
とらドラ!
竹宮ゆゆこ,ヤス
電撃文庫
良くも悪くもラノベ
連載当初一度読んで、この度再読しました。 年を取ってから読んでも、青春っぷりがとても微笑ましいです。 一巻の完結度合いから言って、二巻以降でやっている事が一巻の壮大なやり直しに感じます。 整合は取れているものの、二巻以降を読む人は一度一巻の内容は忘れた方がいいでしょう。 文章はやはりラノベというか、セリフとはいえ文語体としていただけない箇所が結構有るので、受け付けない人はアニメを見るのが良いと思います。こちらもかなりの完成度です。改変部分は、私の記憶ではエピローグが変更されているくらいだったと思います。
1投稿日: 2015.10.26
いなくなれ、群青(新潮文庫nex)
河野裕
新潮文庫nex
青春ファンタジーでミステリー
住民達が何故そこに居るのかわからない島、階段島。 出るためにはその人が失った物を見つけなければいけないらしい。 ヒロイン真辺由宇の理想主義(?)キャラや主人公の無感情には好みが別れるかもしれないけど、最後まで読めば許せると思います。 物語の最後はどっちに転んでも甘酸っぱい、青春ハッピーエンドで良いと思えます。 ちなみに、これが面白かった人は、著者の代表作「サクラダリセット」も超オススメです。
3投稿日: 2015.10.26
少女
連城三紀彦
光文社文庫
大人向け短編ミステリー
情事の最中の犯行など、大人向けな内容を含んだミステリーの短編集。 殺人事件等の話もあるが、トリック云々よりも心理的な話中心なので、犯人や物語の背景がわかってスッキリする事は期待しない方がいい。 本作も連城三紀彦さんの作品らしくて面白いが、初めて連城三紀彦さんの作品を読むのであれば、本作より「恋文、私の叔父さん」や長編だが「秘花」をお薦めする。
0投稿日: 2015.09.23
フリークス
綾辻行人
角川文庫
精神病棟の患者を題材にしたミステリー短編集
面白かったが、綾辻行人さんの作品としてはいまいちだと思う。 一本目は多少騙される要素があるものの、登場人物が精神病棟の患者で、彼らの主観は大抵現実と食い違っているとわかってしまえば、続く作品はネタが大体予想できてしまった。 精神病棟の前提無しなら、良い感じの逆転もあって楽しめたかもしれないが。
0投稿日: 2015.09.22
ダンジョン飯 2巻
九井諒子
HARTA COMIX
本作も面白いが、妹はどうなるのか
モンスター食の話も面白いのだが、妹の救出状況が気になる。読んだ感じだとドラゴンの階層は近いので、次巻では進展があるのだろうか。
1投稿日: 2015.09.20
無伴奏
太田忠司
創元推理文庫
渋いおじさんが主役のミステリー良作
読んでる途中で、本作が阿南シリーズというシリーズものだと知った。シリーズを知らなくても、過去の作品にはほとんど触れていないので、問題なく楽しめた。 物語は、書籍説明で触れられている父の言葉を発端とする話の他に、いくつかの謎を並行して調べる形で進み、そのいずれもきちんとまとめられて終わるので、読後感は非常に良い。 主人公の阿南さんが渋いおじさんなので、本作を読んでから若い頃の話(過去作)を読むのも面白いかもしれない。
1投稿日: 2015.09.20
強欲な羊
美輪和音
東京創元社
軽く読めるサスペンス寄りミステリー
登場人物少なめの、シンプルで読みやすい短編小説だった。ジャンルとしてはミステリーに分類できると思うが、サスペンス寄りで推理的な要素は少なく、最終話はホラー寄り。 シンプルで読みやすい文章なため、先の展開がある程度わかってしまうが、各話落ちは一捻りあるので、予想通り過ぎてがっかりという事はない。 軽く読める良作だと思う。
0投稿日: 2015.09.17
ダンジョン飯 1巻
九井諒子
HARTA COMIX
絶対この作者ダンジョンマスター好きだ!
若い頃ダンジョンマスターとかウィザードリィ等のゲームで遊んでいたおじさん方にこそ読んで欲しい。 少年時代にゲームをしながら想像力を働かせていた事を漫画にしたような作品。 もちろん単純に漫画としても面白い。 しかし、ストーリーの本筋である妹の救出の方は全然進んでいない模様。 このままダラダラ間延びした展開にならず、ストーリーも進んでいく事を2巻以降に期待。
1投稿日: 2015.09.05
十角館の殺人〈新装改訂版〉
綾辻行人
講談社文庫
アップデート版「そして誰もいなくなった」
そして誰もいなくなったを読んだ事がある人は、是非読むべきだと思います。 似て非なるものですが、より洗練されたクローズドサークルものと言えると思いました。 詳細は色んなレビューが投稿されているので割愛するとして、これを楽しめた方は、是非米澤穂信氏の「インシテミル」も読んでみることをお勧めします。逆もまた然り。
0投稿日: 2015.06.30
時をかける少女
筒井康隆
角川文庫
シンプルで読みやすく、且つ面白い短編集
挿絵はないものの、文章が簡潔で非常に読みやすく、昭和時代のラノベといった印象でした。 「時をかける少女」を目的に読んだのですが、三点目に収録されている「果てしなく多元宇宙」が 非常に短いのですがブラックジョーク満載なSF作品で、なんとなく藤子不二雄の漫画を彷彿させます。 「果てしなく多元宇宙」 主人公の女の子が、多重に存在する別の世界の自分と入れ替わってしまう。 自分の理想の世界に来れたように見えたが・・・
0投稿日: 2015.06.23
