出ていい
4
藤堂高虎は、何度も主君をかえた人物で、築城の名手家康というイメージがつよい。この物語上下巻を通して自分がいままで知らなかった
新たな高虎像がでてきた気がします。まず豊臣秀長に仕える中で、武将として人と…して成長していく高虎がえがかれ、のちには外様大名で
ありながら、家康に重用されていきます。それまでの過程には紆余直接がありますが、加藤清正との友情や傾奇者 水野勝成との掛け合いや水野照葉
(作者創造の人物ではありますが)とのロマンスも描かれ、大変面白く読み応えのある本だとおもいます。
無論、築城の話もふんだんにあり、歴史上の史実の中で、高虎がどうのように考え、行動していったのかをじっくり味わえます。
大河の主人公としてぜひとりあげてほしい一人ですね。 続きを読む投稿日:2017.02.21
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喜連川の風 忠義の架橋
稲葉稔 / 角川文庫
木連川藩サラリーマンシリーズ第2幕開幕
3
家格は10万石だが、石高は5千石。参勤交代も免除された名門、木連川藩。シリース第2作。今回は、橋造りを命じられた中間管理職、天野一角の奮闘がえがかれます。期限はたった1ケ月。他藩領の工事に、諸事情が絡…まって人出もあつまらず、しかも責任者の家老は仕事を丸投げ。そんな中、まじめな性格でありなら先輩たちから、誤解をうけいじめをうけている清兵衛が橋つくりにかりだされ成長していく姿も平行してえがかれ苦難の中、仕事をやりとげようと奮闘する姿に、今の自分を奮いたたせる勇気をもらえます。現代の社会中にも同様のことがあり、共感を得てしまいます。
名君、熙氏の登場もかっこよかったですね。勧善懲悪。映像化しても
らえたらおもしろいものができるかもしれませんね 続きを読む投稿日:2016.11.24
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江戸を造った男
伊東潤 / コルク
不運を克服し、知識を知恵に変え、たぐいまれな行動力で日本をつくった男の物語
3
東廻り航路、西廻り航路をつくった人と教科書で習ったが、この本で、銀山開発、治水事業などもおこなった
大富豪であることをあらためて知った。
明暦の大火で子供をなくしたが、すぐに材木の買い付けに危険を冒し…ても奔走し、富豪への舵をきり、銀山開発
でも事故で子供をなくす不幸にあいながら、あらためて再挑戦し、見事にやり遂げる。とてつもない不撓不屈の
精神の持ち主であるが、そのかげには、民のためという気持ちを常に持ち続けて行動しているところがすごい。
また、保科正之、稲葉正則 新井白石など、幕閣の重鎮と関係をもてたのは、運もあるかもしれないが、
運をよびこむ力みたいなものも感じてしまう。
現代の画一化された世界、社会のルールが細かく設定されている世の中では、こんな波乱万丈な男は
あらわれようがないかもしれないが、その精神と気概をもって生きたいとおもわせるストーリーに拍手を送りたい。
続きを読む投稿日:2016.12.12
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満つる月の如し 仏師・定朝
澤田瞳子 / 徳間文庫
御仏はどこにいるのか? 人心の内にある弱さと苦悩をあますところなく描き出した、歴史エンターティメント
2
時は、藤原道長の御世。御仏はどこにいるのか?御仏を彫るだけで本当に人を助けることができるのか?苦悩する仏師定朝。片や、彼の仏像に魅入られ、定朝を説得し、仏師として起たせることに成功する内供奉隆範。
や…がて考えの相違から袂を分かってしまうのだが・・・・・。
一方、宮城内での敦明親王の乱暴狼藉。でありながら彼を信じる中務。
権謀術数の渦の巻きこまれ悲しい結末に。
時代背景からか、人物関係がややこしく最初は読みにくいと感じたが、定朝が、仏師として活躍し始めたところから、宮城内でおこる事件、人間関係のストーリーの展開がてんぽよくすすみ一気によめました。
歴史小説というとどうしても戦国武将のいうイメージですが、仏師を取り上げ
人間の内面に入り込んだ異色の小説ですが、まったく違和感なくはいりこめました。
続きを読む投稿日:2016.07.24