hungrybookwarmさんのレビュー
参考にされた数
6
このユーザーのレビュー
-
バチカン奇跡調査官 ジェヴォーダンの鐘
藤木稟 / 角川ホラー文庫
おどろおどろしくないのも、たまにはいいね
0
今回はホラー的な要素は私は全く感じられませんでした。でもこういう血生臭くない、ファンタスティックな奇跡調査も好きです。今回もやっぱり科学的な説明はできてしまったけど、それが起きた事自体が奇跡だと思う。…
続きを読む投稿日:2018.04.30
-
ライオンと魔女 ナルニア国ものがたり1
C.S.ルイス, 瀬田貞二 / 岩波書店
私の読書の原点。やっぱり瀬田貞二さん訳でないと
0
小学生時代に読んで以来、永遠の第一位です。翻訳当時の時代背景もあり、ターキッシュディライトはプリンに置き換えられたりしていますが、新訳ではやっぱりこの雰囲気は出ない…。少し古めかしい言い回しや若干の不…自然さに、却って異国情緒を感じたあの頃。ポーリンさんの本当に素敵な挿し絵と相まって、古き良きイギリスの空気感、ナルニアの世界観が匂いたってくる。当時、家にも古めかしい衣装だんすがあったので、入ってみましたよ…。ナルニアに行けない以前に、毛皮のコートがないのががっかりでしたが。
この本で、英国ファンタジーにはまりました。素敵な作品に沢山出会ったけど、ナルニアを初めて読んだ時の陶酔を超える物はありません。記憶を消して、小学生に戻って何度でも読みたい。何十年も経って映画を見た時は、ルーシーが初めてナルニアに足を踏み入れた雪の光景、例の街灯とタムナスさんに震えました。先に読んでおいて良かったと思います。
古語でもない優しい文章で、今でも充分通じる。なんで新訳なんか出したんだろ。しかも挿し絵画家違うし! 続きを読む投稿日:2018.05.14
-
凶鳥の如き忌むもの
三津田信三 / 講談社文庫
そうきたか!
0
そうきましたか!うーん、これはもしかしたら「そして誰もいなくなった」が世に出た時以来の仰天トリックではないでしょうか…。このトリックの為のこの設定。この価値観の中でしか成立しない。
人間消失の検討部…分は飽きて少し飛ばしました。でもああやって全部の可能性を潰していくのも必要と思ったのでしょうね。元編集者だけあって律儀です。
ただ、この方の創る建物や部屋は、描写は丁寧だけど、いくら読んでもどんなものか頭に思い浮かべる事ができません。突飛だから?こういうのこそ図面を付けてほしいです。 続きを読む投稿日:2018.06.01
-
犬神の杜 よろず建物因縁帳
内藤了 / 講談社タイガ
春菜の成長ぶり
0
今回は怖いというより切なかった。
最初の頃は春菜の人物の造形に深みが感じられず、無理して若い女性を薄っぺらく描いているようで違和感をもったけど、だんだん成長してきて感情移入できるようになってきた。
…
続きを読む投稿日:2018.06.24
-
首無の如き祟るもの
三津田信三 / 講談社文庫
本格推理好きに読んでほしい
0
この作家さん、本当に凝り性だなぁ。最初から最後まで、あるトリックというかモチーフで統一されています。探偵小説の鬼だ。
本格推理好きならお馴染みのあのトリック。手垢が付きすぎて、もうどう使っても安っぽ…くなりそうなアレを、独特の世界観を使って上手に料理してます。
○○尽くしのフルコースです。
大変美味しく頂きました。
あと、表紙の絵がいつも怖すぎます。夜中に暗い寝室で読もうとするとゾッとする… 続きを読む投稿日:2018.07.08
-
うせもの宿(3)
穂積 / 月刊flowers
いい話だけど短い
0
とても面白かったです。ほんの少ーーしミステリ風味、どんでん返しという程でもないけど、ちょっとした仕掛けが楽しい。内容的に楽しいというのは語弊があるけど…
でも、3巻に分ける必要ある?短い。1巻で充分…。久しくコミックなんて読んでなかったから、こんなものなのかな。
この方の作品は、絵がきれいで表現も抑制が利いていて読んでいて心地よいです。
でももう少し濃厚に描き込んでくれてもいいと思う。あの人とあの人の…頃のエピソードとか1巻分ぐらい。そしたらもっとグッとくるのになー。 続きを読む投稿日:2018.08.15