
朱色の研究
有栖川有栖
角川文庫
現在とそして過去へと・・・
作家アリスシリーズ。題名のようにいろんな朱色が表現されています。焼け、炎、タバコの火・・・いろんな場面で色鮮やかに浮かび上がってきます。火村が学生から相談された2年前の殺人事件とつながっているであろうと思われる殺人事件に、火村とアリスが巻き込まれて・・・やがて、過去の殺人事件を解くとともに、現在の事件も解いていきます。ただ、殺人の根拠が理解しがたい。根拠としては薄く感じました。火村の見ている悪夢と、それを見守るアリスの気持ちが分かったのが収穫といえば収穫。トリックはエレベーターは思っていたのとは違っていて予想外。
1投稿日: 2016.12.21
神様の裏の顔
藤崎翔
角川文庫
予想外の・・・
神様のように思われている坪井元教師がなくなり、そのお通夜での話です。彼にかかわった人たちが故人を偲んで過去振り返り・・・そこに犯罪の影があることに気が付きます。各々思い出話をし、先生の犯罪と思われる事件を回想していくのですが・・・。読んでいて小気味がいいほど騙され、そして事実が解明され伏線が回収されていきます。そこで終わりではなく、新たな事実が判明し・・・いい意味で裏切られ、面白かったと思える小説でした。新刊で買ったはずなのに、文庫になっていてびっくりしました(笑)
4投稿日: 2016.12.06
時をかける眼鏡 眼鏡の帰還と姫王子の結婚
椹野道流,南野ましろ
集英社オレンジ文庫
帰還で帰還・・・
姫王子・・・いよいよ嫁ぐことになり・・・という話ですね。どうなることかと思ったけれど、うまく落ち着いたようで。ただ、これから遊馬も新しい土地で頑張っていくことになりそうで、話はまだまだ続きそうです。 新しい登場人物も登場したので、これからの展開が楽しみです。
0投稿日: 2016.11.25
時をかける眼鏡 新王と謎の暗殺者
椹野道流,南野ましろ
集英社オレンジ文庫
法医学というよりも
医者の卵・・・ですものね。実践したことがない、書物の中だけの知識。自分の知識を総動員して、いろいろと解決していきます。まさか、新王の即位の衣装まで相談されるとは・・・(笑)でも、ちょっと格好よさそうだったので、イラストカラーで見たい気もします。即位式の祝いのメニューとか・・・法医学以外にも駆り出されてしまいます。そして、もちろん死体はもちろん怪我人にも・・・壁にぶつかり、少しずつ成長していく姿に好感が持てます。次巻も楽しみです。
0投稿日: 2016.11.24
時をかける眼鏡 医学生と、王の死の謎
椹野道流,南野ましろ
集英社オレンジ文庫
物語の始まり
母親が生まれた島でちょっと違う異世界へのタイムスリップ。 この巻では、主要な登場人物が紹介されます。 遊馬が召喚された理由、そしてその問題を解決するのに法医学の知識が必要なことも。 ただ、ちょっと遊馬の年齢が23歳の割には幼く感じます。法医学の知識はあるのに、まるで中高生のような。それとも、今どきの大学生はこんな感じなのでしょうか? 無事に問題を解決しても遊馬はまだ自分の世界には戻れません。魅力的な人物達が出てきて、先が楽しみになります。 椹野さんの作品で「眼鏡」ときたので、ほかのシリーズの眼鏡を思っていたのですが、関係ありませんでした(笑)
1投稿日: 2016.11.22
宝石商リチャード氏の謎鑑定 エメラルドは踊る
辻村七子,雪広うたこ
集英社オレンジ文庫
宝石の話は面白い
事件は面白く、宝石の説明も易しく丁寧で面白いんです。だけど、何か違和感が。 正義は空手をやっていて、体育会系のはずなのに、なぜか年上(と思われる)で雇主のリチャードに対して「お前」と呼ぶんですよね。どうしても、そこが引っ掛かるようで、「お前」と呼ぶたびにイライラします。 そこが気にならない人なら楽しめる小説ですが、私はそこがどうしても気になるので、リチャードの正体がとても気になりますが、この次の巻が出ても読まないと思います。
0投稿日: 2016.11.10
宝石商リチャード氏の謎鑑定
辻村七子,雪広うたこ
集英社オレンジ文庫
天然は凶器
表紙の通り、リチャードと正義の二人の話です。宝石店店主と大学生(アルバイト)のお話。宝石が絡んだミステリーをリチャードが鮮やかに解決します・・・が、正義が天然鈍感です。まぁ、ミステリーの定番で天然が事件解決のヒントとか出すのはわかりますが、正義はの天然は私からすると凶器です。よくもまぁ、その突っ込み方で今まで無事に・・・と、思いました。読んでいて、正義の考えなしの行動にドキドキ(悪い意味で)して・・・なので、☆二つ減らしました。 ミステリーもリチャード氏もいいのですが、そこだけが残念。とりあえず、2巻も読みます。
2投稿日: 2016.11.09
パラダイス・ロスト
柳広司
角川文庫
面白かった!
1作目がD機関の紹介とスパイとして作られていく者たちの話としたら、2作目は独り立ちしようとするスパイたち。そして始まる第二次世界大戦。三作目は戦争中のスパイたちの話。華やかな活躍なんてない。地道な活動。記憶力を頼りに判断を下し、決断する・・・面白かったです。このまま戦時中、戦後の彼らの活躍やその後が読みたいです。
2投稿日: 2016.11.08
ダブル・ジョーカー
柳広司
角川文庫
スパイたちの活躍
任務を帯びて活躍するスパイたち。視点がスパイ側だったり、事件にかかわった人物だったりします。1巻と同じく短編集なので、サクサクと読み進むことができ、あっという間に読み終わりました。次巻も楽しみです。
1投稿日: 2016.11.04
ジョーカー・ゲーム
柳広司
角川文庫
ワクワクしながら読みました
ジョーカーゲームの名前を初めて知ったのは新聞。それはアニメの記事でした。すでにアニメは最終回に近く、最初から見たかったと思いましたが、原作があると知り、購入。なので、知っている話と知らない話が入っており、楽しめました。 スパイ・・・誰にも知られず、功績をあげても名前も残らない。下手すると一生、草として違う人生を歩むことになるかもしれない・・・国への忠誠心だけでここまでできるのかと思いきや「これは俺にしかできない」という思い。確かに彼らはほんの少しの情報だけで真実にたどり着き、そして解決方法を見つけ出します。解決方法も、自分ではなく、誰かに解決させる方法を提示させ、行動させる・・・読んでいて小気味よかったです。次作も期待してます。
0投稿日: 2016.11.03
