Wakaki Yunaさんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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モロー博士の島
H・G・ウェルズ, 能島武文 / グーテンベルク21
古典SFの名著
2
マッドサイエンティストが居る島で不思議な経験をする話
書かれたのは1896年のため古典SFというよりは恐怖小説の色合いが強い
まだ世界や科学に対して分からないことが多かったのか先が読めない不安感と夢が…詰まっている
動物と人間の違いを考えさせられるという点でSFとして楽しむことができる
あまり後味の良い終わり方ではないが人の理性と獣性に関する考え方は興味深い
他種族の感じる苦痛をどのように理解するか、本当に人は獣と違い理性を保てているのか、読後に不安が残る点が秀逸 続きを読む投稿日:2013.11.10
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華竜の宮(上)
上田早夕里 / ハヤカワ文庫JA
問題点を丁寧に描いた海洋SF_翠星のガルガンティア原作?
2
地球の環境が激変した時にどのように対応するかを考える話
海面上昇による生活環境の減少、海上生活への適用、様々な状況に対応するためには色々と揉め事が多い
主人公は様々な衝突を解決するために奔走する
何…よりSFとして設定の描き方が丁寧
登場人物が地球の環境変動に翻弄され、それでも工夫して乗り越えていく様子がすんなりと理解できる
小難しいSFにありがちな長い説明や難解な理論ではなく、問題点として設定を理解できる点が分かりやすい
本作とは全く関係はないと思うが2013年にアニメ化された"翠星のガルガンティア"と設定に似ているところが多い
アニメで描かれている水の惑星になった過程が描かれていると思うと興味深い 続きを読む投稿日:2013.11.10
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有頂天家族
森見登美彦 / 幻冬舎文庫
愛すべき狸
1
狸の一家が京都で楽しく日々を過ごす話
偉大な父を持つ兄弟4人がそれぞれの目標に向けてそれなりに頑張る
全力で日々を楽しもうとする姿勢を見習いたい
個人的には権力闘争に気合を入れ頑張る自分に陶酔する長兄…が愛らしい
森見氏の文章はテンポが良く読み易い
文字数は多いはずなのにアニメや漫画より軽快に感じられる 続きを読む投稿日:2013.10.07
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ハレーション・ゴースト
笹本祐一 / 創元SF文庫
妖精作戦の続編であり外伝
0
校内に幽霊や怪物が現れドタバタする話
前作と同じメンバーだが本筋とはほぼ関連がない
敵対組織がないためか作中メンバーが学校生活を楽しんでいる様子がよく伝わる
前作よりも文体が読み易くなっており一冊で…完結していることから当時人気が出ていたことも納得できる
最期のオチについては作中で語られるように安易に過ぎるが面白ければそれで良いように思う 続きを読む投稿日:2013.11.04
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ラスト・レター
笹本祐一 / 東京創元社
お祭りの後
0
超能力を持つ少女に関わる話の結末
シリーズを通して作中のメンバーがドタバタと頑張る点は相変わらず
人類が直面している問題をさておいて目の前の日常に固執する主人公達が少しもどかしい
唐突な結末から読後…感には若干の寂しさを感じるがお祭りの後と考えればこんなものかもしれない
もともと世界を救うための話ではなく学校生活を楽しく描く話だと思えばこの結末にも納得できる
時代は違うが登場人物のキャラクターや結末から"イリヤの空、UFOの夏"を連想した 続きを読む投稿日:2013.11.04
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カーニバル・ナイト
笹本祐一 / 創元SF文庫
お祭り騒ぎ
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敵対組織が本気を出して襲ってくるが全力で迎撃する話
相変わらず迎撃にあたっては超能力を使うこともなくSFらしいところは背景の設定がほとんど
最近ではよくある超能力バトル物ではなくあくまでも舞台設定とし…てしか使われていないように見える
背景についても少しずつ語られようやく全容が明らかになりつつある
続刊に向けての前編の位置づけとなるため本刊だけでは完結していない 続きを読む投稿日:2013.11.04