teteさんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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ルーツビア 1
ルーツ / デジタル版コミックアーススター
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物の怪らんちき戦争 1巻
夢来鳥ねむ / ビーグリー
日本神道、日本の妖怪観
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この作者さんは、「HAUNTED じゃんくしょん」
のほうが有名だと思います。
アニメ化されて深夜アニメ枠を切り開いてたし。
しかし、物の怪らんちき戦争が好きでした。
見えないところにいて、スッと現…れ、スッと消える。
日本神道、日本の妖怪観そのまま話になった、
そういう意味で珍しいし、神懸っていました。
書籍説明で座敷童押し…わかる。
4巻の後の後日譚一話と、ババアさんの解説があったはず。
電子化しないかな。 続きを読む投稿日:2016.05.22
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俺のプロレスネタ、誰も食いつかないんだが。 1巻
さかなこうじ, 柴田惣一 / くらげバンチ
今、衰退している何かのコンテンツのファンの人に、読んで欲しいです。
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昭和のプロレスファンの漫画です。
ずっと、プロレスは不思議だと思っていたので買いました。
(不特定多数が参加するコミュニケーション、SNSで言うと、
例えばFacebook。より過剰に演じた…自分で参加するという意味で、
演劇とかアイドルに近くて、言葉の使い方に特徴があるコミュニケーション。
例えばTwitter。有象無象、数多のつぶやきを並べていく形で、
物語のような流れが作られていく、時間軸のあるコミュニケーション。
プロレスは、四角いリングの上で人が戦って、
観客が囲んでみていて、リング上と観客が応え合う空間コミュニケーション。
これが不思議。)
この本は、プロレスが衰退に向かう直前を、
今のプロレスファン振り返っているようでもあり、想いを感じます。
(プロレスは一度衰退しました。そして近年復活しました。)
一巻では、衰退する前の、一般人とプロレスファンの溝と、その修復。
二巻では、衰退する前の、プロレスファン同士の溝と、その修復が描かれています。
(周りの人に、その趣味を否定され、趣味をあきらめたい気持ちになる。
世間に希望が持てなくなった人が、唯一人間に希望が持てるきっかけが趣味だとしたら。
その希望をコンテンツ、ファンどちらに見ているにしても、
自分の幸せを見つけるのに、どれだけ遠回りなのか、と思うことがあります。
新規古参、わかってるわかってない。
個人攻撃が過熱するのは、衰退するコンテンツのフラグなのでしょうか。)
プロレスだけじゃなく、衰退する全てのコンテンツを心配する人に、読んで欲しいです。 続きを読む投稿日:2016.05.22
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最弱無敗の神装機竜《バハムート》 1巻
明月千里, 唯浦史, 渡辺樹, 春日歩 / ガンガンONLINE
テンプレ英雄譚のトリックスター?
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ライトノベルのコミカライズ。アニメ化されたタイトル。
芸能エンタメを見渡せば、型が有る無しで面白さはわからない。
最近のラノベはテンプレばかりなどと言われ、絶望されている方もいらっしゃるようですが、…
古典の時代から英雄譚はテンプレ。私は気にしない、むしろご機嫌な挨拶みたいに思います。
信号機を見るたび、また三色か、なんで三色なんだよ。と突っ込むようなもの。
ここまでテンプレが認知されると、テンプレをトリックに使うことも夢じゃないです。
この本は、アニメ一話を見て、キャラ設定の造りが気になり買いました。
まず主人公の立ち位置。私には敵か味方かわかりません。
全体的に北欧神話風なのですが、ロキ、シグルズ、スルト…何かおかしい。
出てきたヒロインは赤い鎧ですが、トールでなく敵側、混沌の巨人族の設定にも見えます。
他のヒロインも、金色の鎧なのにハンマーを持っていたり。
とにかく初めに見えるピースがバラバラ。私では統一性を見せなくて。
定型テンプレ物語の裏で、モザイクのかかったキャラクターと背景。
だからこの先、王道を含む、どんな展開でもありえます。
純粋な北欧神話なら…
始まりは火と氷。
命を落とした勇士はヴァルハラに導かれ、武を磨き続けます。
終わりにラグナロクがあり、混沌の巨人族に、秩序の神族が敗北します。
純粋なテンプレライトノベルなら…
はじめは炎使いヒロインとバトル。
恋に落ちたちょろいんがハーレムに入り、ラッキースケベが続きます。
この先、ラグナロクで終わるかもしれない。
でも、ホラーになったり、タイムスリップで昭和のSFになったり、宇宙人が出てきても。
絶対に驚かないですから。 続きを読む投稿日:2016.01.17
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巴マミの平凡な日常 1巻
Magica Quartet, あらたまい / まんがタイムきららフォワード
日常系は、美少女を超えアラサーへ
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まったく、アラサーは最高だぜ!
といったテンションで読む本ではなくて、
喜怒哀楽豊かなマミさんのお話を、
おしゃべりを聞くような感じで、楽しめます。投稿日:2015.11.07
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アイドルマスター ミリオンライブ!(1)
門司雪, バンダイナムコエンターテインメント / ゲッサン
期待のタイトル
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シンプルなお話のなかに、手の込んだ人物造形があって
これから、どうなってしまうのかとドキドキします。
ここから先は、あえて難しく考えています。
この漫画の主人公、未来は、作中、絶えず場所の移…動をしています。
これはキャラの役目として、アイドル世界を紹介する水先案内人だからなんだと思います。
よくある話ですが、物語の主人公は、異世界へのツアーガイド役ということがあります。
果てしない物語の主人公は、現実世界から物語世界へ旅行します。
指輪物語の主人公は、ホビット庄を出て中つ国へ旅行します。
旅では出会いつながっても、別れ、他世界の住民にはならない事がお約束。
みんなが一つではなくて、ガイドは、あくまで異なる人、文化への橋渡し役です。
話をこの漫画に戻して、未来は思い付きで行動しているようで、
友達との共感を大事にしているようです。このへんから素直にお話を予測するなら、
努力について、友達について、思い出についてと共感と断絶の段取りを踏み。世界の変革、
主題の回収…例えば、観客と演者、相容れない二つの文化に橋を架けるお話とか。
と、ここまで、目に見えている所にある、私に予想できる範囲にあるお話。
しかし、表紙にいる、もう二人の登場人物を含めると、話が変わります。
静香は、アイドルになりたいと未来を語りながら、
アイドルの形、つまり過去に観測したものの復元、を追っています。
見ているのは、学校、劇場。特定の場所と特定の人間関係。
システム化された世界観は、二次元的にイメージするなら日常系な世界観。
翼は、感覚で生きているように見せながら、
今の自分の輝きの最大化、つまり会話をすべて交渉に使おうとしています。
その意識は、場所のトレード、人のトレード。
リア充と呼ばれる人達の行動原理で、オタク的に言うと三国志的な世界観。
主人公の場所も人も流転する性質とは、相容れていない所まで作られてしまっています。
彼女たちは、テンプレ記号的な、システム化されたキャラでは無いし、
様々な立ち位置からの駆け引きを表現する為の、個性を持ったキャラでもありません。
同じものを見てもいない、同じ時間も見ていない、異文化の三人。
同じステージを見ても意見が違い、同じ言葉でも通じているようで使い方が違う。
さらっとそんな三人がそろって、劇場に入っていく。
これから何をどうするつもりなんだろう。期待します。 続きを読む投稿日:2015.09.14