ペンギンずさんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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70億の針 4
多田乃伸明 / KADOKAWA
70億の針 4
多田乃伸明
読後に確かな満足感を約束する本格SF、堂々の完結編。
2
進化と淘汰の「ドーム」に到着したヒカル達。調整者の下した審判に抗い、同級生を、世界を救うためにドームに突入する。しかし危機に陥ったヒカルのために、テンガイとメイルシュトロームが取った行動は―。
ヒカル…の笑顔が印象的な表紙の最終巻。4巻で完結したことで、読みやすく、作品としてキレイにまとまったと思う。幅広い年代が楽しめる、良質なSFコミック。ヒカルの成長にも注目。 続きを読む投稿日:2013.10.12
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70億の針 3
多田乃伸明 / KADOKAWA
70億の針 3
多田乃伸明
新展開の第三巻。「調整者」とは―?
1
ヒカルが公園で出会った謎の生物。異変をきたす同級生。その頃、世界の生物に異変が起こり、「進化の調整者」が現れる―。ヒカルはテンガイらと共に友人・家族を救えるか?スケールも大きく、新展開を迎える本格SF…の第三巻。 続きを読む
投稿日:2013.10.12
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狼の口 ヴォルフスムント 2巻
久慈光久 / Fellows!
漆黒の口で人々を喰らう「ヴォルフスムント」
2
傲慢で欲深き美貌の若妻を満足させるため、反乱分子を密告する小心者の亭主。二人の行く末は―。
「ハンスとエヴァ(前・後編)」
関所に臨む旅芸人の母娘。それを見つめる宿の女将―。
「ヴェーデルとユヴェー…ル」
の計三編を収録。
権力に必至に抗う人々と、彼らを悪魔のごとき計略で嘲笑うヴォルフラム。読む者を絶望へと誘う「狼の口」第二巻。
(ちょっとエロ成分多め。) 続きを読む投稿日:2013.10.12
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渚にて 人類最後の日
ネヴィル・シュート, 佐藤龍雄 / 創元SF文庫
人類の迎える終末の、一つの形。
6
大戦後の放射能汚染にて滅び行く人類。任務を果たす潜水艦乗りと、オーストラリアの地にてその時を静かに待つ人々の切ないドラマ。かなり昔の作品なので、科学考証として正しいのかどうかは良くわからない。が、読後…に何かを感ぜずにはいられない、SFの古典的名作。 続きを読む
投稿日:2013.10.11
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さらば長き眠り
原りょう / 早川書房
沢崎シリーズ第一期完結作。
0
かつて八百長を疑われた高校球児・魚住。彼は義姉の自殺の真相救命を沢崎に依頼する。しかし調査を進める内に、自殺が疑わしいものとなり…?
探偵・沢崎シリーズの総括編とも言える本作。ミステリーとしてのスケ…ールは前二作よりちょっとおとなしめな印象だが、沢崎節は健在。ファンとしては抑えておきたい一作。
なお、短編集「天使たちの探偵」を読んでおくと、より楽しめます。 続きを読む投稿日:2013.10.11
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私が殺した少女
原りょう / 早川書房
直木賞受賞の傑作ハードボイルド。
1
探偵沢崎シリーズ第二弾。
ヴァイオリンの天才少女が誘拐された事件に巻き込まれた沢崎。彼がやがて辿り着いた真実とは…。
錦織・橋爪・相良など、前作からのキャラクターも健在。猟犬・沢崎のハードボイルドな…生き様と、前作にも増して暗く・思い雰囲気が、重厚なミステリーを形作っている良作。今回は設定上、音楽的な内容も関わり、フリーのジャズピアニストという作者の経歴も多分に活かされていておもしろい。
結構な長編なのだが、ボリュームに比例しない読みやすさは著者の推敲の賜物か、驚異的。 続きを読む投稿日:2013.10.11