
苦手なタイプを攻略するソーシャルスタイル仕事術
室伏順子
クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
「気遣い」を理論化すると、こうなるのではないでしょうか?
人の性格を4つに分類して、コミュニケーションを円滑にする、という手法が説明されている本です。 ソーシャルスタイル理論を、日本人に馴染み深い戦国武将にあてはめて、判りやすく説明しています。 会話例は現代のビジネスシーンになっているので、判りやすく、使いやすいです。 人を分類する、というと何だか高圧的で冷たい感じがしますが、内容を読むと、まだ付き合って日が浅かったり、性格の合わない人と、いかにコミュニケーションするか、という事に注力されています。 つまり、如何に相手を理論的に気遣うか、という事で、面白いアプローチだと思います。 イライラしている人や、冷たい人にも、その人なりの理由があるのだと思いますが、それを論理的に予測して、望まれている方法でコミュニケーションをとろう、という姿勢はあらゆる局面で有効だと思います。 人間関係に悩んだら、おすすめです!
2投稿日: 2014.08.06池上彰の「日本の教育」がよくわかる本
池上彰
PHP文庫
「お父さんの若い時」と「今の教育」は、ホントに違うのが、よくわかりました!
教育の事を考える時、自分の経験を基に考えがちです。 この本は、今どうなっているかが解り易く書いてあるので、一度リセットして考えてみるのに最適だと思います。 また、今の制度ができた背景を知ると、制度設計した方の思いも判り、単純に否定すれば改善する物では無い事が良く解ります。 PTAや教育委員会の話は、私には目からウロコでした。 良かれと思ってやったことが、いつの間にか押し付けになってしまうことも、よくある事だと思います。 なるべく中立的な見方をする上で、本書は大変多くの示唆を与えてくれます。
3投稿日: 2014.08.04思考停止社会 「遵守」に蝕まれる日本
郷原信郎
講談社現代新書
「みんなが言ってるから、あいつが悪いと思ってた」って事、ありますよね?
"建築不況、食品偽装、市場混乱、メディアスクラム、裁判員制度"について、正式に調査・提言してきた方が、マスコミが報じなかった実態を書いています。 始めは、騙されていたのか!と腹が立ちますが、よく考えると、自分で考えず、マスコミのバッシングに乗っかって、根拠も無く「社会の悪者」を批判していた事に気付かされます。正に思考停止状態です。 恐ろしいのは、社会の風潮に流されて、自分が実態を知らない事に気付くチャンスが大変少ないことです。 日常生活でも、(規模は小さいですが)似たような事が起こっていると思います。 現代は匿名で簡単に、個人や会社をバッシング出来る時代ですが、取り返しのつかない批判をしてしまう前に、是非読んで頂きたいです。
4投稿日: 2014.06.25あ、「やりがい」とかいらないんで、とりあえず残業代ください。
日野瑛太郎
東洋経済新報社
俺は社畜じゃないぞ!と思ったら社畜でした。トホホ。
この本、筋が通ってます。著者の主張する「脱社畜」は確かに理にかなっています。認めたくは無いですが、多分言っている事は正しいです。 ただ、最後に大変重要なことが書いてあって、そこまで読まないと、労働者の権利を履き違えてしまいます。 必ず、途中を読み飛ばさずに、最後まで読まれることを強くお薦めします。 今の日本の会社システムでは、この考え方は容易には受け入れられないでしょうが、改善が必要なのは確かです。一つの意見として、重要だと思います。
4投稿日: 2014.05.27俺、ツインテールになります。(イラスト簡略版)
水沢夢,春日歩
ガガガ文庫
思いを貫く事は、これ程までに、眩しい物なのか
まず、面白い!とにかく笑ってしまいます。それに格好良い!バトルに胸が熱くなるなんて、何年ぶりでしょうか… バカ小説の形を取っておられますが、好きな物を好きだと主張する、登場人物達の真摯な姿は、眩しく、羨ましく映ります。 これ程の心の力があったら、色々なことが、今とは違った結果だったかもしれないです。会議にしろ、事業計画にしろ、製品開発にしろ、中途半端にしないためには信念が必要ですが、中々そんな心の力にはお目にかかれませんし、私にも足りていません。 思わぬ所から、一つの理想形を見せられて、クラクラしています。 ラノベが好きで無い方にも、一読をお薦めします。
2投稿日: 2014.04.26サービスの天才たち(新潮新書)
野地秩嘉
新潮新書
サービスの向上って、甘くないですね
とにかく、プロはすごい、という事なんだと思います。 日本ではほとんどのサービスが無料(料金に含まれている)なので、差が表面化しにくいですが、全体的に質が下がってきているのは確かです。 この本で紹介されているような、質の高いサービスに対価を与えられる社会を作っていかないと、歯止めがかからないのかもしれません。この発想自体が、欧米に引きずられているのかも、しれませんが… 我が身を振り返ると、また色々考えさせられる本です。サービスは奴隷とは違いますが、じゃあどうすればいいの?という問いには誰も答えてくれません。少なくとも、この本に紹介されているプロ達は、マニュアル化されていない、人間力を発揮されているように思います。
1投稿日: 2014.04.21ちろり(1)
小山愛子
ゲッサン
労働に対する姿勢ってこうありたいですね
作者の意図とは違うかもしれませんが、主人公の労働に対する姿勢に感銘を受けました。仕事って、当たり前の事を真摯にする事が大切で、それを楽しむことが出来れば、毎日が充実する。忘れがちですね。 癒しと言いつつ、実質は怠けているようなヌルい話とは、一線を画していると、感じます。
3投稿日: 2014.04.15ドラえもんのことば
横山泰行
幻冬舎
ドラえもんって、覚悟を決めた名コーチなんですね。
ドラえもんがのび太をコーチングしている、という見方は、新鮮でした。意外に手厳しい事も言っているんですね。 加えて、人を教育しようという時は、最後まで面倒を見る覚悟が必要なんだ、と知るべきですね。ドラえもん、名コーチです。
1投稿日: 2013.12.30カリスマ社長の大失敗
國貞文隆
メディアファクトリー新書
成功した人は、そりゃあ苦労してますよね
色々な分野で成功した人の、人生の苦労話が、順番に紹介されています。紹介されている方は、大変な偉人ばかりですが、あえてカタログのようにさわりだけ俯瞰することの意義が感じられません。この本の位置付けが良く解らなかったので、星一つです。
0投稿日: 2013.12.10マネジメント信仰が会社を滅ぼす
深田和範
新潮新書
ひょっとして、オレもかよ!
マネジメント手法に囚われて、実際にはマネジメントできていない!という状態を鋭く指摘する、良書です。 会社の経営陣の矛盾を指摘して痛快だあ、とおもいきや、自分自身も同じだと気づいてションボリです。 基本に立ち戻らせてくれます。オススメです。
1投稿日: 2013.09.24