
十角館の殺人〈新装改訂版〉
綾辻行人
講談社文庫
なるほどね、となる。
これぞ叙述トリック。 読んでいる時は、次の犠牲者は誰?早く次!てな感じで引き込まれました。初めての綾辻さん作品でしたので叙述トリックなどと意識していませんでした。そのせいもあってか、終盤の謎解きはやられたぁ!という感じでした。この後館シリーズを全て読みましたがこれが一番面白かったです。
0投稿日: 2018.10.26七十四秒の旋律と孤独-Sogen SF Short Story Prize Edition-
久永実木彦
東京創元社
意外なオチがなかなか好きでした
序盤は"朱鷺型"など設定の説明でややこしい内容が多いのですが、ワープ航法の間に、人間が意識できず動くこともできない時間が存在することや、その間でも動ける人工知性があること、そのごくわずかな時間を狙った海賊行為があることなどの設定は、常識に囚われない発想が面白く、楽しめました。敵との戦闘からその後までは特に先が気になり一気に読めました。
0投稿日: 2018.10.26奥様はネットワーカ
森博嗣,コジマケン
ダ・ヴィンチブックス
普通レベル
全体的には星2から3という感じでした。 少ない登場人物でミステリーを展開していくのはよく考えられていると思います。 必ず誰についての話なのか章ごとにかかれているのですが、途中、犯人なのか病んだただの登場人物なのかの詩的描写があります。これが頻度多めの割にあまり面白くなく、読み飛ばしました。殺人の動機が拍子抜けでした。また、叙述トリックっぽいのですが半分くらいで分かってしまいます。もっとも、違和感を裏付けるためにページを読み返してる時は面白かったです。
0投稿日: 2018.10.26吉田同名-Sogen SF Short Story Prize Edition-
石川宗生
東京創元社
最後にひと暴れして欲しかった
時々自分がもう1人いたらと考えることがあるのですか、これは一瞬で1人がものすごい数にコピー?されてしまったという突拍子もない話です。同じ人物でも複数いれば同じ環境にいてもそれぞれに差が生じるはず、逆に異なる環境にいてもシンクロすることもあるはずという空想の話です。とてもよく考えられていると思いました。吉田さん達に最後ひと暴れして欲しかったです。
0投稿日: 2018.10.26二階の王
名梁和泉
角川ホラー文庫
設定がなかなか良いです
ネタバレしないように書くと、架空の話をうまく現実の世の中にマッチさせてると思います。 身近でそういう人がいると、もしかしてそうなのかもと想像してしまいそうです(^^) 最初退屈なのですが読み進めると先が早く知りたくなる話で、面白かったです。
0投稿日: 2018.10.26天駆せよ法勝寺-Sogen SF Short Story Prize Edition-
八島游舷
東京創元社
理系は思わず笑うはず
仏教➕物理学➕SFって感じです。 全体のストーリーでいうと最後のオチがもうひと押し欲しかったですが、面白いです。 何が面白いってまず、「物理」じゃなくて「仏理」ですから。物理の法則はことごとく仏理用語にされていて、しかも説明が割としっくりくるから二度笑えます。仏様には詳しくないですが、金剛力士像の役柄はイメージぴったり。 五重の塔の宇宙船の描写も興味深いです。
1投稿日: 2018.10.26玩具修理者
小林泰三
角川ホラー文庫
「酔歩する男」の方が面白い
玩具修理者は、途中からオチが想像され普通でした。 それよりも2話目の酔歩する男の方が断然面白かったです。タイトルではわかりにくいですがタイムリープ(スリップ?)系の話です。量子力学からシュレディンガーの猫的な発想で半ば強引に時間移動の能力へと繋がるのですが、もし本当にそうなってしまったらきっと自分も同じように考えるだろうと登場人物に共感できる内容でした。物理学と、観測者がいないと存在も無い的な哲学を面白いと感じる人にはウケると思います。
0投稿日: 2018.10.26Final Anchors
八島 游舷
早川書房
面白い
仕事で自動運転の話をすることがあり「車同士の通信の話」までは想像通りでしたが、周辺設定が想像以上に細かく、よく考えてあるなぁと感心しました。AIの個性や未来の法律などは現実にそうなるかもと思ったほどです。
0投稿日: 2018.10.26