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bandeapartさんのレビュー
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  • Casa BRUTUS(カーサ ブルータス) 2017年 8月号 [動物園と水族館。]

    Casa BRUTUS(カーサ ブルータス) 2017年 8月号 [動物園と水族館。]

    カーサブルータス編集部

    マガジンハウス

    動物が媚びない動物園

    殺風景な檻の中で見せ物のように展示されるより、本来持っている能力を活かせる環境で暮らしている方が見る方も見られる方も幸せだ。 アートディレクターの森本千絵さんは特集のなかで、「動物園で動物は見られなくていい」と言っていたが同感。息をこらして隠れるように待っているとたまに現れる、くらいの媚びない動物園があったら面白い。

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    投稿日: 2017.07.12
  • 人工知能はどのようにして 「名人」を超えたのか?―――最強の将棋AIポナンザの開発者が教える機械学習・深層学習・強化学習の本質

    人工知能はどのようにして 「名人」を超えたのか?―――最強の将棋AIポナンザの開発者が教える機械学習・深層学習・強化学習の本質

    山本一成

    ダイヤモンド社

    人間からの卒業

    AI棋士ソフト「ポナンザ」が現役最強のひとりである佐藤天彦名人を電王戦で破る、それも圧倒的に、という映像を多くの人が衝撃をもって目撃した。 本作は著者自ら開発したAIポナンザが、 機械学習という人間の介さない学習方式をとり 人間の積み重ねた知性の歴史を猛烈なスピードで抜き去っていく様子を記している。 人間は人間の知性を超える存在とどのように共存していくのか。 SFであれば恐ろしい未来を提示されかねない展開であるものの、 本書で書かれている将棋や囲碁のプロたちは思いの外現状を好意的に、 そして飽くなき探求心の向かう道として捉えていた。 29連勝の藤井聡太四段もAI対戦を積極的に取り入れているという。 AIは確実に人間を卒業し、私たちに前人未到の「超知能」を見せてくれるだろう。 しかし今はさらに、“人間も人間を卒業する”チャンスが訪れている。 本書はAIだけでなく人間の未来についても興味深く読むことができる良書だと思う。

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    投稿日: 2017.07.03
  • 俺の地元は近ごろ濡れまくり

    草凪優

    俺の地元は近ごろ濡れまくり

    草凪優

    竹書房文庫

    最先端青春エロス

    2014年にレビュータイトルの触れ込みで発売された本作。 「地方に残る若者」 「都市発信の流行の侵食」 といった社会性のあるテーマを盛り込み、 恋愛ベタな主人公という、 官能小説らしからぬ(あまりこの手の小説を読んでいないので想像の域なのだが)性的にもたついたストーリー展開は斬新といえるのではと思った。 表紙は『インディヴィジュアル・プロジェクション』を思い起こし(そのあとすぐやっぱ違うと突っ込んでしまうけど)、今後のKN小説の起点になるのではと、可能性を感じると共に楽しく読めました。

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    投稿日: 2017.07.03
  • 駅格差 首都圏鉄道駅の知られざる通信簿

    駅格差 首都圏鉄道駅の知られざる通信簿

    首都圏鉄道路線研究会

    SB新書

    住めば都

    本書は東京都内を中心に、首都圏の“駅”をランキング化。 乗降人員、乗り換え利便性といった定番のお題から “駅前横丁指数ベスト5駅”“駅名と地名がリンクしない駅”など、 なかなか思いつかないようなテーマや豆知識まで 多方面から駅の魅力を調査しています。 また「対決! ライバル駅」と題し、 三軒茶屋と下北沢のように個性が似ている駅同士を比較検証するなど、 ライトながら盛りだくさんな内容です。 登場する駅の殆どが東京都内なのですが、 個人的には出身に近かった“所沢の凋落”(全盛期はいつだったのか…汗)を ハラハラしながら読みました。頑張って欲しいなあトトロのふるさと。

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    投稿日: 2017.06.30
  • 色即(しきそく)ぜねれいしょん

    色即(しきそく)ぜねれいしょん

    みうらじゅん

    光文社文庫

    夏になると読みたくなる、永遠の童貞小説

    夏休み、高校生、親元離れ、離島に男女 童貞にとっては1000円払って10000円お釣りが返ってきたような最強のシチュエーション。 何も起きなかったけれど、何かが変わったような気持ちになる男たちの甘酸っぱい夢物語。

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    投稿日: 2017.06.29
  • 荒ぶる季節の乙女どもよ。(1)

    荒ぶる季節の乙女どもよ。(1)

    岡田麿里,絵本奈央

    別冊少年マガジン

    性にふりまわされる乙女ども

    サブキャラにジョルジュ・バタイユが好きな女子高生がいるという点で☆10つけたい。絵もきれい。きれいと汚いがごちゃまぜの季節

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    投稿日: 2017.06.29
  • 宝くじで1億円当たった人の末路

    宝くじで1億円当たった人の末路

    鈴木信行

    日経BP

    末路

    タイトルの「末路」という言葉、結末とは言わず“末路”と表現した所に本書の思いは込められています。 人生で何かを選択する時、 それによって得られる結末を我々はその時点で知り得ません。 「選択」は、自分が望む望まないに関わらず何度も現れます。まさに“ぼんやりとした不安”を抱きながらまだ見ぬ未来を選ばなければいけないのです。 本書では「宝くじで1億円てにいれた人」「キラキラネームの人」「ワイシャツの下に何を着れば良いか悩んでる人」など20以上の例を挙げて、選択の末路を提示しています。そのまま鵜呑みにする、懐疑的になるかは読者の判断するところですが、多くの選択を見られるのはありがたいです。 個人的には「体の硬い人」「バックパッカーを続けた人」の末路が興味深かったです。ストレッチしないと。軽めの読書に最適です。

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    投稿日: 2017.06.28