
勇気凛凛ルリの色 福音について
浅田次郎
講談社文庫
相変わらずの面白さ
粋な人達の美しき生き様を見せてくれる江戸前小説とは全く違う顔を見せるエッセイです。 色々なテーマを取り上げていて、 読む者を全く飽きさせない笑ったり泣けたりするように書き上げてありますね。 特に今作は著者が直木賞を受賞した時のエピソードとかも書いてあって興味深かったです。 浅田次郎ファンにお勧めです^^
0投稿日: 2015.08.06巷説百物語
京極夏彦
角川文庫
素晴らしき御行渡世!第一弾
札売り御行稼業の又市が小悪党仲間達と依頼を受けて色んな事件を四方丸く収めるというお話。 その収め方が妖怪の仕業に見せかける仕掛けで、 その仕掛けや依頼の全貌が最後に明かされるという形なので、 ミステリーの様でもあり仕事人的な痛快時代劇でもありと読み応えのある作品ですね。 短編なので非常にテンポもよく、小悪党仲間もいいキャラ揃いです。 実は紙の本で全作読了済ですが電子版を再購入したので読み直しました。 何度読んでも面白い!おすすめですよ^^
2投稿日: 2015.07.14再生
石田衣良
角川文庫
新たな一歩を踏み出すということ
普通に生活しているように見える人たちだって、 実は色んな事で悩んでいたり、人生の岐路に立っていたりするかもしれない。 そういう人たちがそれらを乗り越えたり、 乗り越えれたのかどうかは分からないけど、新しい一歩を踏み出すという短編が揃っています。 短編ということでサラリと読める分、感動もサラリとしていますね。 読みやすく、いい話が揃っているのでおすすめです^^
0投稿日: 2015.07.03BORDER
古川春秋,金城一紀
角川文庫
ドラマ後に読みました
ドラマを観て面白かったので読んでみました。 死者と話す刑事の話ですが、 やはり設定が面白いし、死者の出すヒントも絶妙ですね^^ 続編が読みたい気もするけどパターンにも限界ありそうだし、これでいい気もします。 テンポも良く読みやすいです。
0投稿日: 2015.07.03佃島ふたり書房
出久根達郎
講談社文庫
時代に翻弄されながらも本に関わり生きる
明治後期から昭和にかけて本に関わりながら生きた人達のお話。 登場人物も立ってるし、時代や環境の設定に面白くなる要素はふんだんにあるものの、 人同士の関わりなのか、本との関わりなのか、 どちらをメインに描くのか、いまいち焦点が合っていない感じでしょうか。 それでも読了させるだけの力はあるんですけどねぇ。
1投稿日: 2015.07.03てるてるあした
加納朋子
幻冬舎
きっと明日は晴れる!
不遇の高校生”照代”の成長を通して読者に爽やかな感動を与えてくれます。 キツく言われて反発したり、逆に優しくされてささくれちゃったり、 そんなややこしい性格になってしまうのも仕方ないような境遇の照代。 周りの人達は知らん顔していても本当は思ってくれている。 それに気づいた時、全てのほつれが心地よく解けてくれます。 何となく読んだんですけど、凄く良い話で通勤途中、涙を抑えるのに必死でしたw 読みやすいし、惹きつけられる話でした。おすすめです^^
2投稿日: 2015.06.24かばん屋の相続
池井戸潤
文春文庫
タイトルに惹かれて購入
タイトルが帆布屋さんの実話なのかなーと思って購入しました。 短編集でどのタイトルも読みごたえがあり、 長編を読んでみたいと思わせる十分魅力的な内容でした。 ちなみに表題の話は実話に基づくというより設定だけ拝借したって感じでしょうか。 次は長編を買ってみたいと思います^^
0投稿日: 2015.06.06天切り松 闇がたり 第一巻 闇の花道
浅田次郎
集英社文庫
最強の江戸前小説!
浅田さんの小説は江戸前小説と勝手に呼んでいるのですが、 これこそ、その代表作といえると思います。 私とは真反対の粋な生き方を貫き通している人たちの話が、 すいすいと読み手の心に入り込んできますね。 真っ当でない人たちの真っ当な生き様が素敵です。 泣けますよ~^^
0投稿日: 2015.06.06みちのくの人形たち
深沢七郎
中公文庫
う~ん・・・
別の本を読んでいたら、この本の話が出てて面白そうだなーと思い購入。 でも文体やリズムが私とは合いませんでした。 話の内容自体も微妙だし、 珍しく途中で読むのを止めたくなる本でした。 個人の感想だということでご勘弁を^^
0投稿日: 2015.06.06希望の地図 3.11から始まる物語
重松清
幻冬舎文庫
実際の事だからストーリーテラーとしての良さに欠ける
実際の出来事を取材して虚実入り混じった内容になっているのかと想像しますが、 それ故に重松さんのいつもの語り口でなくなっているのが残念ですね。 復興に向けて日々生きている人たちに対して脚色するのは失礼だろうし仕方ないんでしょう。 でもそれなら小説仕立てにする必要はあったのかな~と思いました。 ドキュメンタリーとしても小説としてもパンチが弱いかなぁと感じました。
1投稿日: 2015.06.06