ペンギンずさんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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そして夜は甦る
原りょう / 早川書房
ハードボイルドの傑作、沢崎シリーズの記念すべき第一作。
3
探偵・沢崎の事務所を、「海部」と名乗る右手を隠した男が訪れた時から事件は始まった…。
ニヒルな探偵沢崎をはじめ、警察とヤクザを欺き、金と薬を奪って姿を消したかつてのパートナー・渡辺、その元部下で彼を追…う刑事・錦織、同じく渡辺を探して沢崎につきまとうヤクザ・橋爪など魅力的なキャラクターと、緻密に計算された謎、暗くアーバンな空気、そして洒落たセリフがたまらない、ハードボイルドの傑作。
20年近く前の作品だが、読んでおいて損はないかと。 続きを読む投稿日:2013.10.11
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呪い唄 長い腕II
川崎草志 / 角川文庫
「長い腕」の続編。
1
過去の建築家の生い立ちと、前作から引き続き主人公を務める「島汐路」が交錯する、「長い腕」の続編。
今回も前作に引き続き、「和」の恐怖を持ったホラーに仕上がっている。
ただ今回も前作同様、汐路が終盤ちょ…っと…。
作者の構想ではもう一作あるそうなので、次回に期待。 続きを読む投稿日:2013.10.11
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長い腕
川崎草志 / 角川文庫
独特の雰囲気を持つホラー。着眼点がおもしろい。
3
ゲーム制作会社で働く女性、という主人公の設定と、恐怖の原点となるものの発想がこれまでに無く、話にぐいぐい引き込まれる。人間の歪み、狂気がかくも恐ろしい、グロやびっくり箱的恐怖に頼らない正統的ホラー。
…後半、「島汐路」という魅力的な主人公を活かしきれていないのがちょっと難点か。 続きを読む投稿日:2013.10.11
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福家警部補の挨拶
大倉崇裕 / 創元推理文庫
和製+女性「コロンボ」
4
「コロンボ」とか言っても、最近の人はわからないかも?要は最初から犯人はわかっていて、探偵役がいかに犯人を追い詰めるかを楽しむ形式のミステリー。
全4編収録で、各事件のおもしろさもさることながら、福家警…部補のキャラクターが徐々に解き明かされていく感が楽しい、気軽に読めるミステリー。 続きを読む投稿日:2013.10.10
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邪眼は月輪に飛ぶ
藤田和日郎 / ビッグスピリッツ
「(1)」とありますが完結してます。
2
圧倒的な強さを誇る謎のフクロウ「ミネルヴァ」を、人類は倒すことができるのか?
老マタギの「漢」、巫女の可憐さ、米軍人のガッツ、そして怪物のパワーがぶつかり合う、藤田和日郎節全開の本作。一巻完結の作品と…して、満足の一冊。 続きを読む投稿日:2013.10.10
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脳男
首藤瓜於 / 講談社文庫
映画を彷彿とさせるエンターテイメント作品
0
主人公の特異な性質と、精神科の女医、強面な刑事など、魅力的なキャラクターが成功している。
ラストは手に汗握る怒涛の展開で、読後感はハラハラ・ドキドキの洋画を一本見終わった感じ。
エンターテイメント性の…強い作品をお求めの方に。 続きを読む投稿日:2013.10.10