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bandeapartさんのレビュー
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  • やれたかも委員会 2巻

    やれたかも委員会 2巻

    吉田貴司

    電書バト

    真夏の夜のやれたかも

    どの引き出しにしまってよいかわからない、やれたかもな思い出を昇華する『やれたかも委員会』。やれたかもなエピソードをジャッジする3人は男男女の2対1。男性の男性による男性贔屓な物語のなかに、気ままでうつろいやすくかつ手強い女性たちへの崇高な敬意も感じられるソネットが誕生しました。

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    投稿日: 2018.04.05
  • SHOE DOG(シュードッグ)―靴にすべてを。

    SHOE DOG(シュードッグ)―靴にすべてを。

    フィル・ナイト,大田黒奉之

    東洋経済新報社

    熱をおびた“bad face”(ダメ男)たち

    エアマックス、フットスケープ、ワッフルトレーナー… 学生時代に“ハイテク&ローテク”スニーカーブームを通過し、暇があればNIKEのレザーコルテッツやSwooshマークをスケッチしていた私ですが、 NIKEの経営や創業者については殆ど知らないことばかりでした。 成功の裏に秘められたエピソードを知り、NIKEブランドを築き上げた人間の熱量に驚きながら本書を一気読み。創業者フィル・ナイトのビジネスと熱量の原点が「オニツカ」(現asics)のスニーカーに魅せられたことであったり、そのオニツカシューズの販売代理店としてビジネスをスタートしていたりと、まだ「戦後」の影を引きずる日本との関わりが非常に多いです。 また、スタンフォードでMBAを修めた優秀な方らしい冷静な状況把握がありながら、行動は「超熱量偏向型」。常識外れの成長戦略が仇となり、度重なる経営危機に苛まれる、あるいは“bad face”(ダメ男)と自称し宿敵アディダスへの素直すぎる本音を吐露してみたり(名作「コルテッツ」命名の由来は秀逸)と、愚直さやハラハラが楽しめます。 「みんなに言いたい。自分を信じろ。」 を始めとする熱いメッセージも散りばめられた良作だと思います。

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    投稿日: 2017.11.18
  • まんがでわかる 地頭力を鍛える

    まんがでわかる 地頭力を鍛える

    細谷功,星井博文,汐田まくら

    東洋経済新報社

    仕事のとらえ方を見直す良い機会に

    仕事に取り組む際、「良い仕事にしようと考え混んで時間ばかりかかってしまった」というような経験、多くの人がしていると思います。仕事はやはり自信をもって人前に出したいし、少しでも精度を上げたいと思うもの。ただし、限られた時間の中で成果を求められる時代ではビジネスマンが「良い仕事」にばかり囚われるのはかえってマイナスとなりかねません。 本書にあるようにそもそも会社の仕事は「ひとりで100点をめざす」のではなく、多くのメンバーが個々の能力を発揮し「200点、300点をめざす」もの。学校のテストでも、芸術家の仕事でもありません。分かってはいるけど、陥りやすい罠に対して気づきの多い本です。マンガは理解が促進するので、更におススメです。

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    投稿日: 2017.10.22
  • 漫画 君たちはどう生きるか

    漫画 君たちはどう生きるか

    吉野源三郎,羽賀翔一

    マガジンハウス

    少年の葛藤に学ぶ

    1937年に新潮社から出版されて以来、多くの人に読み継がれてきたという本書。既に岩波版を読んでいたものの、「マンガ」の表紙は新鮮で再び手にしました。 主人公の少年は学校生活を通じて直面するいじめ・格差といった問題を前に、悩みます。その悩みを叔父が真摯に受け止め、2人で答えを探す。物語りはこの形式で進みます。 少年がある時ふと思い至った「人間は分子」のエピソードから、叔父は敬意を込め少年にコペルニクスの「コペル君」というあだ名をつけました。 答えを導く役目の叔父自身もそうであったように、真っ直ぐに生きようとしてもがく少年の思考から、大人も学ぶことが多い本だと思います。

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    投稿日: 2017.10.21
  • 仕事消滅 AIの時代を生き抜くために、いま私たちにできること

    仕事消滅 AIの時代を生き抜くために、いま私たちにできること

    鈴木貴博

    講談社+α新書

    今から十数年後の未来を想う

    「2030年ごろまでに知的労働が、2035年ごろになると管理職・経営者・研究者・クリエーターの仕事もAI(人工知能)にとって代わられる」 この文章を読んでいただいているみなさんの仕事も、そう遠くない将来になくなるかもしれない…こんな刺激的で予言めいた言葉が本書では随所にあらわれます。 ディープラーニングの能力を身につけたAIが世界トップレベルの囲碁棋士であるイ・セドルや将棋の佐藤天彦名人を破ったというニュースをご存知でしょうか。AIは既に人類の最大の強みである「思考能力」を抜き去ろうとしています。 マニュアル的で単純作業であればあるほど職を奪われがちだと思われるかもしれませんが、実は頭を使う専門的な職業が危ない。 なぜなら「考える」「汎用的に判断する」仕事はAIの得意分野だからです。 そもそも生活をより便利にし、人類を幸福にするために生まれてきたAIやロボット。本書を読むと、私たちがこれから体験する未来は、今とは大きく異なるようです。ロボットの上司に指示されるなんていう星新一のような世界がやってきたとしたら、まあ、それはそれで面白いかもしれませんが。

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    投稿日: 2017.09.06
  • 死ぬほど読書

    死ぬほど読書

    丹羽宇一郎

    幻冬舎新書

    死ぬほど読書のススメ

    ”本は、人間力を磨くための栄養だ” 読書の価値が下がりつつある現代。 そんな時流に真っ向から立ち向かうのが本書。 読書することで得られる教養、 いわゆる「無知の知」や「相手の立場に立ってものごとを考えられる力」の大切さを全編にわたり説き続けます。 例えば「無駄な読書なんてない」と著者は語りますが、 その具体例として、学生時代に大人たちに後ろ指をさされつつも 「ガロ」や「官能小説」に夢中になった自身の思い出を引き合いにしています。 伊藤忠商事前会長と地位や名誉のある方が、 自分の読書体験を素直に告白する姿勢に共感しました。 「傍から見れば雑草のような本でも、興味があればどんどん読んでいけばいい」 まさに“死ぬほど読書”のススメです。

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    投稿日: 2017.09.02
  • 佐々木希 「かくしごと」【電子版限定カット「かくしどり」収録】

    講談社, 佐々木希, 川島小鳥

    佐々木希 「かくしごと」【電子版限定カット「かくしどり」収録】

    講談社,佐々木希,川島小鳥

    講談社

    きれい

    自然体の佐々木希も景色もきれい。いい写真集だ。疲れたときに開きたくなります。

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    投稿日: 2017.08.18
  • 世界標準の子育て

    世界標準の子育て

    船津徹

    ダイヤモンド社

    子育ては親が問われる

    4歳と1歳の娘を育てているが、 本書にあるような「自立心を育てるために褒める」をしたいと思いつつ、「従順に対して褒める」をついついしがちであることに反省させられた。 「女の子の子育ては手本を示す」というのもなるほどと思った。実践してみよう。ちなみに男の子は、「おだてて育てる」。まあこれは、なんとなく納得。 子育ては親自身の真価が問われるものだと意識するために、時折この本に立ち返ろうと思う。良書です。

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    投稿日: 2017.08.01
  • バカは最強の法則~まんがでわかる「ウシジマくん×ホリエモン」負けない働き方~

    バカは最強の法則~まんがでわかる「ウシジマくん×ホリエモン」負けない働き方~

    堀江貴文,真鍋昌平,松本勇祐

    小学館

    ホリエモンのエピグラム

    『ウシジマくんvs.ホリエモン 人生はカネじゃない!』の内容を、マンガを用いてより解りやすく表現している。 ①お金=信用、お金を稼ぐには信用を稼がなければいけない。 ②信用を勝ち取るにはgive、give、give、ただし八方美人であってはいけない。人間関係の断捨離が必要。 ③バカになれ、がむしゃらに行動しろ。 ストレートもストレートな言葉の連発、言いたいことのムダをそぎおとし、エピグラムの如くシンプルに言動するホリエモン。マンガになってもさすが、キャラにブレがない。

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    投稿日: 2017.07.31
  • ゴダールと女たち

    ゴダールと女たち

    四方田犬彦

    講談社現代新書

    僕はミリアム・ルーセル支持

    難解で屁理屈満載のゴダール映画にあって、 ミューズたちの輝きは救いでもあり圧倒的な魅力である。 「ニューヨークヘラルドトリビューン!」とシャンゼリゼ大通りを歩くジーン・セバーグ、 マディソンダンスを踊るアンナ・カリーナ、 ジーッとカメラに見つめられながら答えにくい質問に頑張って答えるシャンタル・ゴヤ… ゴダールは彼女たちを撮るということにかけては天才的。 愛するということにかけては…本書を読んでご確認を。

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    投稿日: 2017.07.18