guusanさんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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あがり
松崎有理 / 創元SF文庫
SFぽいのは2編だけ
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書籍説明にはSF連作全6編と書いていますが、SFぽいのは2編だけだと思った。
「あがり」
一番SFぽいと思った。
『進化の原動力となる自然淘汰が遺伝子単位なら、ある遺伝子の数が大量に増え他の遺伝…子が追いつけなくなれば、進化の双六ゲームは、あがりとなって終了する。』実験で証明する為、遺伝子大量コピーを開始にした。ラストをどう読むかで結果が変わります。
「ぼくの手のなかでしずかに」
恋心。少し老化が早く短命な主人公。長寿の薬。人体実験。これもSFぽい。
「代書屋ミクラの幸運」
論文作成が苦手な研究者の代わりに論文を作成するのが代書屋の仕事。幸運と不運についての研究論文を引き受けたミクラは不運?幸運?
「不可能も裏切りもなく」
これも論文にまつわる話。2人で共同で論文作成に挑むのですが・・・。SFというよりも、どちらかというと推理少説に近いかな?
「幸福の神を追う」
実験動物を好きになった青年が、引き起こした騒動の話。謎の言葉「おらほさきてけさいん」が繰り返し登場する。意味がわかった時、ちょっと、切なくなった。
「ヘむ」
SFというより童話だと思う。 続きを読む投稿日:2025.06.11
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BISビブリオバトル部3 世界が終わる前に
山本弘 / 創元SF文庫
寿美歌さんに振り回されました
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今回のビブリオバトルはミステリが中心。ビブリオバトルというのは、参加者が本の紹介をして聴衆が一番読みたい本に投票しチャンピオン本を決めるゲームです。ミステリが中心のせいか本の構成が複雑になっています。…まず番外編が先にあって次ですに本編があります。番外編だからといって読み飛ばさないようにして下さい。ここにも伏線がありますので・・・。本編の最初はプロローグです。が、いきなり第5章の直前の場面が語られています。なぜ伏木空(ふしき そら)はこのような行動をとったのか?謎が語られます。この謎を頭の片すみに置きながら、時間を巻き戻して第1章ヘ読み進んで下さい。また前作よりも語り手が頻繁に代わります。「***」が出てきたら語り手が代わります。もし誰が語っているのかわからなくなっても気にせず読み進んで下さい。これも後のお楽しみです。番外編にビブリオバトルはありません。伏木空(ふしき そら)のコミケ体験記になっています。なんだか楽しかったです。久しぶりにコミケへ行ってみたくなりました。本編「世界が終わる前に」ではミステリ本が紹介されます。でもミステリ好きには、物足りないかもしれません。SFミステリが多いので・・・。SF好きには嬉しいですが。本編の台風の目となる早乙女寿美歌(さおとめ すみか)さんが面白い。彼女をめぐる謎解きもあって、寿美歌さんに振り回せられながら話が進んでいきます。一気に読んでしまいました。
続きを読む投稿日:2025.06.11
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ブルージャスティスここにあり!1
竹内すくね, 九二枝 / GCノベルズ
以外と深い話でした
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悪の組織の戦闘員と、ヒーローの兼業だなんて、コメディに決まっている。たしかに笑えるシーンもあるけれど、悪の四天王の一人グロシュラと対時したときは熱かった。
以下、抜粋。
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「貴様の正義は未熟そのもの!」
「それが俺の正義だ」
青い正義と笑わば笑え。だけど、これが俺の正義だ。中途半端で適当で、先も見えない俺だけど、今だけはやらせてもらう。貫かせてもらう。
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悪と正義を兼業しているからこそ、「俺の正義」が必要になった。以外と深い話でした。 続きを読む投稿日:2025.06.12
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ブルージャスティスここにあり!2
竹内すくね, 九二枝 / GCノベルズ
続編が読たいよ~。
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悪の組織の戦闘員として、悪どいヒーロー派遣会社と戦う。ヒーローとして、無許可でヒーロースーツを販売する謎の組織と戦う。主人公の青井は、悪の戦闘員であり正義のヒーローでもある。でも青井が自分の正義に従っ…て行動するヒーローに見えてくるのが不思議だ。そして悪の幹部であるエスメラルド様も良い人に見えてくるのが不思議だ。初版が2015年なので、10年が過ぎている。たぶん3巻はでないのだろうなぁ~。続編が読たいよ~。
続きを読む投稿日:2025.06.22