arikaさんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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海はどうしてできたのか 壮大なスケールの地球進化史
藤岡換太郎 / ブルーバックス
三部作
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山、川ときて、今回は海をテーマにした著書。
以前、「川はどうして・・・」で、この人何を考えているのやら と思って低評価だったが、「山はどうして・・・」で、けっこう面白い考えを知った。
今回の「海は…どうして・・・」は。 まず著者は海洋学者で、これまでとは異なり、本当の自分の研究テーマに一番近いのではないかと思う。
その面で、この本に入っている情報量は多く、正確と思われる。
前編を通して、面白い話題が入っている。
ただ少し思うのは、地球誕生から地質時代での海の状況、特に中生代以前の話にウエイトが置かれすぎて、その他がちょっとはしょられた感じになったのが、少し残念かな。 続きを読む投稿日:2017.09.26
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「超」怖い話 仏滅
久田樹生 / 竹書房怪談文庫
タイトルと一致しない
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予備知識なしに、タイトルのみで読んでみました。
いくつかの短いお話が並んでいます。共通することは「祈り」。
祈りが十分にされてにないことで、良くないことが起こったりとか。
特に怖い話でもなく、な…んで仏滅がタイトルにあるのか、よくわかりませんでした。 続きを読む投稿日:2017.09.26
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黒い家
貴志祐介 / KADOKAWA
相手の心が見えない
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ホラー系小説で受賞していたようですが、予備知識なしに読みました。
まず、短編じゃなかったのですね(笑)
相手は、通常の感覚が全く通じないサイコパス。
なぜか私には、最初から「こいつがおかしい」と…直感的にひらめきましたが、これも著者の掌の上なのかな。和歌山カレー事件との類似点も。
途中から、真犯人の姿や目つきは鮮明に思い浮かぶのですが、正直、「こいつは何を考えて次の行動に移るのだろうか」というところが全く読めそうにないのが、一番の怖さだったと思います。
ただ、相手の行動はなんとなく予測つくが、何考えているのかわからないという位置づけは、サイコホラーの常道かもしれません。例えば、少し古い映画では「愛がこわれるとき(Sleeping with the enemy)」とか、「ゆりかごを揺らす手」といった(今から見ればいささか陳腐な)ホラー映画に通じる気がします。
面白い小説です。 続きを読む投稿日:2017.09.26
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夜市
恒川光太郎 / 角川ホラー文庫
なんとなく懐かしさを感じます。
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ホラー大賞受賞作ということで読んでみました。
期待していたホラー感は少し薄いかな。
どちらかといえば、ファンタジー、それもすぐ近くにあるパラレルワールド的な感じでしょうか。
ストーリーを述べるの…は避けますが、
「夜市」では、すぐ隣にあるようなないような市(夜店?)を中心に話が広がっています。
「風の古道」では、普通の住宅街のすぐ近くにあるようないような道が舞台です。
そう、どちらも、日常生活している場所のすぐ近くにある異世界が舞台で、特にトイレに行くのが嫌になるような、おどろおどろしい凄惨な話はありません。
ノスタルジーを感じさせるような、不思議な世界観でした。 続きを読む投稿日:2017.09.26
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大好きが虫はタダシくんの 阿部共実作品集
阿部共実 / 週刊少年チャンピオン
このシュール感
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以前から、ジャケットとタイトルが気になっていました。
今回読んで・・・すごいですね。
面白いとかそうでないとかを、突き抜けています。
アズマニア後期の壊れっぷりがわかる人にお勧めです。投稿日:2017.09.26
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脳科学からみた「祈り」
中野信子 / 潮出版社
牽強付会かな
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この著者の本は面白いのが多いけど、この本はちょっと疑問。
「祈り」をテーマに書かれているが、少々こじつけな所もある。述べたい意見に、これまでの脳科学分野の研究結果を拾ってきてくっつけている感じ。
…一番変と感じたのは、「南無妙法蓮華経」のお題目の音韻分析をしているところ。お題目にはマ行、r,kが含まれていてそれぞれの長所を述べていて、響き自体に、深遠な意味合いや力強さを含んだイメージがあるとか。じゃあ、「みなころし」も同じなの? その上「法」は「母」に通じるって・・かなりトンデモな感じがします。
長くない本なのですが、途中で流し読みしてしまいました。 続きを読む投稿日:2017.08.31