11巻はギャグ少な目のシリアス展開です。 基本的にはギャグ満載の作品ですが、シリアス展開になっても物語に引き込まれていくのはすごいですね。

小説原作を大分昔に読んだきりで細かい話の流れがうろ覚えになってしまっています。 1巻は本当に物語の最初の最初、導入部分といったところですが、とても丁寧に描かれています。 田中芳樹ファンも荒川弘ファンも満足できる作品に仕上がっていると思います。 2巻以降徐々に仲間が増えていきますが、どんなシルエットで描かれていくのが今から楽しみです。

物語は前作『ネギま!』の未来の話になります。 1・2巻を読んだ時点では『ネギま!』の登場人物だったエヴァンジェリンが出てきます。 その他細かく登場人物の伏線を張っているようです。 あくまでも『ネギま!』の登場人物はわき役または伏線としてしか出てこないようですが、前作が好きだった方は読んでみてもよいと思います。

今回の主役は何と言っていも原田先生です。 かるたにかける情熱。 勝ちにこだわる執念。 熱い男の暑苦しい戦い。 試合の展開がすごく熱くドキドキしました。 早く続きが読みたいです。 今巻で原田先生の若いころが描かれていますが、目元がきりっとしたさわやかスポーツマンみたいなイケメンだったんですねぇ・・・。 アンチエイジングって大切なんですねぇ・・・。

前巻ラストに転送されてきた男（かなりビビり）がヒナの行動の調査を開始。 ヒナの超能力を見てしまった同級生の少女（やや中二病）が自分も使えるようになりたいと弟子入り。 ヒナと少年（ずっと離れて暮らしていた父親について悩んでいる）とのちょっとした触れ合い。 夜のアルバイト（バーテンダーほか）が親にばれた瞳の顛末。　 新田がテレビのドキュメンタリー取材（凶悪なやくざとしての）を受けることに。 どの話もシュールに面白く仕上がっています。

書籍紹介にある通り「ノ・ゾ・キ・ア・ナ」シリーズのスピンアウト作品です。 舞台は高校なので「ノ・ゾ・キ・ア・ナ」ほどのきわどい描写はありません。 主人公はさえない高校生。ヒロインは不思議系無表情美少女。性格も「ノ・ゾ・キ・ア・ナ」とそっくりです。 「いちご１００％」とかが好きな人にはおすすめできます。

単に食事を摂るのではなく、食卓を囲むという行為に視点を置いた作品です。 登場する料理はなんでもない平凡なものばかりでしたが、そういった家庭料理を一緒に作って食卓に並ぶという行為が、日常なのにかけがえのない大切なものなのだなと思わせられます。

このシリーズはほかの著者の作風と大きく異なっています。 まずギャグがありません。バイオレンスアクションです。 作画も遊びがなく迫力あるものです。 武術を極めた異形の日本人黒は冒頭から軍隊相手に無双モード全開です。 攻撃してくる戦闘機を手刀で真っ二つにしたり、拳の一撃で兵隊の群れを吹き飛ばしたりしています。 ヒロイン沙羅も黒に影響を受け徐々に戦う力を身に着けていきます。 巻末予告では次の巻で完結するようですが、どういった終わり方で1巻の冒頭につなげていくのか楽しみです。 けどもう少し続いてほしいかな(^_^;)

魔法少女ものの作品ですがこの巻ではまっとうな魔法少女が登場しませんでした。 主役の魔法少女は中年ボディビルダーの厚志さん。 その風貌＆ポージング＆高い格闘能力で敵を倒していきます。 今巻では戦闘シーンメインですが、戦闘とは関係のないところで歴代の魔法少女が登場します。 引退した魔法少女のその後の人生の知りたくなかった一面がポロッと出てきます。

相変わらずの人間不信ですが、少しずつ方向性が変わってきているように感じられます。 以前に村を助けたことから、わずかにですが民衆から信頼されてきたようです。 そんな中第2王女の誘拐の濡れ衣を着せらてしまったり、新たな敵の登場など次巻が楽しみです。 小説投稿サイトにて410話で完結している作品です。話の大筋はサイトと同じようですが、大分文章に手を加えてあります。 投稿サイトの「行商の成果」～「名前」までのストーリーに大体は対応しています。 気になる方はサイトにて試し読みをしてみてはどうでしょうか？