
恋する暴君 1巻 チャレンジャーズシリーズ
高永ひなこ
恋する暴君 1巻 チャレンジャーズシリーズ
高永ひなこ
GUSH COMICS
笑えるくらい手強い受
受けがもう、ツンデレっていうよりツンギレです。受けの宗一先輩は凶暴で横暴で、言葉と同時に手足がでるような人。しかし攻めの後輩森永も、負けずにしつこく「せんぱいせんぱい」とすり寄っていきます。そしてまた「うざいっ」と殴られる・・・。 受けが長髪、凶暴、変な眼鏡…と最初こそ微妙に思いましたが、読みだしてみるとその辺は全く気にならなくなりました。むしろエッチのときなんか、長い髪が乱れる様がすごく色っぽくてよいです。この作者さんの描くエッチシーンは品よく、かつエロティックで好きです。普段は横暴な宗一ですが基本的に恋愛に不慣れで、色っぽいシーンになると、普段はわんこで下僕な森永と立場が逆転します。その辺の二人のギャップも魅力。真っ赤になっちゃう宗一先輩はとても可愛いです。巻が進むほど可愛くてしかたなくなります。乱暴なところさえも魅力と思えるほどに。 面白すぎて思わず紙媒体で全巻買いました。全体にコメディ調で楽しく読めますが、二人の感情や過去などの背景もしっかり描かれていて読みごたえがあります。同性との恋愛に宗一が戸惑い、怖がる様。受け入れてほしくて必死な森永。どちらの気持ちもわかって切なく、そういう気持ちの揺れが見えるところも読む側としては夢中になれる点です。 1巻は、一年前に宗一先輩に告白はしたけれど、時間が経ちすぎてどうも失念されているような気配・・・。という森永君の悩みから始まります。先輩油断しすぎて強引に食べられちゃうわけですが。翌朝、当然宗一は怒り狂って謝罪も告白も聞く耳を持ちません。思い続けても叶わない恋に絶望した森永は… と、この続きはどうぞ買って読んでみてください。 一年前の告白については『チャレンジャーズ』という別の作品の3巻に入っています。『恋する暴君』はそれの続編という形ですが、チャレンジャーズを読まなくても問題はないです。チャレンジャーズは大分古い作品で、絵柄が表紙とはけっこう違います。『恋する暴君』方は表紙の絵と同じで綺麗な感じです。後半の巻に行くほど、もっと絵が綺麗になっていきます。
1投稿日: 2014.04.10寒冷前線コンダクター 富士見二丁目交響楽団シリーズ
秋月こお, 西炯子
寒冷前線コンダクター 富士見二丁目交響楽団シリーズ
秋月こお,西炯子
角川ルビー文庫
小さなオーケストラに在籍するバイオリニストのサクセスストーリー。
仕事帰りのオジサンたちが趣味で集まってやっているような、そんな小さなオーケストラに在籍する主人公、悠季の成長物語。彼の才能を見つけた圭が、悠季を徐々に大きな舞台へと引っ張り上げていきます。 私がBLを読むようになったきっかけの本です。主人公は序盤は、すぐに「僕なんか」みたいに言う卑屈な人間ですが、シリーズが進むごとに強く成長していきます。逆に序盤は完璧なヒーローに見えた圭の方が、後半に行くほど虚勢が剥がれて脆さを露呈したり。良い意味で二人とも人間的で共感がもてます。二人のダメなところにイライラハラハラしつつ、愛しくて仕方ない。 BLお決まりのエッチな描写とか、このシリーズに関してだけは必要ないと思うくらい。とにかく物語の先が気になってしかたない。 二人が在籍する小さなオーケストラの人々も、温かくて好きです。クラッシックにも興味がわいて、無性に聞きたくなるという。 BLじゃなかったら男女問わずに広めたいシリーズだけど、二人の愛情のつながりも見どころの一つで、男同士だからこそってところもあり・・・。 長い話ですが完結していますし、興味がある方は読んでみるのをお勧めします。下記は読む順番です。 寒冷→さまよえる→マンハッタン→リサイタル→未完成→アクシデント→ファンキー→金のバイオリン→サンセット→アレグロ→運命は→シンデレラ→リクエスト→退団→小夜子→ボンボワイヤージュ→マエストロ→アポロン→バッコス→青き男→シャコンヌ→ブザンソン→ミューズの→闘うバイオリニスト→その男指揮者→復讐→バイオリン弾きの→センシティブ→ロメオ→嵐→カノン→アンダルシア→螺旋→誰がために→三つの愛→スキャンダル→決別→間奏曲→選ばれし者→天上の愛→リサイタリスト→冬の旅→天国の門→富士見二丁目交響楽団(上・下)
0投稿日: 2014.03.01FAIRY TAIL(1)
真島ヒロ
週刊少年マガジン
冒険バトル漫画
なんか絵柄がワンピースに似てるなぁ、と思い、そのイメージが強すぎて手を出さなかったのですが。 読みだせばそれほど気になりませんでした。 正しくTHE少年漫画、って感じです。いろんな魔法や、アクの強いキャラクターもたくさん出てきて楽しいです。 憧れのギルド、フェアリーテイルに入った魔導士のルーシィ、彼女が流れでコンビを組むことになったのは火を操る魔導士ナツ。 ナツは優秀だけど、依頼をこなすと同時につい町を破壊してしまう困った奴。 胸を打つようなメッセージ性とかはあまりないですが、その分気楽に読むにはちょうどいいかと。
3投稿日: 2013.12.26虫と歌 市川春子作品集
市川春子
アフタヌーン
想像のつかない話
びっくりするような出だしや、えええなにそれみたいは話ばかりです。悪い意味ではなく、いい意味で先への興味を惹かれるような。 話の流れ方やキャラクターの絵柄が独特で、他にはないような雰囲気があります。話の中にのめりこむ、というより一歩引いて不思議な世界をのぞき込んでいるような気分でした。 悲しい話や、冷静に考えると不気味な話もありますが、不思議とどれも読後感は悪くないです。読み終わったあと、ふわふわしたようなものが心に残ります。 ヒナのお話が、ちょっと可笑しくてかわいくて好きです。
2投稿日: 2013.12.26BUTTER!!!(1)
ヤマシタトモコ
アフタヌーン
レッツダンス!
キャラクター一人一人が固定的な性格ではなく、それぞれに良かったり悪かったりの揺らぎがあって、そこがちょっと独特で魅力的に思えました。 ダンスの強豪校になる!とかそういうのを目指すわけではなく、あくまでみんなで楽しくやろうよ!ってなふうで地に足がついた感じです。 試合などのハラハラが少ない代わりに、部活仲間の、仲間としての意識や友人関係の方にハラハラさせられます。 最初は寄せ集めだったのが、ダンスを通して仲間になっていく。その辺が楽しい気持ちで読んでいられます。
0投稿日: 2013.12.25アナトゥール星伝 金の砂漠王
折原みと
講談社X文庫
気軽に読めるファンタジー
文体や絵柄はいかにも若年齢層向けなのですが、そのせいか何も考えずに軽く読めるので、思わず何度も読んでしまいます。 異世界に迷い込んだ主人公が救世主としてまつりあげられ、美形の王子様と恋に落ちるという話です。 ありきたりですが、その分安心感があるというか。。。楽に読める分、どっぷりと世界観に浸かっていられます。シリーズが進むほど、どんどんはまってしまいます。 異世界での戦争などが絡んできますが、戦闘シーンはシリーズ通してほぼないです。王子との絆や、各国での人脈を広げる旅がメインでしょうか。 主人公は美人ではないけれど、なかなか根性があって一生懸命です。彼女の頑張り具合の様が、繰り返し読んでしまう要因の一つかも。
0投稿日: 2013.12.25王子様と灰色の日々(1)
山中ヒコ
ARIA
男装の少女
貧しくて親に身売りを勧められているような悲惨な少女が主人公。 貧乏が原因でクラスメイトからもハブにされてます。 たまたま会ったお金持ちの少年と顔がそっくりで、失踪した少年の代わりに、無理矢理身代りとして仕立てられる話。最初は無理矢理でも、初めて誰かに必要とされた喜びから、一生懸命少年らしく振舞おうとする敦子がけなげです。 まだ一巻しか読んでいませんが、敦子の補佐をするイケメンやら、敦子がひそかに思いを寄せる少年やらがいて、その辺の絡みが楽しみでもあります。
3投稿日: 2013.12.25うしおととら(1)
藤田和日郎
少年サンデー
とら最高!
古い漫画ですが、読みだせば全くそんなことは感じさせません。 中学生のうしおと、うしおの家の蔵に封印されていた妖怪とらとの冒険譚です。 喧嘩したり、襲ってくる妖怪を協力して退治したりしながら、一人と一匹でもって日本を縦断していきます。様々な妖怪とのバトル、母親の失踪の謎、獣の槍の秘密、さらには教団なんかも絡んできて夢中になって読んじゃうこと請け合い。 主人公うしおの性格は、前向きで元気でいいヤツって感じです。とらも、かっこよくてかわいい。妖怪だけど憎めない。この二人の友情も見もの。 妖怪がらみの泣かせるエピソードなんかもあって、ただのバトル漫画ではないです。 読んだことがない人とか、絶対もったいないです!ぜひ読んでみてください。
0投稿日: 2013.12.25ふうらい姉妹 第1巻
長崎ライチ
HARTA COMIX
なんとも微妙~な笑い
爆笑、っていうより、ちょwwニヤニヤって感じです。 残念美人なお姉さん。早く就職しなよ・・・と思いつつ笑ってしまう。たぶん、あのボケた調子では無理なんではないかと心配しつつやっぱり笑ってしまう。 お姉さんはちょっと頭の弱い子系で、妙に味のあるギャグをかましてくれます。本人はそのつもりじゃないんでしょうけど。 妹はしっかりしているようで、つっこみながらやっぱりボケている。大丈夫かこの姉妹。 「マサルさん」っぽいというレビューがありましたが、たしかにそれっぽい風味があります。 なんでだよ!ってつっこみながら笑いたいときにお勧め。
3投稿日: 2013.12.22俺物語!! 1
アルコ,河原和音
別冊マーガレット
男は心だ!顔じゃねえ!
惚れますね! 気は優しくて力持ちを体現している主人公。猛男はいいやつなんだ!ほんといいやつなんだよ!や、見た目はあれだけどね?でもいいやつなんだよ!と訴えたくなる。 真面目でまっすぐで、一生懸命なのになぜか笑えます。 イケメンの親友がいて、その彼との掛け合いも面白いです。 自分はもてない、しかしそれでいいんだ!とすがすがしいほど己を貫いている主人公。そんな彼を好きだという女子が現れて!?みたいな話。 カップルになってもぎこちなくて、どうもずれてて、読んでるこちらはほのぼの。 始終楽しく読めます。
3投稿日: 2013.12.22