
神々の山嶺(上)
夢枕獏
集英社文庫
エベレストへ抜群のリアリティと読みごたえ!!
山岳小説の最高峰といっていいと思います。 作者の夢枕獏さん自身も「もうこれ以上書けない」と 叫んだほどの傑作です。 もう完全に自分が主人公となり、山麓の町での準備から 超リアルで緻密なアルピニスト体験がまっています。 そして凍りつく酸欠のエベレスト登山の真っただ中に 入っていけます! 読み終わったときは、自分が世界一流の登山家になったような感覚に なっていました。圧倒的な迫力とリアル雪山の世界に浸ってください。
7投稿日: 2014.04.05
プロフェッショナルの条件
P・F・ドラッカー,上田惇生
ダイヤモンド社
ドラッカー本の”ど真ん中”的な内容である。
数あるドラッカーの本の中で、一番のおすすめである。 はじめて読んだときは、感動で涙が出たほどである。 ほとんどあらゆる仕事や生活などに応用できる人間 哲学的な内容といっても過言ではないだろう。 一生モノのマネジメントの基本を得ることができる と思う。
0投稿日: 2014.04.05
屍者の帝国
伊藤計劃,円城塔
河出文庫
世界の名作文学を集結した知的SF冒険ミステリー小説
読み始めは、すっと入っていける読みやすいSFミステリーと いう感じです。ベースストーリーは、フランケンシュタインの 物語でしょう。その上に様々な古典的小説の人物たちを登場 させてエンタメ性をと知的な感動を高めた旅行記的な話です。 部分的に表現手法や語句が、かなりハイレベルで読みにくい 面もあります。おそらくそれが円城氏の好みの手法なのでしょう。 アクションシーンの描写がかなり分かりにくい部分もありますが。 全般的に重厚感があり読み応え十分な面白い作品です。 後半は2重3重の意外な急展開です。最後はちょっと切ない余韻を 残しています。
0投稿日: 2014.03.25
ハーモニー
伊藤計劃
早川書房
未来の管理社会に反逆した3人の少女たち
完全に人間の健康が管理された世界で、リベラルな抵抗を 行っていた少女たち。仲間の死をきっかけに、その後それぞれの 道を歩みだした一人の女性が主人公である。成人し旧友と再会した 彼女を待っていたのは、またしても目の前での突然の自殺だった。 それは同じ時間に世界中で何千人もの人々が自殺するという謎の 事件であった。その真相を探す彼女の旅が始まる・・・。 ゆったりとした独特のリズム感で進行するスペシャルな社会派のSF ヒューマンドラマという感じです。おすすめ!
1投稿日: 2014.03.25
世界から猫が消えたなら
川村元気
マガジンハウス
若者が余命宣告をファンタジーで表現
ちょっとふざけたような書名が印象的で 本屋大賞にノミネートされていたので興味が ありましたが。私のようなおじさんが読む本では ないだろうと敬遠していました。しかし立ち読みで ちらっとながめたら、とても面白い内容でした。 著者は、電車男、宇宙兄弟、おおかみこども、 などをプロデュースした川村元気さんです。 郵便配達のアルバイトをしている若者が、突然 脳腫瘍で余命わずかの宣告をうけます。 そこへ不思議な悪魔があらわれ「世の中からものを 一つ無くすごとに1日だけ寿命を伸ばしてやる」と 言われて取引します・・・ という感じでなんともバカバカしいようなファンタジー なのですが、主人公と悪魔や登場人物たちのキャラが コミカルで個性的ですぐに引き込まれます。 そして後半は、家族の絆というような感動ストーリで 泣かせます。 想像していたより、とても面白くて感動できる内容で した。 やはり本は、何でもまず買ってみて、読んでみる というのが醍醐味だなとあらためて感じましたw
66投稿日: 2014.01.17
これが結論!日本人と原発(小学館101新書)
竹田恒泰
小学館101新書
作業員の被爆で成り立つ原発には愛が無い
近年、よくテレビに出演されている竹田氏の 脱原発への主張を書いた内容です。氏自身は、 ご存知のように皇族系の身であり、基本スタ ンスは右翼であると書いています。その氏が 脱原発・反原発を福島の原発事故以前から 訴えていたというのは、意外でした。氏自身も たびたび「皇族系のあなたがなんで左翼のよう な反原発を主張をしているのか?」と偏見的な ことを言われるそうです。(小泉元首相が反原 発を言い出したのも竹田さんの影響があるかも しれませんね。) しかし竹田氏の主張する反原発は、とても明確です。 作業する人々の被爆の上で成り立っているような 原発は、愛が無いと書いています。しかも高レベル 廃棄物の処理や事故の問題などもあり原発は人類の 手におえないといっています。さらに原発は津波 以前に地震ですでに壊れていたということも主張。 安全神話は、完全に崩壊していると書いています。 そのうえで説得力のある数値を示しながら、原発 を全廃しても十分電力はまかなえると訴えています。 近年の天然ガスの増産とガスタービン・コンバインド サイクルという高効率な発電装置の相乗効果で安くて 安全な電力が作れるそうです。そしてさらに電力市場を 自由化すれば、ユーザーの好みでコスト重視やを環境 重視を選べるようになるとまで話を飛躍させています。 テレビやマスコミは既得権益の配下にあるのでこのよう な話は、ほとんど出てきませんが。国民が本気で取り組 めば原発の無い素晴らしい日本は実現可能なのでしょうね。
2投稿日: 2014.01.17
はなとゆめ
冲方丁
角川文庫
清少納言の悩み多き人生と枕
清少納言を主人公とする歴史小説です。天地明察、光圀伝と続く 冲方丁のシリーズ第3弾という位置づけにあるのですが、その 二作とはかなり雰囲気を変えてきたなという印象です。 女性が主人公で、しかも平安時代ということで雅な感じと アンニュイな浮遊感ある優しい文体で書かれています。 歴史小説としては、かなり読みやすいと感じました。 お話は、清少納言というあだ名の由来、一条帝の中宮定子の 女房として宮中へあがることになった経緯。宮仕えでの気苦労 やいろいろな殿上人との付き合い。などなどです。それぞれの 場面ごとに和歌があり、これがこの小説の雅さを飾って います。この平安の時代は封建的で、藤原摂関家による宮廷の 支配がうかえます。 不躾な表現をすれば、この時代は、まだまだ食料や生活必需品 など生産性が低く庶民や農民は貧しい暮らしだったはずです。 したがって宮家や貴族たちが優雅であるためには、その貴族ど うしですら様々な策謀によって自分たちの地位を競い合ってい たということでしょう。そういう血みどろの悍ましい事件が後 半は主な話になり、暗く切ない展開になっていきます。 清少納言さん自身も生産的な仕事とはかけ離れた貴族的な生活を おくれたからこそ枕草子が生まれたわけで、そう考えるとなんと も複雑な心境となります。鋭く繊細な観察力、ゆとりと世のはか なさ、そして若くしてこの世を去った中宮定子との約束と別れか らの開き直りのような性格が生んだ最古の女性エッセイというべ きものが枕草子なのでしょうね。 ちょっと切なく心にしみるけど、きらりと光る感じの、よい小説 でした。 デザイン画が綺麗です。
8投稿日: 2014.01.17
永遠の0 1巻
百田尚樹,須本壮一
漫画アクション
現在、最高の戦争エンタメミステリー!
映画もみました。これも最高の出来栄え! 落涙を誘うヒューマンドラマである。 できれば先に本を読んだ方が感動が大きく なる。太平洋戦争の歴史についても詳しい。 是非読んでください。
1投稿日: 2013.12.27
空母入門
佐藤和正
光人社NF文庫
永遠の0と合わせてどうぞ
映画:永遠の0では、大日本帝国海軍の空母が 見事なCGで表現されています。そのリアリティを よく理解するためには、この本のような開発の細かい ディテールまで書き示された解説書が必読ですね。 豊富な図表も貴重です。 空母ファンには、ぜひおすすめ!
0投稿日: 2013.12.27
ロスジェネの逆襲
池井戸潤
ダイヤモンド社
爽快なビジネス戦士ドラマ!
ご存知:倍返し、半沢直樹のシリーズ第三作。 今回は、証券子会社へ出向となり、IT企業同士の 買収合戦がメインストーリーです。 親企業との熾烈な戦いを半沢は、どう乗り切るのか? 読後感は、とても爽快ですね!
1投稿日: 2013.12.27
