裏と表から考えなさい
日下公人(著)
/PHP文庫
作品情報
現代のような、情報洪水の中を泳ぎ渡って行くためには、直面する問題に対して、“答えの多様性を楽しむ感覚”で物事を考えることが、どうしても必要になる。本書は、「こうも言えれば、ああも言える・・・・・・」と言うように、あらゆる角度から事象をとらえる練習をすることが、ともすれば画一的なモノサシで考えがちな日本人にとって、真に有意義であることを教えるヒント集である。内容は、 ◎企業合併で得する人、損する人とは、 ◎倒産する会社、生き残る会社、その差は何か、 ◎サラリーマンは減り続けるのか、 ◎失業は恐怖か、 ◎マーケットは合理の世界か、 ◎日本人はユダヤ人とパートナーになれるか、 ◎「いじめ防止」は学校の責任か、 ◎従軍慰安婦問題とは何か、 ◎家事は夫婦で分担できるか、 ◎安楽死は是か非か、 ◎日本人はアジアで何をしたか、 ◎行政腐敗はどうすればなくなるのか、 ◎天下り問題はなぜ起こるのか、 ◎平和憲法は日本にとってどう役立つか ・・・・・・等。
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商品情報
- シリーズ
- 裏と表から考えなさい
- 著者
- 日下公人
- 出版社
- PHP研究所
- 掲載誌・レーベル
- PHP文庫
- 書籍発売日
- 2000.10.02
- Reader Store発売日
- 2023.11.17
- ファイルサイズ
- 0.4MB
- ページ数
- 304ページ
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この作品のレビュー
平均 3.0 (1件のレビュー)
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日本の首相がアジア各国で侵略を詫びると、向こうがあきれる話は毎度のことだし、社会党の人が中国で詫びると、周恩来は「とんでもない。日本が中…華民国と戦ってくれたおかげで、中華人民共和国が誕生したのです」と答えたという話もある。169
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今の発展途上国の多くは、先進国から平気で奨学金をもらい、有力者の子弟がコネでその選に入り、留学しても勉強せず、たまたま勉強してもその成果は個人財産にして、帰国後仲間に教えるということをしない。愛国心はどこにもないと思うが、それでも口を開くときは、「わが国は貧乏です」「豊かな国は援助する義務がある」と国の話にして、人間の生き方の問題を逃げる。178
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マスコミ報道に限ったことではないが、どうしてこんなに画一的になるかというと、要は、道徳ぶるというところにその原因がある。道徳偏向が日本は強すぎる。すべての言論が、結論がどうも道徳的になる。そこへ落とそう、落とそうと思って喋っている。そこへ落ちれば、できたと思うらしい。(…)結局、情報的実力がない人は道徳のほうへ行きたがる。184
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道徳的結論にも、実は二通りある。すなわち、「何々すべし」というのと、「何々すべからず」というものの二つである。(…)「すべし」というほうは言った側に責任がかかる。だから、小学校、中学校の先生は「すべし」のほうはあまり言わないで、「すべからず」を多用する。子供はそれで育ってしまうから、話がいつも「すべからず」になる。その「すべからず」の道徳の世界へ話がいくと、話が画一的になる。185
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アメリカが沖縄に固執しているなら、このことを日本はもう少しうまく使えばいいのだが、そういうこと考える力がない。おそらく、日本は自ら軍事力を持つことにも自信がないのだろう。軍事力を掌握して存分に使いこなせる自信がない日本は、どのタイミングで武力をちらつかせるか、あるいは発動するかといった常識がゼロで、そのため、相手から操作されている場合も、それが分からない国である。252
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牧師上がりでヒステリックに日本批判をする下院議員がいるが、通産省はその人のご機嫌をよくしようと、その議員の選挙区の州に盛んに工場を建ててあげた。そうしたら、落選寸前だったその議員は、連続当選して有力政治家になった。にもかかわらず、その議員は相変わらず反日を続けている。反日のほうが工場は来てくれるし、儲かるのだから当然である。こうなると、それを見習って他の議員も反日になる。デービッド・ロックフェラー氏は、「私は親日家として有名だ。しかし私の選挙区には日本企業の工場進出がたった三社しかない。これでは今に私は落選する。親日家は全員落選していなくなる。日本は反日を育てる政策をとっているが、それでいいのか」と言って帰った。270
――――――――――――――――――――――――――――――○続きを読む投稿日:2012.05.05
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