とよさんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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陰陽師 蒼猴ノ巻
夢枕獏 / 文春文庫
ことばがあり、かたちがある
2
陰陽師シリーズは晴明、博雅のコンビが繰り広げる京の都で起こるあやかしを解きほぐす物語です。
晴明の言う呪(しゅ)とは呪いではなく、事の道理や心のあり方を言葉として発することどうやら機能するようです。
…言葉として定義できないものは事象現象として世界に認識されない。この大原則に基づきものごとを納めて行きます。
人の思いや情念などが形や現象として残り別の時間に現れる。なんとも不思議な話です。
今回は晴明単独の話などもありちょっとだけ趣向が変わった話もあり楽しめました。 続きを読む投稿日:2016.09.12
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掟上今日子の備忘録(単行本版)
西尾維新, VOFAN / 講談社
続編が気になります。
2
自分がその日の記憶しかないとしたら何を生業として生活するのか。
掟上さんはそんなスペックの探偵さんです。
記憶が残らないので自分が誰なのかも怪しい…
そんな彼女が、提供できるのは秘密を守れることと短時…間で問題を解決する事。
存在することで色々な事件に巻き込まれる厄介さんとのコンビがどんな事件に巻き込まれ解決出来るのか?
テレビで気になって本編を読み始めたのですがついつい読み込んでしまいました。
テレビのストーリーとは連動してなさそう(ちょっとしてる)ので興味がある人は早く読んじゃいましょう。
続編があるのでそっちも読まなきゃ!掟上さんはなぜ掟上さんなのか… 気になります。 続きを読む投稿日:2015.10.19
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ST 警視庁科学特捜班 黄の調査ファイル
今野敏 / 講談社文庫
お坊さんの活躍
2
今回は科学捜査とはちょっと違うストーリーです。
事件はマンションで発見された若者の4体の遺体。
部屋には目貼りがあり自殺が濃厚。
若者達は宗教団体と関係があり…
僧籍を持ち化学鑑定者の山吹が主役の今回…はどのように謎を解くのか?
相変わらず奥の深い話をお楽しみ下さい。 続きを読む投稿日:2016.02.22
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アルテミス 下
アンディ・ウィアー, 小野田和子 / ハヤカワ文庫SF
月面都市でのMIP
2
後半掛け値なしに面白い。
概要は上巻の感想で述べますが、火星の人の作者だけあって緻密な背景描写と練られたストーリー、最後まで楽しめました。投稿日:2018.04.06
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掟上今日子の遺言書(単行本版)
西尾維新, VOFAN / 講談社
全速で読んじゃいました
2
掟上シリーズ4作目です。
厄介さん再登場です。
遺言状と見てもしや最終回!?と想ったあなた。安心してください。まだまだ続きます(よね?)
今回はやっぱり厄介さんが災難に会うところから恥じじまり謎解きが…始まります。
今日子さんと厄介さんはどうやって問題を解決するのか?推理小説の感想はウズウズして難しいですね。
是非お読みください。 続きを読む投稿日:2015.11.07
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ダブル・ジョーカー
柳広司 / 角川文庫
スパイの静かな戦い
2
スパイであることはその存在を記憶に残されてはいけない。死はミッションの失敗を意味する。
死ぬな殺すなの指導のもと、世界で暗躍する戦時中のスパイを描いた物語です。
誰も頼らず自信のみを信じ影のように任務…を遂行するスパイと謎に包まれた彼らの組織を束ねるD機関をドラマのように展開していきます。
決して地味ではなく読み手をすら惑わすストーリー。面白かったです。 続きを読む投稿日:2016.01.23