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しゅららさんのレビュー
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  • 世界ぱんぱかパンの旅 <ロンドン編>

    世界ぱんぱかパンの旅 <ロンドン編>

    山本あり

    コミックエッセイの森

    ロンドン美味しいパンの旅

    パン大好きな私。そして、ロンドンは新婚旅行で行った思い出の街。「有名な?イギリスの料理」、確かに微妙だったけど、朝食は美味しかった。 イングリッシュブレックファーストの食パンは、薄切りカリカリトースト。日本のもっちり食パンもいいけど、癖になる美味しさだったなぁ。 本書のなかで紹介されているパンはどれも美味しそう。もっとリサーチして行くべきだったのか。あの頃本書をみていれば。(もう数十年前のことなので、無理) ただ、変わってないな、と思ったのがアフタヌーンティー。私たちもちょっと無理して有名紅茶店に行ったのですけど、真っ昼間だというのに皆さん、実にゆったり優雅に紅茶とケーキ、サンドイッチ、そしてスコーンを召し上がっていました。 本書でも「アフタヌーンティーは時間を楽しむもの」とありますがまさにそのとおり。ああ、もう一度行きたい。

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    投稿日: 2018.03.03
  • 恋情の雨音

    水原とほる, ヤマダサクラコ

    恋情の雨音

    水原とほる,ヤマダサクラコ

    幻冬舎ルチル文庫

    一途で、健気で…。

    水原さんの作品ですが、痛い絡みはなく、しっとりと静かに物語は進みます。 貴文は本当に健気で、思わずキュンとしてしまいます。 貴文の視点で物語は進むので、大瀧の気持ちがわかりづらいんですが、「離れがたい」という気持ちがあること、 何となくわかってきます。じれったい二人。 大瀧の身に起きた大事件に、初めて住み慣れた村から東京へ。 貴文の痛い程の気持ちが切ないです。 終始雨がそぼ降るようなしっとりとした物語。 こういうお話、大好きです。 二人の恋の行方は…?ヤキモキしながら、読んでください。 イラストは表紙だけ。残念ですけど、このイラストに魅かれたんですよね。 貴文の特殊能力の秘密は何だか蛇足な気もしましたが、エロティックなシーンとしては必要かも。

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    投稿日: 2015.08.09
  • 見つめていたい

    見つめていたい

    檜原まり子,桜遼

    enjugroup

    メロメロラブラブドクターカップル。

    「ずっと君のことが」の続編。 前作を呼んで医療BLに興味を持った方は、引き続き是非。 相変わらずのバカップルぶりの朝倉と衛藤。 メロメロなラブシーンに・・・。 いっそいさぎよいです。 とはいえ、医療現場に立つ二人は格好いい。 朝倉の身内の問題は前作に続き、今回も急展開。 まあ、落ち着くところに落ち着いてよかった。 二人の高校時代のエピソードも収録。 思えば長い「初恋」なのですね。メロメロぶりも許しましょう。 (今作もイラストは表紙だけ。見つめてますね。)

    0
    投稿日: 2015.08.09
  • ずっと君のことが

    ずっと君のことが

    檜原まり子,桜遼

    enjugroup

    お得な1冊

    医療モノBL小説。この値段に少し不安はありましたが、レビューの好感触で購入。なるほど、本当にお買い得です。 こんなに濃い内容なのに、この値段でいいのかしら? 典型的ツンデレ朝倉と彼にメロメロな衛藤の同級生ドクターカップル。 二人のやりとりも楽しいのですが、本格的医療シーンの描写にも驚きです。 読みごたえありの1冊です。(イラストは表紙だけです。)

    0
    投稿日: 2015.08.09
  • 雨降らしの森~この世界で貴方と~(2)

    雨降らしの森~この世界で貴方と~(2)

    いもあん

    BL CLLENN

    異世界BLコミック第2巻

    異世界からの「迷い人」榊とその世話役コル。二人の微妙な関係はだんだんそれだけではないものになっていきます。 最初にはじけちゃったのはコルのほう。もう好きなんだから理屈じゃ無いっ。とせまります。 でも榊にはまだ迷いもあって(オジサンだから仕方がない)。 そうこうするうちに「迷い人」としての榊の異世界での役割がはっきりしてきます。この役割を終えたら榊は元の世界に戻ってしまうのでは…と思うコル。一途ですね。 ある場所からの招待状が届いたその夜、遂に二人は…。 ドキドキしちゃいました。意外にも。あっさりした表現なのですが、何か萌えてしまいました。 そして、異世界からの「迷い人」は、いつかやはり元の世界に帰っていくのでしょうか?折角想いが通じたのに二人は離れ離れに…? ネタバレになるので書けませんが、どんな結末であってもハッピーエンドであることをお約束します。 何となく購入したコミックでしたが、読み応えありました。ファンタジーなので好き嫌いはあるかもしれませんが。おススメです。

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    投稿日: 2015.07.04
  • 雨降らしの森~この世界で貴方と~(1)

    雨降らしの森~この世界で貴方と~(1)

    いもあん

    BL CLLENN

    異世界BLコミック第1巻

    リーダーではコミックは読まないつもりでしたが、つい魅かれて購入した本作。異世界もの、ファンタジーです。 BLとは相性が良くないジャンルとよくいわれますけど、私もともとファンタジーは大好きなのです。 2巻ものですが、表紙はどちらも同じ。表紙のカラーイラストはマットな色使い。でも本編は柔らかいタッチでファンタジーにはあってると思います。私はこういうタッチは結構好き。 ファンタジーには異世界からの「迷い人」はよくある設定ですが、それがどうBLになっていくのか興味魅かれました。 こちらの世界の「普通」は、異世界では異端。当り前の服装や髪形が、エロチックになるなんて…。そんなファンタジー設定が、男性に興味のないコルがどうして榊に魅かれていくのかの動機づけの一端として効果的に使われています。 一方の榊も平凡な人間であったはずの自分が、異世界では神の客人として特別な存在になってることの矛盾に悩みます。 第1巻はほとんどBL的絡みはないのですが、次巻に引き継がれそうなキスシーンはありますよ。年下攻め・オジサン受け大丈夫な人なら楽しめます。続けて読んでくださいね。

    0
    投稿日: 2015.07.04
  • サイドストーリーズ

    サイドストーリーズ

    東直己,冲方丁,貴志祐介,中山七里,狗飼恭子,中田永一,宮木あや子,垣根涼介,貫井徳郎,笹本稜平,誉田哲也,三浦しをん,ダ・ヴィンチ編集部

    角川文庫

    贅沢で、面白い企画。

    著者も作品も贅沢なこの一冊。それぞれの作家の入門編としても、物語の導入編としてもおすすめです。 私もすべての作品を読んでいた訳ではないのですが、サイドストーリーだけでも十分楽しめます。ちゃんと本編のあらすじもついているので安心ですよ。 しかし贅沢なラインナップだなぁ…と思っていたのですが「ダ・ヴィンチ」に掲載されていたというので納得です。 アンソロジーの魅力はいろんな文体の作品を並べて読めること。今作は、「一つのテーマをオリジナルで競作」というのではなく、「本編のある物語のサイドストーリー」という形なので、それがより顕著になっているように思います。 といっても、実はあるテーマが隠されています。読み進めていくとあら…?と気づくという、凝った構成。 好きな作品から気軽に読むこともできるし、アンソロジーはそれがいいですね。

    4
    投稿日: 2015.05.09
  • 夏のリング

    榎田尤利

    夏のリング

    榎田尤利

    SHY NOVELS

    幸せな、はじまり。

    榎田尤利さんの作品は紙本で殆ど読破しているので、レビューは少ないのですが、この特別版に出てくるカップルの作品はどれもお気に入りで皆にこんな形でご紹介できるのがとっても嬉しい。 榎田さんのお話はとても重いテーマが絡んでくるものも多いのですが、何故か読後感が悪くなくて…。登場人物たちの明るさ、有り勝ちな「二人だけ」な世界ではなく周りのサブキャラたちとの関係性の温かさ、そしてBLなんですけど女性キャラがとても魅力的。読んだ後の幸せ感がほんとにいいのです。 作品はほとんどリーダーでも読めるので是非。この作品を読んで本編に興味が出ればどの作品を選んでも大丈夫です。 特に『魚住くんシリーズ』は私の中では、星無限大の「神」的な作品なので是非読んで欲しい。そして、できればこの特別版はその後に読んで頂きたい。 とはいえ、この作品だけでもお話としては成り立っているので十分読むことはできます。この作品オリジナルのちょっと不器用な、でも可愛いカップル(男女)の物語を中心に3作品のカップルたちが絡んでくるとっても贅沢な内容です。 ネタバレになるので詳しく書けませんが、こんな形であの物語の完結編を読めるなんて…。 心が温かくなる、幸せな未来の予感が、嬉しい。おススメです。

    3
    投稿日: 2015.05.09
  • 世界記憶コンクール

    世界記憶コンクール

    三木笙子

    創元推理文庫

    帝都東京のホームズ譚第2弾

    超絶美形の天才絵師有村礼と雑誌記者里見高広(ワトソン&ホームズ)の活躍はもちろん、二人の出会いや高広の義父 基博(マイクロフト)の若き日の物語なども含めバラエティに富んだ短編5篇。 若き基博は、意外と苦労人。でも自分の理想の為に熱く突き進んでいく姿は、何だか高広と似てるなぁと思ったり。そんな思ったままの気持ちを口にしては、女性にとってはねぇ…。(この意味はこの短編のタイトルにご注目を)。 そして礼に対する高広の相変わらずの熱い想い。ああこれはやっぱり(ワトソン)です。突然の礼の無茶ぶりに振り回されながらも嫌とは言えない、否嫌ではないのです。自分もワクワクしつつ行動を共にする。その上高広は事件解決(ホームズ!)までしてしまって大忙し。そこが面白いんですよね。 注目すべきは本書のタイトル。表紙の美しい礼のイラストとの不釣り合いさ。どんな話だろうと思わず手に取りたくなります。奇妙なエピソードに興味を引かれたホームズが乗り出すとその裏には大きな事件が隠されている・・・。こんなタイトルはやっぱり『正典』の匂いが。タイトルロールの第一話はまさに、『赤毛組合』。未読の方は是非『正典』もお読みください。  

    0
    投稿日: 2015.04.25
  • 時の娘

    時の娘

    ジョセフィン・テイ,小泉喜美子

    早川書房

    彼は本当に悪人だったのか?

    最近、リチャード3世が主人公の某少女漫画に出会い、彼について久しぶりに調べていたところ、この作品にヒット。 実はリチャード3世が主人公の漫画は数十年前に発表された某作家さんの中編があり、それが本当に素晴らしい作品で、私のマイベストに入るぐらいの傑作なのです。そのせいか私はもともとリチャード3世が『悪人』というイメージはないので(シェイクスピアも未読)、すんなり入っていけました。 主人公グラント警部は、長年犯罪者と接してきた経験から、リチャード3世悪人説に疑問を持つ。つまり肖像画からみるリチャードは決して犯罪者の顔ではないと睨むのだ。歴史上の人物を論じるのではなく、グラント警部の思考は現代の犯罪捜査という点が本書の面白いところ。調書?を読み解き、グラント警部の出した結論は?リチャード3世は果たして、シロかクロか? ミステリーとしての本書ですが、やはり歴史的背景を知っていた方が読みやすいとは思います。

    4
    投稿日: 2015.04.06