
青春攻略本 2巻
あきづき空太
LaLa
受験と卒業と
受験勉強していると、学校の行事にも本気になれなかったり、高校を卒業して、仲間達と頻繁に会えなくなるんだな、と漠然と感じたり、そんな高校時代の焦燥や懐古を感じる作品です。受験生の2月って毎日学校行かなくてもよくて、みんなに会えないのがすごく寂しかったのですが、本書を読んでいると「この子達も卒業するんだなぁ」、「まだ終わってほしくないなぁ」と思いますよ。
0投稿日: 2015.08.09
青春攻略本 1巻
あきづき空太
LaLa
何も事件は起こらないけれど
高校2年生の4人が生活していくさまを描いた作品。作品のなかで少しずつ時が流れ、4人は卒業に向かっていく。大きな事件が起こることはないけれど、4人が少しずつ歩み寄り、バカ騒ぎしながらかけがえのない高校生活を送っていきます。自分も受験生だったころの「あぁ、もう高校終わっちゃうんだぁ」って気持ちがよみがえってきて少し懐かしいような、寂しいような気持ちになりました。
1投稿日: 2015.08.09
大人は絶対読んでいる 源氏物語 完全版
紫式部
ゴマブックス
じっくり読みたい
与謝野晶子氏が現代語訳した源氏物語です。与謝野晶子自体がそこそこ古文じゃないかと思っていましたが、普通に現代文として読めます。むしろ美しい日本語で、そこらへんの『よくわかる源氏物語』なんかよりわかりやすいです。原文にほぼ忠実なので、古文を勉強している学生さんにもおすすめです。青空文庫で与謝野晶子の源氏物語も読めますが、こちらは54帖全部がひとまとめになっており、縦書きなので読みやすいでしょう。ソニーリーダーでのページ数は1000ページを越えますが、お値段を考えるとお徳だと思います。
10投稿日: 2015.06.30
煩悩寺 1
秋★枝
MFコミックス フラッパーシリーズ
二人がかわいい
男と女が出会って、お互いを好きになり、告白して付き合うのが一巻です。ただそれだけのことなのに、へんてこな部屋がお互いの関係を進展する小道具になって、おもしろい。二人を応援したくなります。
0投稿日: 2015.06.30
土佐日記
紀貫之
ゴマブックス
現代人が読んでもおもしろい
土佐日記は1000年前の日記なわけですが、現代人が読んでも充分に楽しめます。このゴマブックスの本は原文がそのまま載っているだけで現代語訳はありません。高校古典の知識を総動員すれば読めると思います。まずはビギナークラシックを読んでみて、その後こちらを読むのもいいかもしれません。縦書きです。
3投稿日: 2015.06.30
血界戦線―拳客のエデン― 4
内藤泰弘
ジャンプSQ.19
ギルベルトさん、かっこいい
ステゴロではクラウスさんかっこいい!ってなるんですが、ギルベルトさんも超かっこいいです!2015年春にアニメ化してますが、ギルベルトさんの話は規制的にアニメにはできないようで、原作を読むしかないです。主人公(?)のレオはさほど活躍していません。
1投稿日: 2015.05.31
アイゼンフリューゲル2(イラスト簡略版)
虚淵玄(ニトロプラス),中央東口
ガガガ文庫
やはり虚淵氏。一筋縄では終わらない。
1巻で明らかになったカールの過去が、否応にも彼にのしかかります。それは戦争の道具として試作されたブリッツフォーゲルにも及ぶのでした。主人公カールは少しでもブリッツに乗り続けるために、戦いに挑みます。さぁ、あと一歩というところで帝凰龍が現れて・・・ まどマギ等の虚淵氏らしく、一筋縄では終わらせないなと思いました。でも、キレイな終わり方でもあるなと思います。飛行機のことなどがとっつきにくかったですが、それもなかなかおもしろかったです。
1投稿日: 2015.01.24
アイゼンフリューゲル(イラスト簡略版)
虚淵玄(ニトロプラス),中央東口
ガガガ文庫
さくさく読めます
虚淵玄氏が描く近代兵器としての飛行機と幻想的な龍のいる世界の話です。主人公のカール・シュミッツは飛行機のテストパイロットです。試作機に乗り込み、テストそっちのけで大空を舞う龍にスピード勝負を挑みます。龍よりも速く、どんどんスピードに魅せられていくカール。いつかカイザードラツヘと呼ばれる帝凰龍に勝負を挑むため。新たに開発されたジェットエンジンを積んだブリッツフォーゲルに乗り込み、龍へ勝負を挑もうとしていると、かつての同士であったゲプハルトがやってきて。 本書では飛行機と龍、そして主人公カールの過去が少しずつ明らかになり、これから主人公たちを取り巻く出来事が始まろうとしていきます。
0投稿日: 2015.01.24
レイコちゃんと蒲鉾(かまぼこ)工場
北野勇作
光文社文庫
かまぼこ工場をめぐる不条理SF小説
かまぼこに誘拐されてしまった先輩を助けるべく、かまぼこ工場で働く主人公がかまぼこに立ち向かったり、災害訓練で死に掛けたり、死んだり、死ななかったりする不条理な小説です。話がぶっとんでいて、最初はどう読めばいいかとまどいましたが、徐々に話のなかに引きずり込まれていき、私の体はかまぼこそのものになってしまいました。
2投稿日: 2014.12.10
城(上)
カフカ,谷友幸
グーテンベルク21
現代の全ての作家が影響を受けているといっても過言ではない
読もうが読むまいがほとんどの作家に影響与えているのがカフカです。カフカは『変身』が有名ですがこの『城』はより不条理さがパワーアップしています。チェコにあるプラハ城がモデルとしてかかれています。カフカはその城下町で仕事をしていました。3年ほど前、プラハに行き、実際にこのお城を見てきました。黒くでかっこいいお城でした。話のあらすじは城から仕事の以来があった技師が城に行こうとすると、城に入れないというもの。技師が出会う人、城下町の人々など、みんな出鱈目に見えます。技師はあの手この手で城に入ろうとします。 ノーベル文学賞をとった南アフリカの作家クッツェーなどもろに影響を受けています。現代文学を知る上でカフカの『城』は必ず通らねばならない道なのです。
2投稿日: 2014.06.09
