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素浪人 花山大吉さんのレビュー
いいね!された数40
  • ザップ・ガン

    ザップ・ガン

    フィリップ・K・ディック,大森望

    ハヤカワ文庫SF

    わけがわからないです

     あとがきを先に読まないとストーリが分からないです。登場人物がどのように絡み合っているのかも不明だし、あの時の人物は何で出てこないのかもあり、さっぱり理解不能な作品でした。ディックの作品は大方こんなもんで、映画化されても原作と違うことが多いのです。

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    投稿日: 2017.12.25
  • 皆勤の徒-Sogen SF Short Story Prize Edition-

    皆勤の徒-Sogen SF Short Story Prize Edition-

    酉島伝法

    東京創元社

    さっぱりわかりません

    未知の昆虫社会を描いているのか?宇宙人が変な惑星で働いている様子を描いているのか?どんな状況なのか?さっぱり分からない内容でした。語彙も電子辞書から難しい言葉をワザと選び出して書かれているようで、さっぱりです! すばらしい賞を受賞したようですが、私のような凡人が購入するべきものではありませんでした。解説本を別途購入する必要があります。

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    投稿日: 2017.08.06
  • 家日和

    家日和

    奥田英朗

    集英社文庫

    それぞれの家のそれぞれの愛のカタチ

    様々な家の事情を描いた短編集。会社が倒産して、専業主夫になった人。今まで売れなかったのに突然、受賞したことにより生活が一変した家庭など、様々な家庭が登場し、とても面白く読める。一つ一つの作品は夫、または妻からの視線で描かれていて、「夫婦」のありのままの感情が興味深く読めました。 どろどろした結末で終わるようなものは一つもなく、それぞれの形、状況でハッピーな結果になるので安心して読めました。

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    投稿日: 2017.08.05
  • 声の網

    声の網

    星新一

    角川文庫

    コンピュータが暴走する社会を描く

     今問題となっているAIがどこまで進むのかを描いた作品だね。ターミネーターのように人間に対して宣戦布告をするわけではないけど、人間社会を支配下に置こうとする様子が描かれていて、なんだか現実に起こりそうな物語だ。 星新一にしては珍しい長編小説であるし、読み応えは充分ある。知らず知らずのうちに神の手の中で遊ばれていく人間社会。果たして人間社会に進化や進歩はあるのか?考えさせられる一冊だ。

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    投稿日: 2017.06.26
  • 本当は恐い!世界名作童話 禁断のメッセージ

    本当は恐い!世界名作童話 禁断のメッセージ

    深層心理研究会

    竹書房文庫

    童話に隠されている秘密

    アンデルセン、グリム、インド民話など、よく知られているものからそうでないものも、本当の内容を紹介されていた。そこに隠されている意味と時代的な背景をしっかりと解説されているので、興味深く読むことができた。日本の民話もそうだが、大方、殺人や性的な意味が隠されているものが多い。

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    投稿日: 2017.06.12
  • ナオミとカナコ

    ナオミとカナコ

    奥田英朗

    幻冬舎文庫

    直美と加奈子

    完全犯罪を狙って用意周到、偽装工作をしていたが、殺した夫の身内が加奈子を疑い、探偵まで雇う。徐々に、犯罪が暴かれていく過程がすごく面白い。犯人だが憎めないこの二人、逃げて逃げてくれーと願わずにはいられない。思わず感情移入がされてしまう作品だ。

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    投稿日: 2017.06.08
  • 夏を殺す少女

    夏を殺す少女

    アンドレアス・グルーバー,酒寄進一

    東京創元社

    ドイツ、オーストリアを舞台にあっちこっち行ったり来たりのストーリー

     ヨーロッパの地図が頭の中に無いので、位置関係が分からないが、そんな事関係なしに楽しめます。 次からの次への起こる有力者たちの死、それに疑問を抱く女弁護士。一方、精神病院では同世代の若い患者たちが、これまた次々と不審な死に方をする。それに疑問を抱く男性刑事。 この二人が、それぞれの方面から事件を捜査し、ある件から、出会って、事件を解決していく話。 事件の裏に隠されたおぞましい真実と弁護士と刑事のそれぞれの過去。それらを読みながら、長い本ですが、あっと今に読め切れます。 でも、途中から何となく結末はわかります。私はジェフリー・ディーヴァーの方が作家としては好きかな

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    投稿日: 2017.03.11
  • 縦走路

    縦走路

    新田次郎

    新潮社

    女二人に山男がもて遊ばれている

    美人の登山家に二人の山男がほれる内容。新田次郎の小説では初めて恋愛小説を読みました。 美人登山家千穂には、高校時代からの友人、美根子がいるが、千穂に対してのライバル心が強い。 千穂がいかに二人の山男を誘惑しようとするのかが面白いところか。 いずれにしても、この物語では女性二人の方が、男よりも遥かに上の立場であり、男が手玉に取られて「おろおろ」している様子も笑える。

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    投稿日: 2017.02.25
  • 誰もいない夜に咲く

    誰もいない夜に咲く

    桜木紫乃

    角川文庫

    様々な男と女の出会いと別れ

    北海道を舞台にした短編集。これだけでも寒く感じる。 農家と中国人の嫁、書道家と書道教室の娘、ローカル新聞記者とストリッパーなど、様々な立場の人間が、それぞれの思いの中で生きていく。 それぞれの物語の最後はみんな笑ってハッピーエンドではありませんが、落ち着く所に落ち着くという内容なので、安心して読めます。 悲惨な最期が待っているものはないです。 色恋小説なので、あっという間に読みきれます。

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    投稿日: 2017.02.25
  • 復讐するは我にあり

    復讐するは我にあり

    佐木隆三

    文春文庫

    天才的詐欺師が強盗殺人犯に

    クリスチャンの家庭に生まれながらも神職には進まず、裏の世界を歩んでいく男の転落人生。 映画にもなったので興味を持って読みました。何のためらいもなく行く先々、出会う人を騙し、わずかな金で5人を殺す。 日本国中を逃亡し、逮捕されるまでの数ヶ月の記録。佐木隆三の代表的な一冊なので読んで損はない。 調べると分かるが、「復習するは我にあり」このタイトルは、宗教的な意味合いが強いものである。我とは神様のことである。

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    投稿日: 2017.02.25